2020年05月15日

蔵の奥から~Schuld氏『TRPGプレイヤーが異世界で最強ビルドを目指す ~ヘンダーソン氏の福音を~』

『小説家になろう』にて現在人気連載中のネット小説です。
オーバーラップにて文庫化され、只今第一巻が発売中です。
ちなみに著者の名前の読み方は『しゅるーと』だそうです。


先ず、本作品の題名にも含まれている『TRPG(テーブルトーク・ロールプレイングゲーム)』とはなんぞやですが、一言でいったら『ごっこ遊び』に通じるものかと存じます。
或いは、演劇的な。
剣士や魔法使いや神官や斥候などになりきったプレイヤー(参加者、中の人、時に自由人)たちが、主催者たるゲームマスター(進行役、世界構築者、時に魔王。ゲームによってはキーパーとかルーラーとも称される苦労人枠)と丁々発止のやり取りして物語(セッション)を構築(ビルド)してゆくことになります。
一定の筋書きはゲームマスターが決めておくものの、プレイヤーたちの思惑とサイコロ(賽子、ダイス)の出目(クリティカルとかファンブルとか)によって展開と終局は千差万別の様相を見せることになります。
プレイヤーに必要なものは、紙(キャラクターシート、アイテムシート)と筆記具と想像力。そして冒険心。
ゲームマスターが次々に放つ難局(クエスト)を乗り越え、プレイヤーたちは自身の分身と共に見知らぬ世界を冒険します。
彼らの冒険の果てに訪れるものは、果たして栄誉かはたまた脱線(ヘンダーソンスケール)か。


硬質の文体に豊かな異世界の文化が読者を魅了します。


様々な可能性を持った主人公が挑むのは、歯ごたえがあり過ぎる異世界。
菩薩様を目指す未来仏様から与えられた権能は、自分自身をなにかなす者として構築することの出来る力。
かくて運命の扉は開かれたのであります。
テーブルトーク・ロールプレイングゲームの愛好家たる彼は、どのように世界を冒険してゆくのでしょうか。
この、やり直し(リビルド)が出来ないセカイで。
『正解』を出すのが天文学的に難しい異世界にて。


◎規範典籍(ルールブック)
◎追加規範典籍(サプリメント)
◎蜘蛛人(アラクネ)
◎狐とガチョウ
◎効率主義者(データマンチ)
◎理想主義者(ロマンビルド愛好家)
◎上位世界(クライアント)
◎隠し仕様(マスクデータ)
◎スキル補助特性(アドオン)
◎坑道種(ドヴェルク)
◎装甲点(AP)
◎ヒト種(メンシュ)
◎鼠人(スチュアーツ)
◎神銀(ミスタリレ)
◎ジョゼ一世の在位五年記念金貨
◎ガルガンテュワ部族のローレン
◎呪医(ヘクセ・エールツティン)
◎妖精のコイン
◎長命種(メトシェラ)
◎狩り(アプローチ)


一ドラクマ(金貨)が一〇〇リブラ(銀貨)。
一リブラが一〇〇アス(銅貨)。
ライン三重帝国に於ける自作農の平均年収は大雑把にいって五ドラクマ。
ちなみに大判銅貨(クォーター)は二五アス相当。



テーブルトーク・ロールプレイングゲームを嗜(たしな)まれた(或いは嗜まれている)方々や、リプレイ(再録)小説を愛読された(されている)方々も本作品を楽しめることでしょう。
勿論、初めて接する方々は文中の所々でつまずくかもしれませんが、読んでいる内に段々熟練度が溜まってきてそれとなくなんとなく専門語句を理解出来ることでしょう。
第二巻の発売が確定されておられることは誠に目出度いです。
ネット小説出身の語り手は使い捨て前提のこと多く、一発屋扱いされることも散見されるが故に。
第一巻を入手した甲斐がありました。
文庫版は掌編のオマケ付きです。

すぐれた語り手たちが生き残りやすい社会でありますように。
こうした凝った作品に陽の目が当たりやすくありますように。



さてさて、紙と筆記具と想像力のご用意は調(ととの)いましたでしょうか?
冒険心の貯蔵は充分でしょうか?
さあ、サイコロを振りましょう。
きっとよい出目(クリティカル)が出ると信じて。



以下、引用。

【以前から疑っているとおり、私みたいな境遇のヤツがボチボチいたんじゃなかろうか。紀元前から一九世紀までのファッションが混在し、しれっと製紙法や近代的行政モデルなどが存在する我が祖国の有様を知れば知るほど、近代から古代のキメラ過ぎてそうとしか思えないようになってきた。】

【酒は単なる嗜好品にあらず。鬱憤を晴らす経済的な戦略物資であると共に水を浄化する衛生物資でもあり、精神的な安定をもたらす医薬品でもある。】





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2020年05月10日

異世界系小説あるある

主人公「俺は鈍感じゃないぞ!」
女性陣「嘘を吐くんじゃない!」


主人公「俺はお前のことが好きでたまらない!」
女性陣「そう言って何人もたぶらかしたのね!」


主人公「また恋人が増えてしまった。」
女性陣「この助兵衛な女たらしめっ!」
男性陣「正直、羨ましくて妬ましい!」


主人公「ん? ちょっと殺り過ぎたかな?」
男性陣「ちょっとどころじゃないだろう!」


主人公「あれ? 俺、なんかやっちゃった?」
男性陣「お前はなんとも迂闊過ぎるんだよ!」


主人公「また妻が増えてしまった。」
女性陣「早くおしめを交換してね。」


主人公「見よ! このチートの力をっ!」
ご主人「奴隷の癖に威張るんじゃない!」


主人公「異世界だったら、中学生とも結婚出来る!」
女性陣「なんで異世界人って変態揃いなのかしら?」
男性陣「憲兵さん、こいつを逮捕してくださいよ!」


主人公「あんなことをヤってしまった。」
女性陣「あんなことをヤられちゃった。」
男性陣「流石、変態様は格が違うぜっ!」


主人公「エルフ娘にドワーフ娘にケモノ娘にのじゃロリと、選り取り見取りじゃないか! むはあ!」
女性陣、男性陣「ここまで多種多様な種族の娘に手を出す変態紳士なんて、今まで見たことがない!」


