- 【ボトムズ短歌】 退廃の 街は騎兵の 夢の痕 瓦礫は眠る 酸の雨降る #tanka #jtanka #votoms posted at 23:03:46
- 【ボトムズ短歌】 友よまた 見(まみ)ゆれば酒 酌み交わさん 耐えざる生の 長かればこそ #tanka #jtanka #votoms posted at 14:02:48
- 【ボトムズ短歌】 異(い)なる身の よし意味あらば 生きてみむ 嬰児(みどりご)にこそ 罪無きなれば #tanka #jtanka #votoms posted at 14:02:14
- 【ボトムズ短歌】 誰(た)ぞ逝きて 彼(か)もまた逝かむ 戦場(いくさば)の 定めにあらば 吾もいつかは #tanka #jtanka #votoms posted at 14:01:33
- 【ボトムズ短歌】 世界から 石もて追われ なほ生きむ 己(おの)がさだめの 未(ま)だ知らざれば #tanka #jtanka #votoms posted at 14:00:54
- 【ボトムズ短歌】 星越ゆる 我らが褥の この柩 凍り眠れど 温もりの満つ #tanka #jtanka #votoms posted at 14:00:14
- 【ボトムズ短歌】 幾万の 屍(かばね)踏み越え 立つ丘の 風は怨嗟の おめきにも似て #tanka #jtanka #votoms posted at 13:59:31
- 【ボトムズ短歌】 物言わぬ 機械仕掛けの 鉄騎兵 我が盾となれ 我が矛となれ #tanka #jtanka #votoms posted at 13:59:00
- 小学生の時、抱えた洗濯物から布切れがするりと落ち、その鋭角がドスッと足に突き立った。引き抜くと布は普通にくたりと垂れ、足から血が吹き出した。痛みと血に号泣、救急車を呼ぶ騒ぎになり15針の傷が残った。人にこの傷の事を聞かれても、面倒で包丁を落としたと答えている。 #k1dn posted at 21:03:34
- オフィスで独り徹夜作業。コピー機の上蓋を開け書籍のコピーをとりながらぼんやり呆けていたら、うっかり自分の掌をコピーしてしまった。疲れているのだ。苦笑しながら出てきたA4用紙を見ると、自分のもの以外の、大小無数の掌がびっしりと写り込んでいた。 #k1dn posted at 20:44:09
- 何にせよ化猫の類に違いあるまい、と茶トラのアリタを撫でながらふと尾先を探ると、果たして、二股になりかけのように瘤がある!「に゛ゃっ!」触ると痛いらしく引掻かれた。よく見ると先に穴があり血と膿が滲んでる。デキモノだったようで、獣医に連れていき抗生物質と軟膏を貰った。 #k1dn posted at 22:00:47
- ミジンコになる夢を見た。なった瞬間からたちまち頭がぼやけ人の記憶が薄れ思考が拡散し難しいことが考えられなくなり簡単なことも考えられなくなりほぼ反射に近い捕食欲と生殖欲だけになり思考それ自体が消失しようとするところで、汗びっしょりで目が覚めた。今までで一番怖い夢だった。 #k1dn posted at 21:59:07
- 郷里に雷地蔵というのがある。殿様の身代わりに雷を受けたという。再建された綺麗な本尊の奥、柵で囲われた簡素な屋根の下、全体的に苔生しているが、頭から縦に真っ二つ、熱で硝子化したのか断面が所々黒光りした、無惨なお地蔵様がそのままの姿である。災難除けのご利益があるそうだ。 #k1dn posted at 21:57:54
- 電柱に手が生えていた。人差指を伸ばしている。指す先に進んでみるとまた生えてる。進むとまたある。示されるまま進むと地面を指すものに行き着いた。はて、と首を捻ってると、指さす先にゴス、とレンチが突き立った。追って「すいません大丈夫ですか!?」電柱の上から声が降ってきた。 #k1dn posted at 21:56:11
- よくスーパーの外に繋がれているコーギーを、足を止めて構っていると、ふと傷があるのに気付いた。大小無数の傷が全身にある。虐待か事故か、思いに沈んでいると、傷が一斉にぱかりと開き、中の眼がきろ、きろ、とこちらを見た。悲鳴を噛み殺して逃げた。以来、犬が怖くてたまらない。 #k1dn posted at 22:43:28
- 中学の頃、よく鼻血を出した。ある晩ふと目覚めると、白の枕カバーが濃色に染まっていた。ああまたか、と鼻に手をやったが何もつかない。鼻血の痕跡が無い。あれ、と枕を目を戻すと先程の濃色が跡形も無かった。暗さで判らなかったが赤でない濃色だったかも知れないと思うと怖くなる。 #k1dn posted at 22:42:06
- 高層ビルの上層階で働いていると、妙な物が見えることがある。残業で夜になった。近くの建設中のビルで、溶接だろうか、赤や青のスパークがいくつも見えた。その、スパークのひとつがふわりと浮上がると、ビルを離れてぐんぐん高く昇り、雲を照らし、やがて見えなくなった。 #k1dn posted at 23:42:53
- 友人の話。彼女と二人で幹線の高架下を歩いていると彼女が上を指した。見上げると、真っ青な空を背景に黒い影が高架の側壁の上を踊るように歩いていた。目で追っていると高架と下道を繋ぐ階段の上で消えた。階段を上ってみると、影の消えた所に老人が倒れていた。既に息はなかったそうだ。 #k1dn posted at 23:36:00
- 帰宅し、テーブルに置きっ放していたグラスの麦茶を一息に飲むと、何かぬるりとした感触の塊が喉を通っていった。程無く高熱と酷い下痢に見舞われたが、一晩であっさり恢復した。以来妙に身体の調子が良く、長く悩まされていた胃弱や腰痛も無くなった。良い物だったのだと思うしかない。 #k1dn posted at 23:26:01
- 仕事帰り、知らない路地を通った。背後でガチャリと音がして、振り向くと男が歩いて来る。しかし出てきたはずのドアが見当たらない。私を足早に追い越し、先の方でまたガチャリとドアを開け入っていった。男の入った辺りに辿り着き探したが、つるりとしたコンクリの壁だけだった。 #k1dn posted at 21:46:18
- 小学生の時。校門前で宇宙人の卵を売っていた。目で光線を放つタコ型宇宙人の絵に心踊ったが千円は高い。裕福な級友が買うのを指を咥えて見送った。翌日、そいつが学校に来ない。急に転校したという。放課後訪ねてみると豪邸は忽然と消えずっとそうだったかのように一面雑草が生えていた。 #k1dn posted at 21:45:52
- 夕暮れ時、街を歩いていると足元を何かがすり抜けた。犬猫かと思ったが見当たらない。と、またすり抜ける。夕焼けの朱の中、地面近くを見えない何かが駆け回っている。沈む直前の太陽の残光に照らされ、一瞬妙な獣が見えたが、すぐに見えなくなった。 #k1dn posted at 21:44:37
- 一人暮らしをしている。シャンプーをしていて、シャワーの場所が分からなくなった。手探りで探していると、ひょい、とシャワーヘッドを手渡された。急いで泡を落として見回してみたが、勿論誰もいなかった。 #k1dn posted at 21:44:10
- 地元駅前の公園には蝙蝠がいる。地元の知人の郷里から戦国期に徳川家臣の殿様に付いてこの辺りに大勢入植したそうだ。そこでは蝙蝠は祖先の魂と信じ大切にされていて入植の際に沢山連れて来たという。その地は川堀というそうだが「かわほり」とは蝙蝠の古名だ。面白い話ではある。 #k1dn posted at 21:43:23
- 友人と家で呑み潰れた。夜半、小用に目を覚ますと、妙な音がする。どぉ…ん。どぉ…ん。太鼓の音を引き伸ばしたような音。トイレに向かう途中の廊下、壁から手が生え、撥で壁を叩いていた。無視して用を足し布団に戻った。翌朝友人に尋ねると聞いてないというから、単なる夢かも知れない。 #k1dn posted at 21:42:10
