2010年03月21日

覇権の交代

周辺国が成長を始めると、それは、中心国にバブルをもたらす。

なぜなら、中心国は、成長の頂点に達し、金は余っている、投資先はない、という状態だから、周辺国が工場、製品供給地から、需要創出地となれば、絶好の投資先となるからだ。

このバブルは、中心国の最後のバブルとなる。中心国は、金融中心、対外投資中心、対外債権が中心の経済となるが、その周辺国のバブルが崩壊すれば、中心国のバブルも当然崩壊する。

世界的なバブル崩壊後、中心国も周辺国も、底からのスタートになる。中心国は、これで一気に滅びるわけではない。

中心国は、残った富を再投資して、チャンスを狙う。ここでの利益は大きなものになる。なぜなら、金融を支配しているのは彼らであり、誰もが富を失っているから、少ない富でも、依然と同じような投資ができるからだ。したがって、中心国は、まさに投資で生きていくことになる。

周辺国は、金融的投資では、中心国に支配される。しかし、多少蓄えた富が残っており、さらに、ビジネスモデルとビジネスノウハウ、そして何より、技術、豊かな消費者が既に、移転され、生まれている。ここが逆転の始まりだ。中心国にもはや依存する必要はない。消費地としての中心国の絶対性も相対化され、内需中心の経済が成り立ち始める。すべて自律的運営が可能となる。

中心国は、この周辺国の成長の果実をどううまくもぎ取るか、ということに終始する。それはおいしい商売であるが、おいしいがゆえに危機感がありつつも、それから逃れられない。ここに長期の衰退は確定し、覇権の交代は準備される。

この記事へのコメント
この動態の中で、戦争はどう位置付けられますか?
これまで、覇権の交代は、二度の大戦が直接の契機となりました。
戦争は事態の推移を加速化、あるいは決定づける役割を担うだけで主要なファクターではないのか、
それとも、戦争の勃発そのものが世界システムの中で内生化されるのか?

戦争という悲劇が、少なくとも中心国を巻き込んだそれが現実的でない現代で、
何が覇権の交代を促すのか、ドル本位制の不安定さが限界に来ている現状で、常々気になっています。

Posted by Michael at 2010年03月21日 21:41
覇権の交代論には、軍事も考慮されるすべきであろう。
米国の周辺国であった日本は、たしかに米国から投資を受け、米国から技術供給を受け、米国の市場へ輸出をして。
そして、そこそこの経済大国になったが、覇権の交代は実現されていない。
その制約こそ軍事なのだ。日本の軍事は駐留米軍に依存している。だから、日本が経済成長してくると、何かしら言いがかりをつけて、日本に経済負担をさせようとする。駐留米軍の経費を負担するおもいやり予算やイラク戦争費用90億ドル分担、周辺国への経済支援の肩代わりなどだ。
その御陰で、日本の負債比率は双子の赤字の米国より多い。

よって、経済的に米国から独立していない日本は、米国との覇権交代は果たせない。
Posted by majawapt at 2010年03月22日 06:58
米の次は中国?

保八はまだまだ続きそうです。
Posted by ななし at 2010年03月22日 09:03