自然観察会はso-moネット

飯能、奥多摩、青梅、主催者の関係動物園などを中心に自然観察会を運営するso-mo ネットのバックヤードです。

ムササビ

2013年最後の観察会

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今年のso-moネット最後の観察会を終えました。今回の参加者のみなさま、たくさんのお申し込みをお断りしてしまった方々、これまで参加してくださったみなさまもどうもありがとうございました!!

今回は繁殖期のムササビを狙った観察会だったのですが、なんともイレギュラーな行動ばかりのムササビたち・・・、それでものべ3頭が姿を見せてくれました、どうもありがとうムササビ!
こうして毎晩のように私たちに姿を現してくれるムササビたちに感謝の気持ちだけは忘れないでおきたいものです、ムササビに限らず野生動物を見たいと思ったら、相手の気持ちを尊重しながら通えばいいのです。

熊谷さんのガイダンスでは生態系、環境の話しが面白かった〜、土中のバクテリア、それを苗床にする植物、それを食べる草食動物、草食動物を食べる肉食動物、これらがしっかりと繋がり合って食物連鎖という鎖をつないでいる。このなかのたったひとつが欠けてしまえばどうなるか・・・、これをヴィジュアルで分かりやすくあの手この手で講義してくださいました。

最後に姿を見せてくれたムササビ、この個体は左目が青く光る不思議なムササビで識別のしやすい個体でもあります。彼の顔を見れた方もいましたが、見れなかった方もいらしたようなので、この場で彼の立派なお姿をどうぞ!!

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みなさん、またN寺へお越しの際、こんなムササビを見かけたら「こないだは騒いでごめんね、ありがとう!」そんなふうに思っていただけたら嬉しくおもいます。

今年1年so-moネットの観察会に足を運んでいただきありがとうございました!!
来年もさらにパワーアップいたしますよ〜!!












ムササビ観察会まであと1週間

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22日に控えたムササビの繁殖期に合わせた観察会に向けて、フィールド通いの12月です。
ここ何日かそんな私たちの下見に同行したいという方もご一緒しているのですが、みなさんホクホク顔で帰っていきます。これが嬉しい。
私の大切な飯能のムササビたちを紹介できることも、かれらを観察している客人の楽しそうな笑顔を見ることができるのもすべてはN寺のご住職とここに棲む生き物たちのおかげです。

昨日は町田でムササビ調査をしているYさんとムササビを待つ間、町田のムササビ、住民と自然環境との暮らし方などとっても興味深いお話を聞かせてもらいました。
どこの地域でも起こりうる里山の人々と野生動物たちとの問題……、まだまだ聞き足りなかったけれど、もっともっと他の地域で野生動物を見ている方との交流もしていきたいと思わされました、ありがとう!

そして、以前so-moの「シカツアー」に参加してくださったMさん夫妻がカメラと「長丁場覚悟!」と言わんばかりに椅子を持ってご来寺。運良くオスムサたちがこの時期特有の追いかけっこを始めました。
「ぉお〜〜!!」「・・・すげ〜〜!!」連発(笑)
私が初めてムササビを見た時の衝撃と一緒だ!楽しくて素敵でどうしようもなく届かない聖域。
あの時の衝動のまま、このご夫妻のような笑顔が嬉しくて私は観察会をしているのだなぁ、と耽っていました。22日もまたお待ちしております!

ムササビを追っている間にも、ほかの住人が顔を見せてくれることもあります。

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「か〜ちゃんがここにいろっていうから・・・」













ハクビシン3兄弟が人家の枝先で哲学中。


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「・・・またおまえか・・・。」

















・・・はい、すいません・・・。

 

ムササビ繁殖期の不思議に迫る!!



