小樽・籔半・蕎麦屋親爺の独り言

たかが蕎麦屋されど蕎麦屋の蕎麦屋親爺が綴る、血も涙もある無責任と、花も実もある自己顕示ブログ

籔半・めにゅう

4月1日から、籔半の「日本酒ラインアップ」が変わりました。

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 残念ことに、わが街・小樽から昨年末で二つの蔵元が姿を消すことになってしまうことは、前記事でお知らせしました。

 それに伴い、弊店の日本酒ラインアップもこの間見直しをはかってまいりました。
  失礼な表現でしたが、
 「これまであまり評価の高くなかった蔵元の酒を試し、
   こんな凄い酒を造っていたのかと驚かされました。」
と記載しましたが、その日本酒が早速、弊店の日本酒ラインアップに登場しました。
 まず、

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この二世古酒造(倶知安町)の、
  生酛純米・原酒・北力
と、

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  生酛純米酒・北力
を、新たに加えました。
 試飲される皆さんがこれが二世古酒造の酒かと唸ります。
 二種類のいずれとも、北海道伊達の有機無農薬米栽培農家で収穫された酒造最適米「吟風」を使用。
  生酛純米原酒・北力は弊店が押さえるのが遅く、わずかな量しか今年は提供できませんが、今秋からの製造が今から待ち遠しいです。
  生酛純米酒・北力も、腰の強い日本酒です。
 いずれも、 大きな味のふくらみがあり、独特の印象を醸し出す日本酒です。

 そして、これまでの「北の誉・生酒」から、
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 栗山町は小林酒造の「北の錦・厳寒本仕込生貯蔵酒」に交代します。
 雑味のないすっきりした味わい、です。

 そして、これまでの「蕎麦屋親爺の隠し酒」と「板長の隠し酒」もその「正体」を公開し、正規日本酒ラインアップとさせていただきます。
 ●「蕎麦屋親爺の隠し酒」は、
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    超辛純米「花垣」 福井・南部酒造場
でした。 弊店店主のルーツ・福井・大野の名酒、日本酒度+ 12の純米酒。
 すっきり切れ上がった味わいは「合焼き」など併せて呑むと、スパッと流してくれます。 
 ●「板長の隠し酒」は、
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  無濾過純米「天穏」 島根・板倉酒造
でした。 口当たりは限りなくどこまでも透明感があり、「切れ味」という味があるならまさしくこのお酒と板長は申しております。
 この二つのお酒が、「隠し酒」から正規の弊店日本酒ラインにアップされました。
 これまで同様ご愛顧ください。


 更に、「蕎麦屋親爺の隠し酒」と「板長の隠し酒」の各二代目のをあたらにラインアップに登場させます。

 蕎麦屋親爺の隠し酒「二代目」
 ・・・・は、 北海道産酒造好適米「彗星」を使用した超辛口酒。大辛口+16度の地酒です。味わいはキリッと爽やかでスッキリした口あたりなのですが、辛口でありながらお米の味も感じられる、とても飲みやすい食中酒です。
 更に、
  板長の隠し酒「二代目」
 ・・・・は、育てにくく収穫量が少ない為、全量契約栽培のみの酒造好適米「亀の尾」で醸され大吟醸クラスのお酒で仕込まれてきましたが、蔵元が多くの人に味わっていただきたいとの思いで純米吟醸酒に。味わいもほのかな吟醸香、爽やかな酸とキレのある辛口です。
 銘柄を当てながらお楽しみ下さい。

 以上が新たに加わった小樽蕎麦屋籔半の新日本ラインアップです。
 弊店日本酒ラインアップから残念ながら欠場した日本酒は、
  ●北の誉酒造・辛口本醸造
  ●北の誉酒造・生酒
  ●北の誉酒造・辛生酒
  ●北の誉酒造・純米原酒
の四種類でござます。
 長い間のご愛顧、ありがとうございました。


【籔半めにゅう】春を告げる、ニシンの群来の来訪願掛けて、季節メニュー「ニシン群来蕎麦」1/21から開始です。

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そろそろ来ていいはずなのです。
え、何がって?
はい、春を告げる魚、春告魚、ニシンの「群来(きく)」の到来です。
ニシンが産卵で岸辺の藻場に押し寄せ、まず雄が白子を放出し、それを見計らって雌が押し寄せ、卵を藻に産み付け、受精と着床を繰り広げます。
群青の海面が、妖しく乳白色に染まります。
海が時化ると海面が泡立ち、「群来」と見境が付かなくなるから、好天でないと人の目には入りません。
過去の小樽の前浜での「群来」の画像をアップします。

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ある種の幻想的な光景でもあり、ニシンDNAがある小樽人を元気にしてくれる現象でもあります
その「群来」を、蕎麦丼の器に再現した、
  「ニシン群来蕎麦」
季節メニューを本日、1月21日から開始します。
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 小学館ビックコミック誌掲載、「そばもん」の山本おさむ先生が描いてくれた弊店「ニシン群来蕎麦」!

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是非、一度ご賞味を。

【籔半めにゅう】シャコの旬の季節です。

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 11月、海の豊穣・シャコの季節です。
 今年で第八回となる「おたるしゃこ祭り」が、
  11月21日〜22日
に、小樽港第3埠頭基部(マリン広場)で開催されます。

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 それに先んじて、「しゃこ料理フェア」が
  11月14日から12月6日まで市内14の飲食店参加で「小樽のおさかな普及推進委員会」の主催で開催されます。 

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 弊店もこの「小樽シャコ祭り」「しゃこ料理フェア」に協賛し、
 「焼きしゃこ」
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 「しゃこヌタ」
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を蕎麦屋で一杯のメニューにいたしました。
 11月の寒さが日増しにつのる日々、冷えた体に暖を取るには、蕎麦屋でしっとりと焼きしゃことしゃこヌタの季節の旬を肴に軽く一杯いかがでしょう?
 ●焼きしゃこ(雄雌各1匹)¥810
 ●しゃこヌタ  ¥702
 
 

【蕎麦と銘酒会】第27回蕎麦と銘酒会、和気藹々。

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 9月14日、第27回籔半・たかのの蕎麦と銘酒会が開催されました。
 8月はお休み頂いたので2ヶ月ぶりの開催でした。
 出席のお客様は少なめ(。、ヾで、10名様。
 本当にありがとうございました。
 あずましい蕎麦と銘酒会になりましたが、それでも4名様が初回参加のお客様で嬉しい限りでした。
 酒商たかのさんは、以下の日本酒を持ち込まれて!

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 弊店の第27回の蕎麦屋の酒肴は、
  ・ツルムラサキと茗荷のお浸し
  ・合鴨ロース肉のたたき
  ・わさび芋
  ・ニシン棒煮
  ・賀茂茄子の田楽
  ・白魚天麩羅
  ・蕎麦:新蕎麦「北竜産」「蘭越産」の食べ比べ
というメニューでした。

 乾杯は、食前酒に格好の酒・・・・
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 山形・秀鳳・純米大吟醸山田錦47%生原酒で。
 もう、キレのいい酸と甘みが口中で膨らんで。
 後味良くキレて、これから徐々にこなれていって、旨味が伸びていくいう思いを秘めた酒。

 フレッシュなガス感とともに、雄町ではなく新たな山田47の魅力を楽しんだところで、弊店から最初の酒肴、「ツルムラサキと茗荷のお浸し」を。

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 残暑には、このツユムラサキの粘りときりりと茗荷のお浸しがあいますでしょう。
 そこで、高野社長、いきなり出したのが奈良は吉野の「花巴」。
 版画家の国画賞受賞された高野理栄子さん(高野社長の娘さん)の雨をテーマにされた、小樽の風景版画をラベルにしたもの。
 特別に「花巴・夏雨」
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 まるで白ワインと思わせる酸味と甘旨味、それらが重なってハーモニーを奏でる味わい。
 こういう日本酒であれば、と「合鴨ロース肉のたたき」が登場。

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 高野社長、にやにやと「今日はこの酒を蕎麦屋親爺に。」と取り出したのが、新潟上越の「雪中梅」。
 
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 なんだ、雪中梅かという顔をする蕎麦屋親爺に、
 「純米、純米!ですよ。」
 「春先にしぼった純米酒を、夏の終わりまでタンク内で静かに熟成させたの!秋純米!
 口に含んでみて、驚き。
 全くこれまで飲んだ「雪中梅」とは全く印象がちがう。思わず、
 「なんだ、これ!ぬる燗で、塩辛で。
 いい酒に出会いました。
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 第27回蕎麦と銘酒会の「紅一点、いえ二点」(^^)
 右嬢初参加!

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 タイを張って「黒二点!」(^^) 左男子初参加!

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 いぶし銀のお二人、右男性はこの春小樽人に。ウェルカム!

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 お向かいさんは、東京から新札幌人になられた方をお連れ頂いた常連様。

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 今日のイチオシ。
 蘭越はタナカ農場産の「賀茂茄子の田楽」
 とろける茄子と蕎麦味噌の協奏曲。
 そこに、高野社長は、これです、と。
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 全国屈指の酒蔵・灘。 
 灘五郷・魚崎の浜福鶴酒造。平成七年一月一七日の阪神淡路大震災、気がつくと蔵が全壊するなどの被害に遭い、辺りは一面の瓦礫の山でした。ゼロ=「空」からの酒造りとして生まれた「空蔵(くぞう)山田錦ひやおろし」。
 画像の方に口上をたっぷりお教え頂いて。
 初めて飲みましたが・・・、うんまい。
 山田錦ののり代のある拡がる旨みがじんわり、後口はしっかりとそして円みのある味わい、常温冷やもぬる燗でも味わいたい逸酒です。
 さらに、高野社長は、
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 福島会津の「会津中将 特別純米中汲み無濾過 生原酒」を。
 前日開栓してくれて甘味と重たさが抜けた二日目。
 含むとギュッと濃縮されたフレッシュな旨味・甘味が口中を浸していく。
 香りは米のふわっとした香り、辛口で余韻はどっしりとした力強さ。 
 これは食中酒には、ちょっと。 酒だけでもう旨いんです!
 私の日本酒量はこの辺で限界。
 羽根屋の「純米吟醸ひやおろし」、是非味わいたかったのですが・・・・

 あっという間に二時間過ぎて。
 今回の蕎麦と銘酒会のメーンイベント、新蕎麦食べ比べ。
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 先代が、どら息子の私が後継ぎを決めたのを記念し発注した、木製の「総黒塗り角蒸籠」。

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 蘭越産左と北竜産右を盛ってテーブルに。
 蘭越産と北竜産と五:四で支持が。
 最後に高野社長が北竜に指示を表明。
 美しく五:五で(^^)。
 と、いうことで第27回蕎麦と銘酒会は無事終了でございます。
 さて、次回28回は、

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です。
 ますます新蕎麦が美味しくなるこれからでございます。
 
 

【籔半めにゅう】本年2015年「新蕎麦」、9月9日提供開始です。

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【籔半めにゅう】2015年新蕎麦、もう間もなくメニューに!