- 夏の午後、車道を渡る麦藁帽の少年を見た。「横断歩道の白だけを踏む」のをやっていたが、体勢を崩し剥き出しの路面を踏んでしまった。その、踏んだ足が道路にずぶりと沈んだ。そのまま胴、肩、頭と消え、「白い所」に掴まった手もやがて離れ、「白い所」に引っ掛った麦藁帽だけが残った。 #k1dn posted at 21:41:31
- 小学生の時。学校前の川の橋桁に布団の塊が引っ掛っていた。大きさは子供くらい。教師が棒で突くと破れ目から人肌が現れた。警察が来る騒ぎとなりロープが張られ授業は自習になった。「橋の下で拾われた子供」というのは、ああして流れつくのだな、と思ったことを覚えている。 #k1dn posted at 21:38:42
- そういえば、父方の郷里のこの山村では妙に手指を欠損した人を多く見る。林業従事者が多い関係上のままある事故の類かと思っていたのだが、あの「ガキン穴」と関係あるのだろうか。山林の中にあの「ガキン」と歯音を立てて噛み付く何者かが棲みついているのだろうか。 #k1dn posted at 20:37:37
- 父方の実家。いつもの客間で喫煙してると丁度小指が嵌る程の節穴を板壁に見付けた。小指を引き抜いた直後「ガキン」と外で音がした。鉛筆を差し入れると再び「ガキン」鉛筆が短くなった。煙草の火先を入れると「ガキン」と同時に「ピギャ!」悲鳴がした。何者かか口内を火傷したのだろう。 #k1dn posted at 20:35:01
- 大学進学で上京して以来10年、殆ど帰郷していない。電話が鳴った。実家の番号だ。『ながへサしてらだな?たまサ顔ばみせまれ』懐かしい訛りで祖母の声が言う。父や母、妹の声もする。涙が滲んだ。入学直後、火事で実家と家族を全て亡くしている。「お盆には帰るよ」なんとか答えた。 #k1dn posted at 22:14:48
- 足立マジヤバい。名前がヤバい。鬼女伝説の安達ヶ原と同じ。方角もヤバい。東京の鬼門。昔からヤバい。小塚原刑場で打首とかしてた。今も東京拘置所がある。幽霊の正体枯れ尾花とはススキのことだが、小塚原はススキ野原だった。刑場跡は今は墓地。傍にある激ウマ鰻屋はその名も「尾花」。 #k1dn posted at 21:59:53
- 払暁に目覚めた。ベランダに出るとまだ薄暗く、半月が煌々と照っている。目前の道路に目を転じると、その月光を受けて黒々とした影を路面に落とすものがあった。石ころ?鼠?虫?小さくて判然としないが、見回すとかなりの数がある。曙光が差すと、青白い炎を上げて塵も残さず消え去った。 #k1dn posted at 23:36:42
- 友人が、奥さんの実家に行きたくないという。「盆の迎火送火がやなんだ」なんで?「土地の風習らしいんだけどさ…爪燃やすんだよ」は?「一族全員の一年分の爪を燃やすんだよ、藁と一緒に」なんだそれ「その上、その灰を酒に入れて皆で回し飲むんだよ。俺もうやだよ…」色んな習俗あんなー #k1dn posted at 23:31:49
- 高層ビルの上層階で働いていると、妙な物が見えることがある。窓を眺めていると、バン!と派手な音がしたが何も見えない。よく見ると手形がついている。擦っても消えない。外に付いているのだ。喫煙エリアでたまたま外壁清掃の人と一緒になり話を聞いた。よくある、と言っていた。 #k1dn posted at 23:00:06
- 高層ビルの上層階で働いていると、妙な物が見えることがある。低空の離陸便旅客機に鳥がたかっていた。カラスにしては大きい。よく見ると翼の他に四肢がある。機が急激に高度を落としビルをかすめるような急旋回をすると鳥達は散っていった。機は安定して上昇しすぐに見えなくなった。 #k1dn posted at 21:29:44
- 蔵書を、バーコードリーダを使ってPCで管理している。溜まった本を読み込ませていると茶トラのアリタが寄ってきた。戯れに、アリタの背中の縞にリーダをあてると「ピピッ」驚いたことに何か読み込んだ。ただ文字化けしてまるで読めない。その時きりで、二度と試させてくれてない。 #k1dn posted at 21:23:51
- 今日も独り徹夜仕事。何連徹だ?何日帰ってない?頭痛薬をゼナで飲み下す。「サーバ全部死ね」呟く。「任せろ」耳元で声、そこで意識が途切れた。周りの騒ぎで目が覚めた。客の全サーバが原因不明の深刻なハード障害、プロジェクトは頓挫。今僕はSEを辞めIT系じゃない仕事を探してる。 #k1dn posted at 20:35:56
- 夜中にトイレで目が覚めた。階下に降りると、リビングからゆらゆらと小さな灯りが漏れていた。こっそり覗いてみると、茶トラのアリタが卓上スタンドの電球をぺろぺろと熱心に舐めていて、舐めるたび灯りが揺らめいていた。現代の化猫は、行燈の脂じゃなくて電気食べるんだろうか。 #k1dn posted at 20:04:37
- うちは古いアパートで風呂の湯沸しも空焚きの危険がある古い物だった。ストーカーに遭って疲れていた私は帰宅後追焚きを点けるとそのまま寝てしまった。悪夢の中呻き声を聞いた気がした。夜半に目覚め風呂を思い出し急ぎ見に行き蓋を開くと、沸き立つ風呂に全身赤く爛れた男が浮いていた。 #k1dn posted at 19:44:16
- 祖父の話だ。当時は今より庭が広かったそうだ。ある晩寝ていると庭からひそひそ相談するような声が聞こえたという。翌朝、庭の半分ほどの木が一斉に枯れていた。相続税等の問題で土地を一部売却する話が進んでおり、枯れていたのは丁度売る予定の範囲に生えていた全ての木だったそうだ。 #k1dn posted at 19:40:53
- うちに遊びに来た友人を、茶トラのアリタが遠巻きに威嚇して近寄ろうとしない。ピンと来た僕は友人に身の回り、特に事故の類に注意するようしつこい程言った。後日その友人が、気を付けていたおかげで事故を免れたと聞き安堵すると共に、成程僕にも出来ることがあるのかと思った。 #k1dn posted at 21:37:02
- うちのマンションは南北の窓を開けると風がよく通り夏でも過ごし易いのだが、ある蒸し暑い夜、あまりに無風なので閉めてエアコンを入れようと窓に近づいた時、ごうっと一瞬だけ風が通った。窓を閉めた後、何となし風の通り道を辿ると、フローリングに点々と裸足の足跡が残っていた。 #k1dn posted at 21:07:21
- 笑わないで欲しい、僕には地震鯰が見えるのだ。地震の規模に合った大きな鯰が空に浮かび、身じろぎすると揺れ始めるのだ。ある日空に飛行機雲のようなものが見えた。目で追うと北東の方角へ延びて遥か遠く黒い影がある。恐ろしく巨大な鯰の髭だったのだと、あの大震災の後に気づいた。 #k1dn posted at 21:03:19
- 人心地とは文字通り人の心持の事で、人心地つくまでは鬼のような心持ちなのだと聞いた。退勤ラッシュの電車内、ふと頭に角のある人がいるのに気付いた、二人も。顔も般若の面のよう。瞬きを繰返すと普通の中年男の顔になった。その二人の中年男は次駅に着く前に激しく言い争いを始めた。 #k1dn posted at 20:58:39
- 高層ビルの上層階で働いていると、妙な物が見えることがある。眼下の大きな河を見てると、急に川色が暗くなった。よく見渡すと、川幅近くある太く長い何かが水面下を遡上していた。川縁の人々が気付かないままそれは悠々と過ぎていった。結局あれがどこまで遡ったのかは知らない。 #k1dn posted at 22:20:30
- 職場のトイレは洋式O型便座、何故か蓋がない。酒席で上司に理由を聞かされた。元はU字で蓋もあったそうだ。「U字便座ってほら、前が空いてるだろう。蓋を閉めると丁度四角い隙間が出来る」その隙間から眼が覗いてるのがたびたび目撃され、蓋を撤去し全部O型に交換したそうだ。 #k1dn posted at 21:58:59
