2017年03月01日

怪しい円安株高

今日の急速なドル円の戻り、それにともなう日経平均の上昇は怪しい。

トランプの演説で いかにもドル安が進みそうなところ、それを昨日は前もって織り込んだが、今日は、その反動と捉えるか、これからのドル安日経平均安仕掛けへの仕込みと考えるか。

どちらもありうるが、前者でも、ここでドル高になれば、演説でドル高は考えにくいので、後者の展開の準備が必要だろう。

よって、様子見またはドル売り、日経売りが普通の戦略だろう。

さて。  
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<経済政策大全>第10回 緊急寄稿 経済学者に騙されている政治家たちに告ぐ

<経済政策大全>第10回 緊急寄稿
「物価水準の財政理論」を悪用している経済学者に騙されている政治家たちに告ぐ

こちらにも掲載されました。

  
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2017年02月28日

「物価水準の財政理論」を悪用している経済学者に騙されている政治家たちに告ぐ

物価水準の財政理論自体は、学問上の理論として存在するのは構わない。理論的には整合性は保っているが、現実には例外的な場合を除いて当てはまらないだけのことだ。

問題は、これを悪用して、ポピュリズム政策の裏づけにしようとする人々だ。

政治家がポピュリズムなびくのはある程度仕方がない。しかし、それをあおる「有識者」や「学者」あるいは「ブレーン」は極めて罪深い。

彼らに騙されている政治家は不幸だ。

哀れなので、助言として事実を政治家の方々に伝えておきたい。

第一に、物価水準の財政理論では、財政赤字を拡大しても景気は良くならない。需要を増やすことは目的でないのみならず、経済を悪くする。期待物価が上昇し、結果として物価も上昇するから、実質所得は変わらない。減税(増税なし)がインフレによる負担増に置き換わるだけだ。誰でも知っているように、これをインフレ税(タックス)という。だから、長期政権、将来の政権にとっては、消費が前倒しになるだけで(物価が上がる前に消費しておく。しかし、むしろ、それなら株式などの実物資産を増やすだけで消費は増えない、むしろ減るかもしれない)、将来困難に直面する。

第二に、増税を回避する分、財政破綻の可能性は即座に高まる。これは脅しではなく、物価水準の財政理論によれば、財政赤字の拡大で、財政破綻が起きると見込まれず、順調に物価が上昇したとしても、財政破綻の可能性は高まる。

したがって、政府債務の実質的な目減りを狙って、この政策をとると、借金から逃れるどころか、財政の資金調達に行き詰ることが、前倒しで起こる。

これは直感に反するかもしれないが、現実は常にそうである。

つまり、企業の倒産、個人の破産、資金繰りの行き詰まりは、資産がプラスでも、黒字であっても起こる(黒字倒産)。それは資金が詰まる、ということだ。

資金が詰まるのはストックではない、フローだ。借金の総額の大きさよりも、今年の収入と返済額のバランスが崩れたときに資金は詰まり、倒産する。

国の財政であれば、今年、国債が発行できれば、国債を買ってくれる投資家がいれば、大丈夫なのであって、借金残高が1000兆円でも10兆円でも関係ない。ギリシャは借金累積額が大きかったわけではない。今年、誰も金を貸してくれなかっただけだ。

つまり、財政赤字を膨らませる、ということは、国債発行額は増える。インフレ率が上がるということは名目金利は上がる(名目金利=実質金利+インフレ率)。すると利払い費も増える。しかし、インフレによって税収が増えるのは、その後だ。そして、インフレが進むとなれば、国債は値下がりすることになり、値下がりが続く間は、国債を買うのは控える。物価がどこまで上がるか見極めるまで、名目金利がどこまで上がるか見極めるまで、国債を買うのを先送りする。

政府国債を買う投資家は一時的にいなくなる。

資金繰りは詰まるのだ。

1000兆円が実質900兆円になったところで、今年あるいは来年、資金に詰まれば、デフォルトだ。金利は少なくとも一時的に急騰するだろう。長期的には、それは収まったとしても、デフォルトが起きて、内閣が倒れないとは思えない。

