「大谷のスピーチこそ、武士道の神髄だ」
こう指摘されたのは、山鹿素行研究会の講師、佐藤健二先生。「憧れるのは、今日一日は、止めましょう。」という大谷の言葉の裏には、対戦相手に対するリスペクトの気持ちがある。これこそ、真剣勝負に、勝っても負けても、闘いの相手に対する尊敬心を忘れない武士道精神が根底にある。本当の戦争でも、この武士道精神の現れたエピソードには枚挙の暇がない。更に、佐藤先生は、これが、明治以来、西欧に学び、西欧を追い越せとばかりに、必死で西欧方式を取り入れながらも、その日本精神は保持しながら、開国してきた日本の姿と重なる、とお話しされました。
さてここからは、ただの、老婆の感想。
今回、一番驚いたのは、アドレナリン百パーセント噴出した大谷の戦う本能丸出しの姿。
私は誰よりも(老婆の中で)、大谷ウオッチャーを自認している。メジャーリーグでの日々での戦う姿、英語も不自由だろうに、ダッグアウトでの悪戯っ子ぶり、可愛がられ、尊敬される様子等々。たまーに、激しく戦うけれど、おおかたは、紳士的に戦うスポーツで、どちらかというと、緩ーい癒やしを感じていた。
恥ずかしながら、今回、やっと老婆は気づきました。
「あー、大谷は、本当は、闘いの本能を秘めていたんだ」と。
ここから話は妄想に急展開。
日本の若者よ、勝手に偏見を持っていてごめんなさい。
あなた達だって、いざとなったら、武士道精神が蘇り、
雄々しく戦うに決まっている!
見よ!日本の若者にも「戦う本能」が脈々と生きていたではないか!
老婆は、訳もなく、止めどもなく感涙にむせびました。
因みに、大谷さんの常に相手を喜ばせるスピーチ上手は今に始まったことではありません。
エンゼルスに入団した時、初めての歓迎パーティーが開かれました。メジャーリーガーに憧れて、ずっと野球をやって来た彼にとって、どれほど、緊張した場面だったことでしょう。
司会者が、彼に、「君は背番号何番が欲しい」と聞きました。彼は「本当は27番ですが、、、それはあまりにも不遜なので17番くらいで、、」会場は一気に湧いて、大受けでした。その27番こそ、最優秀選手賞を三度も受賞したトラウトの背番号だったのです。
(文責・鈴木)
https://www.youtube.com/watch?v=wwxZBexCRUE