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【籔半めにゅう】新蕎麦もう少しで。

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 いよいよ、道内各地から新ソバ粉がテストで納品され始めてきています。
   「遠くで淡い緑」と香り。

 試食は、蕎麦屋親爺の特権(^^;)

 9/14の「蕎麦と銘酒会」では、各地の新ソバ食べ比べてもらいますかねぇ(^^)
 

【籔半めにゅう】収穫の秋、最初の旬の納品は「紫辛み大根」です。

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 辛みおろしのファン待望の、紫辛み大根が入荷納品されました。
 いよいよ、弊店自慢の、
   「紫辛みおろしせいろ」
の再スタートです。
 残暑を、この辛みおろしの辛さで吹き飛ばしてください。

【籔半めにゅー】2015年8月3日、雑誌「Discover Japan」9月号・特集「麺天国ニッポン!」に弊店が紹介頂きました。

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 8月3日発売の雑誌「Discover Japan」9月号、 特集「麺天国ニッポン!」に光栄にも紹介頂きました。
 弊店紹介記事、トップページのタイトルが、あまりにもこそばゆすぎてスタッフも下を向いております(^^) 

 光文社新書「極みにローカルグルメ旅」の著者・柏井壽氏のお声がけで、弊店の全蕎麦メニューを撮影する、という蕎麦屋親爺も初めての経験でした。
 朝9:30から次々にメニューを作り、それを撮影されて終わったのは午後5時近く。
 その間、ほぼ全てのメニューの味見もされて(^^)
   「そこに行かないと味わえない食。
   その地で食べてこそ美味しさが輝くもの。
   日本中を旅して見つけ、出会った旨いものを「ローカルグルメ」と呼ぶことにし、
   それらの店を、その見つけ方とともに紹介していく。」
という柏井壽氏の取材姿勢に小躍りした記憶があります。
 
 「街場」の蕎麦屋で、たかが蕎麦屋されど蕎麦屋でやってきて、本当に良かったとつくづく。

 掲載に感謝し、奢らず、スタッフ一同一層研鑽努力してまいります。

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【籔半めにゅう】留寿都産・紫辛み大根は端境期になりました。9月まで旭川・東神楽産で「辛みせいろ」を提供させて頂き増す。

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 籔半のメニュー【辛みおろしせいろ】で提供しております、留寿都産紫辛み大根がシーズンを過ぎました。
 例年ですと、9月新蕎麦シーズンに産地出荷され弊店納品されますので、9月まで申し訳ありませんが、留寿都産紫辛み大根を使用した【辛みおろしせいろ】はお休みで、その期間旭川・東神楽産の「辛み大根」での提供となります。
 ですから、色合いも「紫」ではなく「純白」です。

 旬のものは、旬に食べる。
 同じ野菜が1年中あるのが、本来おかしいのです。
 逆に、「待つ気持ち」をお楽しみくださいな。

美味サライ6月号で紹介いただきました。

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遠かった春がやっと! 春の旬は、青柳貝の貝柱から!

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 遠く北海道根室の標津漁港から、そして後志(しりべし)は寿都の海から「青柳貝」の貝柱がいよいよ出荷されてきてます。
 青柳貝、後志エリアでは「バカ貝」と呼ばれるほど昔は沢山獲れた。
 祝津の漁師さんは「撮りすぎてな、今はあまりなぁ。」
 でも、弊店にも少しづつ入荷してきました。

 人事異動で送別し、新しい人を迎え入れる慌ただしい時期。
 でも、小腹のすいた午後、一人蕎麦屋ののれんをくぐる。
 独り酒はシンプルにいきたい。
 青柳貝の貝柱の刺身、「柱わさび」と純米酒のぬる燗を注文する。

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 ため息が出るほど小さな小鉢に淡い黄金色の小指の爪ほどの貝柱。
 それを横目にまず手酌で一杯。
 小さい青い炎がつうっと胸を通り、同時に、目がしらから黄金の吐息がふっと漏れる錯覚を楽しむ。
 箸にするか、楊枝にするか迷いながら、一粒小柱を醤油なしで、舌の上に。
 ちょっぴり噛む。
 舌にいつまでもまとわりつく青柳貝の小柱は、日本海の荒磯の香りを充溢させてくれる。
 ちょっぴり呑む。
 純米酒のベルベットのような膨らみのある酒が融和する。
 自分の身体の輪郭さえ、一人占領した座卓の空間に融け、散華する恍惚感に包まれて行く。
 生身は欲深い。
 こんなことで酔い、眠り、明日の朝を向かえ、それが当たり前と思ってしまう。
 地に足をつけるのはそれからだ。

 籔半・酒肴 柱わさびを是非お楽しみください。
 
  
 

まだお召し上がりでない方は、是非三月中に!

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 毎年恒例一月末から季節メニューで登場しておりました、
  「ニシン群来蕎麦」
と、
  「酒肴・「たちかま」
は、小樽近海のニシン漁とスケトウタラ漁の終了とともに、来年の漁開始までお休みです。
 まだお召し上がりでない方は、是非三月中にご来店ください。

【籔半・めにゅう】青柳貝の貝柱の旬、「あられ蕎麦」

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 卯月の蕎麦屋のメニュー。
 青柳貝(北海道ではかつてバカ貝と呼ばれたものです)の旬。
 貝の身は、一種独特の味で好みが分かれますが、その指の爪ほどの貝柱はどんな方でも(^^)
 淡泊にして芳醇、それ以外にいかなる表現も当てはまらない。
 蕎麦屋で、丼器に蓋付きでお客様に出されるのは、この「あられ蕎麦」と「花巻蕎麦(かけそばに新海苔を盛ったお蕎麦)」だけ。
 いずれもその香りを味わって頂くために、板場で盛りつけると、すぐ蓋をし、真っ直ぐ客席に出される。
 大きな貝を剥き、比較的大きな貝柱・大星(といっても指の爪ほどのサイズ)と小さな貝柱・小星とを丁寧に選り分ける、その手間が大変で初物が出回り始めた今の時季は生雲丹より高値(^^;)
 
 身体をかがめ顔をそっと近づけ、朱塗りの漆器の蓋をそぉっと開ける。
 敷海苔と合いまった磯の香りが鼻孔を擽る。
 春の海が、蕎麦屋の座卓の上に広がる。
 青柳貝の貝柱のエキスがたっぷり溶け込んだコクのある蕎麦つゆに、敷き詰めた海苔と青柳貝の貝柱・「あられ」を蕎麦と一緒に手繰る。
 北海道の春の旬を、思いっきり味わう。
 
 昼酒を誰にも遠慮なくやれる方は、ここで全部平らげてしまわない。
 蕎麦を先に手繰りながらおもむろに純米酒をぬる燗で注文し、ほぼ蕎麦を食べ尽くすころに届いたぬる燗の酒を手酌で杯に注ぎ、蕎麦つゆと残った青柳貝の貝柱・あられを酒肴にし、蕎麦屋の昼酒を心ゆくまで味わう。
 そう、この世知がらく、忙しくないのにただ慌ただしい、やっと待ちに待ってやってきてくれた北海道の初春を、ゆっくり味わう。
 
 そんな春の蕎麦屋の楽しみ方を、貴方もいかがでしょう?

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新年度、日本酒純米酒新ラインアップ! 竹鶴・生酛登場

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 ご無沙汰しておりましたm(__)m
 あっという間に新年度です。
 
 今まで出会ったことのない日本酒・純米酒が4/1から弊店に登場です。
  小笹屋本店・竹鶴酒造 純米酒・竹鶴生酛
です。 
  ・・・シェリー酒か、ウィスキーか、と唸りながら味わう。
 綺麗な酸の利いた、「酸・味一体」の妙というか・・・。 
 「合焼きの鴨肉」や「焼きネギ」の香ばしさに調和する円熟味、酸が旨味を支え艶やかさを醸し出します。  
 杜氏の石川達也氏は、弊店でも大人気の銘酒「ひこ孫」で有名な神亀酒造で修業され、 力強い食中酒を志向されている。 
 ニッカウヰスキー(北海道・余市)の創始者・竹鶴政孝を主人公にNHKが今秋放映するTV番組。その余市(よいち)の町を応援したいという思いでもあります。

 その竹鶴政孝の生家・広島県・小笹屋(おざさや)本店・竹鶴酒造
    純米酒・「生酛 竹鶴」
を、満を持して籔半の純米酒にラインアップ。 
 男酒の世界(^^)を、「常温冷や」か「ぬる燗」でお楽しみください。 

 広島県 竹鶴酒蔵株式会社   
 アルコールド数 15以上16度未満   
 使用酵母:無添加   
 原料米 :広島産雄町   
 精米歩合:70% 
 

【年越しご予約】年越しに弊店の「うどんすき鍋セット」「生蕎麦詰め合わせセット」はいかがでしょうか?

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 蕎麦屋で「忘年会・新年会」など、意外とお思いでしょうか?
 いいえ、とんでもない、昔から続く粋な宴席でございます。
 小樽を愛する人が、「とっておき」の小樽を他人におしえないように、蕎麦屋酒の宴の世界を愛する人が、自分だけの世界にしておこうとしただけなのです。
 そこには、色気も、婉曲も、媚びも、諂いも皆無。
 ただその場にいる自分と仲間だけが、全ての世界。

 さあ、堅苦しい世界はやめて、
 ほんのり、ゆったり、あずましい
 蕎麦屋だけでしか味わえない、そんな世界をお楽しみ下さい。

 そして・・・

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大晦日には「年越しそば」を食べる食習慣が我が国にはあります。
 それは、いつ、どうしてそんな習慣になってのでしょうか?