- 高層ビルの上層階で働いていると、妙な物が見えることがある。酷い霧の日オフィス階からは雲海が見えていた。高層ビル等が雲上に突き出す中、見慣れぬ塔があった。その螺旋状の塔は彼方にあって尚東京タワーより高く見えた。やがて広がる霧に隠れ、晴れた時にはもう見えなかった。 #k1dn posted at 21:51:41
- 上の部屋が煩いので文句を言いに行った。チャイムを鳴らし声をかけノックをするが反応がない。首を捻っていると、ドアから男の顔が現れた、水面のようにすり抜けて。鼻から上だけを出して床をきょろり、きょろりと見回すと引っ込んだ。そういえばずっと空き部屋だった、と思い出した。 #k1dn posted at 21:07:00
- 廃墟マニア間で廃墟に心霊現象はないというのは定説だ。廃墟探訪にもマナーや仁義がある。怖いもの見たさの素人に荒らされたくない。と前置きした上で、それでも、と廃墟マニアの友人は言った。絶対行かない廃墟はある。詳細は話したくないが、そのせいでマニアをやめた奴もいる、と。 #k1dn posted at 20:51:57
- 高層ビルの上層階で働いていると、妙な物が見えることがある。十数階建ビルの屋上に人がいた。ふいにフェンスを越え飛降りた。自殺!と思ったが落ちただろう場所に何もなく騒ぎもない。数週間経って分かったのは「あれ」は毎週月曜日の午後5時過ぎに同じことを繰返していることだった。 #k1dn posted at 20:49:41
2年ぶりのついったー怪談。
下から読んでもらえるとありがたい。
下から読んでもらえるとありがたい。
- 維新の折、官軍との戦場に迷い出た猫を庇って飛び出した会津藩士、直前にいた場所に大砲の弾が着弾、危うく一命を取り留めた。戦が虚しくなり、猫を連れて隊を脱して落ち延びた。それがひい爺ちゃんで、猫の子孫が茶トラのアリタだと言うけど、こないだ瀬戸内の農村がどうとかって…。 #k1dn posted at 22:34:09
- 親水緑道を歩いていると、足音に反応したのだろう、鯉が集まってきた。水中が全く見えない淀んだ水路である。並ぶ鯉面の間に、猫の顔が見えた。溺れているのか脚が着くのか、目を凝らしても水面下は知れない。と、猫はふいと振り返り、銀鱗を煌かせて潜っていってしまった。 #k1dn posted at 22:33:36
- 高層ビルの上層階で働いていると、妙な物が見えることがある。腰ほどの高さから天井まであるはめ殺しの窓枠に鳩が止まっていた。この高さまでよく来たものだと眺めていると、窓の上から異様に長い人の腕が伸びてきて、ひょいと鳩を掴み取っていった。その後の鳩の運命は知らない。 #k1dn posted at 22:32:58
- 昔、瀬戸内で飢饉があった。ある農村で猫を見かけた男が捕えて食べようと追って森に分け入ると、木の実山菜茸が沢山見つかり村は餓死を免れ、猫を末長く大事にした。その村が婆ちゃんの郷里でその猫の子孫が茶トラのアリタだというけど、そこらで拾ったって言ってなかったっけ? #k1dn posted at 22:32:12
- 小糠雨の夜半、妙に近い水音に目が覚める。ぴちょん、確かに聞こえる。築浅マンションの2階、雨漏りは考え難い。布団に横になったまま、眼を動かした。頭側の窓が結露しているのが見える。その結露が雫となり、足元の方向へ落ちていた。窓から壁へと、床に水平に。ぴちょん。ぴちょん。 #k1dn posted at 22:28:29
- 高層ビルの上層階で働いていると、妙な物が見えることがある。遠く京葉・京浜工業地帯が見えるのだが、遥か房総で煙が上がったと思うと、少し手前の工場から煙が上がり、前の煙は消えた。次はさらに手前、次はもっと手前。目前を過ぎて遠ざかり、煙のウェーブは横浜の先まで続いた。 #k1dn posted at 22:26:37
- オカルトクラスタの僕。スマホ持って別の霊スポに凸。でもやっぱり動作が滅茶苦茶おかしくって断念、帰宅。明るいところでよく見ると、タッチパネルに大小無数の指紋がべっとりついていた。霊が出るのはいいとして、新品のスマホに汚い指で触らないで欲しいんだけど。 #k1dn posted at 22:25:54
- 友人がアパートに『出る』と言う。茶トラのアリタを連れて行った。アリタが部屋隅に走ってって「フカーッ!」。そこの壁紙を剥ぐと黒い蚯蚓みたいのがぬるりと湧き出し、全部ぺろりとアリタが食べた。以来収まったと喜ぶ友人が高級猫缶持ってきたけど、アリタにはどっちが美味しいんだろ。 #k1dn posted at 22:24:34
- オカルトクラスタの僕。スマホ買ったんで早速霊スポ凸したら、触ってもないのに勝手な動作しまくり、初期不良かと断念、帰宅。家のPC見たらメンションが「大丈夫?」「どうした?」的リプで一杯。リプ元ポスト見たら「ここどこ」「苦しい」「助けて」全く覚えのない自ポストがずらり。 #k1dn posted at 22:22:23
- ビルの谷間の喫煙所で一服していた。直上に近い太陽がミラーグラスのビルに丁度映って余計に暑い。ふいに違和感を覚えた。映った太陽の光で出来るはずの影が予想とかなりずれている。あれ、と思っていると映った方の太陽がすぅっとビルから抜け出て、そのまま彼方へ消えていった。 #k1dn posted at 22:20:57
- 夏なんて 逝ってしまえと 唾を吐く 夏秋溶け合う この蒼空に #jtanka #tanka posted at 03:33:10
- 逝く夏を 引き留めたいのは 感傷で ただ僕は立ち 呆然と眺める #jtanka #tanka posted at 03:27:49
- 山に猛る 鮮烈な青の 色、匂い 僕は夏に溶けて拡散したい #jtanka #tanka posted at 03:23:35
- 終わっても 夏は幾たび 巡り来る あの八月では ないと知ってても #jtanka #tanka posted at 03:22:51
- 町辻の 夏の死骸を 集めては 窓辺に飾り 次の夏を待つ #jtanka #tanka posted at 03:17:36
- 野の草に 埋もれて寝よう 八月と 僕の境が 消え失せるまで #jtanka #tanka posted at 03:16:56
- 陽盛りの 変わらず見えて 影長き 夏の葉月の つごもりの頃 #jtanka #tanka posted at 03:13:27
- 喪失と鎮魂の季節だね夏は 言ったあの人ももう彼岸のひと #jtanka #tanka posted at 03:06:40
2009年08月11日(火)
- お前いい歳して怪談だなんだ言ってるけどな、と友人が言う。一番怖いのはやっぱり人間だ、と。メンヘル女にストーキングされてるらしい。「夢で首絞められて飛び起きたら本当に馬乗りになって首絞めてやがって、電気点けたらいなくなってたよ」それはガチ霊だと思う、とは言えなかった。 #k1dn posted at 23:38:38
- @hashtagsjp #k1dn Twitter Kwaidan posted at 18:09:01
- 「林業は割に合わん」酒席で郷里の友人が零す。「不況か?」「いや、食うには困らん」だが、と続けた。あの山の木は、五十に一本は切ると悲鳴をあげる。百に一本は血を噴き出す。大概の若者は耐え切れない。「一通り教え込んだ端から辞めちまう」割に合わん、と杯をあおった。 #k1dn posted at 21:34:59
- 自販機で缶コーヒーを買ってその場で飲み干し、そばにある空のポリバケツに放り入れた。しかし音がしない。あれ、と立ち止まっていると、十秒程も過ぎてから、ゴトン、と音がした。 #k1dn posted at 18:23:53
- 缶コーヒーを買おうとして、百円玉を自販機の下に落としてしまった。覗くと手が届きそうな所にあった。這いつくばって腕を突っ込み手探りしていると、その手を誰かに掴まれた。驚いて引き抜くと、手に大量の髪が絡みついていた。 #k1dn posted at 18:05:43
