2009年12月09日
K-1ヘビー級
久しぶりにムリゴリの日記を見たら先に書かれてしまっていましたが(笑)…
今回のヘビー級のK-1、アツかったですよね。（以降ネタバレ）
まず オレが一番感動した試合は、
リザーブ戦の アーツvsサキですね。
アーツは３戦前くらいから トム・ハーリックの下でフィジカル面を中心としたトレーニングによって、
異様に感じるくらい シェイプアップした身体になりましたが、
今回はもう ターザンの表紙に載ってもおかしくないくらい、
バキバキに割れた上半身になってましたね。
しかも今回は 前回までの不安要素だったオーバーワークの影響も全く感じさせないくらい動きにキレがあり、
それが最後まで持続してましたからね。
“試合のコントロールの技術”は前々から一級品ですが、
今は ワンツースリーのコンビネーションを連発するくらいのスタミナがあるし、
それよりも、その一発一発の速さが以前までの比じゃないですね。
ていうかアーツ、カッコよすぎです。
横浜アリーナの観客とか藤原紀香の騒ぎっぷりを見てると一目瞭然ですが、
アーツは昔からのK-1ファンにとってヒーローですね。
“レジェンド”とかいって、これ以上ないくらいのピッタリな呼び名だと思います。
今後も期待大です。
…で、トーナメントのほうは、
今年は98年以来、瞬殺劇のオンパレードでしたが（さすがに早すぎた）、
今年のトーナメントを盛り上げてくれたのは、
間違いなく アリスターだと思います。
一般的にはバダが主役扱いされていて、それもまた間違いありませんが、
アリスターという存在は“異世界からの外敵（モンスター）”という意味では 当時のボブサップと被りますが、
技術が確かで説得力がある分、試合内容も全然面白いです。
…ただ、
これはアリスター本人にはあまり責任がありませんが、
テイシェイラ戦での 首相撲からの膝２発（ルール違反）に関して、
審判が見過ごし、
事もあろうに そのルールを作った張本人であり、イベントを統括する立場である谷川がそのルールを途中まで忘れていたのか、
試合中は呑気に「膝がボディと顔面で２発入ってますねぇ〜」とか 有り得ない寝言を言ってるし、
なんとトーナメントの終了後に今さら「あのテイシェイラ戦の膝は ルール違反なので微妙なところ」などと、
曖昧で 誤魔化すような言い方をしていました。
ほんと クズ以下もいいところです。
テイシェイラは膝を１発食らった時点で ブレイク待ちをしていたように感じるし、
試合が終わった後のインタビューでは
「たとえ２発目の膝はルール違反だったとはいえ、
それを食らって倒れて起き上がれなかったのは自分。
そういった事に対しての用意や対処も常にちゃんとしなければいけない」
と、あまりにも寛大な武士道精神の持ち主なので この問題はこじれなそうですが、
審判と谷川はもう…どうしようもないと思います。
石井館長復活説が 公になってきましたが、
もうなんでもいいから 谷川だけは今の立場をどうにかしてもらいたいですね。
…まあそれはもういいにして、
バダは 去年はやっちゃいましたが、
ほんとに毎回面白い試合を見せてくれますね。
“ＫＯ決着”という結果の面はもちろん、
あの体格にして 並のミドル級選手のスピードを越えてるんで、
単純にめちゃくちゃ迫力があって 見てるだけで面白いです。
そういう意味じゃ、ルスランも個人的にはめちゃくちゃ好きなんですが、
今回ルスランは 元々の気の強さに加えて、相手がバダだったので
熱くなりすぎて パンチが全部大振りで、実力を出せず終いだったのが ちょっと悔やまれますね。
…んで 最終的には
“バダとかアリスターとか 他の選手が大いに沸かせてくれるけど、
最後にトロフィーを持ってニヤニヤしてるのはシュルト”
という 頭の中でめちゃくちゃハッキリと完成されていた絵が、やっぱり現実のものになりましたね(笑)
正直言うとクソ憎たらしいですけど、しょうがないです。
どの選手よりも平均20cmデカい影響で、
元々威力がハンパじゃない打撃が さらに倍率ドンですからね。
こればっかりはどうしようもないので、
誰かがシュルトを倒した時に 大喜びするしかないです(笑)
あとは…レミーですね。
どうしようもないくらい嫌われものになってしまい、
“ＫＯ”という明確な結果を出しても「ラッキー勝ち」とまで言われてしまっていますが、
個人的には参戦当時からずっと応援している選手だし、
みんなが“ラッキーパンチ”と言っている、
エロールやバダやアリスターやシュルトからダウンを奪ったカウンターのフックはタイミングが絶妙だし、
そもそも“ラッキーパンチ”が４回も当たるわけがないと思います。
同じく カウンターのミドルやローキックも、
ほとんど全て“相手がディフェンス（カット）出来ないタイミング”で仕掛けています。
こういった ホーストを思わせる卓越したテクニックを持っているのに、
基本的には後手に回るスタイルや 予期せぬアクシデントによって“フェイク王者”と呼ばれてしまうのは あんまりだと思いますね。
連覇をした03、04トーナメントなんか、
他の有力選手が怪我でリタイヤしたり その前に負けていたという事が原因でレミーには何の責任もないのにボロクソに言われたりして、
ちょっと どうなの？っていうのも本音としてあります。
確かに スタミナをロスするフライング系は抑えるようになったし、
合理的で派手さに欠けるスタイルに変わったのはありますが、
細かい所をちゃんと見てると、レミーの試合も見所や唸らせる部分はちゃんとありますからね。
…とはいっても実際は ファンや他の選手は、
レミーの実力は分かっているけど、
したたかで合理的な部分が全面に出てるので、素直に認めたくなくて 皮肉っぽくなってしまってるだけだと思いますが…。
とりあえず…
年齢的な部分やトレーニング方法に問題あるのか、
フィジカル面がちょっとキツくなってきたとはいえ、
引き続き来年もグラウベを応援します。
あとは 前述のとおり不完全燃焼だったテイシェイラですね。
二人の、言い訳なしの武士道精神はかなりリスペクトしてるので頑張ってほしいし、
フィリヨが成し遂げられなかったグランプリ制覇を実現してほしいです。
