2016年07月22日

ファッションと服飾

(このエントリーは雑談なので、無駄です。読まないでください。続編で少し意味のあることを書く予定です。)


あまりにうつうつとしているので、なんとか打破しないといけないと思い、雨の中をジョギングしたり、朝寝坊して6時に起きてみたりしたが、どうにもならない。そこで、今日は、好きな服装をしようと思い立った。

シャツは、三越でセールで買ったシャルベ。セール価格でも高いので、伊勢丹では、もっと値引きしていると交渉すると、あちらとは生地が違いますと。こちらでは、ランクが一番上のものを使っていますと。

この日本橋の顧客は資産家揃いだから、我々は本当に客とはいえない客なのだが、店員は、不公平なく、親切に対応してくれるが、それでも威厳がある。なので、反論できずについ買ってしまった。

しかし、半信半疑だったので、再度伊勢丹に出かけ、セール最終日にもっとも値下がったタイミングで同じ柄のまったく同じに見えるシャツを買ってみた。

確かに生地が違う。

でも価格も違う。

しかし、これっていまや同じ会社だよな。

いいのか。

ともかく、その三越のほうのシャツを今日は着てみた。私が着るとどれも一緒だが。

それなら、靴もフランス系でジョンロブしかも、パリとロゴの入った1980年代のものを。ただし、クロケット製と思われるので、英国製だが。

ノルウェイというモデルで、底は雨用に、ウェストンのゴルフでよく採用されている、なんとか、という丈夫なゴムのソール。これは、ヤフオクで安く買った中古品で、雨用に、と思って買った。

出かけようとすると、雨の降りがそれなりにあり、やはりもったいなくなって別の靴を。

雨用の良い靴とは、雨は降っていないが、降る可能性が若干あるときに、万が一降られても構わない靴、というのが私の定義であることに自ら今日気づいた。

結局、安藤製靴のチャッカブーツ。出張用と雨用だ。先月、妻が研修旅行で二泊三日で履いてきたので、少し休ませていたが、1ヶ月たったのでよいだろう。

そうなると、パンツは、鬼デニムの、しかしデニムではなく、チノ。

これも素晴らしい生地で、70台後半の職人が一人で織っている布だ。だから、夏暑すぎると、生産が止まり、冬彼が風邪を引くと大事を取って延期になる。

最近後継者が育ったようで、生産も安定してきた。

ただし、生地が硬すぎて、いまだに裾上げができてないので、きれいとはいえないロールアップ。

ただゴールドっぽいカラーと安藤のクロムエクセルのバーガンディの相性は良い。

さて。

今日はスマホを捨てて、何とか乗り切ろう。  
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キャバクラ

家のそばでは任天堂に、学校近くでは吉野家に打ちのめされたので、寄ろうかと思いつつ、カネもないし運もないからやめとこうと思ったが、通りかかるとお気に入りの子がいたので、つい、学校の中にあるキャバクラに寄ってしまった。