- 深夜一人で残業していた時、コピー用紙で指を切った。血がぽたぽたとスチールデスクに滴り落ちた。その滴った血が、染み込むようにデスクの上で厚みを失い、縮んで消えた。その箇所に触れてみたが、不審な所は何もない。絆創膏をして始発で帰ったが、結局何だったのか今も判らない。 #k1dn posted at 17:58:09
- 夫が昔実家で座敷童を見たと言う。盆の帰省で初めて実家に伺うと、なるほどさもあろうという大きく旧い佇まいの日本家屋である。感慨をもって屋内を見て回っていると「違うって」振り返ると甥がいた。「ナントカわらしじゃないって言ってるよ」と、廊下の片隅の暗がりを指差した。 #k1dn posted at 17:59:40
- 蛙の夢を見るんだ、と友人が言う。窓を開けるとベランダに無数の蛙がいるんだ、と。夜毎に増え、昨夜はとうとう部屋にまで入ってきた、もうすぐ枕元まで来るだろう。自転車で轢き殺した祟りかなあ、と落涙しながら長袖を捲くった友人の腕は、びっしりと蟇蛙めいたできもので埋まっていた。 #k1dn posted at 17:27:32
- 城の普請を仰せつかった侍が、山から切り出した石材を筏で運ぶ途上に座礁し一旦荷揚げしたが、土地の僧の徳に打たれ、石材で寺の石段を修繕した。侍は咎を問われ切腹となった。侍がその上で腹を召した石は泪石と呼ばれ、晴天でも苔むして黒く濡れ、今でも土地の者は踏むのを避けるという。 #k1dn posted at 16:34:56
- 雷雨の後、鮮やかな虹が出た。副虹もある。だが何故か内側にも薄く虹があった。よく見るとさらに内側にも、その内側にも。延々と続く虹のトンネルを進んでいるような錯覚に目眩を覚えたとき、中心に、酷く歪んだ都市めいたものが垣間見えた気がした。雲が流れると共にそれらも霧散した。 #k1dn posted at 03:05:08
- 車で帰省する途上の閑散とした海岸通り。食事処に入る、客は無し。店主と店員の少女。少女は驚くことに左手足がない。定食が来る。味噌汁を飲む。と、何かがごろりと入っている。目玉であった。「マグロの目玉ですよ。お嫌いですか」親父は言うが、少女はさっきはなかった眼帯をしている。 #k1dn posted at 02:18:29
- 車で帰省する途上の深夜のPA。自販機とトイレだけのもので、柵の向こうは崖だった。その柵の向こうに男女が立っている。危ないぞと何度声をかけても反応がない。近寄り、男の肩を手で引くと振り向いた、上半身だけがぐるりと。そのまま上半身は地に落ちて砂と崩れ風に吹き散らされた。 #k1dn posted at 02:09:39
- 車で帰省する途上の深夜の高速。他に車も無く飛ばしてると、何時の間に併走する影に気付いた。細長いものが蛇行している。蛇?しかし色は肉色のピンク。巨大ミミズ?馬鹿な。時速120kmは出てる。そのまま見る見る追い越して前方に消え去ってから気付いた。そうだあれは、人の、腸だ。 #k1dn posted at 06:25:54
- 午前5時。街が緩やかに目覚め始める時間。始発の音。自転車の男。鳥の鳴き声。ベランダから見ると外は白明。早めのサラリーマンを散見。気の早い蝉がヂヂィ。そして、甲高い女の、悲鳴。心臓が跳ねる。黙って窓を閉める。いつも通りの朝だ。 #k1dn posted at 05:19:14
- 祖母の話だ。空襲のさ中、はぐれた父と再会し手を引かれて逃げていると、ふいに男に呼び止められた。余りに場違いな侍姿の男はかぶりを振って後方を指した。父を見ると、ニヤリと笑って影と消えた。侍の姿も無く、指した方からは本物の父が駆けてきた。侍は守護霊だろうと思ったそうだ。 #k1dn posted at 18:02:07
- 正午を回った所。陽光はほぼ垂直。公園のベンチで項垂れる僕の影が、くっきりとコンクリートに黒い染みをつける。頭の中が煮え滾って何も考えられない。くそ。くそ。あいつにどうしてやろう。どうすればいいだろう。ふと気付くと、地面の僕の影が、目を開き、凝っとこっちを見返していた。 #k1dn posted at 05:00:46
- 日帰りで海に来た。今はパラソルの下で転がっている。子供達は波打ち際で遊んでいる。日差しが強い。砂浜に陽炎が立っている。その、陽炎を透かした向こう、子供達の側の砂地から、一本の手が上に伸び、陽炎に揺らめき波を浴びながら手招きしていた。すぐに子供を呼び戻し真直ぐに帰った。 #k1dn posted at 03:59:18
- 【Twitter怪談】オカルトクラスタの僕。今日は□△トンネル行った。「え、俺も行った」「僕も」「マジか俺もだww」「何これww」「皆何時頃?」夜12時。「0:00ジャスト」「丁度0時」「え…」 あれ、誰もいなかったよ?「俺も誰とも会わなかった」「僕も…」あれ…? #k1dn posted at 05:12:53
- 前方のビル看板に、また黒い物がぶら下がっていた。やはり猿めいた動物のようだがぼんやりとしてよく見えない。それが伸ばした手が、下を歩くサラリーマンの頭をかすめた途端、その男が昏倒し辺りは騒ぎとなったが、やはり誰もそれに気付かない。あれはそういうモノなのだと納得した。 #k1dn posted at 03:56:21
- 深夜に目が覚めてしまい、煙草が吸いたくなった。妻は熟睡している。起こさないようにそっとベッドを抜け出し、キッチンの換気扇の下に行って一服点けた。ふいに換気扇の向こうから、べぉん、という琵琶の音とひそひそ声が聞こえた。慌てて煙草を揉み消し、ベッドに戻った。 #k1dn posted at 03:52:03
- 【Twitter怪談】オカルトクラスタの僕。今夜は刑場跡に凸する。「ろくでもねぇなお前ww」「めっ!」「やwめwろww」「らめぇww祟られちゃうwww」「かわいそうになってきたww」「ぬるいぞもっとやれww」「死ぬぞww」TL縦読みして、マジでやめることにした。 #k1dn posted at 05:46:03
- 【Twitter怪談】オカルトクラスタな僕。「そういやお前、こないだの廃漁村からどうやって逃げたの?」なんか、全身真っ黒の人が平目全部やっつけて助けてくれた。「おまえwww」「それどう考えてもニャル様www」あー。 #k1dn posted at 05:30:04
- 半月前に失踪した彼女から手紙が届いた。切手がなく、当然消印もない。ここに直接来て投函したんだろうか。開けると、一筆箋に「こっちは苦しみがないよ」とだけ書かれていて、錠剤がひとつ入っていた。 #k1dn posted at 05:27:48
- 前方の高架に黒い物がぶら下がって盛んに動いていた。猿みたいな動物のようだが、どうも焦点が合わずしかと判別出来ない。歩く人々に手を伸ばすのだが届いていない。人々の方も何故かそいつに気付いてない。あの手が届いたらどうなるのだろう。とりあえず私は真下を避けて通り過ぎた。 #k1dn posted at 03:59:59
- 【Twitter怪談】「餓鬼共が下校する時間狙って○×小学校襲撃する」「10分前。ナイフ、ボウガン、金属バット装備。出撃」「校門前なう」 「餓鬼一人目」「二人目」フォロワー達が通報したのはアップされた子供の死体写真が10枚程におよび、本物らしいと悟ってからだった。 #k1dn posted at 03:09:42
- あたしは幽霊が取り憑いて呪うとか、そんなのは信じらんない。だってもしそうなら、あたしがこんな風に、彼のとこに行けもしないで真っ暗闇にただ浮かんでるとか意味わかんない。 #K1dn posted at 02:33:13
- 祖父の形見分けで古びた能面を貰い、壁に飾っている。深夜、背後でがたんと音がした。見るとその面が落ちている。後で直そうと思い向き直ったが、今度はがさがさと音がする。急ぎ返り見ると、元の場所へと虫じみた脚で壁を攀る面がいた。後で確認したが、もちろん脚などどこにもなかった。 #k1dn posted at 23:51:23
