2016年06月27日

世界史的に、新しい時代への過渡期に入った・・・かも!?

ウォール・ストリート・ジャーナル日本版(2016 年6月24日)のコラムで、STEPHEN FIDLER 氏は、次のように述べています。

「欧州連合(EU)加盟から40年余りを経て英国がEU離脱を選んだことで、欧州各国と西側世界全体は衝撃を受けている。
英国民はEU離脱の影響に関して圧倒的な重みを持つ専門家の意見を無視した。
自国の首相や議員の大半、オバマ米大統領ら欧米諸国の首脳陣たちの懇願もはねつけた。
国際通貨基金(IMF)と左派・右派のエコノミストの大多数による恐ろしい警告も無視した。」

英国民は、狂気の沙汰ともいえる非常識な選択をした、と言わんばかりですが、この選択には重要な意味があるように思います。
問題は・・・
これほどまでに世界中からEU残留を忠告/説得されながら、しかも投票直前には残留派の議員が殺害されてムードが大きく残留派優位に傾きながら、どうして離脱派が多数を占めるに至ったのか。

その背景には、弱肉強食の略奪段階に入ったともいわれるグローバル資本主義の下での地球規模での格差の広がりが横たわっており、そこから生まれる難民/移民問題があり、英国民はこの現実に対して一つの回答を与えたのではないかと思うのです。

EU離脱すれば目先の経済ではマイナスになることは、EU離脱に投票した人の多くは“常識人として”認識していたと思います。
しかし、
グローバル化の御旗の下で自分たちの“大事にしてきたもの”が破壊されていくのは誇り高き英国民には耐えられない、それが外部から見ると“馬鹿げている”と見える選択をしてしまった原因だったように思うのです。

アメリカ大統領選挙でも想定外の事態が進行していますが、根っこは同じところにある気がします。
社会主義者の候補者が本命候補に肉薄し、他方で、暴言でも何でもありの候補が本選挙の候補者になる、というのは、どう考えても想定外です。

世界史的に見て、新しい時代への過渡期に入ったことを予感させる今日この頃です。
そして、
次の“想定外”はどんなものになるのか、興味は尽きません


この記事へのトラックバックURL