基板バージョン(基板Ver.)「20140503 Rev:1.2」(基板裏面に表示)について書いています。

NFJ PCM2704 USB DAC Kitの作成・改造
の続きです。
NFJ_2704_基板表2-2














水晶発振器(クリスタルオシレータ)交換

当初使っていた水晶発振器(クリスタルオシレータ)は、周波数偏差:+-100ppm の物でした。

周波数偏差:+-20ppm(-10℃~+70℃) の サイズの小さいSMDタイプ(表面実装用)の水晶発振器を調達したので交換しました。(オクで「TXC 12MHz SMD クリスタルオシレーター(6Nシリーズ) [10個組]」)

これは、5V用だと思いますが、3.3V系の 3.72V(電源 USB)、3.81V(外部電源)で使用しています。(水晶発振器用の電源パターンの電圧の実測値)

ちなみに、当方が使用した個体は、5V でも、3.3V でも動作しました。(3.3Vレギュレータの昇圧用ダイオードを短絡させて、3.3V出力で確認)

[交換前]
NFJ_2704_水晶発振器2_2



















[交換後]
(水晶発振器の)電源は、ノイズの影響が少ない 3.3V系で使用。
R2(5V),R3(3.3V)の選択は、R3(3.3V)。
R10はショート。
NFJ_2704_水晶発振器2_1

















水晶発振器を取り付けて、動作しているかどうかの目安は、
テスターで電源電圧確認。そして、出力に 1.5V 程度出ていれば発信出力が出ている目安になります。
音がちゃんと出れば、12.000MHzの発振は正常です。

[取り付け前、準備]
予め、水晶発振器と基板に半田を盛っておく。
重ねて、側面から基板に半田ごてを当てて、半田を溶かす。(大きめの30Wの半田ごて使用)
NFJ_2704_水晶発振器2_3














[電源とGND間にセラミックコンデンサ 0.1μFを付けた]
写真下側の、青い部品がそれ。(電源からのノイズをGNDへ逃す。)
NFJ_2704_基板裏2-1
















水晶発振器を、周波数偏差:+-100ppm の物から、周波数偏差:+-20ppm の物へ交換した感想。

動作確認での第一印象は、スッキリとした澄んだ音出しになった。様に感じました。


外部電源レギュレータ(12V→5V)故障、修理

水晶発振器の交換後、外部電源で動作確認のついでに、3.3Vレギュレータの入力電圧(5Vライン)を確認してみると、なんと、 11.90V が入力電圧となっていました。(そう言えば、外部電源使用時に、ケースが妙に暖かくなっていました。修理後はそんなことは無い感じ)

電源を USB と 外部電源 とを切り替えて使っている場合は、壊れていないか確認した方が良いでしょう。

壊れていなくても、下記の「保護ダイオード」を取り付けておくと、故障の予防になります。

また、壊れて(今回の様に)IN-OUT導通となってしまった場合でも(無改造だと)正常動作はしますが、
5V系のアルミ電解コンデンサ(C18)の耐圧は 16V以上のものに交換しておくと良いと思います。
(ベースキットで6.3V、アップグレードパーツで 10V が添付)


(下の写真、外部電源端子の右側の部品)
外部電源の 12V→5V のレギュレータ(1117 5.0V)が故障していると判断。(入力 11.97V、出力 11.90V)
NFJ_2704_外部レギュ修理_1-0













そこで、手持ちの L78M05 (5V 350mA) で復旧させて、また壊れない様に対策を施しました。

[レギュレータ L78M05 で修理]
赤が入力 12V。黄が出力 5V。黒がGND。
NFJ_2704_外部レギュ修理_2





壊れた原因は、
①USBに接続している状態で、外部電源接続無しで、電源切替スイッチを USB から 外部電源 に切り替えたこと。
が原因と考えられますが断定はできません。壊れても正常に動作していたので、何時壊れたのかも不明。

仮に①が原因だった場合、12V→5V のレギュレータ(1117 5.0V)の入力は 0V、出力は電解コンデンサの蓄電で 5V。となり、入力電圧(0V) < 出力電圧(5V) となって壊れてしまったと推測します。

キットの組み立てガイドには「電源切替スイッチの操作は未通電で行って下さい。」とあります。
が、切り替えてしまって、あっ、と思っても後の祭り。ってな場合もありますからね。

対策は、出力から入力に向けての順方向でダイオードを追加します。
入力電圧(0V) < 出力電圧(5V) となってしまっても、ダイオードで入力へ電圧を逃す様にします。

使ったダイオードは、ショットキバリアダイオード(SBD) 1N5819 (50V 1A)

[また故障しない様に対策。赤字の保護ダイオードを追加]
NFJ_2704_外部レギュ修理_1-2回路













[故障したレギュレータを外して、保護ダイオード を付けた]
電源端子の右側のダイオードが、保護ダイオード
NFJ_2704_外部レギュ修理_1-1











[先ほど付けた 保護ダイオード の上に配線]
赤が入力 12V。黄が出力 5V。黒がGND。
NFJ_2704_外部レギュ修理_3
















[レギュレータのGNDは、最終的には、基板のGNDのレジストリ(保護皮膜)を削って、そこに落とした]
(上の写真のとおりでOK。GNDの配線を外したりして、配線を切って剥き直したので届かなくなった為。また、回りの部品に当たり半田ゴテの先端が届かなくなった為)
NFJ_2704_外部レギュ修理_3-2













