コーヒーの日となりました。
先月“重要なお知らせ”をすることになってからずっと考えていたのですが・・・。
「喫茶feカフェっさ」というカタチ、そして「それから…」という活動に終止符を打とうかなと判断しました。
決断ではなく、判断。
まだ悩みの中にいるご報告ではあるのですが、『六曜社』これに専念して歩んでいく道をこのタイミングで選びたいと思います。
いずれにせよ、僕が様々な時を経て3代目として本当にお店を継いだ時に選ぶ道ではあったのですが、それまでの間は自分を輝かせる場所を自分の意思で作り、自分の理想で広げたブランドで行動することが筋かなと思っていたので、この個人展開に繋げていました。
多くを語ると難しい話しになるので避けますが、『六曜社』というお店と歴史の存在がお客様にとって大きい分、僕の色を出すということに違和感がありましたし、守り続けていくという意味では、僕がここまでやってきた経験は生かせても、作り出すコーヒーや空間には“変化”は必要なく、“継承”していくことの方が重要だと思っていましたので、変に「奥野薫平」というモノを客観的に二つに分けてしまっていました。
もちろんこれは僕が『六曜社』という場所の一階でお出ししている伝統あるブレンド以外のコーヒーを提供するということと、地下店の父親が自家焙煎するコーヒーとは違うという、お客様に明確な違いを打ち出すタメの差別化を図るタメにも設けた居場所で、何より現時点『六曜社』では僕の焙煎した豆を提供出来る場所というかコンセプトがはっきりしないことが、“個”としてやってきた道を生かしきれない反動みたいなモノになり、決して反発的なことではないのですが、自身の満足や充実を満たしてくれなかったので個人展開を継続していました。
でもやはりいろいろなことを改めて考えてみると、そうやって二つに分けていたことは、お客様にはコーヒーも人としての存在も、ある意味“商品”としては分かりやすく表せていたかもしれませんが、筋としてはやはり逃げていたのかなと感じ始めました。
要するに『六曜社 奥野薫平』を選んだのだから、それだけを背負って勝負していくことがたくさんあるということです。
『六曜社』に携わる時間はまだまだ現65年の歴史に到底敵わない月日しか過ごしていませんし、“地道”という段階を踏んで歩んでいく経験も必要な時期であることも重々承知でありますが、やはり代替わりというのは相当に厳しい現実や困難があるのもそういった境遇の中ではある意味一般的ですし、何より“続けていく”“続いていく”というのは普通のことではなく本当に難しいことだと思うので、これに対してやはり僕はどんな壁だろうが、どんな階段だろうが、ぶち当たったり登ったりして、とにかく前や上を向いて進んでいかないといけない道を選んだのが現実なのだと思います。
今までは感覚として、足跡をしっかり残していくということが何だか念頭にあったような感じなのですが、今変わっていることは、背負うものを抱え背中を見せていける存在にならなくてはいけないんじゃないだろうかという気持ちに変わっています。
要するに過去に縋るのではなく、今歩んでる道をしっかりと見つめ、後ろばかりに囚われず、前をしっかり眺めて先に進む。
「喫茶feカフェっさ」や「それから…」を好きでいて下さったお客様にはどう感じられるかは分かりませんが、僕は今でもそれを大切な財産にして抱えています。
だからそれを肩書きにしかすぎないかもしれませんが、『六曜社 奥野薫平』として大事にしていくことが一番なのかなと思いました。
自分という人間を見失わなければ、コーヒーの可能性を広げ繋げていくことはどこでも出来ます。
だから『六曜社』という名に負けない『六曜社 奥野薫平』という価値を一層に強め、「100年続く喫茶店」というものを考えていきたいと思いました。
もちろん「前田珈琲」「喫茶feカフェっさ」「それから…」を切り離す訳ではありません。
ごちゃごちゃせずシンプルに、それを経た自分が今の自分であり、ここまでたどり着けた様々なモノコトに感謝していけることが必要なのだと思います。
このブログを通しては、最後まで自分らしく熱く長々と語らせていただきました。
もしかしたら、自分や誰かの役に立つ投稿があるかもしれないので、残しておこうとは思っています。
ただ、言葉や文字で何かを残していったり、披露することはもうせずに、ただ自分で歩んでいく道がどう広がり繋がっていくかに重点を置きたくなりました。
今まで本当に長い間ありがとうございました。
今後は『六曜社 奥野薫平』を磨いて、コーヒーの存在価値や楽しさを広げていける人になっていけるよう精進します。
なので2016.11.16のイベント、「喫茶feカフェっさ」の復活予定だったのですが、「六曜社 奥野薫平」初陣になるカタチです。
どちらにしてもお楽しみに!最後に宣伝!!(笑)
奥野薫平
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