お気に入りの子は奥にいて、奥に見とれていたら、レジの子が、

「小幡さん、久しぶり。」と。

あれ、同じくらいお気に入りの子が。

「ああ、捨てる神あれば拾う神ありだ。」

「今日はベストメンバーじゃないですか。」

と三人目のバイトの子を指す。

「ほんとだ。」

と言うところを、2年目の店長がワンレンをなびかせて

「いつもありがとうございます。」と挨拶をしながら去っていく。

「3人もいると困るんだけど。」

といいつつ、韓国のお土産の海苔を渡す。

「これ新横浜で買えるかな?」

「シンセゲでしか買えないよ。シンセゲ特選オーガニックだから。」

「またねー」

「また、ボトル入れにきてね」

とタリーズカードを返してくれた。

3000円入金すると好きなドリンク一杯無料で飲めるチケットがもらえるときがあるからだ。

次はそのときに寄る事にしよう。

  
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最悪

最寄の駅前で、6人の歩きスマホーラーにぶつかられた。

いよいよ日本でも始まったらしい。  
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哀しい出来事

不幸とは自らが引き寄せるものである。

これは小幡績の2016年7月22日の名言だ。


金がないので、吉野家で昼食。

力なく座ると、学校の近くの吉野家の店員はいつの間にか、店長格を除いてすべて新しいメンバーになっており、みな可愛い子ばかりであった。

少しはいいこともあるか、と注文しようとすると、突然目の前に現れたのは、おなかのものすごく出たおじさんとおじいさんの間の方だった。

これは、哀しい出来事、ではない。

やはり、これも自分が悪いんだ、と落ち込んだ私は、力なく、

「並のつゆ抜き。」

と言った。

彼は、ものすごく大きな声で

「何ですか?」

耳が遠いのか、と、さらに気が滅入った私は、力を振り絞って、

「並のつゆ抜き!」

と叫ぶと

「だから、何の並ですか?」

と大きな声で聞いてくる。

唖然とした。

吉野家も終わりだ。

いまだかつて、どんな新米の使えないバイトでも、日本語をまったく話せないミャンマー人でも、

「並」といえば、「並一丁!」

と意味が分からなくても叫ぶのが吉野家の店員なのだ。

もう吉野家も終わりだ。

哀しかった。





  
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順位戦 二回戦

今日は、将棋の順位戦A級で、行方尚史八段の対局がある。

なんとしても勝って、二連勝を飾ってほしい。

一昨日、羽生前名人もやや復調を感じさせる指し回しで快勝した。

羽生さんも行方さんも、若手との対戦が勝負なので、ベテラン同士の戦いは全部勝ってほしい。

そして、佐藤名人との三つ巴を今年も見たい。

祈っている。  
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2016年07月20日

フェアネスとは何か

驚いた。

NHKのミラクルボディという番組で、今日はドイツの義足の走り幅跳びの選手、マルクス・レームの特集をしていた。

彼は、いまや「普通の」あるいは「健常者」の記録をも上回る選手となっているのだ。

驚いた。

そして、彼はパラリンピックではなく、「普通の」オリンピックに出たい、と希望し、標準記録を軽々突破し、オリンピックに出れば、金メダルが狙える位置につけたのだ。

しかし、IOCは彼の参加を議論の結果認めないと決定したのだ。

驚いた。

そんなことがあり得るだろうか。

同じ条件と言えるかどうか、結論が出ないと。

驚いた。

同じ条件でないに決まっている。

普通に考えれば、不利に決まっている。

しかし、義足の利点も部分的にはあり、同じ条件とは言えないということだ。

もちろん、同じ条件ではない。

普通に考えれば不利を克服している。

部分的に有利な面もあるかもしれない。

だからどうした。

同じ条件でなく、有利な部分があったとして、それで参加させない、というのはどういうことか。

あり得ないだろう。

金メダルを奪われるのが嫌だからか。

既得権益か。

何なんだ。

所得が高い選手、資産のある選手、スポンサーのいる選手、すべて出場不可にしたらよい。

パラリンピック?

やめちまえ。

偽善もいい加減にしろ。

フェアネスとは、真に完璧に機械的に公平、という意味ではない。

われわれが公平だ、不公平ではない、と考える状態が公平なのだ。

これを公平だと思えない人間がいる。その人間の主張を認める。

この社会は、本当にフェアネスのかけらもなくなってしまったのだ。  
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2016年07月19日

ソフトバンク ARM買収

驚きの巨額買収、日本市場最高額の買収、孫氏の大勝負、という見出しが駆け巡り、また、孫社長自身も、人生でもっともエキサイティングな買収と述べ、、人生でもっとも興奮した瞬間かのように言っている。

すべて大袈裟だ。

ほら吹きではないが、ミスリーディングである。

大手メディアはみな間違っているが、これほどリスクのない買収はない。

すべて現金、3兆円を超える、と驚いているが、いまや現金がもっとも安い通貨で、ソフトバンクの株価も冴えないから、現金で買うのは当然だ。むしろ、現金を処分するためと言うのが、最大の目的のひとつ。

マイナス金利で、金は借りたほうが得。

すべて合理的だ。

リスクがないのは、きわめて安定したビジネスで、将来のキャッシュフローが保証されており、倒産リスクはもちろんゼロ、キャッシュフローは潤沢、ダウンサイドリスクがゼロの買収で、かつアップサイドは十分にある。

孫社長お得意の、負けないマージャン、負けないギャンブル、ダウンサイドが限定的、アップサイドは大きい、そして大規模に張れる、孫社長が好きな典型的なオーソドックスなギャンブルだ。

そしてポンドが安くなったタイミングで現金で買う。将来キャッシュフローを下に、後で借金は膨らませることができる、そしてまた大きく張れる。

まさにソフトバンクが歩んできた典型的な道であり、驚くほうがおかしい。

何のリスクもない。

唯一ある懸念は、割高かどうか、ということだけだ。

おもしろくもおかしくもない買収である。  
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2016年07月17日