主人公「俺はただ、平穏無事に静かな暮らしをしたいだけなのに。」
女性陣、男性陣「平然と息を吐くように、嘘をつくんじゃないっ!」


女性陣「主人公って、ホント、自由人だよね。」
男性陣「まさにやりたい放題って感じもする。」
主人公「えっ? なんとも遺憾な評価である!」

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2020年05月05日

直液式水性筆記用品に萬年筆インキのサファイアを詰め替えること

※以下のボールポイントペン(ボールペン)改造記事は、それを推奨するものではありません。
また、この記事を参考にされましての問題発生に関しまして、当方は一切関知致しません。
もしも改造なされる時は、自己責任にてお願いいたします。



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かつて素敵生活主義が標語だった並木製作所(現:パイロット萬年筆)のハイテックポイントVのステンレス軸を以前入手したのですけれど、インキ(印気、インク)が固化してしまったためか、きちんと筆記することが叶いません。
これは、直液式Vシリーズの一本です。
八三年に原田知世氏がハイテックポイントの広告映像に出演されているそうなので、その頃のものかもしれません。
随分昔のもののようですから、使えないのも致し方ないことなのでしょう。
水性顔料インキを採用しているのだとしたら尚更。


ならば、現在も使えるようにしたらいいじゃない。
別に最新鋭でなくとも、個人的には全然かまわないのですから。
使えないモノを再び使えるようにする。
それが数寄者の生きざまのひとつかと愚考します。


先年、同社のハイテックポイントV5Cのインキを萬年筆のものへと改造しました。
同様に、このボールペンも改造してしまおうと考えました。
今回は、以前入手したペリカンのエーデルシュタインのサファイア(ドイツ語でザフィーア)を使ってみたいと思います。



先ずはハイテックポイントに封入されているインキをすべて出して、ペン先や容器を乾燥させねばなりません。
ラジオペンチを使って、ペン先と一体になった先端部分をゆっくりゆっくりと引き抜きます。
念のためにペン先には濡れたちり紙を当てたのですけれども、少し傷が入ってしまいました。
これは本来交換式替芯なのでしょうが、現行品ではないので直接的に詰め替えることにしましょう。
スポイト(抽水管、シリンジ)を使って、インキを入れます。
樹脂の色が濃いめなので、インキの量がきちんと見えません。
でも、やるしかありません
入れたら、ペン先部分をゆっくりゆっくり元に戻してゆきます。
あっ、漏れた。
……。
根元までペン先を押し込んだら完成。

葉書大の紙に兎に角書いてゆきます。
……。
黒だ、これ。
表裏びっしり書いてまだ黒です。
三〇年以上放置されていたと仮定して、固まっていたインキを溶かすのはけっこう難しいです。
顔料インキだったら尚更。
ま、まあ、書き続けていたらそのうち変化が訪れるでしょう。

せっせと書いていたら、色が青黒い紫へと変化してゆきました。
どちらかというと、ブルーブラックぽい色合いですね。
本来の、サファイア的な色彩には程遠い感じがします。

更に書いて書いて書きまくったら、より青紫ぽい色合いになりました。
紫の色調はあまり出ていないようにも感じられます。
筆記直後は紫が強く出るものの、それから程なく目に見える早さで青みが強くなってゆきます。

更に更にせっせと書いていたら、ブルーブラックと青紫の中間色みたいな雰囲気になりました。
赤みが薄いです。


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【ペリカン エーデルシュタイン サファイア】と書いたものの枠線は、インキを浸けたつまようじで記しました。
画像ではわかりにくいかもしれませんが、やはり色合いが異なります。


今後、地道に使ってみたいと思います。



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2020年04月30日

三割価格的ステーショナリー的戦利品

先々月の某日のこと。
買い物のために外出。
ある文房具店を訪れたら、全品七割引になっていました。
近日中に閉店するらしく、店内の棚は閑散としています。
大半は売れており、残っているのは幾ばくかの筆記具と帳面とちょっとしたものたちです。
諸行無常ナリヨ。



以下、戦利品。

ミッキーマウスのメッセージカード
ダイゴーが製造・販売
日本製
元値は三五〇圓

マーベルはディズニーなスパイダーマンの下敷き
サンスター文具が製造
日本製
元値は二六〇圓

仏像A4クリアファイルの阿吽(あうん)
京都府京都市中京区は平岩が製造
日本製
元値は二八〇圓

アンティーク漫Gのハンコ二種
インキの色は黒
こどものかお製
日本製
元値は五〇〇圓


筆記具は画像左から

パイロット萬年筆のジュース
水性顔料
ライトブルー
日本製
元値は二〇〇圓
替芯は二〇一八年三月製造

ぺんてるのエナージェル限定版
ブルー
日本製
元値は二〇〇圓
替芯は二〇一七年一二月一五日製造

ゼブラのサラサ
水性顔料
ビリジアングリーン
替芯は二〇一八年六月製造

ぺんてるのグラフレット500の〇.九ミリなメカニカルペンシル(シャープペンシル)
日本製
元値は五〇〇圓

プラチナ萬年筆のプロユース171の〇.九ミリなメカニカルペンシル
二〇一七年五月一五日に発売されたモノ
シュノークシステムを装備し、替芯が可動するしないを選択可能で、芯パイプの長さを調節可能
昔のステッドラーの製図用メカニカルペンシルと似た機構みたいに感じられます
今回購入した中ではこれの元値が一番高額
通常価格だったらたぶん買わないかも
留め金(クリップ)は同社のプレスマンと同じ品のように見えます
こういうところで合理化を図っているのでしょう、おそらくは
個人的にはそこら辺がちょっと残念な感じに思えます
元値一五〇〇圓
日本製



税込で合計一四四八圓。
プロユース171の本来的金額にも満たない合計額です。
大変お買い得ではありましたけれども、なんだかもやもやした気持ちを抱えて帰宅しました。


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2020年04月25日

世界はほしいモノにあふれてる~ステーショナリー篇

先日、『世界はほしいモノにあふれてる』の文房具篇を視聴しました。

ドイツとオーストリアを舞台に、文房具を紹介する回ナリ。
オーストリア?
イタリアでもスイスでもフランスでもなくてオーストリア?
大英帝国でもチェコでもオランダでもなくてオーストリア?
メリケンも忘れないであげてください。
はてさて、今回は一体どんな飛び道具が出るのでしょうか?