- 【Twitter怪談】オカルトクラスタの僕。今日はネタ用フェイク写真作り。ディスプレイに手製御札をびっしり貼って埋めて撮影。これは結構怖い絵面。ひとしきり撮り終えて、御札を一枚を剥がすと、突然そこから青白い女の手が突き出してきた。ついでにそれも写真に撮った。 #k1dn posted at 06:29:39
- 【Twitter怪談】オカルトクラスタの僕。○×霊園で写真撮ってきた。「有名処ww」「こいつだけはww」うpった。実は僕もまだ見てない。鑑定よろ。「…」「…」「…」 あれ?「てめえ」「PC落ちたぞ」「ブラクラ」え、なんで? jpg開いたら、僕のPCも落ちた。 #k1dn posted at 04:50:43
- 重く垂れ込める曇天に、マンホールの蓋を開けたような丸い穴から青空が望めた。その、青空が、ふいにするすると下に垂れ下がるように伸びた。やや紫のかった青空は、仕事へと向かう朝の人波から一人をひょいと絡め捕ると、そのまま空へと還って行って、何事もなかったように穴は閉じた。 #k1dn posted at 04:40:52
- 【Twitter怪談】「ドア前なう」と彼女のpost。ノックの音。着拒は当然、ついったIDもブロック済。なのにTLは彼女のpostで埋まってる。ノックが段々激しくなる。りむってもりむっても彼女のpostがTLから消えない。「開けて」「開けて」「あたしよ、開けて」 #k1dn posted at 02:44:02
- 【Twitter怪談】twitterに伝わる七不思議。無数のpostの中に「141文字のpost」があるらしい。見つけた人はラッキー。でもその「141文字目」によっては凄くアンラッキーって話。だから探さない方がいい。 #k1dn posted at 05:33:07
- 【Twitter怪談】twitterに伝わる七不思議。 @kokkurisan ってbotがあって、どんな質問でも答えてくれるけど、正しい手順で帰ってもらわないと祟られるって話。さまざまなめりっとに手順まとめエントリがあったらしいけど、今はトップから辿れない。 #k1dn posted at 05:22:30
- 【Twitter怪談】twitterに伝わる七不思議。13日の金曜日の24:00ジャストに @death_mirror 宛にpostすると、自分の死に顔画像がreplyされるって話。 #k1dn posted at 05:16:25
- 【Twitter怪談】twitterに伝わる七不思議。「不幸のpostです。3日以内に13人に@しないとあなたに不幸が…」てやつ。普通は当然スルーしてると思う。でも実は全く逆で、やったらいいことあるって話。僕にはまだ来たことない。でっち上げでやると不幸が…てのは本当。 #k1dn posted at 04:57:01
- 【Twitter怪談】twitterに伝わる七不思議。 @geekpage さんの無限回廊http://bit.ly/16eE3x を延々辿り続けると、666回目に新しいページが開いて裏twitterに行ける。 #k1dn posted at 04:47:21
- 【Twitter怪談】オカルトクラスタの僕。今日は廃漁村なう。「お前ww」「懲りてねぇw」あ、廃村じゃない人いた超ヒラメ顔。「ヒラメw」「インスマス乙w」段々人集まってきた。皆平目顔。「にwげwろww」え、なんで鉈とか構えてんの、銛とかやめて、ちょ、やめて投網やめt #k1dn posted at 03:38:33
- 【Twitter怪談】オカルトクラスタの僕。水子地蔵うな。「またおまえかw」「自重ww」「実況?」今は自宅。ムービーうpする。「作りだろこれww」「くっきり過ぎるw」え?なんも写ってなくない?「いや写ってはないけど」どういうこと?「『おぎゃあ』って声が入ってる」 #k1dn posted at 01:19:43
- 【Twitter怪談】私の怪談は勿論全て創作。なのに今朝知らないアカウントから「なんでそのこと知ってる!?」てDが来てた。どれのことだろう… #k1dn posted at 07:04:58
- 【Twitter怪談】オフで知り合ったつい友の家に呼ばれた。「ドア前ついたよなう」「悪いんだけどさ」「何?」「後始末頼む」ドア開けると強い腐臭。バスタブでグズグズの彼の腐乱死体がアイフォン握ってた。 #k1dn posted at 07:01:58
- 【Twitter怪談】私のは勿論全て創作。なのに今朝知らないIDから「なんでそのこと知ってる?」てDが来てた。どれのことだろう… #k1dn posted at 06:46:01
- 【Twitter怪談】「ダミ垢だしこれpostしたら捨てる。17年だよ。真面目に勤めて来たのに、去年あっさり首切られた。次長に肩叩かれた瞬間が忘れられない。だからさっき、次長の家にナイフ持って行って」肩を叩かれた。振り返ったら、血まみれの次長がいた。 #k1dn posted at 03:57:46
- 【Twitter怪談】もばついに熱中してたら曲がる角間違えた。「見覚えのあるビル発見」「遠回りなったけどおkそう」「慣れた道も逆に歩くと違って見える」「自宅なう!」 「表札が違う…どうなってんだ」「しかも携帯圏外」「俺一体どこにpostしてるんだ」「まじでここどこだ」 #k1dn posted at 03:45:21
- 【Twitter怪談】TLが部屋晒しの流れなう。僕も自分の汚部屋を撮ってpost。「お前一人暮らしだよな?」へ?うん。「今一人だよな?」うん…なんで?「今すぐ部屋でろ」なんでよ「いいから!」とにかく部屋を出た。写真を確認したら、部屋の隅に包丁を持った女?が座っていた。 #k1dn posted at 05:36:11
- 【Twitter怪談】オフで会ったことのあるコから@が来た。「ねぇこれ見てくれる?」写メ付きのpostだった。どこかの観光地らしい。展望台の上?女の子が3人並んで両手でVサインしてる。真ん中がそのコだ。「これがどうかしたの?」「これ写メったの、あたしなんだよ!」 #k1dn posted at 05:22:51
- 【Twitter怪談】オカルトクラスタの僕。心霊スポットからtsudaる。○×トンネルなう。「ちょwそこはガチ」「一人かよ」「知らねーぞ」「イキロ」あれ?なんか聞こえたっぽい。「マジか!」「音?声?」女の声っぽい。「なんて言ってる?」『…お前ら全員覚えたぞ』って。 #k1dn posted at 04:57:24
- 【Twitter怪談】見知らぬIDから@が飛んできた。「あと500mなう」「部屋の前なう」「今、あなたの後なう」お約束だ。やれやれ、と一応振り返る。もちろん誰もいやしない。「ふふふ、嘘。ホントはね」「あなたの前なう」ディスプレイの後から女の顔が覗いていた。 #k1dn posted at 04:46:02
- 【Twitter怪談】TLで随分久しぶりの人発見。「@○×、久しぶり。どうしてたん?」「@sorppor 別に」「@○× 別にって。卒論とかどうなったんだよ」「@sorppor うるせえって」「@○× なんだよそれ」 『黙れよ!!』 怒鳴り声がスピーカーから出た。 #k1dn posted at 04:39:40
- 【Twitter怪談】いい加減誰もが思ってること。これ、1晩のうちに百話いったらどうなるんだろ…? #k1dn posted at 04:31:29
- 【Twitter怪談】失言だった。ちょっとした会話から激昂して「@○×お前マジ死ねよ」とpost。自己嫌悪しながらそのまま寝た。翌朝、TLは「RT:RT:RT:.....RT @sorppor: @○×お前マジ死ねよ」と「@sorppor 死ね」で埋まめ尽くされてた。 #k1dn posted at 04:24:21