函館記念

福島から全国の競馬ファンに恥をさらしてから1年。競馬場に行って大好きなパドックで見定めていると、

「先生、今日の予想をお願いします!」

と言われるようになり、お笑い競馬タレントとしての第一歩を踏み出すことになった、記念のレース。リベンジのときがやってきた。

正確に言えば、民主党政権が成立するその日、私は札幌競馬場で、須田鷹雄とテレビの競馬中継に出演し、行動経済学による馬券理論を展開していたから、そのときすでに半歩は踏み出していたかもしれない。

あのとき、不在者投票に行き、理由を書かされて、仕事とレジャーのどちらを選ぶか、馬券よりも迷ったが、ギャラが出るということで仕事の欄に丸をした。もちろん、ギャラはJRAに寄付したが。

今回は、迷わず仕事の不在者投票。今日の競馬も今回の出張の最後の不在者投票として決めてみたい。

一番強いのは、レッドレイヴン。私ではなく、彼が昨年の雪辱を果たすだろう。

しかし、巴賞好走馬が不思議なほどに走れないのが、函館記念。これが今年の須田鷹雄の予想のポイントだ。

プロとして函館記念を予想するなら、マイネルミラノ。昨年は枠にやられたが、今年は彼のためのレース。彼を買うのがプロのセオリー。須田の本命でもある

格上ということなら、トーセンレーヴ。しかし、57.5 外国人騎手、洋芝適性、ということで昨年のエアソミュールのトラウマで買うことはできない。

仇敵のダービーフィズと岩田は、昨年と打って変わって絶不調。フィズの方は追い切りはすばらしいだけに一変の警戒は必要か。ただし、私は恨みから何があっても買わない。

私が当たらないのは、こうグダグタ書いているからで、文の長さと的中率は反比例するというのが、読者への鉄則。

本命はトゥインクル。格上かつ上昇中、洋芝得意、鞍上勝浦と条件は揃った。外枠で人気がないのも絶好のチャンス。

後は、大外が嫌われているが、血統は函館ぴったりのファントムライト。  
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2016年07月14日

ボリス・ジョンソンが外相に

これは驚きだが、なかなかの賭けに出たか。

メイ首相は勝負師か。

  
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2016年07月13日

オトナカレッジ 朝活版 第二回

7月10日 日曜日 朝430から放送でした。

アップ遅れてすみません。

ポッドキャストで聞けます

先週のもの、これまでのほかの方のもの、なども聴く図書館で聴けます。

  
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都知事選を壊したのは都民

これまでの四人の都知事に失望し、次に出てきた候補者にも批判を浴びせるが、悪いのは、お前ら(俺ら)、都民だ。

都民は、中間層と言われる浮動票の浮動層である都民は、まったく都政に関心がない。すくなくとも、都知事に何も期待していない。面白いネタがあれば叩き、飽きれば、自分のビジネスに戻るだけだ。

有権者が都政に関心がなければ、都知事立候補者は都政に関心を持つはずがない。選挙に勝つために都政は関係なく、知名度またはノリだけが重要だからだ。

東京は豊かだから、政治の出る幕がない。だから、東京から富や人を移転して地方を盛り上げようという主張の候補者とか、都政と無関係な憲法だけに関心のある人とか、あるいは何を狙っているか分からない人とか、そんな集まりになる。これまでの都知事も同じで、勝手に尖閣問題を難しくして、将来に禍根を残した都知事よりは、何もしないだけましかもしれないが。

ただ、投票には行くことにしよう。

白票が過半数になったら、やり直しになるのだっただろうか?  
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アベノミクスと民進党は似ている

問 いったいどこが似ていると言うのですか?

答 反則技を使って、底上げしているにもかかわらず、結果はいまひとつであり、それにもかかわらず、成果を自画自賛しており、大きなリスクを先送りして、自滅の道を歩んでいるところです。  
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2016年07月12日

バーナンキの罠

彼が罠を仕掛けたわけではない。

その報道をしたメディアが意図をせずに罠を仕掛けてきたのだ。

このニュースで、さらに財政出動、金融緩和の期待が高まっている。

しかし、それは部分的に裏切られるだろう。

いま、いわゆる市場関係者という名の投機家たちが期待しているのは、驚くような財政、金融政策だが、そんなものは何もない。

バーナンキは金融緩和の手段はまだある、という報道がなされており、これにより7月の黒田緩和の期待が高まっているが、ヘリコプターベンが何を言っても、現実的には、そんなものはない。