今回の招待客は伊東屋の若大将たる伊藤明氏。
売れないコメディアンみたいな感じの人です。


様々な商標の製品が続々と映像に現れました。

ファーバー・カステル
ラミー
ヴァルドマン
ステッドラー
ペリカン

自称公共放送なので、商標名を言えないことはこういった時にもやもやしてきます。


やがて、伊藤明氏の有するご自慢の万年筆がご開帳。
ラミーはサファリのペトロールやらペリカンの限定ぽいものやら、パイロットの限定品やらセルロイド軸やら。

「万年筆は万年経っても大丈夫です!」と流れるように大嘘をつかないでください、若大将。
長年使っても大丈夫です、とかそういう風に言うならば兎も角。
適当な人だなあ、とがっかり。
なんなのでしょうか、この人。


ドイツの高級紙製造元たるグムントが紹介されます。
伊東屋が交渉している相手です。
ちなみに、社長吹き替え担当声優は大塚芳忠氏です。
お金をかけていますね。
誉めて誉めてとばかりに発奮する若大将。
子どもっぽいところが氏の特徴なのかも。


舞台はウィーンへ。
后妃エリーザベト(エリザベート)が取り上げられ、シシィ博物館所蔵の彼女の愛用品が映されます。

古民家文具店
焼き栗
オレンジワイン

『完璧じゃないことが愛され続ける』



万年筆を褒め称えようがしまいが、まあそれはどちらでもいいのですけれど、万年筆を使うことが正しいのだとするような気配がひしひしと感じられてうんざりしました。
そんなに万年筆って偉いんですかね。
特定の方向に思考誘導する感じが厭で、すっかりしらけてしまいました。

メリケンの大統領だってボールペンを普通に使っているのに、そうした事実は無視して都合のいい事実のみを採用する姿勢がいびつに見えます。
とある大英帝国の映画に出てきた裁判官はボールペンを普通に使っていましたし、あるイタリアの映画で学生たちはボールペンを当たり前に使っていました。
都合の悪い事実を無視してばかりいるとろくでもないことになるんじゃないかと危惧しますが、そうしたことすら思わないのでしょう。

万年筆を国内で日用的に使う人は激減しているのに。
パイロットがペンクリニックを止めたら、万年筆愛好家は大変になるのに。
或いは、それ故に高い万年筆をぐいぐい前面に押し出すのかもしれません。



若大将が自慢しいというかでしゃばりっぽいというか、こういう上司を持つと部下の人たちは大変だろーなーと思いました。

伊東屋の宣伝番組みたいになっていたのはご愛敬でしょう。
おそらくは。

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2020年04月20日

蔵の奥から~有栖川有栖氏『ミステリ国の人々』

日本経済新聞社刊。

著者曰く、『(前略)推理小説ならではというキャラクターを主役・脇役を問わずにピックアップし、その人物を通して作品や作者についても紹介した』随筆集。

わたしは近年のミステリと称する作品群がよくわからないのですけれども、江戸川乱歩氏が語ったミステリの系譜(『幻影城』など)の現代的続編のように考えながら読みました。
物故作家の作品ばかりが紹介されていて、それは著者曰くの【名作の再発見・再訪】につながるのだとわたしもそう思います。

一九二〇年代、大阪市は東京市をしのぐ東洋最大の都市だった時期があったとのこと。
大阪出身たる著者の地元愛が感じられる部分もあります。
そういえば、半世紀の神戸港は東洋最大のマンモス港でしたね。

ところで、ポーもシムノンもチェスタトンも扱われていませんぞ、先生。




以下、引用。

『(前略)ミステリとは犯罪もしくはその可能性を匂わせる謎をめぐる捜査と推理の物語。サスペンスはミステリに含まれ、窮地や危機に陥った主人公に読者・観客が感情移入してハラハラ、ドキドキするタイプのものを指す。』

江戸川乱歩氏は随筆集の『幻影城』の中でショッカー(仮面ライダーに出てくる悪の組織に非ず)やリドラーについても言及されていましたが、それは最近のミステリの定義に於いて語られないものなのでしょうか?
よくわからないのです。


『(前略)社会派推理にも熟成の過程があり、完成形は近年の警察小説あたりなのかもしれない。』


『主人公を名探偵にするにあたっての注意事項。知的強者の嫌らしさを消すこと。(中略)作者が事件を通して名探偵をいじめればよい。そうすれば読者は「負けるな」と応援したくなるものだ。』


『(前略)犯罪に長けた人物は、犯罪の捜査にも長けているのだ。これは虚構の世界に限ったことではない。』


『余談だが、私は文学作品を読んでいて「余計な死」が気になる。死ななくてもいい人物が深い意味もなく作者に殺されている、と感じることがあるのだ。』

これは全面的に肯定。
なして殺すのさ、ということはしばしば。
ミステリでも厭な殺しは沢山ありますし。



ミステリ愛好家による五二の作品紹介集。
さてさて、今宵紐解くための作品は見つかりますでしょうか?
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2020年04月15日

