2014年06月14日

シリーズ:中世のミサ曲(2) 「ミサ・サイクル」

皆様、おはようございます。
副顧問のたろうです。

毎週土曜日更新のシリーズ中世のミサ曲、
本日は第2回、テーマは 「ミサ・サイクル」 です。

(初めは 「ミサ・サイクル」とキリエ としていましたが、長くなりすぎるので分けてお送りします)



さて、いきなり聞き慣れない言葉が出てきたと思いますが、「ミサ・サイクル」とはなんでしょう。

これは、元々独立して作られたミサ曲の各楽章を、
いわゆる「ミサ曲」の形(キリエ〜アニュスデイ)でセットにしたものです。

トゥルネーという街の教会にその写本が残っているものが「トゥルネーのミサ曲」と呼ばれとても
有名ですが、その他にも「バルセロナのミサ曲」や「トゥルーズのミサ曲」と呼ばれるものがあります。

いわば、最も原始的なミサ曲です。
現在私たちがミサ曲と呼んでいる形のおそらく最初のものと言えるからです。



 ◆「あれあれ、ちょっと、ちょっと待ってください」

はい、なんでしょう。(つーかあんた誰よ)

 ◆「教会音楽史の授業で習ったんですが、最初のミサ曲ってノートルダムミサ曲じゃないんですか?」

ほう、面白い質問ですね。

そうです、こちらの・・・えーと、通りすがりの方がおっしゃるように、
ギョーム・ド・マショー作曲の「ノートルダムミサ曲」が、音楽史上最初のミサ曲です。

一人の作曲家による通作ミサ曲の中では。

 ◆「じゃあ、さっきのトゥルネーとかは、『一人の作曲家によらない』ミサ曲なんですか?」

そうなんです。
トゥルネーについては、そもそも各楽章の作曲者はほぼ全て不詳ですが、
少なくとも同じ人が作ったものではないとされています。



元々ミサ曲は、各楽章ごとに別々に作られ、種類ごとにミサ用の歌の本に収められていました。
目次を見ると分かりやすいのですが、最初にキリエが十数曲、次にグローリア・・・という具合です。

このような本を用いて、その時のミサの司式司祭が、
 「今日のキリエはこれ、グローリアはこれにしよう」
という風に選んでいたんではなかろうか、と考えられます。

そんな中で、「よくセットにされる組合せ」みたいなのが出てきたんでしょうね。
モードが似通っていたり、フレーズに共通性があったり、
各楽章の長さや、単純な司祭の好みも反映されているかも知れません。

そのような経緯でセットにされたもの、が「ミサ・サイクル」なんですね。
さらに、実際にセットにされた状態で編集されたりして今でも残っているものが、
先に述べたトゥルネーとかバルセロナとかにあたります。



 ◆「じゃあ、今度演奏する 男声合唱による中世の『ミサ曲』 もミサ・サイクルみたいなものですね」

そうなんですよ。
今回のステージ構成は、中世の音楽を楽しめるように、ということの他に、
中世のミサ・サイクルをイメージして考えました。

 ◆「言うなれば 上智グリーのミサ曲 ですか」

"Messe de Sophia Glee" ですね・・・うーん、かっこいい!



今回は「ミサ・サイクル」をご紹介するだけで終わってしまいましたが、
次からはいよいよ各楽章のお話に入りたいと思います。次は「キリエ」です。

 ◆「また見てくださいね。では、良い週末を!」



おまけー1:妄想「未来のニュース」

 3004年2月29日、東京千代田区の上智大学跡地(!)にて1枚の古い楽譜が発見されました。
 楽譜には余白の部分に「あきばっくす」や「酒の一滴、XXXの一滴」(XXXの部分は解読不可能)など
 と読める書き込みがある他、歌い方を示した記号や手書きのメモが書かれています。

 曲は色々な時代の作曲家のミサ曲の楽章や断片を集めたものとなっており、中世ヨーロッパに
 見られる「ミサ・サイクル」によく似ているということです。

 (社)宗教音楽研究所の吉村氏によると「中世のミサ・サイクルに良く似ているが、紙に含まれる炭素量
 などからおよそ千年前のものであると考えられ、時代が全く合わない。当時の東京千代田区周辺に、
 とんでもなく時代錯誤な音楽家がいたか、もしくはタイムスリップの可能性が考えられる」とのことです。

 この楽譜は今後、荒木綜合研究所蠅冒られ、さらに詳しく調査が進められることとなっています。

おまけー2:
 
 本文に登場した通りすがりの人の名前やキャラ設定などを募集してます。コメント欄で送ってください。

sophiaglee at 06:44│Comments(0)TrackBack(0)シリーズもの 

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