- 【Twitter怪談】なんだか歩きながらもばついするクセがついた。すれ違う人の携帯もついったーかなとか思ってしまう。「もうすぐ自宅なう」「@sorpporはっけんなう」 え?「俺も発見なう」「同じくなう」「こっちも発見なう」え?え?この携帯持った人たち、誰? #k1dn posted at 04:13:27
- 【Tweitter怪談】深夜、いやもう早朝か。台所で水を飲む。はぁ…こんな時間なのに全然レポート進んでねぇや。でもつい、ついったーやっちゃうんだよなぁ。と独り言。PCの前に戻って、やっぱりまずはついったーを見てしまう。と、今の独り言が一字一句違わずpostされてた。 #k1dn posted at 04:07:09
- 【Twitter怪談】ベッドで携帯から「寝るなう」とポスト、リロードして唖然。TLが僕のポストで埋まってる。内容は文字化けのように意味不明。隣室から光が漏れてる。落としたはずのPCが点いて、キーボードの上を小さな影が踊ってる。「こ、びと…?」振り返った。目が合った。 #k1dn posted at 00:45:06
- 【Twitter怪談】TVを見つつコンビニ弁当を食べながら「めしなう」とpost。「ふりむくな」とreply。背後で床がぎしり。かちかちかち、と携帯を打つ音。「ふりむくなよ」とさらにreply。硬直して動けない。ドアが開いて、閉じる音。「命拾いしたな」とreply。 #k1dn posted at 23:42:41
- 【Twitter怪談】ヴヴヴヴ、携帯にメール着信。フォローのお知らせ。確認してみる。当然のように見知らぬ名前、たぶん。followerはなし、followingは僕だけ。postは一つ。「やっとみつけた」。あ……思い出した、小学生の頃にいじめてたコの名前だ。 #k1dn posted at 23:41:48
去年の夏に、@geekpageさんの呼びかけで始った怪談ハッシュタグ#k1dnに投稿した自作の怪談を今更ながら集めた。
量が多くて1エントリに入らないので2つに分けた。
ややこしいけれど、出来れば2エントリ目の一番下から読んで頂けると、時系列順ということになる。
2009年09月28日(月)
量が多くて1エントリに入らないので2つに分けた。
ややこしいけれど、出来れば2エントリ目の一番下から読んで頂けると、時系列順ということになる。
2009年09月28日(月)
- 初めて体を売ったのは十歳の時。一番売れたのは十八の頃と二十五の頃。最後に売れたのは五十三の時。それっきり売れなくて、ホームレスになって最後は餓死だよ。 #twnovel 河川敷の橋桁の、人面の染みはそう言って身の上話を締めくくった。 #k1dn posted at 00:44:47
- #k1dn 梨狩りに行った。もぎ取る横で妻がぐぇ、と首を絞められる真似でおどけ、苦笑する。と、後ろで真似をした少年がぐぇ、と声を上げる。あちらでは老夫婦が、そちらでは若い女性達が、向こうではカップルが。ぐぇ、ぐぇ。園内に広がり、やがて実達までが呻き始める。ぐぇ、ぐぇ、ぐぇ。 posted at 07:11:48
- #k1dn 「誰でもハァどんでもならん事あるがいね。お前サでい、アリタでい」母が言う。茶トラのアリタは今日も奇妙な虫を食べる。人から這い出る虫を食べる。食べられた人は愁いが晴れる。きっと、それだけでいいのかも知れない、今はそれだけで。 posted at 06:31:07
- #k1dn 山に散った夫を追うようにフリークライミングにのめり込み、とうとうジム最難易度の5.12aに初挑戦した。もう少しでオンサイトという所で届かず力尽きようした時、誰かに手を掴まれて引き上げられ、完登を果たした。あの手の感触は違えようもない、夫のものだった。 posted at 07:48:15
- キッチンの蛍光灯が切れかけいて、不快に点滅する。ヂッヂッヂッ、ヂーヂーヂー、ヂッヂッヂッ、ヂッヂッヂッ、点滅が奇妙なリズムを刻む。何か記憶に引っ掛かる規則性。ああそうだ、これはあれだ。これだけは知ってる。 #k1dn モールス信号の、SOSだ。 posted at 20:55:31
- 【Twitter怪談】ついったーに伝わる七不思議。世界で起こるテロや紛争、疫病の蔓延を正確に当てる垢がいるって話。ふいっと登録されると、予言を数個postして、2、3日で消えるって噂。毎回新しい垢になるし、フォローし続けるのは殆ど無理らしい。アイコンは人面牛身。 #k1dn posted at 06:08:32
- 夜勤明けの帰路。片側2車線の幹線道路だが、さすがに車通りは殆ど無い。そのセンターライン辺りで白いものが動いていた。子猫?鼠?もぞもぞと蠢き移動している。目を凝らした。軍手だった。ダンプが通った風に煽られて道路の端にくたりと落ちると、二度とは動かなかった。 #k1dn posted at 06:01:40
- 公園に散歩に行った。日差しを避けて適当な木陰に腰を下ろし、幹にもたれ、缶ビールで喉を潤す。梢がざわざわ揺れる。心地良さにいつしか目睡んでいた。亡母の、夢を見た。暮光に目覚めると、頬が涙で濡れていた。樹の根本を探ると、幼い頃に母と来て、戯れに刻んだ自分の名があった。 #k1dn posted at 05:31:25
- 家で友人と呑んだ。茶トラのアリタは近寄ろうともせず、友人が手を伸ばすと「カァー!」と威嚇する。珍しいこともあったものだと思っていたのだが、それが友人との最後の宴となった。数日後に車の事故に巻き込まれたのだ。アリタでも食べ切れない不幸というものがあるのだと、苦く知った。 #k1dn posted at 05:04:41
- 終電での帰路、見上げるとほぼ正面に奇麗な満月。なんとは無しに目を転じると、右手には少し欠けた月。え、と再び正面を見ると、満月がきゅう、と猫の光彩のように縦長にすぼまり、一度まばたきをしてからふい、と消えた。 #k1dn posted at 04:57:32
- 友人の話。子供の頃、川遊びの最中に足を滑らせた。流れが急で複雑な場所もあり、泳ぎが得意な彼でもかなり危なかったという。散々にもがいた末にようやく岩に上がった時、耳元で「残念…」という女の声が聞こえた。以来、その場所には行ってないそうだ。 #k1dn posted at 04:38:58
- 妻の郷里は地蔵信仰が根付いていて、そこかしこに地蔵が祀られてある。そんな中で、妻の実家のすぐ傍にある地蔵がやけに新しいので由来を聞くと、元々あった地蔵にダンプが突っ込んだが運転手含め死傷者も無く、近隣の人と運転手とで再建し、今も手厚く祀ってるのだそうだ。 #k1dn posted at 03:56:06
- 友人と喫茶店に入った。学生時代に二人で通い詰めた、珈琲の旨い想い出の店。「"今日のブレンド"二つ」怪訝顔のウェイトレスに告げる。十五分程して、カップが二つ運ばれて来た。友人が手を伸ばし、そしてその手がカップをすり抜けた。友人は苦笑し、そしてゆっくりと消えていった。 #k1dn posted at 01:34:58
- ラブホの風呂で彼女とまったりいちゃいちゃしながら幸せを噛みしめていた。この時が永遠なら、なんて気障な事を考えて、既視感を覚える。あれ?この脳内台詞何度目?っつか今何時ぐらい?いつからこうしてたっけ?っつか今日何月何日だっけ?そんな疑念も彼女の肌の感触に甘く溶け流れた。 #k1dn posted at 07:00:27
- 妻の話。通勤の乗換で人の渋滞した階段を下っていると、ふいに前を下る人が「嫌な感じ」がした。直後、その人に蹴飛ばされ、数段たたらを踏むのみで済んだが大怪我しかねない状況だったと言う。何故かそいつの人相風体や年代はおろか、性別さえも全く記憶に残ってないそうだ。 #k1dn posted at 05:48:54
