モンゴルというと、壮大ななモンゴル帝国をつくったチンギス・カンと相撲力士の出身地ぐらいしか知識のない私は、産経新聞の「話の肖像画」に連載された、内モンゴル生まれの文化人類学者で、現在は静岡大学教授・楊海英氏の生い立ちの連載を読み、柔和な風貌から思いもよらないご家族と友人たちの過酷な文化大革命の体験談に驚愕し、己の無知を恥じました。

楊氏は、内モンゴル人民革命党粛正事件という1966年から1976年の文化大革命で、内モンゴル人数十万人が中国共産党によって粛清された事件を発掘した方です。「中国人民の敵」と認定されると、裁判もせずに殺害され、楊家も周りの人も、私刑や家財の略奪を受け、理由もなく数十万人が大量虐殺されたといわれます。結局、あの南京大虐殺30万人も、こうした中国共産党が行った大虐殺を隠ぺいするためにでっち上げたデマ、歴史歪曲で、それを中共が言うままに日本で垂れ流したのが朝日新聞です。日本国民の敵ですね。

楊氏は北京大学で日本語を学び、成績が優秀だったので、日本から来た登山隊の通訳をしたことから日本に留学することができ、今は日本に帰化しています。 

内モンゴル(=南モンゴル)の一部はかつては満州国であり、日本の力を借りて内モンゴルを独立させようとした人がいたけれども、日本の敗戦で頓挫。チベットも日本の敗戦によって中国に侵略されてしまったことと併せて考えると、地理的に中国と隣り合わせた少数民族の悲劇に無力だった日本が残念でなりません。そして、チベット、ウイグル、内モンゴルの悲劇は、近い将来、台湾、日本へと魔の手が伸びるかもしれないのに、一向に危機感のない今の日本の政治家、日本人が歯がゆくてなりません。

言葉は民族のアイデンティティーそのものです。人間は母の胎内で、両親や周囲の人たちの話を聞き取っていたといわれています。言葉は単なるコミュニケーションツールではなく、それを使う人々の永い歴史や文化、ものの考え方や感じ方を内蔵しています。日本語を話す人が日本人なのではありません。日本語を育んできた歴史や精神や文化まで理解し、愛着を持ち、善き日本人であろうと努める人が日本人なのです。ですから、内モンゴル人が母語・母国語を禁じられれ、中国語を押しつけられることを「文化的ジェノサイド(虐殺)」と猛反発するのです。

9月15日、中国の王毅外相が首都ウランバートルを訪問したそうです。中国に大きく依存しているモンゴル経済に、外相は1億ドル以上の支援を約束をしたとみられています。内モンゴル政府はモンゴル語禁止に対し、中共に抗議していません。

外相の内モンゴル訪問に抗議するデモの参加者の一人は、「経済や政治、外交にばかり気を取られ、声を上げずにいたらモンゴル民族は消滅の危機に瀕するだろう。わが民族の遺産は破壊されつつある」と言った発言は日本人にとって耳が痛いです。天安門事件以後、孤立していた中国を国際社会に復帰させ、天皇皇后両陛下の中国訪問まで実現させた上、習近平首席の国賓来日をいまだにあきらめていない与野党政治家がいるのですから、国難をみずから招き入れているようなものです。

9月7日から、ホワイトハウスのWe the Peopleというオンライン請願で、モンゴル語教育を守ろうという署名運動がスタートしました。We the Peopleは、慰安婦像撤去や、韓国が勝手に「日本海」に「東海」併記する運動に反対した際にも署名運動が行われましたが、私は久々に署名運動に参加しました。

以前はパスワードを設定するのが面倒でしたが、今は簡略化されています。We the Peopleは1カ月以内に10万人の署名が集まれば、ホワイトハウスが何らかの回答をすることになっています。既に10万人は突破していますが、少しでも多くの署名が集まるよう、ご協力ください。締め切りは米国時間の10月7日です。 

署名サイトはこちら↓です。右側の三つの空欄に、名前、苗字、メルアドを入れ、若緑色のSign Nowのボタンを押すだけです。折り返し、署名を受け取った旨のメールが届きます。
(文責・佐藤)
中国共産党による内モンゴルの文化的虐殺をやめろ