2021年10月30日

貴志佑介氏曰く

毎日新聞の『趣味と嗜好』より。
文房具へのこだわりはありますかとの問いに答えて曰く。

「万年筆はたくさんあります。インクカートリッジ式は味気なくて、吸引式が好きですね。いまだにゲラ直しには黒の鉛筆を使っています。三菱ハイユニのHBかHですね。それをドイツのクム製の鉛筆削りで削ります」

「鉛筆削りといっても、手で鉛筆の方をグリグリ回す方式です。(中略)削っている感触がとてもいいですね。(中略)話がまたそれますが、学習机に取り付けるタイプや電動の鉛筆削りなんて、やはり売らんかなだと思いますね」


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2021年10月25日

道尾秀介氏曰く

「手書きの手紙を出すのが好きです。(中略)知人や恩師から手紙が届いたら、やっぱり返信は手紙ですね」

「この2、3年(取材時は二〇一一年)愛用しているのは『呉竹』の万年筆ペンの硬筆です。(中略)めりはりのある字が好きなので、ボールペンはほとんど使いません。中軟字の万年筆でブルーブラックのインクという時期もありましたが、便箋が残り少なくなってくると、感触がカリカリしてくる。それがイヤになって、今は呉竹に落ち着きました」


毎日新聞の『趣味と嗜好』より


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2021年10月20日

阿刀田高氏曰く

「簡単に得られる情報は、それを得た人にとって、その情報が尊いもの、価値あるものだと受け取れるのか。やはり情報は苦労しながら入手する、そのプロセスに意味がある。日用品と違って、情報は安易に簡単に手に入ればいいというものではないと思います。特に今まで情報入手の方法を身に着けてこなかった若い人が、苦労して情報を得ることをしないままだと、知識そのものが薄っぺらになる危険性があるのではないでしょうか」


毎日新聞の『趣味と嗜好』(二〇一五年四月)より



既にそうなっています、先生。

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2021年10月15日

とある首相の迷走の風景

「首相になる前の発言となった後での発言が著しく違うのですけれど、その辺がブレ過ぎなんじゃないんですか?」
「私自身の考えが変わった訳でもなく、ましてや脅迫された訳でもなく、状況に合わせて発言しているだけです。」
「どこぞの偉い人たちの言いなりになっているだけじゃないんですか?」
「私は傀儡などじゃありませんし、自分自身の考えで発言しています。」
「あなたのどこが聞き上手なんですか?」
「聞いたことはちゃんと覚えています。」

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2021年10月10日

キネマへようこそ~怪盗と公国

某日、とある複合型キネマで『ルパン三世 カリオストロの城 4K+7.1ch』を鑑賞しました。

ある平日、時間が取れることになりました。
真っ暗な時間に起床し、夜もまだ明けぬ暗い道を歩き、汽車にゴトゴト揺られ、乗り継いだ乗合自動車に揺られながらの長い時間を経てようやく複合型映画館に辿り着きました。

自動券売機で当日鑑賞券を購入し、モギリのお姉さんに券を提示します。
鑑賞特典として、非売品の透明型書類挟み(クリアファイル)をいただきました。
券はちぎられず、そのままお持ちくださいとのこと。

わたしが一番乗り。
他には誰もおらず。

やがてぽつぽつと観客。
総勢八人ほどの客入り。
平日の午前中だと、こんなところなのかもしれません。


先に上映される『ルパンは今も燃えているか?』は新作。
次元大介の声はちゃんと声の出る人にすればいいのにと思って観ていたら、小林清志氏ご本人の声でした。
うわぁ。
内容的には詰め込み過ぎに見えなくもありませんでしたけど、わりかし健闘しているようにも思えました。
個人的には、白乾児(ぱいかる)をもう少し活躍させて欲しかったです。



新作の上映が終わり、六期をやるよ的な宣伝も終わり、いよいよ『カリオストロの城』の開幕です。

ようやく、ここまで辿り着きました。


始まりました。
序盤のキレのよさは流石。
新作のぎっちょんはっちょんな展開が少し気になっていたので、この滑らかさが心地よいです。

『炎のたからもの』が流れる、暗い館内。
じわりじわりと響いてゆく、この贅沢感。
嗚呼、この作品を劇場で観ることが出来るだなんて。
素晴らしいことです。
なんとか時間を作って正解でした。


ルパン一味も警官隊も食べる即席麺
公国の検問所にいるイケメン衛士
伯爵の着替えを流れるように行う執事
大活躍するワイヤー
酒場の娘との軽快な会話
スパゲッティを食べる場面
地味に活躍する警察隊
ルパンたちの部屋へ最初に突入したカゲの強さ
サンバ・テンペラード

などなど



宮崎駿監督の趣味嗜好満載の作品。
芸達者な声優陣の巧妙な演技。
ご本人はお好きでないみたいですが、わたしは大好きです。
実に魅せ場の多い作品でした。


「どっちにつく?」
「おんなぁ!」
「だろうな。」


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