- 格安アパートを探していて、事故物件て奴をいくつか紹介された。家に持ち帰って悩んでいると、珍しく祖母から電話が掛って来た。こちらが何も言う前に開口一番「祖母ちゃんが金出してやるから、やめなさい」とだけ言われた。素直に相場の物件を探す事にした。 #k1dn posted at 05:20:25
- 女友達が彼氏の愚痴を滔々と語る。茶トラのアリタはその肩に乗って、彼女の頭の周りを飛び回る、人の顔をしたカナブンみたいのを攻撃した揚句撃墜し、ぺろりと飲み込んだ。彼女はすっきりした顔で帰って行った。僕に愚痴を言うとすっきりするとかって噂にならないといいんだけど。 #k1dn posted at 05:10:52
- 「ええ天気だない…」と母が目を細める。茶トラのアリタは、母の膝の上で居心地良さそうに丸くなって欠伸をしている。母といる時のアリタは、どこにでもいる普通の猫みたいだった。 #k1dn posted at 05:05:02
- 風呂を出てリビングに向かうと、中から人の会話が聞こえた。あれ、TV点けてたっけ?と思いながら戸を引くとピタリと止んだ。TVは点いてない。茶トラのアリタが振り返る。「お前、今なんかしゃべってなかったか?」「なおう」「…NOって言ってる?」こくり、と頷いた。こんにゃろ… #k1dn posted at 05:01:28
- たまにそういう事があるが、煙草の煙が珍しく真直ぐ昇って奇麗な一本の線になった。いやおかしい、回る換気扇の下でそれはありえない。首を捻っていると、煙はそのまま天井に蟠って塊になり、ぼとり、と床に落ちた。動転して裸足で踏みつけると、手応え無く普通の煙のように霧散した。 #k1dn posted at 04:37:20
- 部屋の掃除のBGMに、itunesでシャッフル再生。しばらく聴いてて、シャッフルしてないのに気付く。さっきから、同じ数曲を繰り返し繰り返し再生してる。5曲だ。気になって見てみた。曲名の頭1文字を順番にならべると「き」「に」「す」「る」「な」。いや気にするなったって… #k1dn posted at 04:24:49
- 【Twitter怪談】オカルトクラスタの僕。女友達に協力してもらったフェイク心霊写真をpost。なかなか好評。RTされたリンク先を何気なく踏む。…あれ?と違和感。さらにRTされる。踏む。違和感。さらにRT、RT、RT。RTされる毎に、後ろ姿の幽霊が振り返って来てた。 #k1dn posted at 04:18:31
- 兎に角ぎょっとした。人気が無いと言え白昼の住宅街である。路上に裸身の男が正座していた。痩躯に白褌、藍染布を頭巾のように被り顔は伺えない。細い腕を伸ばし路上の一点を指している。その夜、どん、という音に目が覚める。道路が陥没し車が落ちたという。男が指していた場所であった。 #k1dn posted at 03:55:11
- 酔い醒ましにと知らない路地に入ると、意想外にオフィスの近くに神社があった。無数に並ぶ絵馬を眺めて、その異様さに驚く。文字は無く、ただ奇怪な生き物が色鮮やかに描かれ、そして二つと同じ絵が無い。転げるように飛び出し帰宅した。後日何度も探したがその神社は見つからなかった。 #k1dn posted at 04:18:43
- 【Twitter怪談】「終電やべぇ」「信号変われ変われ」「赤信号ダッシュ」 TwitPic:ヘッドライトのアップ TwitPic:空中から見下ろした道路 TwitPic:地面から見上げた空 TwitPic:覗き込む男の顔 TwitPic:道路に横たわる血塗れの男 #k1dn posted at 03:25:10
- 万事裏目で参ってる、と友人が項垂れる。その後ろで、茶トラのアリタが騒がしい。彼の影を叩く度に拳大のミジンコみたいのが飛び出して、それを食べていた。しばらく続けて満腹したらしく、丸くなった。友人は顔を上げ「まあなんとかなるよな」と晴れ晴れした表情で帰っていった。 #k1dn posted at 03:10:20
- 【Twitter怪談】ついったーに伝わる七不思議。ついったーのデータセンタ地下には人柱の少女が生き埋めにされてるって話。障害続きで困り果ててとうとう呪術に頼ったとか。よく遅延する昨今、次の人柱候補をクロールするbotがいるらしいから、不審なフォローには要注意って噂。 #k1dn posted at 22:08:30
- 定番悪夢はゾンビ。友も異形化し襲われて目が覚める。ある日彼女が出た。怪我の彼女を負ってビルを逃げ惑う内彼女も異形化、手足を固く巻き付けてくる。迫り来る異形達。すると彼女は窓を破り肉色の翼を大きく広げ僕を連れ高く高く蒼空へ舞い上がった。目覚めた時、プロポーズを決めてた。 #k1dn posted at 06:51:49
- 旅館の窓から外を眺めると、海に人が見えた。手を振る男と、すぐ後ろに女。と、目の錯覚か、女が次第に大きくなって見えた。いや、そうではない。異様な、巨大な女が、沖から男に迫っていたのだ。男が激しく両手を振る。巨大な女は、人の背丈程もある手で男を掴み、波間に沈んで消えた。 #k1dn posted at 22:44:04
- 日本有数のターミナルS駅13番線はガチ。呪いのDVDにも出てる。知人は乗降口の隙間で足を引かれた。妻の同僚は自殺に遭遇し首が飛ぶのを見た。2007年2月、線路に入る人を駅員目撃、緊急停止。数万人に影響が出たがなんの痕跡も見つからず。これは本当にニュースに挙がってる。 #k1dn posted at 03:23:16
- 【Twitter怪談】ついったーに伝わる七不思議。日本のついったー黎明期にある凄惨な事件があって、アーリーアダプター達の多くは被害者であり当事者であり加害者でもあったらしいんだが皆黙して語らず。通称、SK事件て言うらしいんだけど…あれ?こんな時間に誰か来たようだ… #k1dn posted at 02:03:35
- 高校来の友人二人と宛もなく深夜ドライブ。昔話で盛り上がったが、あるトンネルに入った瞬間話が途切れ、一拍置いて殊更派手に騒ぎ始めた。トンネルを抜けて大分してから「…さっきのトンネル」「…なぁ」「やめろ!」地図を見ると真上に火葬場。後日名うての心霊スポットだったと知った。 #k1dn posted at 07:03:57
- 祖母の話だ。疎開先の女子高の同級生が山で失踪したと言う。町中総出でも見つからず、程なく終戦を迎え祖母は東京に戻った。後年、失踪の3年後に消えた時のままの姿でひょっこり戻ったことを知った。同窓会で再会し、同い年なのに若くてずるいと思った、と祖母は口を尖らせた。 #k1dn posted at 04:43:11
- 【Twitter怪談】twitterに伝わる七不思議。ついったーでもお遍路出来る。運が良ければ「一番札所」のpostを見つけられる。そこから順にリンク先の八十八のpostを辿って最初に戻ると願いが叶うって話。ただし絶対逆回りはしちゃいけない。何故かは聞かない方がいい。 #k1dn posted at 04:33:15
- 【Twitter怪談】twitterに伝わる七不思議。twitcurse.comという周辺サービスがあるらしい。恨み、怨念、呪いの籠ったpostをクロールして、成就を助けてくれるって話。日本版の名前は呪ったー。 #k1dn posted at 03:49:25
- 壁を叩く音がする。ごん、ごん、ごん。深夜3時半。この寝室の壁の向こうは何もない空中。11階だ。ごん、ごん、ごん、ごん。怖くて確かめられないまま、耳を塞いで寝た。翌朝、窓から乗り出して音のしていた辺りを見ると、マンションの外壁に、数十本もの釘が、びっしりと打たれていた。 #k1dn posted at 03:31:15
- 【Twitter怪談】オカルトクラスタの僕。何も心霊スポット巡りだけしてるわけじゃなく、八卦とかセフィロトとかの暗記にも余念がない。えーケテル、コクマー、ビナー、えーっと…「ケセド」あーそうだケセドだ。って、なんで心の声にreply来んの? #k1dn posted at 03:27:21
