James Vincent  Top (4)
【注意】 今人気のある、アイルランド出身の ジェイムス・ヴィンセント・マクモロー とは別人です。


ジェイムス・ヴィンセント を語るときに真っ先に出てくるのが、“アステカのギタリスト”という大看板です。
アステカは、初期サンタナのパーカッション奏者コーク・エスコヴェードが結成したラテン・ロック・バンド(団体)でした。
このバンドがすごいのは、参加していたメンバーの豪華さです。

まず、コークの兄弟(たぶん弟)で、あのパーカッション奏者シーラ・Eの父親、ピート・エスコヴェード(Per)、
次に、ハービー・ハンコックのヘッド・ハンターズで有名になったベーシストのポール・ジャクソンもいました。
余談ですが、ギタリストのポール・ジャクソンJrと混同されることが多く、評論家さんが書いたライナーノーツや、
インターネットのCDレビューでも間違っているのを数多く見かけます。(どっちもスキンヘッドなのでなおややこしい)

在籍したメンバーを続けます。
ジャーニーのニール・ショーン、チック・コリア率いるリターン・トゥ.・フォーエヴァーのドラマー、レニー・ホワイト、
さらに、個性派ジャズ・トランぺッターのトム・ハレルなど、錚々たるミュージシャンが名を連らねています。
おっと、ジェイムス・ヴィンセントが主役なのに、在籍していたアステカの紹介になってしまいました。


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さて、ジェイムス・ヴィンセントさんは、ラテン・ロック、レアなAOR&フュージョン、ちょっとブラス・ロックという、
かなり音楽的雑食派と云えますね、そしてギターソロは、ジョージ・ベンソンとウェス・モンゴメリー、
ヴォーカルは、アル・ジャロウとボズ・スキャッグスを足して二で割ったような声、というすばらしい才能の持ち主です。


では、曲紹介を始めます。
(4枚目の 『Enter In』 はレビューを書いているので、3枚目と2枚目からセレクトしました。)


AOR『How Can I Thank You Enough』 1978年・・・・・3rdアルバム『WAITING FOR THE RAIN』より
1曲目は、彼の3rdアルバムから、これぞ“AOR”という「How Can I Thank You Enough」です。
アステカというバンドの印象が強いので、ジェイムスさんはギタリストとして紹介されることがほとんどです。
しかしこの曲を聴けば、ヴォーカリストとしても注目に値するミュージシャンであることがわかります。


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ボズ・スキャッグスのような声質と、アル・ジャロウの歌い回しを持っている、すばらしいヴォーカリストですよ。
曲自体も、AORでもトップ・クラスの名曲と云っても良いレベルで、サビのファルセット・コーラスなどは、
EW&Fかと思えるほどのクオリティですし、ホーンセクションはジェリー・ヘイやキム・ハッチクロフトなど、
おなじみのシーウインド・ホーンズが参加しているので、間違いなしです!



ブラスロック『Soon Comes The Son』 1978年・・・・・3rdアルバム『WAITING FOR THE RAIN』より
続く「Soon Comes The Son」は、いわゆる“ブラス・ロック”で、1970年代のほんわかとしたシカゴって感じです。
そのシカゴが誕生する前に、メンバーのピーター・セテラとジェイムスさんは、“ジ・エクスセプションズ”というバンドで一緒でした。
そして、ベースを探していたシカゴのテリー・カス(Gt)に、ピーターを推薦したのがジェイムスさんだったのです。

また、ジェイムスさんのこの3作目のプロデューサーは、シカゴやBS&Tの生みの親といってもよい、
ジェイムス・ウィリアム・ガルシオなのです。そんな縁により、この曲がシカゴ風のブラス・ロックになったのでしょう。
しかも、サビとかの高音のところはピーター・セテラに似ていますから、これはもう、何と云っていいのやら?!


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フュージョン『Song For Jayme』 1976年・・・・・2ndアルバム『SPACE TRAVELER』より
そして最後は、ソロ2作目の『SPACE TRAVELER』(1976年)から、“フュージョン”といえる「Song For Jayme」です。
加えて、シンセ・ベースやスキャットのパートがブラック・ミュージックっぽい香りも漂せています。
このメロウ・フュージョンの秀作「Song For Jayme」は、ギタリストとしてのジェイムスさんの実力が前面にでたもので、
ウェス・モンゴメリーばりのオクターヴ奏法とジョージ・ベンソンばりの速弾きを堪能できます。



ということで、❶AOR、❷ブラス・ロック、❸フュージョンというアプローチの違う3曲を選んでUPします。
もともとマルチな才能の持ち主で、どんなジャンルでも対応可能なのですが、特筆すべきなのは今回の3曲が、
それぞれのジャンルの中でも、トップ・クラスの作品であるという事でしょう。

ただでさえ音楽史の裏側に埋もれていたのに、ジェイムス・ヴィンセント・マクモローという重石までおかれてしまいました。
世の中、何が起こるかわからないので、ジェイムスさんの9回裏、逆転満塁ホームランが出るのを祈念して終わります。
長々とお付き合いしていただきありがとうございました。


『How Can I Thank You Enough』(1978)




『Soon Comes The Son』(1978)




『Song For Jayme』(1976)




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