2018年08月09日

日銀政策変更の評価

日経新聞に2人のコメントが出ているが、基本的には両者に(いつもと同じように)賛成である。

ただ、木内氏のコメントはマーケット観察者として、トレーダーの心理を予測したものとしてまったく同じ意見である一方、尊敬する早川氏のコメントには2つ(いつもどおり)違和感がある。

第一に、物価が下がっているならば本来は緩和をしなくてはならないのに、というくだりである。そんなことをいまどき言っているのは、日銀官僚と、確信犯的にそれを口実に緩和を拡大させたいリフレ派と政治関係者のみだ。刑期の状況から行って緩和ではなく引き締め、そして、これまでの金融緩和が単なる景気調節ではなく、異次元の異常な緊急的な緩和であるから、正常化をすべきであり、それは緩和、引き締めとは異なった次元の政策修正だ。

第二に、今回の日銀の政策変更に対する評価がネガティブのようだが、私はポジティブだ。もちろん自分の意見としては、今回マイナス金利を終了し、長期金利については日銀のいうように変動幅を倍に増やし、一方、金利のフォワードガイダンスは行わない、という選択肢を主張する。しかし、それはタカ派の政策であり、ハト派的に正常化を図るのであれば、今回の日銀の政策セットは妥当というか、これ以上は無理なのではないかと考える。非常に現実的な、ややハト派の戦術で来たと思う。株式の購入額の曖昧化も妥当だし、本当は明示的に減らしたいところだが、タカ派の私としても現実的にはこの曖昧化(柔軟化、あるいは弾力的という名の)しかできないと思う。

ただし、早川氏が中途半端であるというのは、まったく同意見だ。しかし、出口に向かうのが難しくなる、というのは5年前に異次元緩和を開始したときに指摘したことであり、今回の政策に問題があるのではなく、異次元緩和を始めたときから、すでに金融市場は死んでいたのである。

この記事へのコメント
刑期 △
景気 ○

刑期もありですが、意味が深すぎる罠。
Posted by さい at 2018年08月09日 13:14
≫異次元緩和を始めたときから、すでに金融市場は死んでいた
⇒その「金融市場」の部分はこの国を鳥瞰すれば「枝葉」である。
喩えれば、「如何に優れた日銀総裁or金融政策の責任者」と雖も、
そのボスが「無知に無知で無恥な政治権力者」なら為す術がない。
あれから5年半余り、既にカンフル剤の効き目は切れた。PKO効果も
DeadEndに近付いている。
その安倍Monkeyを一味諸共、権力の座から引き摺り下ろす秋が近い?
この国の行方は、小幡先生のご卓見(or not)の如何である!!(ニッコリ)
Posted by ん at 2018年08月09日 14:57
国債の金利だけは0.2パーセント以下のほぼゼロ金利が永遠に続いて行く。民間の金利と決別したことがアベノミクスの最大の成果であった。

インフレ率を上回る金利が確保できなければ、長期国債を誰が買うのか。日銀が買わなくなったらゼロ金利は維持できない。現在も将来も国債の日銀引き受けは既に、確定した事実であろ
う。

私の最近のコメントが真実。

日銀が国債を買う行為は国債が国民すべてに直接かかわる資産という意味があるから正当化される。平常時に、民間の財産である株を巨額に買うのは正当化される話ではない。

イールド・カーブを口にするのもおかしい。国債の金利がゼロの時代は国債の金利が民間の自由市場の金利と無縁の存在になっているのだ。

国家債務が無限に膨張することを抑えるためにゼロ金利を続けなければならないのが日本である。日銀が日本国債をゼロ金利にする高値掴みがあって日本国債のゼロに近い金利が達成されている。国債の買い入れをやめることは絶対にできなくなっている。

日本銀行のやっていることは非常事態における政策だ。後戻りはできない。

日本国債は日本の金融機関にとって国家を食い物にする麻薬だった。日銀の高値掴みの国債購入が民間の産業に大きな悪影響を与えなかった。国債が現金化されて、利子所得がなくなり、貸出先も見つからない弊害が起こっただけである。しかし、この現金は日銀からの借り物だ。

国債が生み出す利子所得に頼ることはよくない。どうせ、その利子所得はマネーを持つ者とマネーを持たざる者との格差を広げる最大の要因になることは自明だからだ。

国民は日銀から、借りたマネーは税金という形で返せばよい。国民生活に悪影響を与えないように、デフレの下で、公平な税制を確立することが望ましい。
Posted by 星野 at 2018年08月10日 09:51
>私の最近のコメントが真実。

真実などない罠。
確からしさならあり。

てか、導きたい未来をうまく表現しましょうっ(*^−°)v
Posted by さい at 2018年08月11日 21:50