ご機嫌斜め
奈良まで行って、そこの御札を戴いて帰った。
御札を授かって、すぐに「彼」の不機嫌な感じが解った。
「何か御不満でしょうか?」
お応えに成らない。
しばらくしてから
「何で、そんな御札を買ったんだよお」
意外なご発言だった。
「まずかったですか?」
お応えに成らない。
また、しばらくしてから
「お前は、何故そこまで守りを固くするんだ」
「駄目なんですか?」
「自分の『やること』が無くなっちゃうじゃないか」
ああ、そういうことか。
「楽してもらって良いんですよ」
お応えにならない。
「彼」は、几帳面でクソ真面目な「仕事師」だから、仕方ない。
ご機嫌斜めにさせてしまいました。