天皇賞 結論
近代競馬のもう一つのポイントは、日本で特に言えることだが、コース適性が距離適性よりも重要になり、レース展開の影響も大きくなっていることだ。
これは、世界的には、競走馬と騎乗の能力のレベルアップによるもので、絶対的な力の差が小さくなっていることによる。一流馬の層が厚くなっており、ちょっとしたことが明暗を分ける。
とりわけ日本は、異常な高速馬場で、とりわけ、東京、京都、新潟は特殊なコースであるにもかかわらず、メインのレーストラックとなっており、真のチャンピオンを決めるトラックとしては、やや問題がある。
その結果、軽い馬場を得意とする、直線の切れ味を身上とする馬がスターホースになり、それが逆に、直線まで力を温存し、ちょい差しで器用に勝つことを狙う騎乗、馬作りとなり、これは血統の取捨にまで影響を与えている。
理屈はともかく、天皇賞に当てはめれば、底力は超一流でなくとも切れ味が抜群の馬に有利なレースになる。しかし、同時に東京コースの特徴から、前半が極端なスローにならなければ、底力も要求され、これは騎手達にかかっており、内輪のレースにならないジャパンカップでは天皇賞よりも底力が要求される結果となっている。
さて、コース適性は、ローズキングダム、ブエナビスタ、ダークシャドウ、ペルーサ、エイシンフラッシュ、ダノンヨーヨーなどが高く、アーネストリーにはやや向かない。
一方、底力では、実際にGIを勝ちきっている馬に軍配が上がり、ブエナ、アーネスト、ジャガーメイルとなり、エイシンも三歳限定戦ではあるが勝っている。ローズは繰り上がりで少し劣ると思う。
さて、結論は、近代競馬では調教技術が発達したとはいえ、レベルの高い中での戦いなので、やはり、実際のレースこそが一番の調教であり(三歳クラシックの時にもレースが一番馬を成長させると書いたが。同時に壊しもするが。肉体的にも精神的にも)、一度使っている馬に軍配が上がると考える。
そこに、馬場適性、底力、勢い(前エントリーのアイドル議論を参照)を考慮したい。
さらに、日本の現代競馬の特徴は、ファンの見る目が鋭い、ということだ。ちょっとしたことを見抜く。世界一情報が豊富だと言うこともある。JRAが調教後の体重を出すなんて夢のようだし、世界に例を見ないし、競馬ジャーナリズムがここまで発達していることもない。一方、情報過多のため、オッズは正しい方向に向かうが、触れすぎることも多く、極端なオッズになることも多い。ギャンブルとしては、ここが狙い目ではある。
今のオッズが続くと思わないが、オッズを考慮して、本命はジャガーメイル。
この馬の底力に期待したい。海外帰りの長期休み明けを叩き、一発あるか。展開もシルポートが飛ばし、大外に入ったアーネストリーは先行するため前半飛ばすと、直線ちょい差しの展開にはならず、ジャパンカップ的な底力の要求されるレースになると考える。
ジャガーメイルにはやや距離が短いが、切れ味に関しては問題なく、一発を期待する。
二番手は、馬場適性が劣るのがネックだが、力も勢いもあるアーネストリーと馬場適性も高く勢いのあるダークシャドウ。そして、少し底力が足りないと思うが、GIを勝つならもうここしかないローズキングダム。これらの叩き台を完勝してきた馬たちに分があると考え、3着の押さえが、少し力の足りないトーセンジョーダン。エイシンは休み明けで、ほんの少し力が足りないと思うが、2着は十分にあるだろう。押さえる買い方をするなら押さえる必要性は高い。
そして、大穴はダノンヨーヨー。
ブエナビスタはやはり調教もあるが、勢いの点で無印としたい。1番人気でないときに買うべき馬で、勝つ可能性もあるが、今回はオッズによらず見送りたい。やはり牝馬。アイドルと一緒で(前エントリー参照)勢いを失うともろいと思う。
馬券はジャガーメイルの単勝に、ジャガー、アーネスト、ダークの三連単ボックス。押さえは、これにローズを絡めて少し。後は押さえるのを我慢する。
Posted by sobata2005 at 09:23│
Comments(10)│
clip!