マイナス金利の拡大、量的緩和のほんのわずかの拡大、それ以上のものは、細かいもの以外はないだろう。

罠にかかるのは安倍政権ですらない。

財政出動にお墨付きを得たことになっても、巨額の出動はないだろう。投機家はそれを期待しているが、それはない。

なぜなら、安倍政権は合理的であり、彼らの目的は株価を上げることではなく、支持率を上げることであり、支持率に直結する場合において、株価を最重要視するだけだ。つまり、投機家はどうでもよく、有権者が問題なのであり、憲法改正を控える中、浮動層に評判の悪い財政出動は限定的なものになるだろう。マーケットを喜ばせるためにやっているのではなく、有権者を喜ばせるためなのであり、その二つが一致したアベノミクス前半と現在ではまったく違う。

唯一あるとすれば、消費税率5%への引き下げだが、それこそ最後の手段であろう。

いまは順調なので、無理する必要はない。

罠にはまっているのは、今日夜間市場で日本株を買い、円を売った人々だ。

  
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2016年07月09日

七夕賞

今回は馬券どころか見ることもない。3年に一度、今、愛に生きます、いや、会いに行きます、なのだ。

かんべえ氏のためだけに予想する。どうせ当たらないが。

ハンデ戦はハンデ頭から。

ダコール。

穴はマジェスティハーツ、と思ったがこちらの方が現時点では人気で、二番人気。ただ下がるだろう。

大穴はナカヤマナイト。ステイゴールドだし。  
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2016年07月08日

雇用統計 9月利上げは十分ありうる

米国雇用統計は予想通り非常に強い数字。

マーケットは利上げは来年もないという値付けになっていると言うが、それはマーケットが間違っているだけのことであって、7月でも良いぐらいだが、織り込ませるのに十分ではないので、8月のジャクソンホールスピーチで強いメッセージを発し、9月利上げは十分にありうる。

マーケットはマーケットのことしか考えていないが、中央銀行はマーケットは関係ない。特に株式市場など関係ない。銀行システムへの影響は重要だが、あくまで銀行への影響と実体経済がすべてだ。

9月利上げがメインシナリオ、どんなに遅くても12月までには利上げがあるだろう。
  
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2016年07月07日

ニューズウィーク日本版 アベノミクス論争は無駄である

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2016年07月06日

アベノミクス論争 消費税の影響

ひとつ論点を落としていたので、追加です。

論点X 消費税8%引き上げの影響

アベノミクスは成功したが、現在、景気がいまひとつなのは、消費税を引き上げてしまったことが要因である。すべての元凶は消費税8%への引き上げである。

この議論については、当然正しい。消費税率を引き上げて景気がよくなる可能性はゼロである。駆け込み需要により、一四半期GDP増加率が急増する可能性はあるが、その反動減があるので、プラスになる可能性はゼロである。これは、すべての増税に当てはまる当然の理である。税負担があがれば、経済活動は縮小する。

問題は、消費税を上げるべきであったか、否か、であるが、それは意見の分かれるところだ。

ともかく、目先の景気拡大、GDPの増大を考えるのであれば、増税しない方が良い。長期的な財政の健全性を維持し、長期的な経済の健全な発展を目指すのであれば、現在の日本においては、増税したほうが良い。ここまでは疑問の余地がない。

議論が分かれるのは、増税した方が、年金財政の健全性にプラスであることから、中年世代(特に50代で、退職後のことが念頭にあるが、まだ年金の受け取りが始まっていない世代)の消費に対しては、将来不安を減らすことから、むしろプラスである面もあることを、どの程度評価するか、ということだ。増税で将来不安を減らすというよりは、現在起きているのは、増税を何度も延期することで、むしろ将来不安が増えていることで、これが消費にマイナス、景気にマイナスで、消費税増税中止が意外と景気にプラスになっていないことである。

この議論を含め、とてもよくまとまった、公平な議論がなされているのが、三菱総研の武田氏の記事であるので、ご参考まで。  
Posted by sobata2005 at 23:48Comments(16)clip!