したがって、将来返すべき借金額を目減りさせるために(将来の政権を楽にするために)、自分が倒産、倒閣されるリスクを高めるのは、ポピュリズムの反対であり、物価水準の財政理論を中途半端にしか理解していないブレーンに騙されないように忠告しておきたい。

実際、シムズは、自分の提言は、インフレになるから、政治的には不人気だから、政治的には難しいだろうが、それでもインフレにするためにはこれしかない、と講演で述べている。

また、インフレになった場合、中央銀行の損失が拡大するから、そのときにこれを政府が埋める必要があるから、実質的に財政支出がそこで起きてしまうから、中央銀行の国債買い入れは縮小するべきだ(ただし金利は引き上げず据え置きにするべきだと言っている)、ともシムズは言っている。

いわゆるブレーンたちが言っていることと、シムズの本意とは大分違うのである。

さらに、シムズの提言、理論自体も、米国では異端扱いで、誰も(この一派以外は)、実際の政策として取り入れようとはしていないし、その可能性は検討すらされていない。

悪い政策とは悪い政治家よりも理解不足のブレーンによって生み出されることが多いのだ。

  
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「物価水準の財政理論」がなぜ今盛り上がっているか

<経済政策大全>第9回
「物価水準の財政理論」がなぜ今盛り上がっているか(補足かつ重要な議論)

幻冬舎plusに寄稿しました。  
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2017年02月27日

明日のテレビ出演 プライムニュース

28日 火曜日 2000−2154 BSフジ プライムニュース

物価水準の財政理論、財政の維持可能性について議論します。


2月28日(火)
『遠のく財政健全化目標 アベノミクスの限界? 急浮上“シムズ理論”』
 財政の健全性を示す国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)が2020年度に8兆3000億円の赤字になるとの中長期試財政算を内閣府が先月公表した。安倍首相は「経済再生を図りながら2020年度の黒字化を実現していく」との方針を改めて示したが、財政健全化目標の達成は極めて困難な状況になっている。
 国と地方の借金総額が1000兆円を超える中、将来世代につけを回すことのない方策とは?経済再生と財政再建は両立できるのか?そして、安倍政権内で共鳴する声があがっている、インフレによる政府債務の解消を目指す「シムズ理論」とは?
 財政の専門家らをゲストに迎え、財政再建への道筋とアベノミクスの行方について徹底議論する。
ゲスト
藤井聡 内閣官房参与 京都大学大学院教授
佐藤主光 一橋大学大学院教授
小幡績 慶応大学大学院准教授  
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競争は経済成長を阻害する

<経済政策大全> 第8回 競争は経済成長を阻害する 幻冬舎Plus 

公開されました。  
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「市場」とは「人の世」である。

ひねくれ投資日記 第一回

「市場」とは「人の世」である。

です。  
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連載開始 小幡績の「ひねくれ」投資日記

newspicksでの連載が始まりました。

  
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2017年02月26日

経済政策大全第7回 森友学園の8億円はどうでもいい

間が空いてしまいましたが、掲載されました。  
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物価水準の財政理論

基本的には異端の理論であり、世界的にも、多くの経済学者は懐疑的だ。

ただ、脚光を浴びた背景に、物価が金融政策でコントロールできない、とりわけ上げられない(私に言わせれば上がらない)のはなぜだろう、そこで何でもよいから可能性のあるものを、ということで、ずっと90年代から異端だった理論にも出番が回ってきた、ということだろう。

物価水準の財政理論の結論、財政赤字で物価をコントロール、というのは誤りだと思うが、財政政策と金融政策の相互依存ということは重要な視点で、当たり前のことがないがしろにされていたことに警鐘を鳴らしたことは意味がある。

私の考えでは、金融政策で物価が変化しない最大の理由は、金融政策は資産市場をコントロールしているが、物価は財市場の話であり、財市場に直接働きかけるのは財政政策の方なので、物価は金融政策よりも財政政策に強い影響を受ける、というのは自然な話である。とりわけ、量的緩和というのは、資産を買う政策で、金利を動かすことが直接的な手段ではないから、金利は資産市場にも財市場にも直接働きかけるが、資産を買うことは財市場には間接的な影響しかないから、ゼロ金利の下での量的緩和の枠組みでは、財政政策が重要になるのは当然だ。