久々の穴予想ですね。
まあ結論は混戦極まりないということですね。何が来てもおかしくないと。
なんと!絶句するような大胆な結論。これが来たら神降臨ですな。しかも鋭い論考。
>>さらに、日本の現代競馬の特徴は、ファンの見る目が鋭い、ということだ。
↑ここ、笑うところです。「エコノミストが多過ぎる日本経済」ってところでしょうか。
ふと思いつきましたが、明日はトゥザグローリーの複勝がおいしいかもしれませんな。
「トニービン系」は東京コースは得意なところ
直線で長く足を使えるから
過去にはサクラチトセオー、エアグルーヴ、そしてカンパニー
明日はジャガーメイルとトーセンジョーダン
アーネストリーは母父にトニービン
ジャガーメイルのほうは母父にサンデーサイレンス
トーセンジョーダンは、カンパニーの血統と酷似
クラフティワイフとノーザンテーストの牝馬に「トニービン系」
ローズキングダムは、この季節にしか走らないのではないかと決めつけて、単勝を買います。
ダークシャドウ単勝5.8 1.8 - 2.7
ジャガーメイルの単勝 41.1倍
なら小幡説を採る。
↑の投稿ぶっきらぼうになってすまぬ。ジャガーメイルのオッズは下がっても単勝24倍くらいではないか。
春天もそうだが同馬のJC4着は結構魅力ある。父ジャングルポケットというのも買い。
第144回 天皇賞・秋 (GI)
東京競馬場(良)、芝2000メートル、1着本賞金1億3200万円=出走18頭。
驚異のコースレコード10年ぶり、勝ち時計は08年のウオッカの記録を1秒1更新され1分56秒1と破格のタイムで7番人気(単勝オッズ33.3倍)▼トーセンジョーダン (牡5才馬・478kg(-8) 鹿毛色) GI初制覇。
父:ジャングルポケット 母:エヴリウィスパー(母の父ノーザンテースト 母の母クラフテイワイフ )
北海道安平町のノーザンファーム生産、馬主は島川隆哉氏。池江泰寿厩舎(東栗)所属。
成績16戦9勝、重賞4勝目。獲得賞金4億5129万6千円。
「伝統のレースを勝てて光栄です。宝塚記念はゲートで力んで出遅れてしまいましたが、今日は仕上がりも良く道中も完璧に運べました。また何度でも、日本に戻ってきたいです」・「今日のトーセンジョーダンは完璧で、マシーンを操っているような感じでした。速い流れになって、最後はスタミナ勝負になるだろうと思って中団に控えていました。来日当初から日本のGIを勝つことが夢だったのでとてもうれしいです」と笑顔で語る30日間の単騎免許での騎乗を終え、トーセンジョーダンを勝利に導いたイタリア出身騎乗騎手ニコラ・ピンナ(23才・53.0kg)さん。
優勝おめでとうございます。 かしこ
追伸 2着健闘2番人気半馬身差のダークシャドウ(牡4)、そこから半馬身差で6番人気のペルーサ(牡4)出遅れスタートながらも大外から追いこみ3着健闘。1番人気に推されたブエナビスタ(牝5)は4着に終わりレースでは初めて複勝圏を外しましたが、良くがんばりましたね。おめでとう!!
【WIN5】配当金は1億6000万超的中5票(3番人気→4番人気→12番人気→1番人気→7番人気)。
近代競馬で、種牡馬の価値として高く評価されるのは、ダート芝に関わらず、2000mでしょうね
2400mの凱旋門賞を勝つよりも、ドバイWCを勝つほうが種牡馬としての価値は高まるだろう
日本で、2000mは今日の天皇賞秋
それをとんでもないレコード勝ち
トーセンジョーダンの種牡馬価値が飛躍的に上がった
ジャングルポケットの後継種牡馬の筆頭になっただろう
今シーズンをもって引退でいいと思う
11月3日には、JBCクラッシックがある
今年は大井競馬場
これも2000m
ディスプレイには5点のマルチタッチに対応した11.6型のIPS液晶を搭載する。こちらも「IdeaPad Yoga 13」と同じように、複数人が別々の角度からディスプレイを見てもクリアに画面を表示する。
インタフェースはMicro USB×1、Micro HDMI×1、IEEE 802.11b/g/n、Bluetooth 4.0、Webカメラ(200万画素)、Micro SDカードスロット、オーディオジャック×1。キーボ