2007年01月18日

日銀が金利を上げたい理由

理由は2つあると言われている。

1つは、教科書的に、金利が低すぎると、景気が過熱し、放置すればバブルが起こり、経済が混乱する、ということである。

もう一つは、本来金利を上げるべきときに、政府の圧力により、金利引き上げを見送るのであれば、中央銀行の独立性は存在しないことになり、今後の金融政策に対する信頼性がなくなる、というものだ。

日銀の金融政策は、9名の政策委員が決めるので、福井総裁だけの意見で決まるわけではないが、福井総裁は、後者の観点はもっていないと考えている。むしろ、その点に関しては、無理することはなく、摩擦なく、市場にサプライズを与えないように、金利を上げていきたいと考えているはずだ。

そこが、前任者との大きな違いであり、私が福井氏を信頼している理由はそこにある。村上ファンドのことがあっても、借りが出来た、とは思っていないはずで、政府、与党が騒がないタイミングで上げたい、ということなのだ。

じゃあ騒ぎ続けたらどうなるのか、という問題があるのだが、もしかすると、今回はそこまで来ているかもしれない。

この記事へのコメント
もしよろしければ、円キャリーについても見解をうかがわせていただきたく。
Posted by おのだい at 2007年01月19日 01:03
コメントありがとう。
エントリーを建てますね。
卒論の研究とても面白そうですね。
Posted by seki at 2007年01月21日 03:51
卒論の件、励ましありがとうございます。

私も今回の金利引き上げ賛成派です。
1ユーロ155円、1ポンド=200円はちょっと以上ではないでしょうか?
なぜ誰も外為の件を気にしないのでしょう。
(日本の経済界は、輸出産業しか考えないのでしょうか・・・)
Posted by おのだい at 2007年01月22日 01:09