 「歳取り蕎麦」
  「大年(おおどし)蕎麦」
 「大晦日(おおつごもり)蕎麦 」
など色々名前はありますが、由来も千差万別なのです。

 (1)「運そば」説
 鎌倉時代、博多の承天寺で年を越せない商人に「世直しそば」と称してソバ餅を振る舞ったところ、その翌年から商人たちに運がむいてきて、以来大晦日に「運そば」を食べる習慣になった。

 (2)三稜(みかど・三角)縁起説
 室町時代、関東三長者の一人・増淵民部が毎年の大晦日に無事息災を祝って、
  「世の中にめでたいものは蕎麦の種 花咲きみのりみかどおさまる」
と謳い、家人共々ソバガキを食べたのがはじまり。 
 (ソバの実は三角形で三つの稜なので、ミカド→帝に通じるという、豊年満作と帝の治世を合わせて祝った。)

 (3)「細く長く」形状説
 そば切りは、細く長く伸びる形状であることから、来る年の家運を伸ばし、寿命を延ばし、身代を永続したいという縁起かつぎで大晦日に食する習慣となった。

 (4)「切れやすい」形状説
 そば切りは切れやすいことから、1年の苦労や厄災をきれいさっぱり切り捨てようと食する説。  

  そのほか、ソバ効能説・捲土重来説・金運説と色々あります。
  それだけ、庶民に行き渡った食習慣だというこです。

 まあ、理由・由来はこれらのお好きな説をお客様皆さんがそれぞれその時にあったものをお選び頂いて、今年も小樽・蕎麦屋・薮半のお蕎麦で年越しをお過ごしいただければ、と。(^^)
 

 年越し用、生そばのご注文は、こちらを↓クリックすると拡大しますのでそれをプリントアウトし、Faxで送信ください。お電話でも承ります。

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 用紙サイズでプリントされて、FAXでお申し付けください、
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 用紙サイズでプリントされて、FAXでお申し付けください、

【籔半めにゅう】いよいよ、本日、「たちかま」と「にしん漬け」開始でございます。

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 昨夜から15センチは重い雪が積もった,今日の小樽です。

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 いよいよ、今日から酒肴「たちかま」を提供させていただきます。

 スケトウタラの白子と塩だけで造る、 
 積丹半島は東の付け根、岩内町の小林お婆さんが一人営々守り続けた来た、
 海の香り一杯の馥郁たる日本海の味、
  「たちかま」
です。 
 マダラの白子・タチは高値で取引されますが、スケトウダラの白子は廃棄されます。
 それを、漁師の奥さんたちが水揚げしたばかりで捌かれ捨てられるスケトウダラの新鮮な白子を、スリコギで粗塩と澱粉をまぶし、丁寧に摺り下ろし、茶巾にし、大鍋で茹がきつくります。
 茶巾のまま、戸外でシバレル冷気にさらせば、フリーズドライ。
 漁師町の冬の自家消費保存食として作られました。
 
 が、次第に忘れ去られ、小林おばあさんだけが細々と続けてきました。
 鮮度のいいスケトウダラの白子でなければ、いくら茹がいても固まりません。
 小林お婆さんは、固まらないものは「鮮度が悪い」とそのまま廃棄しますから、鮮度抜群のスケトウダラの白子の味だけが、製品になるわけです。
  小林のお婆さんはもうお歳で、その縁者の方がおばあさんの意思を引き継いで、今は作ってくれてます。
 漁師の昔ながらの知恵で創られた、
 小樽・後志の豊穣の海からのプレゼント。
 
 鍋の具にして煮ても良しです。
 が、弊店ではスライスして、わさび醤油で粋にお召し上がりいただきます。
 お好きな方は、醤油も繊細な味に邪魔と、そのまま食されます。

 但し、冬の日本海です、時化(しけ)でスケトウタラ漁漁船が出港できないと、勿論この「タチの蒲鉾」=タチカマも製造できません。
 その際はお許し下さい。

 純米酒のぬる燗で、にしん漬けと「たちかま」で・・・
 北海道小樽にこの時期に訪れて頂いた方だけが味わえる、
 日本海の海の町の至福です。 
 一皿 ¥500でございます。 

 そして・・・・

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 弊店の女将手作りの「にしん漬け」の樽を開けました。
 冬の冷気の神様が、いい漬かり具合にしてくれました。

 籔半の大女将が、現女将に伝授し、今若女将に伝授中の籔半三代の「にしん漬け」です。

 何も足さない 何も引かない。
 身欠き鰊と、干し大根と、キャベツを麹と粗塩と、
 そして最重要の冬の天候に、すべてを委ねます。
 寒い冬がディレクター、
 麹が監督、粗塩が助監督で、
 漬け物作業中のBGMは、蕎麦屋親爺と女将の口喧嘩!
 この口喧嘩塩梅が、じつは最後の決め手です(^^) 

 先代店主と大女将が口喧嘩しながら漬けて以来、店主と女将が口喧嘩しながら漬けると必ず旨く漬けあがるという「言い伝え」の通り、今年もそれを守り激しく口喧嘩しながら漬けましたから(^^)

 一鉢 ¥500でございます。
 
 さあ、蕎麦屋で粋に鯔背に,ぬる燗と「たちかま」「にしん漬け」の季節がやってまいりました。
 

【お知らせ】焼きシャコの提供について

【お知らせ】
 初冬の旬の酒肴、「焼きしゃこ」を11/16から提供させて頂きました。
 が、お陰様で大好評を頂き、11/23のお昼で、弊店在庫の「殻付きシャコ」はその全量を完売いたしました。
 今年の秋シャコ漁は不漁で、25センチサイズのシャコはもう漁協にも在庫していないとのことです。
 残念ですが「焼きシャコ」メニューは11月23日で完売・終了でございます。 

 なお、「しゃこヌタ」メニューは、まだ継続中でございます。 

【籔半・めにゅう】新蕎麦のもうひとつの楽しみ方をどうぞ!

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 蘭越産、北竜産、江丹別産と続々新ソバが納入されてきております。

 やはり蕎麦屋としては、新蕎麦せいろで召し上がって頂くのがうれしい限りです。
 が、新ソバ独特の香りとコシを「ソバガキ」で味わって頂くのもお奨めです。 
 ソバ粉と水だけでこんなにモチモチとして、それでいてたまらない歯触り。
 それをぬる燗や冷やをやりながら秋の訪れを愛でる。 

 是非、秋の風情を蕎麦屋でお楽しみください。

2013年・平成25年の新蕎麦、いよいよ9月15日から開始いたします。

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長月、穂刈月の、2013年9月15日
 初秋の透き通って柔らかな日差しに包まれて、
 蕎麦前酒を、
女将が「芳しく遠くで淡い緑」と呼ぶ、
「秋新」=新蕎麦で締める、
 大人の贅沢な時間を味わう季節になりました。

 2013年・平成25年の新蕎麦、いよいよ9月15日から開始いたします

【季節・花】ソバ畑情報が続々きております。

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 弊店の取引製粉会社さんの営業マンがわざわざ北竜町のソバ契約栽培農家さんの畑にお邪魔し、育成k状況を見てきてくれました。
 営業マン氏によると、
 「播種時の干ばつ影響で生育ムラが散見されるものの、7月の降雨と気温がそばに適したのかとても良い生育をしています。 」
とのこと。(^^)
 いいですねぇ。
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 画像でも見て取れるように圃場内はとても良い状況です。 最近は画像でもわかるとおり、青空が広がる晴天続きで、いい収穫になりそうだ、と。
 
 こうやって製粉会社さんも、ただソバ粉を納品するだけじゃなく、ソバ産地情報を提供してくれる。
 蕎麦屋と製粉会社は運命共同体なんだと。
 

【籔半・めにゅう】夏大根の季節!紫辛味大根の旬、さあ「紫辛味おろしせいろ」の季節です。

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 北海道はしりべし(後志)・蘭越町にあるアグリ法人・ファームトピアさんから今年試験的に栽培した「紫辛味大根」を出荷できるという連絡が来ました。
 今まで、弊店が納品しいた留寿都(ルスツ)村の農家のお婆さんがつくってくれていたのと同じ品種の辛味大根です。
 辛さはもう鮮度も相まって最高!
 さてお値段はです(^^)

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 おろして器に盛り付けてみました。
 埼玉は深谷の長葱の淡い緑といい塩梅の、パステルカラー・パープル色の辛味大根おろしです。 

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 さあ、今が旬の「紫辛味おろしせいろ」。
 うなぎだけが旬じゃあるまいに、とエバってお出し致します。
 鰻丼など食べて逆に脂で調子が狂った胃腸にカツを入れるのに、
 暑い夏でご飯はちょっとという方に、
 そして、最近お祭り続きでビアホールで吞みすぎてという方に、
 更に、弊店で蕎麦屋で一杯をやって酔いを醒ます締めのお蕎麦に、
 「紫辛味おろしせいろ」
は、最高です。
 この淡いパステルカラーの辛味大根おろしに瞞されてはなりません。
 二仕切り薬味皿にこんなものかと馬鹿にしても困ります。
 このお皿の量を一度に猪口にいれてしまったら・・・、結果はお客様の責任です。(^^)
 脳天を突く辛さ、頭の天辺は汗だらけ間違いなし。
 でも、食べ終わって弊店の玄関を数歩離れたら舌の辛味は納まってます。

 さあ、今が旬。
 籔半自慢の「紫辛味おろしせいろ」を是非。

 

七月・文月、「牡蠣蕎麦」はお休みさせて頂きます。

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 もう、七月。
 稲の穂が含む月であることから「含み月」「穂含み月」・・・、韻が変化し、「ふみつき」から「文月」になったと謂われる七月です。
 イネがお米をその穂に含みはじめる・・・、なんていい感じですねぇ。
 
 今年、春はいったいいつ来るのか、冬からいきなり夏になるんじゃないか、と天を仰ぎ恨めしくおもったものです。
 五月は長雨が続き、それが農地を固く締め、農家は畑を起こし鋤いて土中に空気をいれ鋤き込み作業が遅れに遅れて・・・
 が、六月の声を聞いて、ソバの種蒔きの知らせがきて、平年通りの気候と天候に。

 これから暑くなるのを期待します。
 が、そうなりますと、食材管理の板場はピリピリします。
 ということで、牡蠣好き、牡蠣ファンのお客様には申し訳ありませんが、牡蠣を使用するメニュー、「牡蠣蕎麦」はこの夏場の間はお休みさて頂きます。
 刻がながれて、秋口になって、安心してお客様に提供できる時季がきましたら、復活させていただきますので、少々の間、束の間、刻の間、我慢をお願い申し上げます。

 
 
 牡蠣蕎麦のリスタートは、本サイトでご案内いたしますので。m(__)m

【籔半・めにゅう】GW前半戦、一番人気は「かき揚げせいろとかき揚げ蕎麦」

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 寒いけれど、待望のGW。
 さて、GWに来店されるお客様の一番人気は、↑ 「かき揚げせいろ」と「かき揚げ蕎麦」。
 うれしい限りです。
 お蕎麦だけでなく、蕎麦屋で一杯の酒肴に「かき揚げ」を注文され、締めに残ったかき揚げと「せいろ」や「かけ蕎麦」をご注文いただいて。

 第2位は、
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 青柳貝の小柱(貝柱)の「あられ蕎麦」と・・・、お酒の酒肴に・・・、

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 青柳貝の小柱(貝柱)のお刺身、「柱わさび」が。

 是非どうぞ。

【籔半・めにゅう】ニシン群来蕎麦は3月末で終わり、さあ、これからの旬は「青柳貝」です!