こちらの観察会は定員となりました、ありがとうございました。

12月22日(日)  15:00〜19:00

飯能市市民会館にて

大人 ¥1,500  小人 ¥500

※小学3年生以上対象です

お申し込みは12月19日までです。


去年の交尾日は22日〜23日、一昨年は26日。ムササビたちがソワソワ騒ぎだすのは、繁殖日の約5日ほど前です。
うまくタイミングが合えば映像のような ムササビたちの命がけの儀式に立ち会うことが出来るかもしれません。

野生動物に関する著書を多く持つ講師によるガイダンス、読み応えのある資料付きです。
お楽しみに!!
 

夜寝るひと、朝寝るひと

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先日の大雨の後、スギ巣の下には巣材が捨てられていました。
ということは……、帰巣を張れば新しい巣材をくわえて帰ってくる画像が撮れるかも!?
そんなわけで、今朝のご帰宅は4:42でした。巣穴から出ているのは何かわかりますか?
巣穴に潜り込むところを撮りたかったのですが、タイミング遅くてシッポだけ(笑)
でもでもさすが日本の野生動物!お尻のところなんてすっかり木に溶け込んでいます。
アライグマではこうはいきません!



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残念ながら巣材はくわえていませんでしたが、この後は空が明るくなるまで向かいの巣材木のほうをボ〜っと見ていました。 ほんとは取りに行きたかったのかな………。一晩お疲れ様でした!

鳥たちが鳴き始め、ついさっきまで綺麗な星空だったのが、気持ちのいい秋の空に!
ムササビが寝たあとは、リスが起きる時間です!!
ムササビとリスは同じリス科の仲間で、棲むところも食べるものもそのライフスタイルがほとんど一緒です。そこで、ケンカを避けるために両者は「時間の棲み分け」という協定を結んだようです。

早速リスに会いに青梅にある森へ行きました。
ここは以前、熊谷さんに連れて来てもらったポイントでリスのクルミ食痕がたくさん落ちているのです。
美味しそうに大きく実ったコナラのドングリ食痕もたくさんありました。
しばらく待ってみたのですが、蚊にさされるばかり………。
そこで、初めて来た時に熊谷さんが見つけたキツネの巣穴をお邪魔しに。


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美しい〜!!
朝日に照らされた2つの入り口には、どちらも新しく掘り出したホカホカの土と足跡がありました。
辺りをプラプラしてみたのですが、仔ギツネのおもちゃになりそうなゴム製品、空き缶や発泡スチロールなどは見当たらなかったので、子育て中ではないのかもしれません。
蚊がいなくなったら、また来よう!

明日はエコツアーで「シカ観察会」、みなさまにお会いできるのを楽しみにしています!
 

ムササビの暮らし、私たちの暮らし

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最近ムササビ観察というと出巣後ばかりの時間に行っていたので、今夜はスギ出巣を張ってみました。

この巣穴は他の団体の観察会でも紹介されているので、知名度、観察者率もかなり高いはず。
さらに、駐車場の入り口なので車も通るし、向かいの公園では祭りやら花火やらカラオケやらもかなりの音量で聞こえてきます。
けれどもこの巣穴はよほどムササビたちのお気に召す物件なのか、コンスタントにムササビが出入りしています。今夜の主は上画像の白いオデコが美しい個体、18:47にお出かけ。

里に暮らす野生動物たちは、人工物だって平気で使ってしまう強みも持ち合わせています。
かれらも私たち人間の暮らしを観察しながらうま〜く暮らしています。
フィールドに行くと、「えっ?こんなところに動物がいるんですか!?」とよく聞かれます。
それもそのはず、かれらが上手く私たちを観察している上、私たちがかれらの生活スペースを尊重しないままに生活してきたこと(たくさんの反省がありますが)、そんな積み重ねが「世田谷区でタヌキ保護!」などの事故を招くことに繋がってきているのだろうなと思います。

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塀のなかのモミジにいたオスムサ。今夜はのべ5頭の白いオデコたちに会えました!これからもご教授よろしくお願いします!
なんでそんなオデコしてるんですか〜???

