こんにちは! ドラマ『曹操』案内役の哲舟です。

4988131426073_1Lまずは、お知らせ。明日11月15日(金)、
第6部~官渡大戦および、第7部~赤壁前夜が、
発売およびレンタル開始となります。
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6~7部、まとめての発売で、これにてドラマ曹操完結となります。
ちょっと寂しいですが、本ブログはまだまだ続きますので、
これからもぜひ、お付き合いいただければと思います!






さて、それでは第13話の解説に参りましょう。

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第13話、いきなり美女の入浴シーン!でテンション上がります。
この人は唐姫(とうき)といい、少帝・劉弁の愛妾。

当時も、こんなふうに温泉のように湯に浸かったんでしょうか。それは分かりませんが、
手前に映っているのは董卓の足。唐姫を強引に手篭めにすべく、ザブンと飛び込みます。
唐姫は拒否しますが、董卓が引き下がるはずもありません・・・。

その後、居室へ戻った董卓に、いきなり襲い掛かる人影あり。
見れば、伍瓊(ごけい)という人物でした。
それまで董卓に親しく接していた彼ですが、
ひそかに董卓暗殺の機会を狙っていたのです。

董卓の横暴な振る舞いを許せない伍瓊(ごけい)は、
短刀で斬り付けますが、董卓は用心深く鎖帷子のようなものを
下にまとっていたため、一太刀目はその衣服を裂いただけに終わります。

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伍瓊はすかさず、二の太刀を浴びせようとしますが、
武術の達人、董卓は刃を持つ伍瓊の腕を取ってひねり上げ、蹴り飛ばします。
そこへ衛兵が来て、伍瓊を捕らえました。哀れ、伍瓊は処刑されてしまいました。

暴君強し。そう、董卓はとても強いのです。
本作では描かれていませんが、正史によれば馬に乗ったまま、
両方向に弓矢を射ることができ、それもかなりの腕前だったとか。
前回は呂布に追われ、勢い良く逃げていましたが、
呂布は後漢最強。さらにその上を行く強さなので、仕方ありません。

伍瓊を処刑した董卓は、文武百官を宴に招きました。
白昼堂々の宴会の席に居並ぶ諸官たちの顔は一様に青ざめています。

それもそのはず、董卓が皿に載せて出したものは、
なんと処刑したばかりの伍瓊の肉片バーベキューだったのです。

董卓が勢い良く入ってくると、諸官たちの顔から、血の気がさらに引きます。
「なぜ喰わんのだ!」

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この貫禄。歴戦の猛将だけあり、先に洛陽を牛耳った何進(かしん)とは実力が違います。
董卓は居並ぶ者たちを脅し、無理やりそれを喰わせようとします。
皿に載った肉は細切れとなり、伍瓊がどんな方法で処刑されたのか・・・
考えただけで、なんとまあ恐ろしいこと。

昔、中国では凌遅刑(りょうちけい)というものがあったそうです。
それは罪人を処刑するにあたり、肉を少しずつ切り取ってじわじわと死に追い込んで
行くというもので、残虐極まりない、最も重い刑とされていたようです。

しかし、その刑が行なわれたのは10~11世紀ごろからといい、
この後漢時代に凌遅刑があったのかどうかは分かりません。
ただ董卓であれば、それぐらいはやったかもしれません。

正史にも、董卓は捕虜の目をえぐり、切り離した手足を鍋で煮て、
それを見ながら平然と酒を飲んでいた、とあります。
(それらを食べた、とまでは書いてありませんが)

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一応、食べやすい大きさに裂いてあるのは董卓のやさしさ(?)でしょうか。
蔡邕(さいよう)は董卓に詰め寄られ、涙目になりながら口に入れますが、
吐き気を催して戻してしまい、食べられませんでした。

次に董卓が目をつけたのは曹操でした。
目の前に差し出され、さすがの曹操も抗うことができず、肉片を手にします。
「相国殿、いただきます」

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一度口に入れて吹っ切れたのか、
曹操は次々と口に放り込み、噛みながら飲み込んで行きました。
ひとしきり頬張ったあと、酒でそれを流し込む曹操。もうやけくそです。
「相国殿、実に美味ですな!」

