ラテンの看板


本日は、ラテンの名曲、「リンダ・チカーナ」 をクローズ・アップいたします。

作曲したのは、アメリカのピアニストで、ジャズ理論の名著がある マーク・レヴィン さんです。
その著作 『ザ・ジャズ・セオリー』 は、モダン・ジャズからコンテンポラリー・ジャズまで含まれていますが、
A4サイズで450ページもありますから、これは、中級者から上級者のための教則本だと云えるかもしれません。


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尚、ジャズ・ピアノ初心者だという方には、『ザ.・ジャズ・ピアノ・ブック』 が適しているようです。
ジャズ全体の理論ではなく、ピアノに特化した内容なので、そういった意味でもピアニストには分かりやすいようです。
また、上記2冊の教則本の他にも、サンフランシスコの音楽大学の教授も務めています。

さらに、変わった経歴としては、“はっぴいえんど” のギタリストだった 鈴木 茂 さんの70年代のソロ・アルバムに、
鈴木さんからの熱烈なオファーに応えて参加していました。  ■アルバム『LAGOON』(1976年)/ 鈴木 茂 ◀◀◀ クリック!
たくさんの顔を持ったというか、多彩な方のようですね。1938年生まれですから、今年80才です。


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さて、そんな マーク・レヴィン さんが作曲した 「リンダ・チカーナ」 は、ゆったりとしたモントゥーノに、
悲しげでロマンティックなテーマが乗っかって、この上ない心地よさを感じさせてくれます。
あと、ブレイクのコードがちょっと変わっていて、そこのパートがまたおしゃれなんですよね。
ここ1か月ほど、僕の頭の中でヘビーローテーション中です。生涯で好きな曲BEST10にも入れたいくらいです。

では、その 「リンダ・チカーノ」 を3つのパターンでお聴きいただきましょう。

最初は、1980年録音のビブラフォーンが主役のヴァージョンです。(ビブラフォーンをジャズの世界ではヴァイヴと云います)
ヴァイヴ奏者、カル・ジェイダー さんのアルバム『La Onda Va Bien』(1980年)に収録されていたヴァージョンです。
一瞬、1980年のこの曲がオリジナルかもしれないと思いましたが、3曲目が1975年の録音なので違いました。
ピアノを弾いているのは、作曲者のマーク・レヴィンさんです。かなりゆるいテンポで演奏されます。


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続いて、ウディ・ハーマン 楽団で活躍したアメリカのトランペット奏者、ボビー・シュー さんのヴァージョンです。
大体これくらいが、カバー曲で最も多いテンポです。トランペットの悲しげな音色でよりクールなイメージになっています。
ボビー さんのヴァージョンも、カル・ジェイダー さんの作品に負けず劣らずいい感じですねぇ〜。
1998年の録音ですから、20年も前の作品ですが、“名曲に古さなし!”(by SOSEGON)です。


最後は、East L.A. Car Pool というバンド名から察するにロサンゼルスのラテン・バンドと思われますが、
僕の勉強不足で、その正体はよくわかりませんでした。
テンポは3曲の中で一番速く、前2曲とは違うのはブラス・セクションが加わっているところ。
リズムが強調されていて、ハードなアレンジの、いわば若者向けのホットな演奏になっています。

このバンドの他の曲をYouTubeで聴いたら、バリバリのファンクをやっていました。なので、ますます正体不明です。
それから、この曲のリード楽器をチョーキング・バリバリのエレキ・ギターに変えたら、サンタナ か マロ になるでしょうね。

それにしても、同じ曲でも三者三様ですねぇ〜。ま、なんにしろ、ラテンはいいです!


■『Linda Chicano/CAL TJADER』(1980年)




■『Linda Chicano/BOBBY SHEW』(1998年)




■『Linda Chicano/East L.A. CAR POOL』(1975年)




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