 

ムササビの巣箱

P1100762山のふるさと村の工房でムササビの巣箱を作ってきました。

この入り口を最初に齧るのはだれだろう!最初に顔を出すのはだれだろう!!
使っても使わなくてもいいのです、これでもっとムササビの考えていることを知ることができるなら。

たくさんの方々の愛情とご協力で完成しました!
モモンガのYさんKさん、津久井のSMさんAさんSZさん、なにより休日出勤でいろいろ準備していてくださったヨシタケさん、ありがとうございます!!!

巣箱情報お楽しみに! 

都会っこ、飯能へゆく!

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大田区から22人の子供たちが、飯能のフィールドにやってきました。
コンクリートの国からやってきたこの子供たちにとっては、今日体験しているこの世界は「非日常」なものなので、セミの大合唱に驚き、樹洞の存在を知って驚き、天然の樹液が出ているクヌギに驚き、さらに天然のカブトムシが樹液を舐めている図鑑のようなシーンに大歓声!(笑)
画像はオトナもコドモも全神経をカブトムシに注いでいる図。

日没後、時間になってもムササビが現れず、スタッフが汗だくで探しまわっていたのですが、子供たちが「あそこにいるよ!」とあっけなく肉眼で発見!す、すごい!!
さらにこのメスムサは近くのカエデにやってきて、葉っぱを食べたり、グルーミングを始めたり、やけにサービスがいい。もしかしたら、近くに子ムサを隠していたのでしょうか。
あの時はそこまで気が回らず、このムササビには悪いことしてしまった…。
おかげで子供たちは、手持ちのカメラで初めて野生動物をバッチリ撮れて、「自由研究にする!」と喜んでいましたよ、ありがとうムササビ!DSC_0014                                                                                                                                                                                                                                                   

20:00を過ぎて、いよいよメインのナイトサファリに出発です。
2カ所を巡り、シカ2頭、1頭、10頭弱の群れを観察、やまびこを楽しんだりとみんな満足笑顔で事故もなくとても楽しかったです!! 

非日常を体験するということは、誰にだって楽しいことです。だからこそ、こうして日常で見れなくなってしまった野生動物たちを紹介できるチャンスだと思いました。あの造成地で見せる意味も。
あとは私自身が間違えた視点を持たないこと(私には3人の強い味方がいる!)。

ムササビにライトをあてている私にひとりの子供が「ムササビがかわいそう…」と言いました、私はとても恥ずかしくなって返す言葉がなかったけれど、「これでいいんだ!この子が正しい!」とじわ〜っと嬉しくなってしまいました。 

動物園の新人さんとフィールドワーク

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今回はズーラシア、野毛山動物園からピチピチの新人さんたちが熊谷さんの本を携えてご来飯。
飼育員さん、獣医さん、教育普及係さん、今年の同期は10名だったそうですが、そのうち7名が参加してくれました。これってすごい!
意外かもしれませんが、動物園で働く人の中で自然をやっているひとは案外少ないそうなのです。
これは、動物園をただの娯楽施設と考えるか、その動物が棲む環境もセットで展示することで動物たちの現状を発表する場にしていくか、の違いなのでしょうか。
私は後者のほうがこれからの未来に向けて、たくさんのチャンスがあると思います。

前回いらしたズーラシアのアナグマ飼育員さんは、シシ森のアナグマセットを見てすぐに展示を穴が掘れるように改造してしまったそうで、そんな写真を見せてもらったらなんだかとてもうれしかったのでした。
シシ森のアナグマに話してやりたいくらいですが…、きっと聞いてくれないでしょう………。 

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今回のコースは、シシ森→美杉台アナグマセット→ノウサギポイント→N寺(ムササビ4頭)→ココス→造成地(シカ5頭)でした。

初めは「新人さんが教育普及?!」と驚きましたが、終わる頃には「ああ、この人達だったらきっと面白いだろうな〜!」と思いながら話していました。
so-moで協力できることがあれば、いつでも言ってくださいね!

みなさん、頑張ってください!!! 

アナグマとムササビを訪ねてきました!

