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「60年代後期〜70年代初期の奏者記載無し中庸ポップス」の中で「さりげなくファンクネスを発揮した演奏」を誰がやってるか?ということについて、モヤモヤと思いを馳せながら聴くことが、個人的に永遠の楽しみだったりします。

その手の名盤にして、自分にとって「最強の1ドルレコード」の一つ(※死ぬほど売れたレコードなので、中古盤も腐るほど出回っている)であるHELEN REDDY『I AM WOMAN』(1972)の演奏者達の名前が、The Wrecking CrewのFacebookページでしれっと公開されてしまいました。
https://www.facebook.com/WreckingCrewFilm/posts/10159141572813023
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This week in December of 1972, the single "I Am Woman" by Helen Reddy hit #1 on the Billboard Hot 100. It was written by Ray Burton and Reddy. The record was produced by Jay Senter. It was from her album of the same name, and was released on Capitol Records.

It was recorded April 23, 1972 at SunWest Studios in Los Angeles.

Personnel on the recording included:
Mike Deasy: guitar
Jim Horn: woodwind; strings and horns arrangement
Jim Gordon: drums
Michael Melvoin: piano
Leland Sklar: bass
Dick "Slide" Hyde: trombone
Don Menza: saxophone
Clydie King, Venetta Fields and Shirley Matthews, Kathy Deasy background vocals



楽しみを奪われたような、モヤモヤが一気に晴れたような、複雑な気分です。

記事に名前がありませんがArtie Butlerの編曲なので、贔屓の奏者はある程度固定されているので推して知るべし…とは思っていたものの。

ドラムはRon Tutt氏だろうと思ってたんですが、これがなんとJim Gordon御大!
ベースはまさかのLee Sklar!(言われてみれば確かに、まんまではある…)
そしてイントロからクセ丸出しのギターはMike Deasyで、これも言われてみりゃ「まんま」の演奏ではあるのだが…しかし奥さんのKathy Deasyまでコーラスに参加して、ずいぶんとスワンプ人脈で録ってたんだなぁ!と驚きの連続。

コーラス隊にはKathy以外にClydie King、Venetta Fields、Shirley Matthews…と、アイケッツ、レイレッツ、ブラックベリーズなどのグループ出身、ソロでも活動した超一流黒人女性歌手が勢揃い。このコーラスを従えて「Oh yes I am wise!」と合唱されたら、もはや平伏すしかない。
「中庸ポップス」なんて言ってごめんなさい。スワンプどころか『ニューソウル』ですね!?

それにしてもジム・ゴードン。
No one's ever〜♩(0:28)のあたりで2拍目にバスドラを踏むところとか、もう最高。

I am strong
I am invincible
I am woman
というクライマックスの、派手なのに走らない演奏も流石だし、フェイドアウト間際の激しい演奏は…もう感涙もの!

昨年、Web VANDAでジム・ゴードンのベスト5を選ばせていただきましたが、あらためてこの一曲を追加したいです。
『名手達のベストプレイ第3回〜ジム・ゴードン』
https://www.webvanda.com/2019/05/blog-post.html

この鉄壁の面子で歌われた『I AM WOMAN』は1972年の今週、全米1位になったそうです。
そしてこの年のグラミー賞『最優秀女性ポップ・ボーカル・パフォーマンス賞』を受賞。

ヘレンレディは先日、2020年9月29日にこの世を去りました。
死後も、その歌声に勇気づけられる…それはきっと女性達だけではないでしょう。
素晴らしい音楽をありがとうございました。