一方、それでも、物価水準の財政理論が現実において妥当でないのは、さらに言えば、要は眉唾であるのは(経済学者にとっても眉唾だ)、せっかく資産市場ではなく、財に直接働きかけるから財市場の物価に影響する、と言っているのに、物価を上げるメカニズムが、要は、資産効果であり、かつ、期待、将来物価の期待水準の変化によるものなので、期待に期待する、という危うさがあるから、矛盾しているのだ。  
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2017年02月25日

今週の作品 川端康成 山の音

これは、以前、尊敬する友人が、素晴らしい、というので、5年前ぐらいであろうか、読んでみたのだが、本当に素晴らしい。

年を取ってからでないと、物足りなく感じるかもしれないが、自分は幼稚なまま老け込んでしまったので、いや、昔から老け込んでいるので、もっと早く読めばよかった、と後悔した作品である。

川端康成がノーベル賞を取ったのも、これで納得した。

ただ、退屈なだけの作品とも言える。しかし、その退屈さが絶品だ。  
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今週の競馬 中山記念 阪急杯

今日の両メインはよくわからないのでパス。ただ、よくわかるのと当たるのは別なのだが。

明日の両重賞は、どちらも一騎打ち。

阪急杯は、シュウジとロサギガンティア。シュウジの方が断然格上だが、人気も断然上で1400よりは1200向き。前走印をつけて爽快だったので、ここは切って、1400専用のロサギガンティアの方。単。

中山記念は、師匠と師匠の家族と一緒に中山で観戦したのが遠い思い出だ。娘さんが、最後に「つまんな〜い。」と言ったのが忘れられない。

予想もつまらないが、アンビシャスとリアルスティール。多士済々だが、この二頭が一枚上か。どちらも好きな馬で鞍上も好きな戸崎とルメール。一点。単勝を買うなら二番人気というだけでリアルスティールの方。と思ったら、人気は逆転している。馬券は無理せず馬連で。予想としてはリアルスティール本命。  
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今日のジュヒョウ

小倉7R 500万下。  
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2017年02月19日

今週の作品 芥川龍之介 女

この作品は、初めて読んだが、芥川はこのような超短編がやはり向いている。本人にとってはその事実は認めたくないところなのだろう。

田中慎弥の「蛹」は、この作品から影響を受けていると思う。その発見(しかも間違っているかもしれない「発見」)が、自分にとって印象的だっただけなのだが。  
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2017年02月18日

明日の競馬 フェブラリーS 小倉大賞典

フェブラリーSは昨年の覇者で鞍上はムーアのモーニン。思ったより人気だが、GIは人気を気にせず一番強い馬の単勝で。

そのほかは、カフジテイクが一番人気なら、最内枠、乗り代わりが懸念されて人気を大きく落としているサウンドトゥルー。ここまで人気がないなら複勝でも。

小倉は、都落ち的な雰囲気があるが、断然格上のフルーキー。  
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今日の競馬 ステイヤーズ 京都牝馬