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今日は楽しみにしていた国立科学博物館の解説員の方々とフィールドワークに出かけました。

まずは春先に薮を取り払われてしまって無防備になってしまったアナグマのお宅へ・・・。
なんのなんの!いくつものアクセストレンチが出来ていました!
画像は「今朝ここから帰りました!」と言わんばかりに土にホカホカの足跡がついた入り口。
早速、熊谷さんが入り口の土をふるいにかけたので、子供達の足跡が見れるかもしれません!

日が暮れないうちにムササビの食痕を探しに赤沢地区へ移動、このポイントは四季を通して様々なムサ食痕が見られます。今は、コムサの離乳食になる若いドングリ、秋はクリ、ドングリ、冬にはカシの穴空きの葉などが見つかる「ムササビ食堂」なのです。この山は植林の山ですが、その中にもこういった樹種が生えていてくれるのはとてもうれしいことです。

今日の目的はムササビのフィールドサインだったので、ムササビは見れても見れなくてもいいや!という心づもりでN寺へ向かったのが良かったのか?至近距離で4頭も見れてしまいました!!
科博ガールズも大喜び!(だ〜からいつでも来てね!!!)DSC_0016DSC_0036




 


























上がお墓のモミにいたコムサ、下が駐車場の街頭の脇に飛んで来た美ムサ。
ケヤキ奥のカシにいたもう1頭のコムサも元気そうでした!


〜お知らせ〜
7月27日 「シカ観察ツアー」は定員に達したため締め切りとさせていただきました。
たくさんのご応募をいただき、お断りした方々申し訳ありませんでした。
また10月にも同様、さらにパワーアップした「シカツアー」を企画しておりますので、またのお申し込みをお待ちしています! 

ケヤキのコムサ

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今夜は出巣時間を過ぎて20:30からの観察です。
まずは耳と目をフルに使って捜索開始!
と、ケヤキの向こうのカシで頼りないまだまだ下手っぴなムササビの歌が聞こえてきます。
「ジュ……ジュルル……」

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そのまま待っていると、ケヤキに「…べちゃっっ」と着地、下手だな〜〜!!
まだ手足を上手く使えてないのか、お腹ごと全身で木に衝突している感じです。
この時間にここにいるということは、そんなに遠くへはまだ行けないのかもしれません。
今は色々なものを見て、たくさん遊んで、時には怖い思いもして、N寺の強い血を繋いでいってください。 近所にはアオバズクも引っ越してきたので、きっと良い先生になってくれることでしょう。

ただいまso-moでは、津久井で戴いたムササビの巣箱を元にオリジナルの巣箱作りを始めています、このコムサも使ってくれるかな〜、と思うと気合いが入ります!! 
次回の観察会は
「冬の星座とカノープスを観察しよう!」     2月22日(土) 美杉台公民館       大人 ¥1,500 小学生 ¥1,000          ゲスト講師 雙木 潤(アマチュア天文写真家)                         「天覧山で学ぼう〜冬を越した生きものたちの暮らしと知恵〜」                 3月8日(土) 飯能市立図書館        大人 ¥ 1,500  小学生 ¥1,000
so-moネットの理念
so-moネットの主催する観察会は、まず室内で、これから見る動物について勉強をする「ガイダンス」があります。 「え〜っ? 動物を見に来ただけなのに!? 勉強かぁ」と思うかもしれませんが、これは、実際にフィールドで動物を観察することは、あくまでも教材という考えからで、観察している動物が、ただ 「かわいい」とか「すごい」というだけではなく、何をたべているのか?どうやってみつければいいのかを事前に知ることになり、その動物がもっと身近に感じられるはずです。 人間だって、初めて会う人が、自分のことを知ろうとしてくれている方が心を開きたくなるでしょう? 多分、動物もそうだと思うのです。 so-moネットの考える観察会の最大の目的は、参加者が現地に来て環境を見たときに、「なるほど、野生動物がいそう」と感じてもらうことなのです。 そのため、もし観察会で野生動物に会えなかったとしても、「また参加しよう」という気持ちになってもらえるように、教材や資料を準備して「ガイダンス」を行っているのです。