愛知県と京都府に愛の手を

「犬山新聞社です。愛知県民を代表してお尋ねしますが、今回の日本ケーキ選手権に於いて我が東海の弓取りたる愛知県と近畿圏の雄たる京都府が除外されたのはなにか隔意があってのことでしょうか? 愛知県にもすぐれた菓子職人が何人も存在しますのに、こうした結果には納得いきません。どういうことか、大臣、率直にお答えください。」
「今回の日本ケーキ選手権に於ける都道府県の選考につきましては、専門家並びに有識者からの意見を伺いまして、協議の上で決定致しました。その中に隔意があったとは考えられないことですので、今回はこのような結果となりました。」
「大臣、山城新聞社です。我が古都たる京都は既にご存じと思われますが、歴史が長く、また甘味に関する歴史も日本有数の存在であると京都府民一同が自負しております。日本最高峰の和菓子を作るのみならず洋菓子に於いても日々菓子職人たちが研鑽しておりますのは事実でありますし、私自身が記者生活の中で何人もの職人たちに取材してまいりました。その彼らの努力を踏みにじるような今回の決定は府民一同到底受け入れられるものではありません。ご再考いただきたく存じます。」
「ケーキ選手権の選考会では日本有数の舌を持つとされる方ばかり招いておりますので、努力を踏みにじるような考えは一切なかったものと考えております。」
「大臣が味音痴という噂もありますが、それが事実ならば選考の公平性そのものに疑いを持たれるのではないでしょうか?」
「私自身は菓子に詳しくありませんが、公平性には充分留意しつつ各方面の専門家や有識者の意見を汲み取りつつ、今回の菓子職人を選定しました。問題はないものと考えております。」
「では大臣自身の味覚は、今回の選定の際に役立たなかったということですか?」
「そうは申しておりません。私自身がおいしいと思うものも推挙しましたので。」
「その割には首相や首相夫人の好みや付き合いが選定に影響を与えているように見受けられますけれども、その辺りは如何でしょうか?」
「それはまったくの誤解です。そのようなことは、事実とは無関係であると申し上げておきます。すみません、次の会議の時間が差し迫っておりますので、これで質問を打ち切らせていただきます。」
「最後に大臣、『金色のお菓子』とはなんのことでしょうか?」
「すみません、これで失礼します。」
「大臣、献金疑惑についてなにか一言!」
「私は潔白です。では失礼します。」



※実在の組織や人物などとは無関係です。
念のため。

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2020年04月10日

あるお金持ちにはやさしい首相の風景

「ひたすらややこしく基準が非常に厳しい手続きを困難の末にされましたら、独自の審査の上で三〇万円を渋々給付します。」
「三〇万円をなんとか手に入れたとしても生活が厳しい人は沢山出てきますけど、そうした人への救済措置はどうなります?」
「国が無利息でお金を貸し出しますから、そうした人への対応は大丈夫です。」
「国の政策に基づいて行動する人たちへ、なんという仕打ちをするんですか!」
「国外には金をばらまいて国内には還元しないとの批判もありますが、夜のお仕事の人以外にはきちんと保証する所存です。」
「まともに国民へお金を渡す気がそもそもないんじゃないですか? いろいろとおかしいですよ! ふざけないでください!」
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2020年04月05日

蔵の奥から~益田ミリ氏『47都道府県女ひとりで行ってみよう』

幻冬舎刊。
四年近くの日時を経て達成される、全都道府県への著者自身による旅日記。
月に一度のひとり旅。

なにゆうとんの、キミ。そらキミが引っ込み思案やからあかんのやないの、と思わず何度も何度もツッコミそうになるほどの著者の気質性質が随所に溢れていて人間性満艦飾の旅です。
漫才でいうと、著者はボケ担当なのかもしれません。
人のせいにしたらアカンやんか、とツッコミを入れることがたびたび。
でも、こういった旅人も案外多いのかもしれないなあ、と考えました。
著者の度重なるボケにツッコミまくると、丁度よいのかもしれません。
言われていることとされていることと後で思われることとがちぐはぐ。
そう、これこそが人間の姿。
たぶん。

郷土愛の強い方々はおそらくこの本を読んで、こう思われるかもしれません。
『違う。そうじゃない。』
わたし自身はさほど郷土愛が強くありませんけど、上記のように思いました。

観光地で老舗と称しておきながら添加物まみれの品を販売する食べ物屋さんは幾つもあって、厭だなあと思うことが多々あります。
著者も同様に思われているようです。
【事情はあるんだろうが、わたしはなんとなく騙されたような気分になるのである。】
まさにその通り!

益子焼の絵付けはわたしもやってみたいです。

ちょっといいことがあったらとても嬉しくなり、ちょっと厭なことがあったら途端に大袈裟に落ち込んでしまう。
そんな女のひとり旅。

長崎原爆資料館でふざけあっていた外国の団体観光客に日本語で怒った著者。
気持ちはよくわかります。
わたし自身、沖縄の旧海軍司令部壕でふざけていた子供たちを怒ったことがあります。
ホントそういうのは止めて欲しいなあと思います。

島原名物の寒ざらしはわたしも食べてみたいです。



以下、引用。

【客商売をしているのに愛想がないお店ってたくさんある。愛想がないどころか、威張って商いをしている人までいるけど、何を勘違いしているんだろうと不思議になる。】

【わたしはオシャレな店がいつまでたっても怖い。】

【(前略)アホということがこれほど大事なのは日本中でも大阪だけだろう。】

【10円玉一枚がすごく重かったあの頃。お金はなんだか怖いものだった。今でも時々怖いと思う。】

【(前略)冷めてガチガチになっている焼き鳥とか、冷たい天ぷらとか、乾いた刺身とか、旅をしていてよく思うんだけど、ああいうのは温泉宿にだけ許されている特権クッキングなんでしょうかね。(後略)】

【わたしは旅で地元の人とふれあわなくてもいいし、むしろふれあいたくないと思うタイプだったのだ。】
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2020年03月30日

蔵の奥から~高殿円氏『シャーリー・ホームズとバスカヴィル家の狗』

早川書房刊。
表題作他一篇収録。

現代の大英帝国を舞台に女性化したワトスン博士とホームズが活動するお話第二弾。
この時点で厭にならなければ、きちんと最後まで読めることでしょう。おそらくは。

ワトスン博士が惚れっぽいのはまあいいですし、第一作でもあれこれ書かれていましたが、でもなんだかだらしないなあ。
個人的に一番違和感を覚えるのはそこら辺です。
それと、ところどころエグいと感じる部分がどうにも引っ掛かります。
パスティーシュと言えばそうなのでしょうし、ややもすれば自分の中で博士を理想化するきらいは自覚していますけれども、もやっとしながら読みました。
偏狭な原典原理主義に陥らないように心がけてはいますが……うーん……まあ、コレが今風なのでしょうか。
これでいいじゃないと言われたらそうなのかもしれませんが、いじり過ぎな作品があまり好みでない方は気をつけられた方が賢明かも。

第一作と第二作の双方で伏線を張り過ぎているように見えますが、これを作者の溢れんばかりの気合いの表れと見るかそれともイラッとするか。
まだ何作か書かれる野心はありそうに感じられます。
ところで、バリツはどうなったんですかね?