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 北海道に住まわれる方は、海の幸があまりにも豊かな環境でありすぎて、自分達の海の町の前浜で穫れる魚介類に、あまりにも鈍感・・です。(^^)
 通称、北海道や東北では「バカ貝」と呼ばれる貝があります。
 東京では、それが大量に穫れた産地・千葉・青柳海岸の地名から「青柳貝」と呼ばれ、でもそんな名称を使う輩をフンと笑い、粋に鯔背に「姫貝」と呼ぶ人たちもいた、そんな貝があるのです。
 この青柳貝の、小さな小指の先ほどの貝柱
 それを、「あられ」と呼ぶ江戸っ子の突っ張り(^^)

 東京の寿司屋では軍艦巻き、割烹ではワケギなんかと合わせて『ヌタ』、天麩羅屋では『かき揚げ』、そして、われわれ蕎麦屋ではそのまま本山葵醤油で「柱わさび」、蕎麦にすると『あられそば』と呼ぶメニューになりました。
 貝自身の身は確かに独特の風味と味わいで好き嫌いはあります。
 が、でも貝柱はただ一言、繊細
 ホタテ貝のような独特のコクと濃い味の貝が穫れる北海道では、あまりにも繊細すぎて評価されないで今に至ります。

 でも、蕎麦屋でこの貝柱を酒肴にして一杯やれば、その滋味・旨味を改めて知ることになります。
 弊店の純米酒、米の味一杯の「三井の壽・美田」や、日本酒孤高の酒・鷹勇などの酒肴にすると、「日本人に生まれて良かった」とため息が・・・!

 ・・・それを、酒肴から蕎麦メニューにすると・・・・・

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 この時季だけ味わえる、
  「あられ蕎麦」!
 馥郁たる海の香り、淡泊にして豊穣なる、山と海のハーモニー。
 今の時季だけに味わえる、「旬」の・・・蕎麦です。

 暖かい蕎麦では、唯一「生おろしわさび」を薬味にし、
 海の香りを味わって頂くために、
 蕎麦屋はその「あられ蕎麦」の風味を活かすために「蓋」をし、
 お客様の席までお届け致します。

 今の時季だけの「蕎麦」を味わえる・・、前浜のある、蕎麦屋がある町の、至福の世界!

 【参考】:(^^)
 蕎麦屋親爺の問わず語り その6 地産地消なんて!あおやぎ編

【籔半めにゅう】復活しました!! 酒肴:”合鴨たたき”をどうぞ。

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 おまたせいたしました。
  《合鴨たたき》
復活です。
 粗塩を丁寧に揉み込んだ合鴨のロース肉を、さっと焙っただけの酒肴なのに、
 歯をたてるのが愛おしいくらい、なまめかしくねっとりと絡みつく柔らかさ。
 口中で広がるコクと芳醇な旨味はどこからくるのか?
 
 針ショウガ、小葱、糸とろ南蛮の薬味でお召し上がりいただきます。

【籔半・めにゅう】籔半自慢、冬の酒肴メニューいよいよ登場

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 弊店女将が漬けた「ニシン漬け」、今年は干し大根の出来が良くなく唸りっぱなしで漬けました。
 まあまあの出来です。
 12月末には売り切れてしまいます。

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 お早めにどうぞ。

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 そして、日本海からの贈り物、スケトウダラの白子の
 なんとも言いようのない芳醇にして淡泊!
 「たちかま」

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も、登場です。

 さあ、まだ寒さになれない身体を、日本酒・純米酒が一番引き立つ「ぬる燗」で暖めながら、冬の季節の贈り物、籔半自家製「ニシン漬け」と北海道・岩内産「たちかま」で粋に鯔背に蕎麦屋酒を。

 お待ち申し上げております。

【籔半・めにゅう】新酒肴《影虎》登場!

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 街の豆腐屋さんメニュー第3弾!
 街の豆腐屋さんでこそしか作らない
  生揚げ
 それをもっともシンプルに、酒肴メニューとして味わってもらいたい・・・と、メニューにしました。

 街の豆腐屋さんが激減して、何とか豆腐を作って頂く豆腐屋さんには頑張ってもらいたいのですが、豆腐をつくるだけで精一杯、「小揚」や「生揚げ」をつくる人手がない、と。
 大体、どの豆腐屋さんも旦那さんが豆腐づくり、そしてそれをサポートする奥さんや子どもさんが小揚や生揚げを。
 しかし、この小揚や生揚げづくりもサイズ一定、揚げ加減一定をキープするには経験がものを言って。
 で、そんな苦労されて作られる「小揚・生揚げ」をメニューにしないと勿体ないと。
 小揚は弊店メニュー「揚げ力蕎麦・うどん」に。

 ・・・では、生揚げはとなって唸りましたが、結局一番シンプルに、焼き生揚げをとなりました。
 題して、
  影虎(かげとら)

  生揚げを熱々に焼くのに、焼き網の網目の焦げ跡が。
  それが、虎の縞模様に似ていることから、「影虎」とお客様が命名したという逸話が。
  その昔の愛飲家、蕎麦屋で一杯ファンの命名を尊重した次第。
  熱々の焼き生揚げ、オロシにちょいと醤油を垂らし、ハフハフいいながら、そして燗酒で!
  蕎麦屋で一杯の冬のメニューでございます。

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 ¥500ー

【籔半・めにゅう】しゃこヌタとニシン切り込み

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 もうすぐ、小樽「しゃこ祭り」。
 弊店は、今年も↑「焼きシャコ」と「シャコヌタ」で行くつもり。

 でも、それだけではない、蕎麦屋酒に最高の酒肴を揃える。

 今年祝津の前浜で穫れたニシンの「切り込み」、漬かり加減は最高。
 そして、今年の新酒の絞り粕、酒粕に本ワサビの茎や葉を練り込んだ「ワサビと数の子の粕漬け」。
 どれもこれも、北海道・地場産の酒肴。
 そしてトドメは、北海道蘭越産の「新蕎麦」、もうすぐ黒松内産のソバ粉に。

 ご期待あれ。

【籔半・めにゅう】『新蕎麦』いよいよ開始です。

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 猛暑がつづく北海道小樽です。
 一昨日は33.6℃という気温、今日も暑くなりそうです。

 が、ソバの生育は順調で、いよいよ北海道・後志(しりべし)・蘭越産の新ソバ粉で、
 新蕎麦
提供を開始です。
 新蕎麦独特の香りとコシを堪能ください。

休みの日の朝日・・、あ! 明日、9/19から「新蕎麦」開始です。


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 敬老の日を挟んだ三連休でヘタヘタになった定休日の朝。
 差し込む朝日の中で、石蔵も、巨大な杉の板間も、鈍い光を反射しながら休みを取っています。

 いよいよ、明日から
  今年の「新蕎麦」
を開始致します。

 まず、蘭越産の新蕎麦からスタートです。
 
 
 

【蕎麦屋・籔半】・・・暑い、残暑に。

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 暑いです。
 昨日は32℃。
 こんな厳しい残暑に、本州からお越しのお客様もお怒りで(^^)
 そんなとき、蕎麦屋のアイスクリームはいかがですか?
 バニラをベースに、焙煎したソバ粉とダッタンソバ茶のエキスでソバ風味を活かした
  ソバ茶アイスクリーム
です。
 トッピングも、深煎りソバの実を。

 甘さ控えめの大人のアイスクリーム¥420で、お蕎麦での食事のデザートに、蕎麦屋で一杯のお口直しに好評です。

【蕎麦屋親爺の独り言】「きつね」と「たぬき」にみる街場の旨さって・・・

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 関西圏では定番の「きつねうどん」は、大阪南船場の「松葉屋本舗」が発祥だという。
 明治26年(1893年)創業だから、百十九年続く。
 今は「うさみ亭マツバヤ」となり、当主は三代目。

 創業者である寿司職人だった宇佐美要太郎氏が、いなり寿司を別皿で度メニューに置いていて、そのいなり寿司の甘辛い油揚げを別皿のサイドメニューにし、その油揚げをお客様がそのまま素うどん(かけうどん)に入れて食べるようようになった。
 店主も試すと美味いとなり、メニュー化した。
 寿司屋では「いなり」と呼ぶ油揚げを「きつね」とネーミングし、それをうどんメニューの1品にしたところに大阪・船場の感覚・センスが(^^)

 爾来、日本の麺で「きつねうどん」は定番メニューになってきた。

 ちなみに、北海道で「たぬき」と注文頂くと「かけそば」に「揚げ玉」をたっぷり盛りつけてお出しする。
 が、関西圏では「たぬき」は「きつねうどん」の「蕎麦」バージョンだといわれる。
 私も過去数度大阪のうどん屋にお邪魔したことがあるが、品書きやメニュー札を眺めると、「蕎麦」の部に「たぬき」とあり、「うどん」の部に「きつね」とある。
 そこには歴然と、「きつね」は「うどん」で、「たぬき」は「蕎麦」としてあり、おそらく昔からそうなのだろう。
 そう勝手に解釈していたら、若女将が京都で仲居修業している際私も親で京都に行く機会が増え、勤務中の娘が仕事からあがるまで時間つぶしに、錦市場(だったか?)の古そうなうどん屋に入ると・・・
 「うどん」の部にそれぞれ「きつね」と「たぬき」が両立していて、「きつね」を食べて「たぬき」も追加注文(^^)
 「きつね」うどんは、揚げが細かく刻んで盛り込まれて出てき、「たぬき」うどんはなんとその「きつね」のあんかけだった。

