2006年03月

2006年03月26日

乙43号証要旨への批判 Blog「いつか晴れた日に」に掲載。

最大の悲劇は人々の無関心と沈黙

2泊3日の合宿形式のミニ学会(ネット環境なし、涙)から帰って、ひさしぶりに、ネットにアクセスしたら、HP「大日岳遭難事故を考える」がリニューアルされたり、このBlog関連の新しいデータがネット上に追加されていました。

さっそく、ご紹介しておきましょう。

1.「大日岳事故とその法的責任についての考察」の要旨への批判コメント

Blog「いつか晴れた日に」に「・・・大日岳の事故に限らず、登山における法的責任についてのウェブで奇妙な見解を拝見しましたので、それを素材に記載したいと思います。・・ 」として、2006年3月24日付日記「大日岳遭難事故を巡っての「経読みの経知らず」に、ぼくの「大日岳事故とその法的責任についての考察」の要旨 (乙第43号証)への批判コメントが掲載されました。

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somiyaseiyu at 00:08|この記事のURLComments(0)TrackBack(0)

2006年03月19日

大日岳遭難事故訴訟での中山証人の証言メモ(その1)

原告側代理人による中山証人への主尋問 当サイト管理人によるメモから 

今回は、2005.07.13に、富山地方裁判所の法廷で、何とか傍聴のあたりくじを引いたぼくがメモした中山証人の証言を紹介します。

といっても、、メモをWordに入力してみたら、なんとA4で17ページもありましたから、一度に全部掲載というわけにはいきません。とりあえず、ぼくたち登山者にとって特に重要な証言がなされた最初の2ページを掲載します。

証言中は、頑張ってメモしましたが、ぼくにはとても困難な作業でした。しかし、今回掲載する部分は大切なところなので、一言も聞き逃すまいとかなり集中していましたから、大意は大丈夫と思います。

もちろん、最終的には、ぜひ、裁判所作成の証人調書でご確認下さい。富山地方裁判所で誰でも閲覧できます。

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somiyaseiyu at 18:08|この記事のURLComments(2)TrackBack(0)

2006年03月18日

大日岳事故とその責任についてのネット上の論評の紹介

各々の立場で、「事故」・「事故の道徳的責任」・「事故の法的責任」を考える人々

今回は、「大日岳事故」、「大日岳事故の道徳的責任]、「大日岳事故の法的責任」について、ネット上で見つけた様々な論評を紹介します(2006..03.18現在のdataです)。

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somiyaseiyu at 17:22|この記事のURLComments(9)TrackBack(0)

2006年03月17日

危険行動と知りながら、何の警告もなく、山岳雑誌が、それを推奨することはない。

山岳雑誌編集部には安全登山の啓蒙面で社会的責任を担っているという矜持がある

前々回書けなかった論点、「著名山岳雑誌が危険行為を推奨するのか?」について書きます。

中山建生証人(日本勤労者山岳連盟遭難対策委員・神奈川県勤労者山岳連盟理事長)は「著名山岳雑誌は、何の警告もなしに危険な行為が載っている写真を掲載していると、(編集者の気持ちはわかりませんが)、そういうふうに言えなくはない」と言う主旨の証言されました。

しかし、ぼくは、中山証人のご意見には反対です。

 

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2006年03月16日

落雷は予見可能とした最高裁判決を読んで思ったこと

最高裁判断 「落雷を予測すべき法律上の義務があった」 高校サッカー試合中の落雷事故

2006年3月12日付の東京新聞は「学校側の予見義務認定 サッカー落雷事故」という見出しと共に、サッカーの試合中に高校生が落雷により負傷した事故について、引率教諭たちに落雷事故発生を予見すべき注意義務違反があったかどうか、についての最高裁判決を以下のように報道しました。

 

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2006年03月15日

登山者には、自己決定権に基づいて、白馬主稜を登攀する自由がある。

自由は他人を害しないすべてのことをなしうることに存する

中山さんは、社会人山岳会入会後から2005年夏の証人尋問の日まで、稜線から風下側の雪地形に進入しないという冬山登山を実践し、証人尋問期日以降も、同様の冬山登山を実践しているという主旨の証言をされました。