嗚呼、ロシアより愛をこめて。



以下、引用。

【「人間が矛盾の生き物であることに間違いはないが、君ほどそれを体現している人物も珍しいな」】


次回は『四つの署名』?
ワトスン博士、いよいよ結婚?

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2020年03月25日

蔵の奥から~高殿円氏『シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱』

早川書房版で読了しました。
現在、文庫版が出回っているようです。
表題作他一篇収録。

一言でいうと、現代のロンドンを舞台に女性化したワトスン博士とホームズが活動するお話です。
ある意味、女性化祭です。
主要な登場人物はことごとく女性化しているのですから。
その辺に不快感を覚える人には向かない話ですし、男性読者が苦手とするだろう感じの描写も散見されます。
読者を選ぶ感じのお話ですし、原作の雰囲気とはかなり異なります。
どちらかというと現代を舞台にした大英帝国のドラマの『シャーロック』に近いのかもしれませんが、そちらはあまり興味が無いのでよくわかりません。

変わったシャーロック・ホームズものが読みたい方には、興味を持てる作品かもしれません。
内容的には非常によく出来ているものと考えます。
なんか違うなあ、という印象はぬぐえませんが、パスティーシュと考えたら出来がいいのでしょう。
おそらくは。
英国なのに珈琲ばっか飲んでいる描写が目立ちますけれども、紅茶の需要が落ち込んでいるためでしょうか。
パンケーキやホットケーキをむしゃむしゃ食べる主人公たちにさして違和感を覚えなければ、普通に読めることでしょう。

赤毛組合の設定はよく出来ていますし、随所に光るものが存在します。
なんとなくクリスティっぽい感じがするのは、わたしだけでしょうか?



以下、引用。

【「(前略)爪ひとつ見るだけで経済状況が明白だ。ブランドバッグやアクセサリー以上に日用品の方が雄弁だからだ。(後略)」】



表紙も担当されている雪広うたこ氏の紹介漫画が絶妙です。

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2020年03月20日

普通の人

【利己的で、愚痴っぽくて、昔の苦労話を大げさにいって、怠け者で、臆病で……と書くと最悪に思えるが、ようは普通の人である。】

【弱い者に強気といえば情けなくも感じるが、この手のタイプは相手を飲んでかかると強さを発揮する。油断は禁物だろう。】



小倉ひろあき氏『スローライフの鬼! エルフ嫁との開拓生活。あと骨』(『小説家になろう』)より。
とある『普通の人』的な登場人物の描写ですが、ホント、世の中にはこうした人物が多いです。
わたしもそうした気質に当てはまる部分がありますから、ゆめゆめ油断せずに気を引き締めたいものです。

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2020年03月15日

宵待月の夢~第百五十夜

こんな夢を見ました。


地下都市にいます。
わたしは地下深くへ潜らないといけません。
どんどん地下へ降りてゆきます。
追っ手がいるみたいです。
地下六階まで階段などで降り、そこから九階へは昇降機を使おうと思いました。
地震。
かなりの揺れ。
その後、昇降機に乗れました。
地下へ地下へと降りてゆきます。

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2020年03月10日

携帯端末お守り容器を格安にて入手

ラスタバナナはバニラパックのエクスペリア用衝撃吸収的防御容器が、某家電量販店支店にて一〇〇圓の投げ売り価格になっていました。
元値は二〇〇〇圓ほどの品ですが、型遅れになってしまったのか、むごたらしい価格になっています。

二年前の品だと完全に長期在庫品なのでしょうが、あまりに世代交代が早すぎるとその内大きなしっぺ返しが来そうな気はしないでもないです。
『もったいない』とか『長く使おう』という考え方は、この殺伐として重箱の隅をつつきまくる使い捨て前提の末期的資本主義社会では旧弊なのでしょう。
おそらくは。
諸行無常ナリヨ。

二〇一八年夏発売品目のエクスペリアXZ2用と記載がありましたので、これは丁度お買い得だと思って購入に至りました。
注意書きがやたらに細かいのですけど、世の中にはやらかす人が意外と多いからこういう風にしないといけないのでしょう。


購入後携帯端末に嵌めてみたら、無事に嵌まったのでよかったです。
色合いは特に好きな感じじゃありませんけど、これから日常的に使ってみたいと考えます。

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2020年03月05日

とある首相とホテルの風景

「事務所は明細書を貰っていません。」
「明細書はすべての方に発行します。」

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2020年02月29日

かえるの暦とユニ的新製品とムーミン的メモ帳と

某日、とある多店舗系文房具的取扱店的支店へ行きました。
狙うはユニボールワン。


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ユニボールワンを探し、発見。
黒と空色(スカイブルー)と暗緑色(グリーンブラック)を選び、購入。
替芯はUMR-38Sで、二〇一九年一二月製造。
ワイヤークリップを採用していて、それは値段を考えるとけっこうしっかりした作りです。
帰宅後、このワイヤークリップを外してその周辺の部品交換が出来ないか(つまり改造)と試してみましたけど、がっちりきちんと軸に嵌め込まれていたのでいじれず。
ちなみに、ぺんてるはエナージェルのLRN系替芯やゼブラはサラサのJF系替芯も使用可能。


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特価品区画を覗くと、暦(こよみ)が沢山置かれています。
全品四割引。
悩ましいのです。
ミッフィーにするかかえるの時間にするか悩んだ挙げ句、後者に決定。
このとぼけた感じがいいと思います。