 「きつね」「たぬき」は大坂の麺を代表するわけだが、ことほど左様にリージョナルな差異がわずか大坂と京都の間でもある。

 だから、「街」は面白いくてたまらない。

 「街」の店の存在意義がそこにこそある。
 そこには、ファーストフードや外食チェーンの「画一性」という世界は一ミリもない。 
なにかというと「リーズナブル」という文字や言葉が情報誌やグルメ番組で言われるが、申し訳ないが「街」の店を情報誌メジャーで測ってもらっても意味がない。
 作る側からすると、良い材料を使うほうが安価な材料をつかうより少量で済み、結果的には量も時間も手間も少なく済む。
 「街」の店の秤はそういう世界なのです。
 それを
  「このくらいの素材でこのくらいの手間かかるからそれ相当の値段」
とか
  「この値段はいいがそれ以上に美味しい」
とか七面倒くさいメジャーで情報誌は測ってくれるわけだが、「街」の普段の「食」はそんな秤ではない。
 私も蕎麦屋になる前、勤め人をしてきた。
 毎日通う食堂があった。 何が毎日通わせたのか。
 「おいしい、こんな旨いモノ食べたことない。」というインパクトではなく、春夏秋冬、雨の日も風の強い日も、元気なときも、消耗したときも、彼女と関係がまずくなっても、いつ行っても、
 「普通に、せいぜい普通をホンの少し越えたおいしさ
にありつけたことであり、それを相変わらず毎日出し続けるその食堂の凄さだった。
 「街」のこの手の店は、
  「毎日食べるものの値打ち感」
で回っている。
 だから、「今日はスープが上手く取れなかったから、店は営業しない」なんて暖簾を仕舞う。マスコミが持てはやす偏屈なんてものを売りにするラーメン屋は「街」のラーメン屋の資格はない。

 オヤジさんが、
 「これでどうだい」
 お客様が、
 「うん、いいわぁ」
でというコミュニティ気質で回る、それが街の店なのだ。

 さて、今、板長と思案している、画像の
  「街の豆腐屋さんの『生揚げ』
 小揚を納品頂く街の豆腐屋さんの『生揚げ』が最高なので、それをこんがり焼いて、外はカリカリ中は豆腐のシットリを、大根おろしで酒肴にしてもらう。
 題して、蕎麦屋籔半のお奨め酒肴、黄金色の揚げに焦げ目が縞模様をつくることから、ネーミングは古来の居酒屋でのネーミングを復活して、
  「影虎
としようと、さてその価格はいくらにしようか(^^)

【籔半・めにゅう】今月末から、宴席の締めにお出しする「笹切り蕎麦」!

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 やっと、やっと暖かくなってきた小樽です。
 夏が来るのかとイライラしてました。

 でもそうなると、蕎麦屋の二階座敷での宴席での「鍋もの・うどんすき」はちょっと熱すぎる。
 で、今月末から夏場のご宴席では、料理の最後の締めにお出しするお蕎麦を、
  「笹切り変わり蕎麦」
にすることに。
 
 昔から笹の葉には防腐作用があり、料理や食材、特に保存食を包むのによく使われてくる一方、血液浄化作用が高い。
 最近は色々その効用が喧伝されます。

 笹の葉を天日で干しカラカラにし、それを揉んで葉脈は取り去ってふるいにかける。
 パウダー状になった笹パウダー。
 それを蕎麦に練り込みますとこのような鮮やかな緑のお蕎麦に。
 量加減がむずかしく、入れすぎると緑が濃くなってヨモギ切り蕎麦と見分け付かなくなります(^^)

 まあ、一枚の笹切り蕎麦食べたからといって直ぐ効用があるわけではありませんが(^^)
 蕎麦屋・籔半のお客様への思いで打ちます。
 
 まだ、板場の手がたりないので、「宴席のお客様への提供」とさせて頂きます。

【籔半めにゅう】『こだわり』とか『思い入れ』って何なんだろう・・

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 前記事・【籔半めにゅう】素晴らしい町の豆腐屋さんの小揚も、蕎麦屋の味付け次第。 気合いを入れて!、そして、前々記事・【籔半めにゅう】「その街ならではのその店」と言われたい!の2記事で紹介させて頂いた弊店メニュー・『揚げ力そば・うどん』は、小揚の仕入れ先が決まり、最後の味付け加減も決まり、メニューとして継続を決定となりました。
 実は、今回の新しい仕入れ先の「街の豆腐屋さん」の『小揚』が、今まで以上に分厚く、そのため味付け出汁をよく吸い、小揚に歯を立てた時のあふれ出る出汁の量は今までの『小揚』の比ではありませんでした。
 味付け加減も今まで以上に微妙になって。
 板長も『小揚』がこんなに違うものなのかと感動しながら、大慌てで味付け加減を調整してきたわけです。
 
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 これで、安心して『揚げ力そば・うどん』メニューを継続できます。
 いや、今まで以上に『小揚』の味は良くなったと自負してます。
 まったりと甘辛く分厚い『小揚』に歯を立てた途端あふれ出る出汁にハフハフいいながらお召し上がりください。 同じく「街のお餅屋さん」の丸小餅の歯ごたえある弾力、そのミスマッチが愛おしいメニューでございます。
 
 こんな風に『揚げ力そば・うどん』を紹介すると、情報誌のライターさんならおそらく、
 「素材に徹底的こだわる」、
 「妥協を許さない食材選び」、
 「頑固親爺の思い入れメニュー」、
なんてコピーを早速使い、その店主を「頑固な偏屈親爺」に仕立て上げてくれます。(^^)

 が、これがたまらなくこそばゆく、いたたまれなくなるのです。
 そこそこのお値段をいただいているのです。
 何も当たり前と言えば当たり前なだけの話です。
 「こだわる」なんて本来は、ちょっとしたことを必要以上に気にし気持ちがとらわれる、という悪い意味だったのが、60年代後半の学生運動当たりから「その物事へ思いを入れ、深い奥行を極めたい、微妙な所を味わいたいと強く願う」という意になってしまった。
 しかし、私ども飲食業界では「こだわると失敗する」とも言われているのです。

 どういう意味かというと、蕎麦屋親爺のたった三〇有余年の経験でも、体調も体力も気力も素材も天候も全て万全で、その条件打っても自分が最高の蕎麦(麺)と言えるのは、1年365日打ったとしても30日あるかどうかです。 
 最近は手打ち蕎麦ブームですから、それを理解していただける方が増えているので助かります。
 つまり、ソバ打ちという「作業」だけに「こだわって」しまうと、泥沼に陥り、気分も落ち込み、体力を消耗し、身体をこわしてしまう。
 トータルで「こんくらい」に抑えることが肝心だ、というわけです。

 亡くなった小樽の蕎麦屋業界の長老は、「蕎麦屋はトヨタカローラだ」と言ってくれたものです。
 その長老がお元気だった時代、トヨタ・カローラが自動車販売台数のナンバーワンのシェアでした。 しかし、スピードでは他社の車が、馬力では別会社の車が、サスペンション周りではこれまた他社が、価格ではどこそこの車がとそれぞれ特性があり、しかしトヨタカローラはその個々の特性は皆80%くらいの出来でしたが総合力で打ち勝ったのです。
 蕎麦の世界も同じだとその長老は言いたかったのです。

 きつねうどんは、大阪南船場の「松葉屋本舗」が発祥だという。
 明治26年(1893年)創業だから、119年続く。
 今は「うさみ亭マツバヤ」となり、今は、三代目。

usami 創業者である寿司職人だった宇佐美要太郎氏が、いなり寿司を別皿でメニューに置いていて、そのいなり寿司の甘辛い油揚げを別皿のサイドメニューにしたところ、その油揚げをお客様がそのまま素うどん(かけうどん)に入れて食べるようようになり、店主も試すと美味いとなり、メニュー化した。
 寿司屋では「いなり」と呼ぶ油揚げを「きつね」とネーミングし、それをうどんメニューの1品にしたところにもうさすが大阪・船場の感覚・センスが(^^)
 爾来、日本の麺で「きつねうどん」は定番メニューになった。
 『きつねうどん口伝』で有名な、二代目・宇佐見辰一氏は、
 「うどんは百点満点やとおいしない。百点の腕を持ってても、八五点から九〇点の味でとめておく」
と語る。
 それでいて、徹底的に食材の勉強と入荷には『思い入れ』ておられる。

 TVのグルメ番組で「今日はスープが上手く取れなかったから店は休業します」なんてバンダナ姿のラーメン屋店主を『こだわり』のラーメン屋などと紹介します。
 が、商いの何たるかから外れている。
 昔なら、もしこんな店主がいたら、飲食業界の長老や先輩がすっ飛んできていきなりはっ倒したはずです。(^^)
 「てめぇは、いつからそんな増長し傲慢になった?
  わざわざお前の店まで訪れてきて頂くお客様を帰させるぅぅ?、いつからそんなエライ奴になったてんだ。」
と・・・。
 雨の日も風の日も来て頂く、街場で毎日食べてくれるお客様のことは一切そこにない。
 毎日85〜90点で一定のスープも取れない、っていう技量の未熟さを自己暴露しているわけですから。

 大阪人にとって『きつねうどん』は毎日食べるもので、「最高の味」は毎日は食せない、普通を少し越え当たり前に美味しいから食せるわけです。

 又、長々と(^^)
 弊店の先代がまだ健在だったら、本ブログで蕎麦屋親爺が書き連ねる駄文を読んで、怒り狂って私ははっ倒されただろう。(^^)
 「おめぇてぇ奴は、野暮中の野暮だわ。
  蕎麦屋が蕎麦屋の中身を語ってどうすんだ。
  てめぇのパンツの中を見せてどうすんだ。 
  蕎麦屋はこれだけ苦労して作るんだから有り難く食え、ってお客様に暗に要求しやがって。
  黙ってあっさりお客様の前に出し、召し上がって頂く。
  せいぜいお客様の食べっぷりを見守る。
  それが蕎麦屋だ。
  それが出来りゃ、ふん、おめぇみたい奴でもせいぜい野暮じゃねぇってところだわ。
  ブログなんかで、蕎麦屋を語んな、わかったな。」
と、はっ倒されて目を白黒している私に・・・言っただろう。(^^)

【籔半めにゅう】素晴らしい町の豆腐屋さんの小揚も、蕎麦屋の味付け次第。 気合いを入れて!

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 前回紹介した町の豆腐屋さんの小揚の、味付け完了写真。
 明後日、小揚100枚が初入荷するので、その前のテスト味付け。
 どうです、この分厚さ!

