2016年12月28日

将棋界の未来

三浦九段が対局中に「カンニング」をしていたという疑惑の下に、彼は公式棋戦を出場停止になり、竜王戦の挑戦者に決定していたのに、降ろされ、次点の棋士が挑戦者になり、3勝4敗で負けて、終了したところに、今回の発表、疑惑の裏づけは取れなかった、という第三者委員会の調査結果が発表された。

竜王戦のやり直しは行われず、三浦九段に申し訳ないので、棋士の段位の昇格を決め、格付けを決める、名人戦の挑戦者を決定する順位戦の三浦九段の地位を、今年の成績にかかわらずA級、つまり最上クラスに残留させる、という決定がなされた。

すべておかしいのは誰の目にも明らかで、まず疑惑だけで処分をするのはおかしいし、お詫びとして、実力ですべて決まる、という将棋界の唯一のよりどころを覆す決定をしているのもおかしい。

もっと根本的な問題は、こうなることは、最初の処分のときからわかっていたことで、今回の記者会見でも、出場停止がやむを得ない措置だった、といまだに言っているが、それはありえず、どんなに疑惑があっても、疑惑だけで出場停止にはできず、三浦九段がクロだろうがシロだろうが、やむを得ず、出場させなくてはいけない。そして、カンニング対策を徹底的に行い、以後、疑惑が生じないようにする、それしかなかったのは誰の目にも明らかだったことだ。

将棋界が幼稚なのは、相撲界の問題と似ているかもしれないが、より幼稚なのは、相撲界のように興行として発展し、外部の金やいろんなものがからんでくるのとちがって、子供のころから将棋だけをやり続けた人たちが、彼ら自身だけで組織を作り、運営しているところになる。

彼らは純粋すぎるし、社会として、閉じすぎている世界だからだ。

これは大学にもある種言えるところであるが、学生といういまや「客商売」になり下がっているところからは、皮肉なことに、世俗的になり、堕落した結果、組織としては普通になりつつあるのかもしれない。

将棋界と囲碁界の違いも興味深いし、JRAとの比較もしてみたいが、いずれにせよ、将棋界こそ外部によるガバナンスが必要で、完全な棋士だけの世界から、外部の人間を多く交えた組織に変わっていくことが望ましいと思う。

ソフトが人間よりも強くなった、ということで騒ぎになっているが、問題はそういうことではなく、もともとずっと存在していた、初歩的なところにあり、文楽、能、歌舞伎、スポーツ界、ありとあらゆるところに存在する初歩的な問題だ。

これらの組織のガバナンス研究こそ、我々の使命である。

この記事へのコメント



疑が残っても、原理「疑わしきは罰せず」で良いのではないか。

それだけのこと。

あとはゲームのルールの問題。ルールに盛られていない手段で

勝負が行われた以上、その勝負の結果は正当だ。

Posted by TOYOTARO at 2016年12月28日 11:14
確かに彼らは純粋すぎるほどに純粋だと思う。
Posted by りもせい at 2016年12月28日 12:05
>勝負が行われた以上、その勝負の結果は正当だ。
>確かに彼らは純粋すぎるほどに純粋だと思う。
両者に賛同いたします。
ゆえに、
>これらの組織のガバナンス研究こそ
課題になります。

Posted by yomoyamapage at 2016年12月28日 12:12
普通の人がはいっても、こんなの出場停止だってついいってしまいそう。顧問弁護士がつけばいいだけのような。
Posted by しま at 2016年12月28日 13:40
ムラ社会、サボタージュ、村の危機。
Posted by . at 2016年12月28日 15:45
でも本当はカンニングしたと思ってませんか?
Posted by 加藤一二三四 at 2016年12月28日 17:35
三浦九段が週刊文春で意見を言うのもヘンテコな話で、常識的な対応でない。
谷川のお兄さんという人の言動もよくわからない。カオスだ。

Posted by けいば at 2016年12月28日 22:31
【ルールに盛られていない手段で勝負が行われた以上、その勝負の結果は正当だ】
⇒ううん。仮にルールがなかったとしても、そのルールは人定ルールブックに限定
されてますね。それでは、「やったもん勝ち」の不正義を許す結果になる。
やゝ大袈裟ですが、そのお裁きは、戦争犯罪(就中“平和に対する罪”や“人道に
対する罪”)に関する東京裁判の判決を否定するだけではなく、裁判そのものの存在
も否定する主張に繋がると思う。
お天道様のルールブックには盛られているから、事態はもう少し複雑だと思います。
Posted by 小倉摯門 at 2016年12月29日 11:38
平和に対する罪

これは法の大原則「法律不遡及の原則」に反する。行為の時に合法だったことが、法律の新設により罰せられては中世に逆戻りだ。
平和に対する罪の否定は裁判の否定とは、どんな空カラ馬鹿頭なんだ。三浦の件と何の関係も茄子。
谷川はプロ vs AIを後1〜2回と言っている。AIがプロを上回ったことを認めた瞬間だ。
ワテの興味は、三浦などどうでもいい。日本の将棋AIはルールやプロの過去の棋譜を学習させたものだが、GoogleのDeep Mindはただ「勝て」としか入力してない。外国のAIの方が優秀なのではないかと心配だ。
Posted by 小倉は相変わらず何んも分かってない馬鹿 at 2016年12月29日 12:30
↑(前半) 鵜呑み鸚鵡返し思考停止予定調和‥その延長線上に進化はない。
人類の進化はそれらの否定(要は智的な挑戦だべ)に拠ったのって話だべ。
Posted by www at 2016年12月29日 13:25
池田信夫さん http://agora-web.jp/archives/2022538.html
【ところが安倍首相は、この問題に手をつけない】
⇒御意!漸く、一寸だけ、池田先生も安倍Monkeyの実像に気付かれたようですね。
然し、哀しい哉、未だ不十分。安倍Monkeyを糾弾するには躊躇が露見している。
【手をつけない】とは表面的な現象を言い表しているに過ぎない。安倍Monkeyの
実像に気付いていれば、「手を付ける脳も能もない」、または「政治の本義である
“経世済民”、即ち民の生活の安寧に全く無関心なのだ」と云う糾弾になる筈だからね。
「安倍Monkeyは暗愚な私情に駆られて暴走するだけ」と言う域に届けば!好いね。
Posted by 小倉摯門 at 2016年12月29日 19:58
精神科か神経内科に行きなさい。そして簡単な検査を受けませうね。
痴呆は治せないが、進行を遅らせることはでけるけんね。
猿以下はお前だから
Posted by 小倉に告ぐ at 2016年12月29日 23:37
>これらの組織のガバナンス研究こそ、我々の使命である。

「我々の」じゃなく「私の」でしょw
Posted by sex at 2016年12月30日 07:10
↑ 「猿未満」には、発達できないお頭もいじけた性根も治らないらしいね
Posted by www at 2016年12月30日 09:39