2006年08月23日

回答に窮する…

ある知財関係の団体から、

最近の弁理士の知財の条約の知識/実務の処理力

等に関するアンケートを求められました。

平成15年以降の弁理士が在籍する特許事務所向けのアンケートです。

その回答に窮して、

放っておいたら督促が来た!

ので、「実質的には回答不能」と回答しました。


アンケートの趣旨は、

・弁理士登録1年未満、

・弁理士登録1年以上2年未満、

・弁理士登録2年以上3年未満、

のそれぞれについて、

・知財国際条約の知識や対応力は充分か、不充分か?

・知財実務(特許庁手続等)の処理力は充分か、不充分か?

を問うものです。

 

これって、回答不能ですよね。

特に、知財の実務力等は、

・実務経験を積んで弁理士試験に合格した人と、

・弁理士試験に合格して実務を始めた人では、

あまりにも違いすぎます。

 

このことを説明して、

「有意な回答は出来ません」

という趣旨の回答をしたのですが、アンケートを求めてきた団体の

期待を裏切る回答

なんでしょうね…きっと。

(^^;

 

おそらく、最近の弁理士は

・知財国際条約の知識も対応力も不充分

・特許庁手続の実務力も不充分

という回答が

「期待されていた!」

と思いますが…。

でも、

そんなことないです!

 

私が合格した当時(1981年)と比べると…

最近の弁理士は、

法律の勉強蓄積量は最近の方が少ない

ですし、

あやふやな条文知識の人が多い

ですが、

基礎的なポテンシャルが高く、

長年の受験生活で疲れていなくて、

研鑽意欲と向上心に燃えている、

ので、

私が合格した当時の弁理士よりも期待できます。

 

こういう荒削りの人材が、立派な知財専門家に育つ環境が大切ですよ。

(´ー`)


この記事へのトラックバック
私が弁理士試験に合格したのは平成7年ですが、それ以降、弁理士試験は様変わりしています。 (1) 論文必須科目が5科目から3科目に (2) 論文選択科目が条件次第で免除に (3) 論文必須科目の試験問題が、1行問題中心から事例問題中心に (4) 合格者の数が112名(平成7年)か...
弁理士の変貌【弁理士の日々】at 2006年08月24日 22:14
私が弁理士試験に合格したのは平成7年ですが、それ以降、弁理士試験は様変わりしています。 (1) 論文必須科目が5科目から3科目に (2) 論文選択科目が条件次第で免除に (3) 論文必須科目の試験問題が、1行問題中心から事例問題中心に (4) 合格者の数が112名(平成7年)か...
弁理士の変貌【弁理士の日々】at 2006年08月25日 16:26
この記事へのコメント
そのとおりだと思います。
あまりに長い受験生活は、能力のある人をスポイルしてしまうことがあります。
短期合格も捨てたものではないと思います。
Posted by 企業弁理士 at 2006年08月24日 19:17
貴重なご意見なので、当方のブログで参照させていただきました。
こちらへのトラックバックがうまくいかないようなので、下記にアドレスを示します。
http://blog.goo.ne.jp/bongore789/e/a9c418ed1cdcc6836b2f51d182439a63
Posted by ボンゴレ at 2006年08月25日 22:55