アベノミクスの評価 議論

最後に重要な補足をしたい。

アベノミクスの評価を行ってきたが、一部を除いて、何もしなかった場合との比較を行っている。

理論的に、あるいは政治的状況を無視して純粋に経済の観点からベストの政策がとられた場合と比較しているわけではないから、それはフェアではないとまでは言えないが(ベストの政策に比べて悪いからと言ってアベノミクスが悪いわけではない。ベストの政策が良い、と言ったほうが妥当であろう)、ただ、安倍政権でなかった場合の経済政策、あるいは安倍政権がいわゆるリフレ派の政策を取らなかった場合に代わりに取ったであろう政策とは比較していないことには注意が必要である。

なぜなら、それらの政策は、アベノミクスの経済政策により、マイナスの影響があったとしても、それ以上のマイナスの政策となっていた可能性も十分にあるからである。

アベノミクスには改善の余地が大いにある、という意味では、悪い点や悪影響を議論することは重要であるが、ただアベノミクスを批判するためだけに欠点を議論しても仕方がない。あるいは、それにより政権を交代せよ、ということもあまり意味がない。

現在の経済政策を、どのように少しでもましなものにしていくか。その議論が重要なのであり、もし安倍政権が優れた政権であれば、欠点を減らし、政策は変わっていく可能性があるし、そうであることを望みたい。

実際、デフレ脱却というスローガンは維持しているが、無理にでもインフレにする、という議論は、政権サイドではきかれなくなくなってきた。ある意味、進歩であろう。

今後も、本稿で議論した点を踏まえて、日本の経済政策が少しでもよくなっていくことを期待したい。  
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アベノミクスの今後 リスク

論点は3つあるだろう。

1 日本国債市場リスク

2 財政破綻リスク

3 株式市場リスク

まず、1は逃れられないリスクだ。

ただ、これはアベノミクスではない、日銀のせいだ、と政治から切り離すことは可能である。一見、無責任であるが、結果的には、国債市場を安定化するためには、政治から切り離したほうが便利だ。そのときの政権がどのような政治的枠組みであろうが、淡々と、日銀の執行部を入れ替えるなり、なんなりして、過去の日銀の金融政策を一旦葬り去って、新しい枠組みで救済するしかない。それが出来る分、手段はあると考える。

ただし、国債市場の混乱は必ず起こるので、ダウンサイドシナリオではなく、必然シナリオであり、そのタイミングがダウンサイドに触れるか、軟着陸に近い形になりうるかに影響するだろう。

どういうことが起こるかについて、タイミング、プロセスなどについては、別の機会に論じたい。ここでのポイントは、このリスクが生じたのは、日銀の異次元金融緩和によるものであるから、アベノミクスがなければ存在しなかったリスクであり、100%アベノミクスによるリスクといえる。

2の財政破綻リスクは、従来から存在したが、消費税引き上げ中止により、その可能性は高まったから、アベノミクスによりリスクが増大したといえる。ただ、今回の選挙でも大幅な財政出動が約束されたわけではないから、自民党の伝統的な政策、財政支出によるばら撒きも、ヘリコプターマネーの基礎となる地域振興券などの現金のばら撒きも大規模には行われていないから、当初のアベノミクスの機動的な財政出動と銘打った政策からの予測よりは、リスクは高まらなかったと言えるかもしれない。

これは、消費税引き上げの中止により、永遠に消費税引き上げが不可能になり、財政破綻が必然となることを決定付けた、と考えるかどうかにより、変わってくるだろう。

個人的には、これも別の機会に議論するが、消費税率が8%か10%で財政破綻したほうが、20%になってから財政破綻するよりはましだと考えているので、財政支出大幅拡大、消費税10%と財政支出横ばいで消費税8%なら、後者の方がましだという評価である。

3は、常に存在するのであるが、これは日銀の金融緩和とGPIFの日本株への傾斜により拡大したと考えられる。異次元緩和第一弾では、異常な割安から妥当な水準に戻ったので、株価はバブルとは言えず、2014年10月末の追加緩和によるバブルが起き、それは2016年に入って崩壊したと考えられる。マイナス金利は逆効果だったので、ただ株価を下落させた。

トータルで言えば、世界は圧倒的に変動が大きくなり、国内株式や為替(円)の変動が大きくなったのは、アベノミクス、サプライズ戦略を中心とした金融政策によるものであるから、その意味で、アベノミクスによりリスクを大幅に拡大したと言えるだろう。