ステイヤーズは、面白くもおかしくもないがアルバート。ムーアでなおさら。長距離は荒れないし、死騎手はより重要。相手は、何度もこのレースを勝っているフェイムゲーム。

京都牝馬も、レッツゴードンキで仕方ないか。相手は好調ナックビーナス。

  
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ブルゾンちえみ

さっきまで、ピコ太郎と古坂大魔王と同じく、ブルゾンちえみと渡辺直美だと思っていた。

  
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2017年02月16日

東芝事件の本質

まとまったものを書く時間がないので、ポイントだけ。

東芝はいい会社だ。優れた技術、優れた製品、優れた技術者。勤勉で誠実で品位がある技術者だ。

問題は、経営だけだ。

それも経営層のトップが巨悪なのではなく、リスクに対してso naiveであることに尽きる。

だから、むしろ巨悪よりも始末が悪い。

リターンを取らずにリスクを抱える。

そして、それは自社の素晴らしい製品を広めるため、事業を行うため。

利益、カネのことは考えない、事業がやりたい。

その満足のために、リスクをとって、カネを失うことをいとわない。リスクは目をつぶる。

それがすべてだ。

そして今回、以前の会計処理問題と訳が違うのは、これまでのものは、単なる会計操作。利益を前に出せば、将来の赤字が増える。東芝としては、つけは自分に将来ふってくる。だから、最近株を買った投資家が騒ごうが、事業の本質に対する影響は相対的には小さい。

しかし、今度の事件は、単にだまされて、軽率で、資産を失ってしまった、ということだ。

もう取り返しはつかない。キャッシュアウトフローだ。

だから、今回は致命的なのだ。

株式市場を裏切った、という議論は本質ではない。

リスクを不用意にとってしまい、それで事業自体の可能性を失ったこと。

それが問題だ。

金融は単なる評価。事業が付加価値を生むのだが、資産を奪われ、そのチャンスがなくなった、というのが事件なのだ。  
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不思議な株式市場

米国株価は上昇を続けている。

トランプの政策への見通しによるものだが、具体的には、減税の実現可能性に対する楽観的な見方が加速したのと、金融規制緩和がイエレンも議会証言で否定的でなかった事から、銀行セクターが盛り上がっていることに尽きる。

特に後者は、実態以上に盛り上がる。なんたって、彼ら金融セクター自身が盛り上がるのであるし、さらに中身がリスクテイクの投資への規制が緩む、と言うことだから、トレードも投機も自由にやれる、となれば、興奮して盛り上がるだろう。

しかし、これは地政学リスクと金融市場における根底である金利上昇という二つの要素の動きと正反対だ。

まず、イエレンの議会証言では、個人的には3月利上げを予想していたが、その見方が高まった。債券は大幅下落、ドルは上昇した。これは株価にはマイナスであるはずだが、前述のように銀行規制の部分にだけ反応して、大幅上昇。

しかし、もっと深刻なのは地政学リスクだ。アジアでは、いよいよ北朝鮮の内部で様々なストレスがたまっており、いつそれが爆発してもおかしくない状況となっていることが、ますます明らかになってきた。

そして最大のリスクは、トランプ政権の持続性だ。フリン氏の辞任が内部闘争によるもの、トランプの傲慢、反トランプ勢力による罠、いずれの見方にせよ、トランプが、部下を守る気がなければ、政権チームは持たない。いずれ崩壊する。

この崩壊は最大の地政学リスクで、フリン氏は、もともとトランプ政権のアキレス腱である地政学リスクの高まりを唯一押さえ込める力を持ち、そのポストについていたのだから、彼の辞任は致命的なはずで、これで株価が下落しないのは、ナイーブと言わざるを得ない。

しかし、株式市場のリスクに対する値付けは私の見方と正反対だ。

どちらかが間違っているのだが、普通に考えれば私が間違っているのであるが、そうでない可能性もある。

私は長期、市場は短期を見ているだけの違い、という仮説はありうる。  
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2017年02月15日

東芝問題の本質

直接のとどめは、2015年の原発建設会社の買収であり、これがなければ、様々な問題はあっても、事業会社としての存続が危うくなることはなかった。

問題は、なぜこの買収が行われたのか、いや起きてしまったのか、ということだ。

この買収は、先方は確信犯だと推測するし、ただ、それはビジネスだから、リスクがわからなかった方が悪い(ただし、情報開示に関して違法性があった可能性はゼロではないが、合意して買収している以上、それで争っても勝てる可能性はないか)。

要は、建設の遅れを解消し、訴訟を終わらせようとして、この建設会社を買収し、今後の建設コストの上昇リスクはWH(ウェスチングハウス)側は持つ、ということで合意し、訴訟は終わったわけだが、これが致命的に間違っていた。

焦点は、なぜ、この間違いを犯してしまったか、ということだ。

  
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