無料配布紙(フリー・ペーパー)のブンツウ二月號を入手。


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ぺんてるの筆タッチサインペンの新色を購入。
緑色。

レイメイ藤井のトモエリバーなシステム手帖用暦的差し替え用紙(リフィル)を購入。




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某日。
地元の中型商業施設内にある文房具店の半値区画にて、学研はムーミンのメモ帳を発見。
日本製。
六〇枚。
元値は四〇〇圓。
二つ買って、一つを母上に進呈しました。



よい買い物が出来ました。


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2020年02月25日

とある博識の推理小説家曰く

『学校は地獄であった』

江戸川乱歩
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2020年02月20日

秋吉久美子氏曰く

「いい人は三種類しかない。」とのこと(檀ふみ氏『ありがとうございません』《幻冬舎文庫》より)。

曰く。

◎都合のいい人
◎調子のいい人
◎どうでもいい人
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2020年02月15日

常見米八商店的国産品

昨年某日。
生デニム製品的なエドウィンのジーンズを破格値で入手しました。
元値二七〇〇〇圓がなんと三〇〇〇圓になっていて、品は日本製。
古着屋さんもびっくりの激安価格です。
諸行無常ナリヨ。
ちなみに前回入手したジーンズに施された革ラベル(革パッチ、張り札)は牛革でしたが、今回の品の革ラベルは山羊革です。




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画像は一度洗った後の革ラベルですが、既に印刷がかすれ始めていました。
何度か洗っている内に、おそらくは印刷が全部消えてしまうことでしょう。

今回購入したエドウィンのジーンズの販売元は『㈱エドウイン』でなく、『㈱エドウイン商事』となっています。
ちなみに前回は『㈱エドウイン』でした。
製品的には、一体どう違うのでしょうか?
前回購入したジーンズもセルヴィッジ・デニム(ほつれ防止仕様のデニム地、生デニムとも)でしたが、生地の耳は前回の前者が赤耳で今回の後者はそういった色の糸が用いられていません。
白い糸なので白耳と言えばいいのでしょうか?
シャトル織機の旧式織機な力織機で織られた、約二七インチ幅や約二九インチ幅のデニム生地から作られたデニム・パンツ。
それが、前回今回の二回に渡って手元にやって来た綾織木綿製品です。


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今回手に入れた製品で特徴的と思えることは、背面に尾錠(バックストラップ、シンチバック、シンチベルト、バックルバックなど名称多数)があることと後ろのポケットに鋲(リベット)が打ってあることとフロントフライの留め方がボタンフライであることでしょうか。
おそらくは、古典的な意匠で作られたモノなのでしょう。


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前回入手した『㈱エドウイン』のジーンズには、立派な紙製ラベルが二つ附属していました。
今回購入した『㈱エドウイン商事』のジーンズには、生デニムの取り扱いについての注意書き的紙製ラベルの小さなものが一つ附属しているだけでした。
宣伝旺盛なのが前者で、実力勝負なのが後者なのでしょうか?
情報不足でよくわかりません。

手に入れたのはいわゆるセルヴィッジ・デニムですが、手間暇かけて作られた製品が売り出し品として並んでいることはなんとも言えない気持ちを呼び覚まします。
ポリウレタン配合による伸縮性向上の代償として短命化したデニム・パンツが昨今大流行しているようですので(本末転倒的な感じもしますが)、時代の趨勢(すうせい)に抗(あらが)うような製品は極々一部の好事家くらいにしか受けないのでしょう。
『よりよい製品を長期間』でなく、『一見より利便性が高そうな感じの短命的製品を数年使えたらいいね、駄目になったらすぐ買い換えるし』的な印象はありますが。

某中国地方的地方都市発祥の世界的商標を絶讚するスタイリスト的なある人は、その商標のジーンズが気に入って『三度』買い換えたそうです。
その『三度』がどのくらいの期間に於いてなのかは明記されていなかったので憶測するしかありませんけれども、二〇年といった期間ではないだろーなーという印象があります。
せいぜい、一〇年かそこいらではないでしょうか?
数年で駄目になるほど酷使したのか、数本のジーンズを順繰りに使うことすらしなかったのか。
そもそも数年で駄目になるような作りの製品だったのか。
モノを大切にされる感じに見えない文章だったので、使い捨て前提の使用状況だったのかもしれません。
言われていることが知的でなく狭窄視野的で論理的一貫性に欠ける方のように思われましたが、そうした妙な業界人が近年増加傾向にあるのかもしれません。
奇妙な方々が雑誌で当然のように騙っていたりすること(服飾業界にせよ文房具業界にせよなんにせよ)は、その世界をせばめる行為のような気がしないでもないです。

閑話休題。

使い勝手や使い心地を優先させて短命的製品を使うか、それとも腰を据えてじっくり長命的製品と向き合うか。
うさんくさい方々の意見に引っ張られることなく、選択したいものです。


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この数ヵ月で入手したエドウィンのジーンズ三点の比較。
革ラベルが全然違いますね。


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秋の始まりの頃。
地元の中型商業施設にて夏物最終決戦的価格品を購入。

ラングラーの薄手のデニム短パン。
元値四五〇〇圓が二〇〇〇圓に下がって更に決算価格の半値化し、最終処分価格一〇〇〇圓。
諸行無常ナリヨ。
ゆるーく使いたい時に重宝出来るでしょう。
たぶん。



よい買い物が出来ました。


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2020年02月10日

蔵の奥から~剣崎月氏『閣下が退却を命じぬ限り』

『小説家になろう』にて連載されているネット小説です。
本編完結済で、現在番外編連載中。


悪役令嬢の存在する、乙女ゲーム的なんちゃって近代ヨーロッパ風異世界に転生した女性が主人公。
ゲーム内の主演陣でもなく、脇役ですらもなく、風景以下の人物たるイヴ・クローヴィスとなったのは現代日本のご婦人。
彼女は美神のごとき容貌を持つ背高さんな少尉として獅子奮迅の活躍を魅せるのですが、その狙撃能力は他と隔絶し圧倒する程のもの(シモ・ヘイヘ級?)で尚且つ体力膂力は人間ですか貴女それじゃリアル女騎士ですよ状態。
鉄道大好き義弟のデニスや愛らしい義妹のカリナを含めたクローヴィス家の面々が善良な方々で、しかも前者二人が作品へ絶妙に絡むという素晴らしさ。