 大鍋に水を張り火にかけ、その水のままの状態のうちに小揚をひたひたに入れ、落とし蓋をしいぇゆっくり沸騰しないようとろ火から中火で煮ます。
 水が湯になって沸騰し吹きこぼれてしまっては、若い衆は思いっきり叩かれます。(^^)
 沸騰するお湯の勢いで小揚が傷んでしまうからです。
 茹がき終わったら網笊に小揚を移し、鍋のお湯を全て捨てて改めて水を張り、一回目の油抜きで少し油の抜けた網笊の小揚を再投入し、また火にかけます。
 その作業を3〜4回繰り返します。
 そのときどきの「町の豆腐屋さんの小揚」の揚げ加減が強いと、その作業が更に増えます。
 この「油抜き」をいい加減にやると、熱々の蕎麦に盛りつけても小揚の油分が蕎麦つゆをはじいてしまい、蕎麦と蕎麦つゆと小揚の絡み合いが出ず互いにそっぽ向いてそれぞれ自己主張しすぎ、バランスがわるいメニューになってしまうわけです。
 小揚に含まれた余分な油分をすっかり抜いたら、その作業は終わり。
 スーパーで売っている大量生産の小揚はこの「油抜き」作業だけでクタクタになり、裂けて使い物にならないのです。
 この「油抜き」に耐えてしんなりした「こんくらい」加減の小揚になると、思い通りの味付けになってくれて、実に愛おしく可愛いのです(^^
 そうなって、やっと味付けです。
 蕎麦つゆをベースに砂糖や色々・・・・、まったり、もっちり。
 それでやっと「揚げ力そば・うどん」として盛りつけられる小揚になります。
 町の豆腐屋さんが深夜早朝から額に汗してつくる(大方の豆腐屋さんは奥さんが小揚を揚げます)小揚だからこそ、私たちも一手間かけて味付けをするのです。

 蕎麦屋ってこういう作業が多い。
 醤油を大量に使って蕎麦つゆを作りますが、要は醤油臭さを取るために取ったダシで割る作業があり、鰹節類を大量に使いダシをとりますがダシ臭さを取るために醤油ベースのカエシと合わせて蕎麦つゆにする。
 同じように、小揚を使うがその油臭さを抜くために「油抜き」をする。

 使う材料の個性をうち消すことに血道をあげるわけですから、まあある意味変ではあります(^^)
 その作業の時に「節電」だなんていわれても・・知らない。(^^)

 要は、その材料が本来持つ味を消さずに、しかし一つの材料の味だけが
  「とんがらない
ようにバランスを取るってことをする。
 日本人の味って、こういう作業が積み重なってあるのです。

 際だたせたい味のためには、周りの味はすべてそのバランスのために協力するってわけです。
 ダシが利いていてダシがとんがっちゃだめ、
 醤油が利いていて醤油がとんがっていたらだめ、
 で蕎麦つゆが出来あがり、それに打って茹がきたての蕎麦と絶妙に絡み、
 「のどごし」てぇいう外国の方にどう説明していいかわからん感覚を醸し出す。

 まあ、そんなことに夢中になるのが蕎麦屋なんですな。

【籔半めにゅう】「その街ならではのその店」と言われたい!

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 弊店はお陰様で多くの雑誌等で紹介を頂いている。
 紹介を頂いてるのにと思われる方々もいらっしゃるのは重々承知で書くのですが、「いい店」というのは「とにかく美味しい」とか、「品揃えが抜群だ」や「雰囲気が最高」と取材のライターさんがそれぞれ理由や裏付けをしてくれる。
 が、そういった「店」だけに焦点をあてた観点は、「カタログ・スペック」を言っているにすぎないのではないか、と常々思ってきました。
 それより、その店がある街の「街そのものの存在を突き出している店」こそが、「いい店」なんじゃないか、と思いたがっている蕎麦屋親爺です。
 その「店」の板長はどこそこで修業し、内装はこんな風で、食器は何々製で、カトラリーは何製で、メインメニューの食材は○○産で、ソースはラフランスを隠し味に・・、なんて店を「腑分け」みたいに微分取材してくれても、データ的情報としての意味はあってもそれ以上のことはない。

 「その街ならではのその店」を目指し、貫きたい。

 例えば、「小揚」
 その小揚を使い、思いが行き着いて出来たメニューが弊店にある。
 「小揚」をメイン具材にした「揚げ力そば・うどん」というメニュー。
 熱烈な「揚げ力そば・うどん」ファンがいてくださる。
 東京から定期的に出張で来樽されお立ち寄り頂き、涙を浮かべ(^^)、いえ汗を浮かべかぶりつくように「揚げ力うどん」を召し上がって頂くお客様もおられる。

 まったり甘くしっとりした中に歯ごたえのあるしっかりした食感の弊店味付けの小揚2枚に
サトウの切り餅じゃない(^^)、街のお餅屋さんの丸子餅を2個、それが蕎麦つゆと絶妙に丁々発止する。
 蕎麦屋のメニューろしてはあっさり系だが、この「揚げ力そば・うどん」はボリュームあるメニュー。

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 この「小揚」の仕入れが、今、極めて難しい。
 なんだ、小揚くらいスーパーでいくらでも売っている、といわれるでしょう。
 が、正直スーパーで売られている「小揚」、この「揚げ力そば・うどん」のメイン食材には適さない。
 そもそも、スカスカで少し煮ただけでクタクタになる。
 鍋に満杯にした水に小揚を浸し火をかけ、何時間も何回も「油抜き」し、最後に味付けするのに耐えられない軟弱な小揚でしかない。
 味付け前にこの「油抜き」だけでクタクタになってしまうのだから。
 小揚に歯を立てればジュワーと煮込んだ味が口中にしみ出て、まったりとした食感と歯ごたえを感じながら食する「小揚」に、ならないのです。
 それは、街のあちこちにあった豆腐屋さんがまだ暗い時から手作りで肉厚に作られる、そう、「街の豆腐屋さんの小揚」でしか出せない味なのです。
 この「街の豆腐屋さん」の小揚は勿論、木綿豆腐、焼き豆腐を一度食したら、スーパーで売ってるものは無味でしかない。
 その「街の豆腐屋さん」の「小揚」が買えない時代になっている。
 買えないというより、その「街の豆腐屋さん」自体が激減している。
 高齢で、深夜早朝の激しい仕事で、後継者がいなく、次々廃業されていく。
 つい最近も弊店が長年小揚を仕入れていた豆腐屋さんが・・廃業された。
 永年使用してきたボイラーが壊れ、豆腐屋さんにはボイラーは命、新品は数百万もし、後継がいれば張り切って借金してでも購入設置するが、その後継もいなければ・・・となって廃業された。
 同情する。
 ・・が、当方も大慌て。
 町中探し、同業仲間に紹介を頼むが見つからず、焦りに焦る日々が続いたのです。
 おいおい、同業はあんなスーパーのスカスカ小揚をつかっているのかい?、あんな味も素っ気もない木綿豆腐を使っているのかい、と。
 しかし、やっと見つけた「その街の豆腐屋さん」も高齢で豆腐を作るので精一杯で小揚までは作っていない、と。
 板場で、「小揚」が入手できないなら、スーパーで売っている小揚を使うくらいなら、もう「揚げ力そば・うどん」はメニューから降ろすよりないな、と。
 が、やっと弊店の意に適いそうな「小揚」を作っている豆腐屋さんを知人が紹介してくれて。
 それが画像の「小揚」なんです。

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 もう、そういう豆腐屋さんがわが街に、わがエリアにあることに感謝。
 自店のメニューにこそ、
  「その街ならではのその店」
を表現できなくて、何の蕎麦屋かと。

 ご安心ください、籔半の「揚げ力そば・うどん」は続けられそうです。
 豆腐もそうですが、その街ならではの「小揚」をお楽しみください。

【籔半めにゅう】紫辛味大根の旬の終わりが近づいてます。辛味おろしせいろを今のうちに。

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 小樽・蕎麦屋・籔半の
  「紫辛味オロシせいろ」
です。
 ミシュランに選ばれようが選ばれまいが、
   旨いモノは旨い
のです。
 籔半自慢の、というか北海道後志の農家の栽培する大根・「紫辛味おろし大根」の旬、終わりに近づいてます。
 恥じらうかのような紫の大根おろし、
 蕎麦と絡め手繰ったときの脳天を突き抜ける辛さ、
 食べ終わり席を立つ頃にはその辛さが消える、
 辛味の柔らかさ
が最高です。
 北海道は後志(しりべし)の留寿都村(るすつむら)の農家の老婆が、丹精込めて作ってくれている辛味大根も、そろそろちょっとお休みを頂きます。

 初秋にはまた弊店に新大根として入荷します。
 それまで今の入荷がキレるとお仕舞いです。

 今の内に「辛味おろしせいろ」をお楽しみください。

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【籔半・めにゅう】GWの喧噪から一人離れ、手酌酒で春を迎える、・・・日本海を酒肴にしてしまう"しお雲丹"。

 今日五月一日火曜日は定休日でございます。
 明日から平常営業致します。

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 おいおい、GWは、まるで家族連れと恋人同士のためにだけ、じゃあるまいに、という方々もおられるにちがいない。
 JR小樽駅に出来た駅なかマート・タルシェの行列に耐えきれなく、奧さんと子供は行列に置いてき、一人蕎麦屋に来られる、そんな篤実恬淡な旦那様のためにだってGWは・・ある。
 GWの喧噪を一人離れ、今日はシンプルにいきたいってのもあり。

 「酒はたぼ(若い女性)」なんていう。
 白魚を一〇本並べたような、か細い指先で九谷や有田の訪問着を着たような徳利で、揃いのガラのやけにちっちゃい盃にちょろちょろお酌・・なんてまどろっこしい。
 一人酒にはぐい飲みに手酌が一番。
 肴は・・、生雲丹にはちょっと早いので、しお雲丹を。
 ちょっぴり「しお雲丹」を箸の先でとり嘗め、ちょっぴりコシの強さを誇る「純米酒・ひこ孫」を呑む。
 小さい蒼い炎がのど元をつうと走り抜け、思わずふうっと黄金の吐息が漏れる。

 舌にねっとりとまとわりつく「しお雲丹」は、荒磯の濃厚な香りを鼻の奥に充溢させる。
 そこに「ひこ孫」のベルベットのような芳醇なふくらみが、後を追って絡み融け込む。
 塩辛い「しお雲丹」は塩分摂取量が云々などという野暮も、吐息と一緒に流してしまう。
 そお、輝く「しお雲丹」をマッチ棒の先ほどに掬い取り、 海をわが舌の上に!
 そして、日本で最初に全量を純米酒製造に切り替えた「神亀酒造」の誇り、ボディの強い「ひこ孫」を一口。

 その刻、他に客がいる蕎麦屋の世界が自分一人だけのものになる。
 体の輪郭が蕎麦屋の空気に融け込み、散華するような恍惚感に包まれていく。
 日本海を酒肴にしてしまう、積丹は神恵内の漁師自家製の「しお雲丹」。

 小樽・蕎麦屋・籔半の蕎麦屋酒の 至福の瞬間。
 
 板の間に片膝たててひとり酒、あぁ、春の宵。
 注:「酒は燗、肴は刺身、酌は髱(たぼ)
 酒はほどよく燗をして、肴は刺身で、酌は若い女性にしてもらうことが、酒飲みの理想の境地であること。「髱(たぼ)」は、日本髪で、襟足にそって背中のほうに張り出した部分。転じて、若い女性を指す。

【籔半めにゅう】”たちかま”から”わさび芋”へGWで選手交代!

