2009年公開作品
監督:佐藤祐市
脚本:いずみ吉紘
原作:黒井勇人
出演:小池徹平、マイコ、品川 祐、中村靖日、
田辺誠一、森本レオ、池田鉄洋、千葉雅子
【あらすじ】
高校を中退し、ニート生活を送ってきた26歳の“マ男”こと大根田真男(小池徹平)は母親を亡くし、一念発起して情報処理の資格を取得する。不況の中、必死で就職活動をするものの試験に落ち続け、最終的にパスしたのはとんでもないブラック会社(問題企業)だった。初出社当日から当然のようにサービス残業をしいられ、納期に向けて残業を繰り返すデスマの日々。責任感のない上司(品川 祐)に無能な同僚(池田鉄洋)、精神状態不安定の先輩(中村靖日)、無関心な社長(森本レオ)。何度もくじけそうになりながらも、成長し続けるマ男についに限界が訪れた!
■ブラック会社は、映画の中だけではありません!
大袈裟な表現をしているとはいえ、これくらいの会社は普通に存在します。強烈なキャラクターの漫画チックな言動に大笑いしながらも、どこか冷めた目で観ていました。理不尽な上司の命令や同僚の横着な行動にも、“あ~、こんな奴いるなぁ~”と納得してしまいました。
しかし、映画としては本当におもしろい!品川 祐の「ば~か!」連発する無能な上司のキレっぷりや、池田鉄洋演じるガンダムオタの超ウザい仕草、中村靖日のムンクの叫びのような表情など、漫画チックなシーンはほんとに笑えます。特に池田鉄洋はツボでした。
そんな中、田辺誠一だけは主人公の徹平くんを常にサポートしてくれました。あんまりいい人すぎるので、逆に“こいつは裏があるぞ~”と余計な勘繰りをしてしまいました。ま、最後まで本当にいい人で良かったですけど!彼は、すっごいハンサムってわけじゃないけど、なにかホッとさせる雰囲気を持っていますね。それに、彼の特徴とも云える、あの“情けない笑顔”が女性ファンの母性本能をくすぐるのかもしれません。
それから、この長~いタイトルは、2ちゃんねるへの実際の書き込みが元になっているんだそうです。映画の中でよく“デスマ”と云う単語が出てきますが、これは“デスマーチ=死の行軍”を意味し、とんでもない納期の仕事なんかに使うんだそうです。それを象徴するシーンとして、戦場の兵隊、三国志の登場人物、ペラペラ紙の分身などを使い、判り易く観せてくれました。時々、毛色の違うカットが挿入されるので、ちょうどいいアクセントになっていました。
ただ、最後に主人公がキレて、“俺は、俺なりにがんばって来たんだ。俺の上っ面しか見ないで判断しないでくれ!”という主旨のセリフを吐くんですが、これには共感できませんでした。これは赤ちゃんがもっと自分にかまってと、泣き叫ぶ姿と重なります。“俺なりに”を使のは、たいがい自分に甘い人たちです。また、“自分のことを理解してくれない”と云う人は、自分も他人の上っ面しか見ていないことを忘れています。ここのセリフは、もう少し気の利いた事を云ってほしかったですね~。
いずれにしろ、社会的な問題の提起もしつつ、
コメディとして成り立っている、とても面白い映画でした。
特に、突然入る別カットの漫画チックな表現が秀逸でした。
万人が楽しめる映画だと思います。
お時間があれば、ぜひご覧ください!
(あっ、『山形スクリーム』でおバカな先生役を好演したマイコさんも出てます!)
【ブラック会社に勤めているんだが、もう俺は限界かもしれない】 予告編
■ランキングに参加しています。
↓↓↓よろしかったら、ポチッとお願いしま~す。
にほんブログ村
■↓↓↓こっちもポチッとお願いします!
■音楽ブログもやってます。覗いてみてください!
【SOSEGON魂】http://blog.livedoor.jp/sosegon226/