2010年05月08日

排出権取引

排出権取引
排出量取引は一般の人にはわかりにくい制度である。目に見えない温室効果ガスの枠を取引することで、本当にガスが減らせるのか。疑問に思う人も多いだろう。しかし、低炭素社会を実現するにはあらゆる政策を動員する必要がある。排出量取引には削減の潜在力があり、尻込みしていても始まらない。大事なのは、制度の効用を最大限に引き出し、問題点を押さえられるよう、制度設計することだ。東京都が1日から始めた排出量取引制度はそのための試金石でもある。オフィスビルなどに排出枠をあらかじめ割り当て、実際の排出が枠を超えたら、その分を他から買い取る。余ったら枠を売ることができる。これまでも国や産業界が類似の制度を運用してきたが、強制力や罰則がなく、実態がわかりにくかった。義務や罰則を伴う都の制度は、人々が実態を把握する上でも役に立つはずだ。都の制度の効用はいくつかある。まず、企業などの省エネ意識を高める効果だ。照明のLED(発光ダイオード)化や、建物の断熱性の向上、空調の省エネ化などが進めば、社会を低炭素・低エネルギーの方向へ後押しする原動力になりうる。働く人が、温暖化問題を自分のこととして意識することにもつながる。
技術開発への動機付けとしても期待したい。省エネ効果の高い製品や、新しい断熱材料などへの需要が高まれば、開発がより進み、コストも下げられる可能性がある。再生可能エネルギーを増やす効果もありそうだ。太陽光、風力、地熱などで発電した電力を購入すると、それによる削減量を1・5倍に換算できる仕組みだからだ。
三菱地所の新丸の内ビルディングでは、青森県の風力発電などでビル全体の消費電力を賄い、二酸化炭素削減につなげるという。この電力を供給するのは出光興産で、都の制度が新ビジネスに結びつく可能性もみえてきた。 課題もある。たとえば、排出枠割り当ての公平性が保たれるかどうかは多くの人々の関心事で、問題がわかれば柔軟に見直したい。もともと、排出量取引が目指す効用は、最も安く全体の削減を達成することだ。自前で削減するより排出枠を購入した方が安ければ、そちらを選ぶだろう。結果的に、地域全体の削減コストが安くなるという考えだ。これを実現するには、取引がスムーズにいくような市場に育てていく必要がある。埼玉県のように、東京都に続いて排出量取引制度の導入を計画する自治体もある。排出量取引は国も検討しており、地域と国の制度を混乱なくつなぐ方法も今後の課題だ。(毎日JP 社説:「都排出量取引 運用しながら学ぼう」引用)

森林の保全は大きな環境対策だと自負しています。
燃料やエネルギーをベースに進められているが、森林保全も排出権取引の主となることを期待したい。

Posted by sonomanma1450 at 14:13│Comments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Clip to Evernote 豆知識 

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