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 いよいよGW突入です。
 幸い、天候は晴れて青空が見えたかと思うと薄曇り。
 少し肌寒いので、来樽の際は長袖もご用意がいいか、と。

 例年より入荷が一ヶ月以上長く続いた「たちかま(スケトウダラの白子を茶巾蒸した漁師の自家消費蒲鉾)」は、4月末でついに終了いたしました。
 例年では3月で終わるのですが、今年は酒の肴に最適の「たちかま」を多くのお客様にお楽しみ頂きました。

 さて、その「たちかま」に代わって、加賀の丸いもが入荷いたしました。
  ↓ は、「加賀の丸芋」を卸した
   「わさびいも
です。
 
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 北海道の長芋もおいしいですが、自然薯のあの独特の濃厚な味香りとコシの強さに適いません。
 この「加賀の丸芋」はその「濃厚な味・香り・コシ」を酒の肴にして味わっていただきます。
 
 加賀の丸芋をすり鉢でオロしダシでも割らず、そのままを器に盛りつけます。
 本わさびをお手元でおろして頂き、オロした丸芋を箸でちぎり、わさび醤油にされて、酒肴にしていただきます。
 日本酒・純米酒のぬる燗に最適のお伴に最適です。
 

 さあ、GWの蕎麦屋酒の世界、どうぞお楽しみください。

【籔半・めにゅう】旬! あられ(青柳貝小柱)入荷です。

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 青柳貝の小柱(貝柱)の時期がきました。
 春を告げるメニューです。
 どうです、この艶!

 北寄貝に似た二枚貝.
 かつては「バカ貝」と呼ばれるほど採れました。
 茨木家中出張番屋のおさかな市で漁師の方から、祝津でもよく獲れたが乱獲しすぎて、と。
 今でも細々とは獲れるのだそうです。
 が,今では小樽漁協のセリにもあがらない珍品。
 弊店には、道東標津や後志寿都から入荷します。
 姫貝なんて粋な名前もつきましたが,千葉県は青柳海岸で採れたことから「青柳」なんてこれまた粋な名前がつけられて.
 寿司ネタ,天婦羅屋のかきあげ,和食のヌタでは珍重され,蕎麦屋ではなくてはならない蕎麦季節メニューに登場するのに,産地の北海道では流通に乗らず,まっすぐ築地にいってしまう.
 で、「本当の地産地消てぇやつは,こうだ.」と頑張り続けて来た籔半はこれを,
   ●蕎麦屋酒肴:はしらわさび
   ●蕎麦   :あられ蕎麦

として季節メニューで提供しております.

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 指の爪ほどのサイズの貝柱を,本わさびと醤油で肴にします。
 繊細で、淡白、それでいて豊潤。
 これを味わうには,純米酒・辛口の「鷹勇」のぬる燗が最高です.
 また,かけそばに敷き海苔し青柳貝の小柱を盛り,そこに熱々ののそばつゆをかけ,蓋をして提供する「あられ蕎麦」は,ふたを空けた瞬間の磯の香いっぱいの繊細な蕎麦でございます.

 粋に、鯔背に、青柳貝メニュー尽くしをお味わいください.
 
 *やっと漁も始まったばかりなの、入荷が安定してません。 品切れの時はご容赦下さい。

 蕎麦屋親爺の問わず語り・地産地消なんて!青柳編
 

【籔半・めにゅう】日本酒ラインアップ追加第一弾、国稀本醸造と酒肴”酒粕漬け”

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 小樽・蕎麦屋・籔半の、2012年の日本酒メニューラインアップ・追加第一弾は、
 国稀(くにまれ) 本醸造
です。
 日本最北端・増毛町(ましけ)の酒蔵・国稀酒造。
 国稀・本醸造は、一千m級の暑寒別連峰(しょかんべつ)の雪解け水が暑寒別川にそそぎ、暑寒別岳に抱かれる町・増毛町の伏流水が与えてくれた良質の水と、厳選した酒米・国産五百万石を65%まで磨き仕込まれた、辛口でキレのいいコクある、蕎麦屋の酒肴にベストマッチする「食中酒」です。

 情けないことに、今や高級料理店でも高価なキンキンに冷えた冷酒はおいても、「燗酒」はベタ甘い本醸造酒を平然と出す時代になってしまいました。
 ごまめの歯ぎしりかもしれません。
 が、キレとコクのある本物の本醸造酒との歴然たる違いを、「国稀・本醸造」を「常温冷や」か「ぬる燗」でやり、是非お味わい下さい。

 ・アルコール分:15度以上16度未満
 ・原料米   :国産五百万石
 ・精米歩合  :65%
 ・日本酒度  :+4~+6
 ・酸度    :1.2~1.4
 
 そして・・・、
 そんな「国稀・本醸造」の「常温冷や」か「ぬる燗」で楽しむお供に、丁寧に仕込んだからこそ作られる国稀の副産物・「酒粕」を、弊店自慢の「本ワサビ茎醤油漬け」と合わせてみました。
 酒粕と数の子と本ワサビの山と海の出会い、
 「籔半特選・酒粕漬け
をちびちび嘗める。
 そんな蕎麦屋酒の世界に浸ってはいかがでしょうか?

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 弥生三月、出会いと別れの時季。
 古い友とは昔話でなく、これからのことを
 新しい友とは抱負ではなく、これまでのことを

 杯を交わしながら、たっぷり話したい。
 気取りも衒いもない酒交の世界を、蕎麦屋でいかがでしょう。

 ●国稀・本醸造 一合 ¥550-
 ●籔半特選・酒粕漬け ¥350-

【籔半・めにゅう】ニシンと酒とくれば、「切り込み」です!

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 いよいよ待ちに待ったニシンが水揚げされてます。
 群来の到来がこんなに待ち遠しいとは。
 市内の寿司屋・居酒屋さんにはニシンの刺身、握りがメニューに。
 蕎麦屋も指をくわえているわけにいきません。
 蕎麦屋で一杯の酒肴に「前浜で獲れたニシンの『切り込み』」はいかがでしょう?

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 小樽は祝津(しゅくつ)前浜で穫れたばかりのニシンをそのまま切り込み、麹で熟成した、
  「鰊(ニシン)切り込み」
 穫れたてという「鮮度」を封じ込めて作る。
 身はつやを持って光り輝き、あくまでもコリコリとしながら舌にねっとり絡み付く。
 かつては、海の町・小樽と小樽人にはなくてはならぬソウル・フーズでした。
 市場から水揚げされたばかりの鰊を買ってきたら、即板場に入り躊躇うことなく鰊をぶつ切りに切る。
 米麹と合わせ、粗塩をたっぷり手にし揉み込み、気分が乗ったところで鷹の爪を一振り。
 あとは、「時の流れ」という最高の調理人にすべてを委ねる勇気だけ。
 鰊と米麹と粗塩たちの、熟成というテーマの語らいを静かに見守りひたすら待ち続ける。
 米麹で熟成された、ねっとりとした鰊の切り身と、数の子の歯触りと、麹の甘さにピリッと効いたタカノツメと、刻が丸くさせてくれた塩味がたまらない。 
 鰊が穫れに穫れた時代から続く、日本海沿岸の町、鰊街道沿いの町だけの独特の酒肴です。

 昔は、「数の子」などもったいなくて入れなかった。
 が、今ではそれも食感として楽しむ。 
 純米酒、それもボディの強い純米酒にこそ合う、酒肴。
 弊店の純米酒ラインアップでは、文字通り腰の強い「ひこ孫」「鷹勇」に最適。

 【鰊(ニシン)切り込み】:¥450

【籔半・めにゅう】今冬の小樽・蕎麦屋・籔半の「ニシン漬け」は今日明日でお仕舞いです。

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 昨年11月に漬けた小樽・蕎麦屋・籔半、女将手作りニシン漬けはいよいよ今日明日でお仕舞いになります。
 今冬の厳しい寒さに、ニシン漬けだけは助かりまして、発酵し酢っかくなることなく、最後の樽までお客様に提供できました。
 雪あかりの路が開始し、多くのお客様にご来店頂き蕎麦屋で一杯の酒肴としてこの2日間で一気にオーダーを頂き、樽の底が見えてきました。
 今日、明日あたりでお仕舞いになる予想です。

 ご来店頂き、ニシン漬けをご注文いただいても、売り切れお仕舞いになっているかもしれませんが、ご容赦ください。

 本当にご注文を多くのお客様に頂きありがとうございました。
 

【籔半・めにゅう】ご家庭の年越しに「うどんすき」鍋お持ち帰りセットはいかが?

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 鎌倉時代か南北朝時代に遡る「切り麺」が、「うどん」の元祖と言われております。
 「混沌」→「饂飩(うんとん」→「うどん」となっていった、と。
 確かに、大阪美々卯さんがメニューにし一世風靡した「うどんすき」は、様々な具材によって混沌としておりますね。
 北海道は、《うどん屋》は生き延びれない、という時代がありました。
 たしかに、蕎麦が圧倒的にひいきにされている北海道で、本州から進出してくるうどん専門店はなかなか生き残れないできました。
 しかし、正直それは、市場などで販売されてきた製麺屋さんのうどんが、芯まですっかり茹がかれて、のびた「うどん」であるがゆえに不味く、北海道人は敬遠してきたことに由来すると言っても過言でないでしょう。
 要は、本当に旨い《うどん》を提供する店が少なかったからにすぎないのです。

 さあ、蕎麦屋籔半が打つ「うどん」です。
 が、毎朝、塩水を小麦粉に馴染ませるように延々混ぜ合わせ(水回し)、綿布にくるみ、足袋をはいてゴザの上から踏みつけて、それを寝かせて熟成し、それから切って茹がく、正真正銘自家製うどんを提供致します。

 本物のうどんの旨さを是非知っていただきたいのです。
 それを、蕎麦屋・籔半の【うどんすき】鍋をご家庭で年越しにやっていただきたいのです。

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 ↑ よくある「おせち」セットではありません。
 総菜屋さんが作った具材を盛り合わせた高価なだけの「おせち」セットではありません。(^^)

 弊店自家製うどんをベースに、鰹節たっぷりのおダシは「うどん打ち」に大事な粗塩に含まれるミネラルが、独特の味を醸し出します。
 牡蠣・パーナ貝・帆立貝・明石の焼き穴子・ムシ雲丹・南蛮海老に、小樽の自慢の豆腐屋さんの焼き豆腐と白滝、そしてたっぷりの春菊・蕗・蕨・筍の、はまれば泥濘の、そう「混沌」の世界でございます。

