股関節痛、臀部痛、下肢への放散する痛みの原因を探る というタイトルで、これから特集をしていきたいと思います。


私は今まで股関節や臀部の痛みは、ひとくくりで、股関節中から起こってくる痛み もしくは 股関節の外の筋肉や神経からくる痛みであることと認識していました。


診察時に、詳細な問診と、身体所見と、画像所見から、
股関節の中からくる痛みだと診断をして、手術をさせていただいて来ましたが、 

術後に疼痛が改善しない患者さんもいらっしゃいます。

その中に、神経の絞扼性障害による疼痛の残存の患者さんがいらっしゃることがわかるようになって来ましたので、どのような神経があり、どのような問題が起こり、それに対してどのような治療が有効であるかということを、このブログを通して 紐解いていきたいと思います。


最近 英語論文を執筆することに時間がかかってしまい、久々の投稿ですので緊張していますが、頑張って書きますのでよろしくお願いします。


股関節の前面と後面がありますが、まずは前面といきたいところですが、後ろ側の方が神経が多いので お尻 臀部からいきます。




臀部の解剖です。



骨盤内から骨盤の外側に神経が出てくる大きなトンネルを 大坐骨孔と呼びます。

大坐骨孔は、梨状筋 (Piriformis) によってさらに梨状筋上孔と下孔に分類され、 臀部から大腿、下肢に向かって走行する神経が走っています。





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下記のような神経があります。




1) 上殿神経( L4~S1) Superior Gluteal Nerve
上殿動脈と静脈と共に、大坐骨孔の梨状筋上孔を通過して、梨状筋の近位に出て来ます。中臀筋と小臀筋の間を走行して、大腿筋膜張筋に至ります。  中臀筋、小臀筋、大腿筋膜張筋を支配します。

Superior gluteal originated from sacral nerve plexus and leaves the pelvis through the greater sciatic foramen above the piriformis and runs horizontally and forwards beneath the posterior border of gluteus medius. It is mortonr nerve and supplies gluteus medius, minimus and tensor fascia lata.



2)下殿神経c (L5 ~S2) Inferior Gluteal Nerve
下殿動静脈と共に、大坐骨孔の梨状筋下孔を通過します。大臀筋とし中臀筋の愛大を走行して、大臀筋を支配します。


3) 後大腿皮神経 (S1~ S3) Posterior
下殿神経と共に 梨状筋下孔を通ります。大腿中央で大腿筋膜を貫き皮下に広がります。純粋な知覚神経であると考えられており。大腿後面と膝窩内側を支配しています。  お尻の溝の高さくらいで、下殿披針形とその近位で後大腿皮神経会陰枝が枝分かれします。


4)坐骨神経 (L4 ~S3) Sciatic Nerve

下殿神経と後大腿皮神経と共に大坐骨あなの梨状筋下孔を通過します。梨状筋の下を通過して出て来た後、小坐骨切痕の外側で 上双子きんと内閉鎖筋、下双子筋、坐骨の外側で大腿方形筋の表面を走行します。
大腿後面にありまっすぐに遠位へと下降して、膝窩で脛骨神経と総腓骨神経に分かれます。



これらの神経が筋肉と位置関係にあるかを 次の章で解説しますね。

臀部の神経絞扼性障害は、 股関節疾患や腰痛疾患との区別がつきにくく、診断が見逃されることが多いです。  原因がわからなかったため、 複合局所疼痛症候群 (CRPS)や精神的な問題と診断されることもあります。

私もそれらの患者さんから多くのことを学んできました。この場を借りて心から感謝申し上げます。


Orthopaedic Sports Surgeon SUより



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