一方、ぼくやぼくの山仲間は、「かなりのリスクを承知の上で、稜線から風下側の雪地形に進入する」という冬山登山を、これまでも続けてきましたし、これからも、続けてゆきたいと考えています。

もちろん、場合によっては、相対的な安全を求めて、稜線から風下側の雪地形に進入するという登山を実施してゆきたいとも考えています。

つまり、ぼくたちが、大日岳事故以前まで実践し、大日岳事故以後も変わらず実践し、2006年春以降も、実践し続けたいと願ってやまない登山は、「中山さんの登山」とは異なっているのです。

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2006年03月14日

白馬主稜登攀は間違った行動? & 危険行為を推奨する著名な山岳雑誌?

中山証言 「稜線の風下側への進入は、雪庇の認識を正しく持っていないことに起因した間違った行動」 

 前回は、冬山での相対的な安全の確保と言う視点から、中山さんのご持論の誤りを指摘しました。今回は、自由意思という視点から、中山さんのご持論に反論します。

 2005年7月13日、富山地方裁判所で開かれた第13回口頭弁論で、中山証人は、国側代理人が、雪山登山者が稜線の風下側の吹き溜まりに乗っている写真が掲載された山岳雑誌やガイドブックのコピー数枚示して、「これらの登山者の行為は登山界の経験則に反しているのか」と尋問した時にこう証言されました。

 以下、当日のぼくの傍聴メモから再現します。

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2006年03月11日

「冬山稜線の風下側は絶対進入禁止」は間違った教え

稜線の風上の方が、風下の吹き溜まりに比べて、常に必ず安全とは言えない。

 「冬山登山においては、登山者は、稜線から風下側の吹き溜まり部分にも進入しても近寄ってもならない。一切の例外はない。私は、昭和60年以降、講師の立場で参加している雪崩講習会で、稜線から風下側には進入してはならないと講習生に教えている。と言う主旨の証言をされた日本勤労者山岳連盟の中山建生さんへの反論を書きます。

反論は2つの視点から行います。

 

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2006年03月09日

冬山の稜線から風下側は進入禁止地区?!

もし最高裁が「雪庇」(吹溜)に進入してはならない注意義務ありと判示したら

昨日の続きです。

つまり、仮に最高裁判所が以下の判決を下した場合にどうなるか?です。

 「冬山登山では、登山者は、「雪庇」(吹溜) には進入してはならない注意義務がある」 (ここでは、中山さんに従い、「雪庇」(吹溜) =稜線から風下側の雪地形と定義します)。

この場合は、大日岳研修会、ガイド登山、雪崩講習会の主催者はもちろんですけれども、仲間同士で冬山に行く人達にも、「吹き溜まり状の雪庇の中にも入ってはならない」(原告最終準備書面、31ページ)という注意義務(=法律上の義務)が課せられているということになります。

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2006年03月08日

登山者には「雪庇(吹溜)」に進入してはならない法的義務がある?!

ぼくがこの裁判にかかわることを決めた原告側主張

この裁判の書類を読んだぼくが「この主張は何がなんでも納得できない」と驚愕し、この裁判にかかわることを決めるきっかけの一つになった原告側の主張は以下のようでした。

 「冬山登山においては、ルートの選定を適切に行うこと、特に雪庇上に進入しないようにルートの選定を慎重の上にも慎重に行うことは、最も基本的かつ重要な注意義務に属するものである。」

 すでにご説明したように、「注意義務」と言う言葉は、法律上の義務=法的責任を示していますから、この原告側の主張の意味はこうなります。

 「冬山登山においては、雪庇上に進入しない法律上の義務が課せられている。

「雪庇」とは稜線から風下側の雪地形全体のこと 原告登山家証言

 ここで、一つ、疑問が発生します。

 進入してはならない雪庇って、正確には、冬山の雪地形のどこを指しているんでしょうか?

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宗宮誠祐

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