 付け合わせの、紅葉おろし・削り節を薬味でお召し上がりください。


 ●使用食材:
 牡蠣・パーナ貝・帆立貝・明石の焼き穴子・ムシ雲丹・南蛮海老・小樽の自慢の豆腐屋さんの焼き豆腐と白滝、そしてたっぷりの春菊・蕗・蕨・筍・干し椎茸・大根おろし・削り節・一味
 ●使用原料:

 うどん(小麦粉粗塩)・鰹節(五種類)・砂糖・味琳・粗塩・日本酒



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← は、お持ち返り用の「折り箱」に盛りつけたものです。
 
 12月28日から大晦日の31日の四日間だけのご提供にさせて頂きます。

 また、焼き豆腐を始め生食具材ばかりですので、お召し上がり当日のお持ち帰りのみとさせていただきます。

←お持ち帰りの「うどんすき」セットは、二人前(一人前¥2,200円)から承ります。
 オダシは、別容器で提供させていただいております。

 ご家庭でご用意頂くのは、お鍋とコンロだけでございます。

 さあ、今年の年越しは小樽・蕎麦屋・籔半の「うどんすきお鍋セット」で過ごされては如何でしょう。

 事前予約を承っております。

事前予約の際は、以下↓ の予約用紙にお書き込み頂いて弊店帳場におだし頂くと間違いがなく退店たすかりますので宜しくお願いいたします。
 ご予約用紙は弊店店頭に用意させて頂いておりますが、パソコンからプリントして記載していただいても結構でございます。

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【籔半・めにゅう】日本海からのプレゼント、岩内「たちかま」メニュー開始です

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 スケトウタラの白子と塩だけで造る、 
 岩内の小林のお婆さんが一人守り続けた来た、
 海の香り一杯の馥郁たる日本海の味、「たちかま」です。 
 マダラの白子・タチは高値で取引されますが、スケトウダラの白子は廃棄されるのを漁師の奥さんたちが、スリコギで粗塩を澱粉をまぶし丁寧に摺り下ろされ、茶巾にし大鍋で茹がかれ、漁師町の冬の自家消費保存食として作られました、
 が、次第に忘れ去られ、小林おばあさんだけが細々と続けてきました。
 鮮度のいいスケトウダラの白子でなければ、いくら茹がいても固まりません。
 小林のお婆さんは固まらないものは鮮度が悪いとそのまま廃棄しますから、鮮度抜群のスケトウダラの白子の味だけが製品になるわけです。
  小林のお婆さんはもうお歳で、その縁者の方が後を継いで作ってくれてます。
 漁師の昔ながらの知恵で創られた、小樽・後志の豊穣の海からのプレゼント。
 
 鍋の具にして煮ても良しですが、弊店ではスライスしてわさび醤油で粋にお召し上がりいただきます。
 お好きな方は、醤油も繊細な味に邪魔と、そのまま食されます。

 但し、スケトウタラ漁の漁船が時化(しけ)で出港できないと、勿論この「タチの蒲鉾」=タチカマも製造できません。
 弊店も納品がなければ、メニュウとしてお出しする事はできませんのでその際はお許し下さい。
 
   一皿 ¥500でございます。

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 純米酒ぬる燗で、にしん漬けと「たちかま」で・・・
 北海道小樽にこの時期に訪れて頂いた方だけが味わえる、
 日本海の海の町の至福です。

【ソウルフーズ】お袋の味・・・

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 お袋の代から使っている漬け物用の「蓋」、年期が入っています。
 女将に言わせるとこの蓋でないと、「あずましくない」のだ、と。
 「あずましい」とは、なごむ、落ち着くという感覚の意だ。

 イタリア人が出てくる映画をみると、
  《 マンマ・ミ〜ア 》
と天を仰いで叫ぶシーンが多々あります。
  《おぉ、なんてこった》くらいの感覚のことばなのだろう
 ・・・が、
直訳すれば、「私のお母さん」。
 これを、男女ともにいかつい大人も紳士淑女も頭を抱え大げさに喚くのだから、もう、鼻につく。
 イタリア人は。皆マザコンか。
 料理のシーンにも、ほぼ必ず登場する。
 どんな美味しく素晴らしいゴージャスな料理を食しても、最後には必ず、
  《 マンマ・ミ〜ア 》「でも、マンマの料理が最高さ」と言い捨てる。
 イタリア中のシェフや妻にとって生涯のライバルは「マンマ」であり、それは一生掛かっても乗り越えられない、わけだ。

 日本でいうなら・・・
 この「マンマの味」は、「お袋の味」なのだろう。
 が、昨今はこの「お袋の味」てぇ奴は、家庭から消えてもっぱら「家庭の外」でしか見かけなくなってしまった。
 弁当チェーン、コンビニ総菜コーナー、スーパー総菜コーナーという家庭外などで。
 肉じゃが、きんぴら、うの花、ひじきな、・・・切り干し大根もだ。
 若者には、それはちょっとしたレトロ感覚であって、大人が持つ「郷愁」である「お袋の味」とは無縁の選択にすぎない。

 弊店のスタッフに「子供の頃食べた家庭料理は?」と聞く。
 肉じゃが、きんぴら、うの花、ひじきな、・・・切り干し大根のひらがな漢字は皆無。
 ハンバーグ、カレーライス、フライドチキン、スパゲティ、ピラフ・・・とカタカナ羅列、オンパレードだ。
 それも母手作りでなく、冷蔵庫の中にある冷凍かレトルトの
  《袋もの》
であり、《お袋の味》ではなく
 『袋の味』
なのだ。
 「マンマ、ミ〜ア」、なんてこった、である。(^^)
 
 だから、新入りスタッフの舌からグルタミン味を抜くのに、1年はかかる。
 ダシを取る際の微妙な味加減など、グルタミン酸で麻痺した舌では把握できない。
 二番ダシに粗塩を少しずつ加えていくと、一瞬コクと甘さが沸き立つようにあざやかに際立つ。 その瞬間で粗塩投入をやめ、火を止める。
 吸い物が作れない、「ここぞ」の判別ができない。

 ということで、
 食品メーカーの、後味が気味悪い、合成保存料とグルタミン漬けの漬け物ではなく・・・  
 《100%お袋の味、小樽・蕎麦屋・籔半の「にしん漬け」》を。(^^)

【ソウルフーズ・籔半めにゅう】おまちどおさまでした、女将手作りニシン漬けの口開けです。

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 やっと待ちに待った、女将手作り「ニシン漬け」の口開けでございます。
 女将は毎日天気を気にし、毎朝毎夕、漬け物樽のチェック。
 やっと来た寒気に安堵して。

 祖母から大女将へ、大女将から女将へと伝授されてきました。
 今年は女将から若女将へ伝授するはずでしたが、若女将に逃げられてしまって(^^)
 女将は、来年こそは逃がさん、と息巻いて作りました。(^^)
 
 スタッフが自分の家庭では大根は乱切りでやります、と言っても女将は軽く無視。
 「うちにはうちのやり方があります。」
とひと睨み、それでスタッフは項垂れてまな板で。(^^)
 そうだ、女将が全く正しい。

 口開けの一時、至福。

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 さあ、お待ちどおさまでした。
 小樽・蕎麦屋・籔半の、ニシン漬け開始でございます。

 

【ソウルフーズ・しゃこ】今年のおたる産しゃこフェア(11/19~23)の帆立貝を使ったお蕎麦です。



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 いよいよ明日からおたる産しゃこ祭&しゃこフェアが始まります。
 今年の第四回おたる産しゃこ祭では、しゃこだけでなく、小樽漁協さんが満を持してのおたる産「帆立貝」も販売されることになりました。
 残念ながら、小樽漁協さんは帆立貝栽培漁業が大変盛んで、東北の各地にホタテ貝の稚貝を出荷しているくらいなのです。
 で、是非小樽漁業に位置する帆立貝産地を皆さんに知っていただきたい、とシャコ%帆立貝の祭りにしていくとなったのです。

 ということで、今年は「しゃこフェア」参加店は帆立貝をつかったメニューを作ることが推奨されております。
 小樽・蕎麦屋・籔半は、
 《帆立あられ蕎麦》
で参加致します。
 香ばしい敷海苔の上に帆立貝柱をあられ状に切って盛りつけ、あつあつのソバつゆを注ぎ、帆立貝独特のダシでお蕎麦を召し上がって頂きます。
 
 さあ、明日から北運河公園でしゃこフェア開催です。
 シャコの身を上手に外すには調理ハサミか、蟹ハサミがあると便利です。
 会場でもご用意しておりますが、なにせすごい行列でハサミの数がたりません。
 お持ちより頂けるといいとお奨めいたします。

【籔半・めにゅう】遠くで淡い緑の新蕎麦開始です。

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 深い秋。
 見わたしても、花のない、深い静かな時節。
 日々が遅滞なく進行しやすい、好機でもある。
長月に、別名、蕎麦刈月と加えたい。

 土に稔る作物に等しく、
 年の始めより心にかけた作業が、仕事が、
 形となり、色を増して姿を見せる、
 収穫の時をむかえる。

 もとより、事のすべてが唯一人で成就するものでない。
 が、一人が動き、作意し、吟味しての豊穰にほかならぬ。
 やりとげた事、思いのみで至らなかった事、そして成すべき事。

 一人静かに、秋の気を呼吸する、深思の時を大切にしたい。

 「十月こそ侘びなれ」の一言を味読しつつ。
 一日の終わりには、辛口の酒と 新蕎麦
 ともに謙虚と気迫の輝き。

遠くで 淡い緑の 新蕎麦

九月二三日より
小樽・蕎麦屋・籔半、開始ございます。

籔半・営業日
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お奨めテイクアウト
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ご家庭での年越しに籔半・「うどんすき鍋セット」はいかがでしょうか?


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年越し用生蕎麦予約承り中でございます。

ご意見お問い合わせ
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    籔半・蕎麦と銘酒会
    meishukai_side_150_W


    リージョナル・インタビュー・マガジン・BYWAY後志第11号発刊
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    北海道後志の奥行きに出会う旅と発見することで自分を磨き上げる旅をサジェストする、マガジンスタイルのインタービューブック。
    定価¥1,050 弊店で販売中。
    極みのローカルグルメ旅 柏井壽著

    弊店をご紹介頂きました。

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    ・・・最初にお断りしておきたいのは・・・〈食〉をランクづけしたり、星の数で評価しようとなさる向きにはお役にたてないだろうことを、あらかじめお断りしておく。
    (「はじめに」より抜粋)

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