偉大なるリリエンタール閣下(聖魔王様万歳!)がイヴに惚れた理由に吹きますけど、捻りに捻った内容が読者の中心点を見事に撃ち抜くことでしょう。


これ、乙女ゲームやない!
本格的戦略シミュレーションや!
そんな感じの部分的には殺伐とした内容の作品ですが、エグい部分はぼやかしてくださっておられるのでじっくりと読ませてくれます。

オススメの作品です。

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2020年02月05日

とある相撲取りたちの風景

某大関「限界なので、相撲取りを引退します。」
某偉い人その壱「二敗したけど引退しません。」
某偉い人その弐「三敗したけど引退しません。」
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2020年01月30日

魔夜峰央氏曰く

魔夜氏から著作を進呈され、近所の電器屋さん曰く。

「男の人なのに、よくこんなきれいな顔が描けますね。」

魔夜氏はそう言われて、悩みました。

「そんなに絵がうまいわけじゃないからなあ。でもぼくの絵をきれいだと思ってくれる人もいるのかなあ。いてほしいのはやまやまだけどなあ。」

あんなに絵がうまいのに。

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2020年01月25日

ヘンリー・ルイス・メンケン曰く

『愛とは、この女は他の女とは違うという幻想である』

『愛とは想像力の知性に対する勝利である』

ヘンリー・ルイス・メンケン
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2020年01月20日

とある博士曰く

『努力だ、勉強だ、それが天才だ。誰よりも三倍四倍五倍勉強する者、それが天才だ』

野口英世
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2020年01月15日

リンカーン曰く~弐

「どこに行くの?」
「地獄だよ、たぶん。」

結婚式に出かける時、知人に問いかけられてエイブラハム・リンカーン曰く。
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2020年01月10日

『斜陽』より

「三十。女には、二十九までは乙女の匂いが残っている。しかし、三十の女のからだには、もう、どこにも、乙女の匂いが無い」

太宰治『斜陽』より
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2020年01月05日

リンカーン曰く

新聞記者「あなたは、自分の靴を自身で磨かれるんですか?」

リンカーン「そうだよ。ところで君は誰の靴を磨くんだい?」
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2019年12月30日

蔵の奥から~磯達雄氏、宮沢洋氏『昭和モダン建築巡礼完全版1945-64』

日経BPマーケティング刊。
磯氏が写真と文章を担当し、宮沢氏が挿画を担当しています。

本書では、一九四五年から一九六四年までに国内で竣工(しゅんこう)された建築五五件を取り上げています。

モダニズムもメタボリズムもよくわかりませんし、建築家がなにを考えているのかさっぱりわかりません。
近現代建築や現代建築では、訳のわからないものが多々あるような気はします。
よくわからないままに作られ、よくわからないままに壊される建築。
彼らは自己満足のためだけに、或いは金儲けのためだけに建築を手掛けるのでしょうか?

現代建築と言われて想像するのは、コンクリート製の四角い建物です。
青森県立美術館のような、豆腐の構成体みたいな。
本書ではそういった建物ばかり紹介される訳でありませんが、使いやすさが犠牲になっているんじゃないかなとの疑惑を感じるモノもちらほらありました。
専門家や愛好家は傑作と誉めているけれども(俺は詳しいんだ、的な)、専門的知識を持たない一般人がさほどよいとは思わない場合、それは本当に名建築なのでしょうか?
使えない部分、立ち入り禁止にせざるを得ない部分、耐久性に難のある部分。
随所に単純なる使いにくさ。
そもそも改修出来ない建物。

モダン建築は謎だらけです。



東京都水道局長沢浄水場(一九五七年、山田守氏)は未来的な感じがして、雰囲気のよい建築だと思いました。
特撮ファンの聖地だそうで、ウルトラマンの撮影でも使われたとか。
今なお古びていないことは、実に素晴らしいものだと考えます。


例えば地方自治体で言うと岡山県岡山市は前川國男氏、倉敷市は浦辺鎮太郎氏(倉敷レイヨン営繕部)が複数の建築を手掛けていて、全体的な意匠の統一性が図られています。
特に倉敷市は美観を重視する点に於いて、成功しているものと考えます。
大原孫三郎氏の考えは正しかったのでしょうし、浦辺鎮太郎氏も彼の要請によく応えたものと思われます。
現代都市の建築群を構築する上で、統一性を重視するのは大切なことだと思います。
それが無かったらちぐはぐな雰囲気になるでしょうし、ただでさえパッとしない建築が余計に不協和音を奏でかねません。


宮崎県日南市にある日南市文化センター(一九六二年)は丹下健三氏が手掛けていますけれど、それはなんだか自己満足の塊に見えなくもない気がします。

「この建物って、そんなにすごいんですか? 僕らは子どものころから当たり前のように使っていたもので……。」

まあ、それが正直な一般的見解だと思います(職員の人談)。

「昔は黒ずんだコンクリートの壁だったんですが、今はきれいな壁になって、皆、喜んでいますよ。」

竣工当時のホール内の壁はコンクリート打ち放しだったそうですが、現在は白いクロス張りに改修されており、それを受けての職員の人談。

「やっぱり地元の人にとっては薄汚れた打ち放しよりも清潔な白い壁が一番なのだ。それはそうだよな……。」

丹下氏が大好きらしい宮沢氏も、流石にこうした意見は無下に出来ない模様。


専門家の感性と一般人の感性との間には、相当な隔たりがある場合も散見されるように愚考します。
一般人を引き寄せる魅力に欠ける場合、建築は短命に終わることでしょう。
単純に使いにくいわデザインがつまらないわなにこれ的だわ、では吸引力や訴求力が低くならざるを得ません。
その辺りを建築家たちはどう考えているのでしょうか?
建築界の評価が高かったら、それでいいのでしょうか?
玄人受けしたら、素人受けしなくてよいのでしょうか?
個人的には、考えている人と考えていない人とにわかれているのではないかと疑っています。