最後にGPIFによる株式投資による、年金財政への影響を考える。

一方、GPIFは2014年10月末以降のバブルを作ったが、それは崩壊してしまったので、効果はなく、今後のリスクだけが残ったことになろう。ただし、2013年から、政権の動きとしては、GPIFに日本株を買わせるというものがあり、これを材料に海外投資家を中心に日本株を買い進んでいたから、妥当な水準に株価を戻すことに効果があった部分もある。

ただし、一番の問題は、株を買い増ししてから、世界と日本の株価は大きく下げており、現在2015年度に5兆円の損失が出たと推定され、その公表を意図的に延期しているという報道もあり、また、現在の下げで、4−6月期にも5兆円程度の損失が出たのではないかという推計も報じられている。さらに今後も下がる可能性はある。

ただ、2013年から株価が大きく戻したことによる利益もあるので、アベノミクスによる年金財政への貢献はなんとも言えない部分もある。しかも、どの部分が異次元緩和によるものか、世界的な株価の回復だけによるものか、判断は難しい。いつかは回復したはずと考えれば、異次元緩和は関係ないことになるが、回復したのは異次元緩和によるものであるから、それはかなり偏った意見であろう。

ここで、確実に言えることは、GPIFが資金配分を変更した2014年10月末以降のパフォーマンスについて比較すると、つまり、日本株などへの配分を増やさなかった場合と比較して、どれだけ損失が大きくなったか、ということを考えると、買い増しのタイミングの厳密な推計は出来ないが、かなり高くなってから買い増しを行ったと思われるため、かなり大きな損失が(少なくとも数兆円オーダーで)、配分変更によりもたらされたと考えられるため、配分変更は失敗だったと言えるだろう。もちろん、今後、配分変更により利益が多く出る可能性もあるから、現時点だけの判断が正しいわけではない。ただし、変更がピークに近いタイミングで行われたことは運が悪かったか、稚拙だったか、どちらかの評価になるであろう。




  
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アベノミクスで株が上がったのか

論点C アベノミクスにより株価が上がったのか

アベノミクスで経済がよくなったわけではないが、株価は上がった。これは事実だ。

要因は4つある。

1つは、世界市場がリスクオンに入り、世界的な株価上昇局面が始まっており、それが日本市場に波及してきた時期に、安倍政権が誕生したこと。タイミングが良く、世界の流れを受けたということだ。

2つめは、黒田日銀による異常な金融緩和だ。これは投資家の度肝を抜き、予想以上に株価が上昇した。

3つめが、アベノミクスによる株価上昇である。デフレ脱却という呪文が効いた。日本市場は総悲観論が蔓延していたが、悲観論の呪縛を解いたのが、この呪文だった。これこそがアベノミクスの成果、経済への影響を含めて、唯一の成果であると言っていいだろう。

4つめがGPIFの日本株偏重投資への傾倒である。これも、安倍政権によるプレッシャーの結果であるという見方が一般的であり、それが事実であれば、アベノミクスがもたらしたもの、と言っていいだろう。

黒田日銀をもたらしたのは安倍政権だから、任命による貢献があり、これもアベノミクス効果に入れるとすると、2,3,4による株価上昇はアベノミクス効果と言ってよい。

一方、これによりリスクが高まったという面もある。

いわば、今は株価が上がっているから良いが、2016年初頭から日本株は下落が続いており、これは、アベノミクスにより株価が上昇した分の効果が剥落しているものである。世界的な株価下落の流れを受けてはいるわけだが、先進国では、日本だけが突出して暴落している。その理由は、2015年の日本株の上昇がバブルであったからであると思われる。これはGPIFの日本株傾斜という事実がきっかけになっていると思われ、政策的なバブルであったと言えるから、暴落も政策の結果と言えるだろう。また、上昇局面では4つの要因のうち3つがアベノミクスによるものであったが、その根本は1に挙げた世界的な株価上昇の流れにあった。アベノミクスの効果は、これを加速させたもの、この流れに乗ったもの、いわばレバレッジをかけたものであったから、それが逆回転して、世界的なリスクオフのショックに日本だけが飛びぬけて脆弱であることも、政策レバレッジの影響であるだろう。

これは、今後、さらにリスクが大きくなる、ダウンサイドシナリオが実現する可能性もある。過度な金融緩和からの脱出が不可能に見える中で、それが必然だとすると、短期的な株価上昇は、長期的なバブル崩壊、金融市場崩壊という大きな致命的なリスクを膨らませているとも言える。ただし、この点は、リスクがあることは事実であるが、その可能性が高いと見るか、低いと見るかは、意見が分かれるところであろう。  
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