「こころの薬箱」品川心療内科-SMaPG-軽い読み物

精神科・心療内科専門医・臨床心理士グループStress Management Power Group(SMaPG) at 品川心療内科の情報発信

2005年07月

無限の話-そして理性の淘汰-カントとローレンツ

円周率の話を書きました。それにしても、どのようにしたら、「円周率は小数点以下無限に続く」と分かるのか、証明するのか、不思議に思いませんか?しかも、繰り返しはない数列になるんですよ。普通に考えたら、実際に無限の操作を繰り返さないと分からないと思いますよね。それをπという一文字であらわせるなんて、驚きです。もし何々と仮定すると、矛盾が証明できる、だから、その仮定は間違いだと証明するんでしょうね。

無限にも種類があると習いましたね。自然数の無限と実数の無限は違うのだというのです。

無限は人間の体験の範囲のことではないはずです。体験を延長して空想したもののはずです。そのようにして人間は体験を純化して延長するのですね。
数式が自然現象を説明して予言するなんて、どうしてできるのか、不思議ですよね。微分という操作があんなに簡単にできるなんて、記号の書き方がうまいのです。どうしてそんなことを考えついてしまったのか。
それがカントの問いであり、答えはローレンツが与えています。自然を写し取るように、人間の理性は淘汰を反復してきたのです。自然をうまく写し取る脳だけが選択されてきたのです。しかもその淘汰は進行中です。
自然法則が突然変化した場合にも対応できるように、脳は放散する方向の進化も残しているのです。

フラメンコダンサー

以前、ステージのあるレストランで、フラメンコダンサーを観ました。
女性がひとりで踊っていました。思わず見入ってしまいました。「この人はよほど悲しいことがあって、こうして踊っているのだろうか」と思うくらい。
ダンスの陶酔は深いものがあると思った次第です。
カラオケと同じように、何かの形のダンスが広まってもいいのではないかと思います。人間の本能の一部にダンス回路があるような気がします。うれしい時も悲しい時もダンス回路を働かせて、もう少し楽になれるような気がします。

円周率8万桁

59歳男性が円周率8万桁暗記を達成したという。昨年は5万桁。無論、世界記録である。人間の脳の潜在能力には驚く。思うに、能力があっても、「その気にならない」「できるとも思わない」ということで、着手しない、最初から諦める、そんな人が圧倒的に多いのではないか。
「好奇心を出して挑んでみる」で思い出すのは「宮廷女官チャングムの誓い」だ。挑戦すれば、できることもある、最初から諦めるな、という教えだと思う。

「能力」はあるけど、「やる気」がない。「本気」になればやれるけど、なかなか「本気になれない」。そんな人が多いものです。どうしたら「本気」になるかが難しい。
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