2018年12月22日

羽生が切り開く将棋の進歩

羽生が負けた。

竜王のタイトルを失った。

今の将棋は若い世代ほど強いということで、広瀬八段との7番勝負は4連敗でもおかしくないと始まる前は思っていた。

ところが、まず2連勝し、それも素晴らしい将棋で、羽生はさらに進化していると知らしめた将棋だった。

再び、ところが、第3局以降は、優勢、勝勢からの逆転負けが続いた。しかも、失着連発で逆転というものが多かった。2日目からエネルギー切れとなったか、終盤が弱くなったか、いずれにせよ不思議な負けが多かった。それとも何か、新しい羽生思考が、進化の過程にあり、バグが出たか。

さて、昨日は、結果的な失着は、仕掛け前に飛車先を突き捨てたことで、これがなければ勝っていた可能性が十分にあった。

しかし、これは革命的なことで、ここは一本突き捨てておくのが筋、というのが常識であり、感覚であったところで、今後は、飛車先は突き捨てない方が良い(一歩与えるということ以上に)、という新しい将棋の時代に入るかもしれない。

羽生は常に将棋を進化させてきたし、今後も進化させていくだろう。

強く次のタイトル戦挑戦を期待する。

豊島君に勝って名人戦、というのが一番可能性が高いか。



この記事へのコメント
≫羽生は常に将棋を進化させてきたし今後も進化させていくだろう
⇒将棋のずぶの素人には解らないことばかりですが、この点は解る。
羽生さんは、聡明であり、挑戦的であり、素晴らしいご仁ですね。
それ故に無冠とは!将棋に限りませんが、勝負の世界は厳しいですね。
若手が台頭し世代交代が不可避であるという事情もあるのでしょう。
それに引き換え、極東の島国の政界官界財界メディア界‥気象予報界w
‥以下省略。
Posted by ん at 2018年12月22日 12:15
昨日は豊島二冠のA級順位戦もあったようで、結果は勝ち。
羽生前竜王は順位戦の残り全部勝てば自力で挑戦権獲得できる。

挑戦権争いは3名に絞られて、羽生-豊島、豊島-広瀬、羽生-広瀬の大きな3局がある。
この三つ巴を制した棋士は、名人戦に入ってもそのまま勝つような気がする。
Posted by . at 2018年12月22日 12:16