
ゲンロンカフェで東浩紀さんとシリーズで対談している「ショッピングモールから考える」の第1回から3回までが書籍化されました。『ショッピングモールから考える: ユートピア・バックヤード・未来都市 (ゲンロン叢書)
もうこれ、自分で言うのも何ですがすごく楽しい本です。目次見るだけでも面白そうなのが伝わると思います↓
- まえがき 大山顕
- 第1章 なぜショッピングモールなのか?
- 新しいコミュニティ、新しい開放性、新しい普遍性
- モールこそがローカル
- 統一された文法
- 都市はグラフィックに過ぎない
- ショッピングモーライゼーション
- ジョン・ジャーディーの仕事
- 瓦礫で回復するJヴィレッジ
- 個人商店に未来はあるのか?
- ショッピングモールと物語
- 第2章 内と外が反転した新たなユートピア
- モールの本質は内装である
- 首都高でワープする
- 空港とモールの融合
- ディズニーランドのモール性
- 東京にはストリートがない
- ビルの屋上は大地だった
- 地方はバックヤード?
- 「バックヤードからの視線が痛い」
- ショッピングモールとマイルドヤンキー
- モールは曲線でできている
- 第3章 バックヤード・テーマパーク・未来都市
- とにかくでかいディズニーワールド
- あらゆるものがディズニーになる
- ディズニーワールドは空港から始まる
- 指紋認証の電子チケット
- ニューヨーク万博とディズニーの思想
- 技術がディズニーに追いついた
- モールと百貨店の違い
- ショッピングモールイスラム起源説
- ショッピングモールを批評する
- ストリートコンセプトと田んぼコンセプト
- 3月11日の経験から
- ストリートと田んぼの文明論
- 東アジアにショッピングモールは必要か?
- カリフォルニアの思想
- 居心地のよさをどう引き受けるか
- コンパクトシティはモールとして実現する
- 写真は寝かせておく
- 「あえて本物にならない」
- イスラム世界からスペインへ、そしてカリフォルニアへ
- あとがき 東浩紀
電子書籍版のみでのリリースですが、iPhoneなどでも読めるのでみなさんぜひ。冒頭の写真はぼくのiPodで表示してます。ケースの形が変なのはスルーしてください。
東さんとの対談はほんとうにエキサイティングで楽しくて。さまざまなアイディアがぽんぽん出てきて、知恵熱が出ました。聞いている方々もきっと。
ぼくはまえがきで
要するにこれを読めばモールについて分かるようになるという代物ではないよ、ということなのだが、ただ、モールを出発点にかなり高度なアイディアを展開していると自負している。話が飛躍しながらエキサイティングなネタをたくさん生み、しまいには「モールのイスラム起源説」までとなえた。砂漠の中に楽園としてつくられた庭園がヨーロッパを経由し地球を半周してアメリカにたどり着き、同じような乾燥した気候の西海岸でモールの形式を獲得したのではないか。そしていまぐるりと地球を一周してドバイに世界最大級のモールが存在する、という珍説だ。
と書いたんですが、繰り広げられている内容は文字にするとつっこみどころばかりに見えるかもしれません。かなり「うかつ」な本です。しかしこれは「論」ではなく「案」ということで、笑いながら読んでください。
これもまえがきで書いたんですが、東さんってこういう論理的に詰められていない話でも盛りあがれちゃう人なんだ! とこの対談を通じて知って、とてもうれしかった。ほんと冴えわたって楽しいので全人類が東さんと対談すればいいと思う。
東さんからもあとがきで
知は賢さだけから生まれるものではない。本書はおそらく、いまの言論の常識からすれば「愚かさ」に満ちた書物である。けれどもそれは未来につながる愚かさでもある。大山さんにはそんな愚かさを、失敗込みで楽しむ強靱な知性があり、ぼくにはその強さがとても心地よかった。実際、「ショッピングモールの起源はイスラム庭園にあるのではないか」などという、仮説以前の、それじたいは決して実証も検証もできなさそうな(そもそもどうやって検証するのか?)思いつきを出発点に、これほど生産的な会話のキャッチボールを楽しめる相手がほかにどこにいるだろうか。
と書いてます。そしてぼくにとってこれほどの賛辞はありません。今後もがんばります。
ということで、リラックスして連想を広げながら楽しんでいただけたらと思います。
ぼくがこの対談をきっかけに写真集「モールのフキヌケ」を作ったように、これをきっかけにみなさんが何か考えちゃったり発見しちゃったり作っちゃったりしたらうれしいです。


