一目置いている曹操がむしゃむしゃと食べる様子を見て、
満足そうというか、嬉しそうに笑う董卓。
「みなも食え!」
側近の李傕(り かく)が、他の者にも食うよう促しました。

その夜、気分悪く自邸に帰った曹操は、愛妻・卞(べん)の優しさに触れて
抱き合い、涙に暮れるのでした。

曹操は董卓の呼び出しを受け、何があってもいいように
故郷へ逃げるよう指示したのですが、卞は一人残っていました。

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「生きても死んでもあなたのそばにいます」
何も問わず、夫の悲しみを受け入れ包み込む卞。
いつでも、どこまでも優しい妻なのでした。

一方、都を去った袁紹は袁術とまたもや喧嘩。
袁術は自分に身内を押し付けて出て行ったことにいたく立腹しています。
洛陽を抜け出せば、残された一族が無事で済むわけがありません。
こればかりは、袁術のいうことが珍しくマトモに聞こえます。

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祭でにぎわう村。そこへ董卓の一行がやってきましたが、
董卓は理由もなく、村人を獲物に見立て、狩りを命じます。
戦いに飢える西涼の兵たちは董卓の命令に忠実に、村人たちを手にかけました。
董卓に従軍する曹操は、それを表情のない顔でただ見守るのみでした・・・。

その後、董卓は着々と少帝の廃位を進めていきますが、
蔡邕には朝廷での功績に対する「褒美」として、死んだ伍瓊の屋敷を与え、
そこへ住むよう強要しました。

辞退する蔡邕ですが、董卓は許しません。
董卓に命じられ、曹操は屋敷明け渡しの役割を命ぜられ、
その証文を届けに行くのでした。仕方なく受け取る蔡邕。

その後、朝廷では王允を首魁とする董卓暗殺の密議が進んでいました。
しかし、王允の誕生祝いにかこつけた酒宴でも、
董卓を恐れて誰もそれを実行に移そうとはしません。
前途を嘆き、憂うばかりの者が集うなか、そこへ曹操が入ってきます。

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譙(しょう)特産の銘酒・九醞春(きゅううんしゅん)を手土産に。
曹操は、董卓の側近として重用されるようになっていたので、
誰もがまゆをひそめます。

皆、押し黙って食が進まないなか、ひとり飲み食いする曹操。
人肉でなければ、とても美味しそうに見えるから不思議。
「泣けば董卓を殺せるのか!」
曹操ひとりが叫び、他の者たちは疑心暗鬼の中、沈黙を保つのみ。

宴が終わった後、ひとり残った曹操は
いよいよ王允に自分の大志を打ち明けます。
今や、曹操はすっかり董卓の信頼を得ていますから、
隙を見て董卓を刺し殺すことも容易であるというのです。

王允は感心し、伝家の宝刀「七星剣」を曹操に与えます。
曹操はそれを忍ばせ、董卓の寝所へと向かったのでした・・・。


【このひとに注目!】

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伍瓊(ごけい) ?~190年 字は徳瑜、出身地は豫州の汝南(袁紹・袁術と同じ)。
第12話で董卓の機嫌をとるために接近し、13話で彼を刺し殺そうとするが、
失敗されて殺され、その肉はバーベキューにされてしまう。

「正史」でもドラマ同様、侍中として重用されたまでは同じ。
袁紹の親友で、彼とひそかに手を組み、
周珌(しゅうひ)らとともに董卓暗殺を計画していたが、
董卓が長安へ遷都しようとしたとき、反論したため共々処刑されたという。
実際の没年はドラマより1年遅い190年。

なお、正史にも演義にも、董卓を刺し殺そうとして
逆に董卓に取り押さえられ失敗する、伍孚(ごふ)という人物が登場する。
本作では、伍瓊はその伍孚と同じ役割が与えられている。

伍孚とは、なぜか字や出身地が同じで、名前を書き間違えられただけの
同一人物という可能性がある。三国志・正史の注を入れた裴松之は、
「伍瓊と伍孚は同一人物かもしれないがよく分からない」としている。
『演義』では別々の人物として登場するため、混乱に拍車をかけてくれる。