- たった今起きた事なんだが、こんな時間に外をザッザッザッザッって、軍隊が行進するような音が通り過ぎてった。なにあれ。 #k1dn posted at 01:39:34
- 「お父さん、月が追いかけてくる」娘が怯えたような声で言う。「ははは、そうだねえ」立ち止まって見上げると、ビルの間から満月が望めた。そのまま娘の手を引き歩き出すと、確かに追いかけるように月が動き、ビルの手前を通り過ぎた。 #k1dn posted at 18:24:50
- 息子の遠足前夜。外は雨。窓辺に沢山並ぶてるてる坊主の一つが、ふいにぼとりと落ちた。首の所で千切れている。ぼとり。ぼとり。音が続く。全ての坊主が首で千切れて落ちた。翌日は酷い豪雨で遠足は中止。雨を止められぬと悟った坊主が例の歌にある己の運命を自ら行ったと言うのだろうか。 #k1dn posted at 06:31:40
- PC障害が直らない。上司が「お前が関わるとなんでもこうだ」と罵倒。その後鯖落ち、自販機停止、車両故障で電車遅延と続く。ぐったりして後輩と喫煙所へ行くと吸煙機まで不調。ぶっ叩いたら直った。「先輩すごいっすね!」その後すぐPCも鯖も自販機も謎の復旧。言霊のちから。 #k1dn posted at 04:10:32
- 最近酷く鬱々として、何事も億劫でならない。機械的に茶トラのアリタの皿にカリカリを盛ると、アリタは僕の人差し指を咥え歯を立てた。そのまま頭を引くと、指先からずるりと何かが引き抜かれた。虫?蜥蜴?ぬるりとしていて脚が8本。よく確かめる前にぺろりとアリタは飲込んでしまった。 #k1dn posted at 03:30:25
- 深夜の帰路、背後に音。獣の足音、複数。思わず足早。おおるる、遠吠えが響く。るおう、応える。野犬?こんな都会に?遠巻きな追跡、大型犬並の影、無数の光る眼。狼?馬鹿な。ここは北欧の森じゃない。ついに僕は走る。角を曲がればもう家だ。曲がった僕の前に絶望的に広がる、黒い森。 #k1dn posted at 18:11:50
- 六歳の頃ヘルニアで入院して手術をしたのだが、妻も幼児の時分にヘルニアになって、驚いたことに地元の祈祷師に治して貰ったのだという。さらに驚くのは、詳しく聞くと私の入院と全く時期が同じだった事だ。ある種の運命めいた縁を感じてしまうのは些かロマンティックに過ぎるだろうか。 #k1dn posted at 03:28:34
- つくつくぼうし突く法師 鳥居の根方を突きましょか 明けには丑寅未申 無けりゃその子を縊りましょ 贄の子吊るせば綱蛟 夕には蜩走水 つくつくぼうし突く法師 御坊と塒で突きましょか 祖母に聞いたうろ覚え童歌。漢字は適当。なんか怖ぇとか思って。 #k1dn posted at 23:05:55
- 昼食に素麺を食べようと、鍋に湯を沸かした。ぐらぐらと煮立ったお湯に素麺の束をざらりと放り込むと、「ぴぃ!」という鳴き声のようなものがして、例のピンクの素麺が一本、鍋のフチを越え、ガスレンジの向こうへするりと駆け抜けて消えていった。 #k1dn posted at 23:02:27
- 【Twitter怪談】死んだ女からのDに悩まされていた。「プリントアウトして窓に貼れ、朝まで部屋に籠れ」と僧職系ついたったーのTwitPic。教えられた通りにしてマントラをひたすらpost。と、朝チュンばずった!「待てそれは!」窓を開けると真っ暗。闇の中には女の顔。 #k1dn posted at 21:43:49
- さっき、窓のすぐ外で話し声がした。ここ11階。 #k1dn posted at 05:28:35
- 犬が酷く吼えかかるので、庭の桜の根元を掘ってみると、人骨が出てきた。埋め戻した。じきに犬は遠巻きに唸るようになった。掘り返すと、ミイラの様に骨に薄く皮と肉が貼りついていた。埋めた。しばらくして犬が尾を巻くようになった。掘ると、美しい女になっていた。それが今の女房だ。 #k1dn posted at 04:16:14
- 妻の実家の昼下がり、唐突にサイレンが響いた。妻や義父母義妹らは淡々と戸締りをし雨戸を閉めた。暑く、息苦しい。煙草が切れたし、外へ行こうと玄関の戸に手をかけると、妻に見たこともない形相で止められた。約一時間後の再度のサイレンでようやく解放された。理由は未だに聞けてない。 #k1dn posted at 03:58:56
- 瀬戸内の妻の実家あたりでは、盆に海に入ると「にいさま」に引き込まれるので入ってはならないそうだ。兄様とはなんぞと首を捻っていると、続けて「『波の下の都』にいざなわれる」のだと言った。なるほど安徳帝と入水した「二位」の尼時子のことかと得心し、想像してぞっとした。 #k1dn posted at 02:35:41
2010 年05月25日(火)
2010年03月16日(火)
- 雨音が 軋る声さえ 掻き消した 僕の言葉は 空中分解 #jtanka #tanka posted at 03:27:14
- 窓を開け 湿った緑の 気を吸って 少しだけでいい 希望をください #jtanka #tanka posted at 03:25:20
- 窓を打つ 激しい雨が 子守歌 朝にはまたあの 空っぽの夏 #jtanka #tanka posted at 03:22:57
- 下り下りて くだり続けた そのあとに まばゆい道は 見えるのですか #jtanka #tanka posted at 03:20:13
- 原色の 毒を吐くのに 疲れたら 水彩色の 言葉もいいかな #jtanka #tanka posted at 03:17:40
- 陰鬱な 真夏の日差し 睨み上げ やれるもんなら さあやってみろ #jtanka #tanka posted at 03:08:58
- 底辺で もがきもせずに 横たわる クソ虫よりも なおクソな俺 #jtanka #tanka posted at 03:07:49
- 凶暴な 蒼穹に唾 吐き捨てる 僕はいつかきっと僕を殺す #jtanka #tanka posted at 03:07:13
- 狂人の 夢を僕らは 幻視する 淫らな原色 モノクロの明日 #jtanka #tanka posted at 03:06:46
- 夜歩き 遠い嬌声 木々の間に さよならみたいな 半分の月 #jtanka #tanka posted at 03:06:13
- 不確かで うつろにゆれる 足の下 真夏の底の 陽炎のかげ #jtanka #tanka posted at 03:05:44
- 連れ立って ツツジの垣の 初夏のみち 萌える木々の芽 くさばなのみち #jtanka #tanka posted at 03:03:58
- 穏やかな 日差しの道を あの土手まで 君と歩いた わずか三日前 #jtanka #tanka posted at 03:40:41
- 独り寝の 闇の重みに 耐えかねる 今夜はカーテン 開けて眠ろう #jtanka #tanka posted at 03:40:06
- 針のような 身を切る雨は 三月の 別れの際の 捨て台詞みたい #jtanka #tanka posted at 03:39:35
- 東京は 開花しました テレビが言う 調査員の 一言さえ追い #jtanka #tanka posted at 03:39:06
- 春の香の 花の兆しの 固い芽を 千切るこの手は 憎しみに似て #jtanka #tanka posted at 03:38:36
- 歯噛みして 弥生新月 闇の底 注ぐものなく 器ひび漏れ #jtanka #tanka posted at 03:38:03
2010年03月16日(火)
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