アテネ・フランセ(一九六二年、吉阪隆正氏)の桃色の壁がインスタ映えするとして、若年層の女性に大人気なのには驚きました。
竣工当時は批判されても現代で大人気なのが興味深いです。
専門家の意見は案外あてにならない、というのは言い過ぎ?
一般人に好まれてこその建築だと思うのですが。


村野藤吾氏曰く。
「99%は頼んだ人のもの。しかし、最後の1%が全体を支配する。」


日常的に使いやすく、保全や修理がしやすく、人々に好感を与える建築。
それが名建築ではないかと個人的に考えます。
そうした意味合いに於いて、丹下健三氏が手掛けた香川県立体育館は下の下かと愚考します。
如何に高度な構造設計をしようと、耐震改修が出来ないんじゃ本末転倒ではないでしょうか?



磯達雄氏があとがきで「モダニズム建築のモットーは機能主義だ。」と書かれていますが、思わず嘘やんと呟いてしまいました。
どこがやねん、と思いたくなる建築が本書でも複数見られましたけど……。

「昨今、モダニズム建築の名作が次々と壊されているという状況がある。(中略)モダニズム建築に本当に足りないのは、装飾ではなく物語ではないだろうか。建築にまつわるさまざまな物語が、建築への関心を高め、残していきたいと思わせる動機になる。(後略)」

ホント、もうこれに尽きる気がします。
幾ら名建築と言われても、ピンとこなければ賛同しかねるものです。
もっと詳しくわかりやすく語られるべきでしょう。
本気で残すつもりならば。
素人が見ると今一つな建築も沢山あるのですから。


宮沢氏もあとがきで言われています。

「建築界の評価がいかに高かろうとも、一般の人に愛されなければ、寿命は全うできない。」

もう、ホント、これ。

「ほとんどの建築家は一般の人に向けて自身の建築の魅力を語ろうとはしない。」

難解な専門用語を駆使されたって、素人にはちんぷんかんぷんなんです。
平易な言葉でわかりやすく伝えることが出来ないから、一般の人へまともに語ろうとしないのではないでしょうか?
例えば東京五輪エンブレム問題は、佐野氏がきちんと説明出来なかったことに大きな要因を有していると考えます。

公共施設の使いにくさ。
公共意匠のわかりにくさ。
現代美術のわかりにくさ。

内部に向かう自己満足ばかりでまともに説明すら出来ないのであれば、理解も支持もされないままに朽ちてゆくことでしょう。


建築家たちは『語らない』のでなく、『語れない』のではないでしょうか?
説明しないのではなく平易な説明が出来ない、が正解なのかもしれません。
もしそうならば、近現代建築や現代建築が短命化する状況を防ぐことは至難の業かと愚考します。


建築家が自身と他者の現代建築について一般人へまともに語ることすら出来ず、専門家とのずれた馴れ合いに終始するならば、これからも『名建築』とやらはどんどん解体の憂き目にあうことでしょう。
残すべきものと思えないのですから。
素人を置いてきぼりにするが故に、支持を集められないのでしょう。
素人を拒絶しているから、その素人に拒絶されるのだと愚考します。


本書を読んで近現代建築や現代建築の抱える大きな問題が感じられたら、それは大変価値のあることだと考えます。

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2019年12月25日

れいてんにいはちみり的ステーショナリー的戦利品

三菱鉛筆からジェットストリームエッジという新製品が発売されたとの情報を入手し、文房具好きの人が集まる某複数店舗型文房具店の某支店に行きました。
目立つ什器(じゅうき)に配置された新製品は、樹脂製包装(ブリスター・パック)装備で並んでいます。
ゼブラのサラサグランドやパイロットのアクロ1000辺りの競合商品として製作されたかにも思えます。
限定生産品の橙色は売り切れ。
濃紺色を購入。
税抜き一〇〇〇圓。
日本製。
短めの替芯が二〇〇圓とお高めなのは、新規開発された〇.二八ミリだからのようです。

サクラクレパスはレトリコのボールペンも併せて購入。
ペトロールっぽい色合いのクラウディ・ブルー。
税抜き三〇〇圓。
国産だったら五〇〇圓くらいになっちゃうのかな、と思ってみたり。
意匠的にはロットリングっぽい感じにも思えました。
無料冊子も貰えてよかったです。

購入後はオサレ系カッフェに寄って、チーズケーキとカフェオーレをいただきました。


数日後、地元の中型商業施設内にある文房具店に立ち寄ってみたら普通にジェットストリームエッジが販売されています。
アッチョンプリケ!
思わず橙色の品を購入してしまいました。

二枚目の画像は色合いが実物とかなり異なりますので、ご留意ください。

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2019年12月20日

カリタ的波佐見焼二等品的珈琲抽出器

某日、とある百貨店にてカリタは波佐見焼の珈琲抽出器(コーヒー・ドリッパー)を見かけました。
二二〇〇圓の品が二等品ということで破格値の五〇〇圓になっています。
……諸行無常ナリヨ。
数分逡巡(しゅんじゅん)した後、購入しました。

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抽出器の内側には幾つもの突起が刻まれ、それには抽出器と濾過紙との間に空気を取り込んで密着を防ぐ効果があるとか。
光を浴びて透けて見える抽出器本体は専任の彫師による技術の結晶だそうで、軽量且つ高耐久性を兼備しているそうです。

また、抽出器の性能を左右する底部の輪っかは水平精度が高いために容器や茶器の上でもがたつくことは無いそうです。
底部の三つ穴の抽出口は均質に配置されているため、理想的な珈琲の濾過速度を可能としているとのこと。


ほんの僅かな傷(二、三ミリ程度)が内側にありますけど、実用的には問題無さそうです。
よい買い物が出来ました。


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