外部電源の電圧 12.27V の場合、
修理した 5Vレギュレータ(L78M05)出力電圧4.97V
この時の、3.3Vレギュレータ(昇圧ダイオード付)出力電圧3.86V
(USB接続の場合、3.3Vレギュレータの入力は 4.87V、出力は 3.77V。但し、接続するPCのUSBの電圧に因る)

78M05 の放熱については、一時間程度聴いた直後に分解して 78M05 を触っても暖かくもなっていなかったので、写真のとおりのまま。としました。(78M05 の放熱器は GNDなので、USB端子に半田付けして。と思いましたが、ノイズ源たるUSB端子にGNDを落とすと外部電源の効果が薄れる。と思い、写真のままとした。)
NFJ_2704_基板表2-1















NFJ_2704_基板表2-2














高分子固体コンデンサ交換

C19 (3.3V系レギュレータ出力コンデンサ)は、新品の高分子固体コンデンサ OS-CON 560μF 6.3V へ、ヒートクリップ使用で交換。(高分子固体コンデンサの、超低ESR による「高速な応答速度」と「ノイズ除去能力」を備える。)

RME DIGI96/8 PST DAC(AD1852)へ高分子固体コンデンサ取付 にて、DACのアナログ電源の高分子固体コンデンサの容量を、低域が出過ぎのため 820μF から 330μF へ戻した経緯があり、このUSB-DACでは逆に低域をもう少し出したいので、高分子固体コンデンサを追加しました。

C14(3.3V系)とパラ(並列)で(配線を伸ばして)、高分子固体コンデンサ ニチコン LG 330μF 16V  OS-CON 560μF 6.3V追加で取り付け。
上記 C19 と合わせて、3.3V系の高分子固体コンデンサは 890μF 1120μFの容量となった。
(追加の効果は、低域は少しは出る様になった印象。)

C8 (Vcom、中点(基準)電圧)は、新品の高分子固体コンデンサ OS-CON 560μF 6.3V へ、ヒートクリップ使用で交換。(C8 Vcom は、DAC 中点(基準)電圧なので、高分子固体コンデンサの、超低ESR による「高速な応答速度」と「ノイズ除去能力」を備える。)

C18 (3.3Vレギュレータの入力の、5Vライン)は、新品の高分子固体コンデンサ OS-CON 470μF 16V へ、ヒートクリップ使用で交換。(上記のとおり、外部電源レギュレータ故障の可能性を踏まえ、耐圧16Vを使用) (高分子固体コンデンサの、超低ESR による「ノイズ除去能力」に期待)

高分子固体コンデンサ半田付けの熱による損傷の自己修復について、高分子固体コンデンサの定格電圧に近い電圧で使用しないと自己修復がされ難い、と思っていましたが、耳で聴いた感じでは、定格16V のものを 5V や 3.3V の箇所に使用した場合でも、負荷変動により自己修復が促される。この様に感じています。(聴いたり、電源ONのままで放置したり、夜間は電源OFFで、3日以上で性能が発揮されて来る感じです。ある程度安定するのには、一週間は欲しい感じ。)

[ヒートクリップを使っての高分子固体コンデンサの取り付け]
高分子固体コンデンサの半田付けで、半田付けの熱での損傷を最低限にするため、熱を極力伝えない様に、ヒートクリップを使用して半田付け。
NFJ_2704_ヒートクリップ













NFJ_2704_基板表2-2














改造完成、ケースに収める

NFJ_2704_基板表2-3













SA-36A金_NFJ-USB-DAC-KIT













今回の改造を終えた感想

今、外部電源を使用して聴きながら書いています。

3.3V系のDAC(PCM2704)電源回りを 超低ESRの高分子固体コンデンサ と 低ESRのタンタルコンデンサ で固めた結果、音の立ち上がりのレスポンスは非常に良いですね。

元々ヘッドフォンを対象にしているのだとは思いますが、低域は弱めではあるけど、ちゃんと出ている。弱いと言えば弱いと思うけど、必要十分と言えば必要十分は出ていると思う。J-POPなんかの様に低域をブーストして録音してある楽曲だと丁度良い感じですね。

低域が弱めと言うことは、無駄に低域が響かないので、深夜・早朝でのスピーカからの音出し用音源として最適ですね。

USB電源でも、深夜・早朝用として見れば十分音は良いと思います。
が、「アンプ SA-36A改 で使っている 13.8V 10A のトランス式安定化電源 から分岐した外部電源」を使用した場合の音の拡がり感は、「USB電源」や「12V 2A アダプタ」では出ない音の拡がり感だし、特筆すべき音の拡がり感です。改造したサウンドカードでも、ここまでの拡がり感は出ていません。(サウンドカード の DACに高分子固体コンデンサを使用すると、音の拡がり感は かなり良くなり、肉迫します。)

アンプ SA-36A改 内部の 高分子固体コンデンサ 820μF x 8個 の 6560μF 、電源器の出力端子に 高分子固体コンデンサ 820μF x 1個、合計 7380μF がパラ(並列)で入っていることにもなり、これが効いているのかも知れません。

深夜・早朝用として、この音の拡がり感は非常にありがたいし、良い感じだし、あえて、この外部電源で使用する理由になりますね。 (「12V 2A アダプタ」だと「USB電源」より多少良い。と言う感じですね。)

この様な訳で、この NFJ PCM2704 USB DACキット改 は、サブの音源にして使用頻度は高いですね。
気に入りました。永く愛用したいと思っています。

これにて、NFJ PCM2704 USB DACキット の作成・改造は、完成・完了です。