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日本語教育のこと、故郷・岩手のこと、中国での生活(2006年)についてのブログです。

被災地、ボランティアでのこと

ボランティアの行き先は、陸前高田と大槌という町でした。どちらも遠野から車で1時間半で、かなり被害の大きいところです。

山沿いの道を沿岸方面に向かうと、まだ海が見えないところで、川岸にがれきが一気に増えてきます。景色が開けたと思ったら、テレビで見ていたあの光景が広がっていました。
一面のもの凄いがれきの量と、波の跡の高さに、言葉が出ませんでした。バスの車内も静まり返っていました。

陸前高田の小学校の校庭からは、がれきの平地と、海と、湾に突き出た山脈が見えました。手前の山脈から奥の山脈まできれいな4層のグラデーションになっていて、なるほど三陸の景色だな、町と松原はここからどう見えたのかなと思わずにはいられませんでした。

バスで一緒になったボランティアの人は関東〜関西から来た人が多くて、岩手に縁があるという人は意外に少なかったです。
個人でも申し込めたから、阪神大震災のときお世話になったから、…とにかく何かしたいと思って来ました、とみなさん言っていました。

ボランティアに行き、地元の新聞を読んで、あらためて、長く関心を寄せていこうと思いました。
神戸や宮城とは人口も産業も地理も違うし、これからどう復興していくのかわからないけれど、また三陸のおいしいさんまが食べられる日が来ることを信じています。

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Smile by 井上雄彦

GWボランティア

地元の「遠野まごころネット」で、4日間ボランティアに行ってきました。

拠点になっているセンターは連日すごい人ごみでした!GW中は、毎日200〜500人の人が参加していたそうです。

朝8時に朝礼が始まって、代表さんと隊長さんからあいさつがあります。
「被災地に降りたら写真撮影はしない。ボランティア同士の会話にも気をつけて」「作業はあせらず、とにかく事故のないように」
新しく参加する人のため、毎日毎日、厳しく注意を呼びかけてくださいます。

そのあと作業内容が発表されて、班分けをし、行き先別にバスに乗って被災地に向かいます。
着いたら昼休みをはさんで3〜4時間作業をして、夕方には遠野に戻ってきます。毎晩、自由参加のミーティングがあり、改善できるところは翌日から改善されるそうです。

作業内容は、

・水産工場から流出した大量のさんま・鮭ががれきや土砂にまじって腐っているのを、拾って一か所に集めていきます。アルバムや手紙などが見つかったら、拾って別にしておきます。

・一般家屋の床下の泥出し。大工経験者の人が床をはいで、そのあと一般ボランティアが中の泥を出します。泥を袋につめて運び出したら、消毒用に石灰をまきます。

・小学校の校庭の整備。細かい破片のまじった泥の層をシャベルでとっていきます。手作業でがちがちの泥を削っていましたが、もう重機でやることになったそうです。

・保育園の清掃。床や壁をきれいに水拭きして、園庭や床下は泥出しをします。

4日間で行ったのはこれだけでしたが、ほかにもいろいろな作業がありました。
参加してみて、マンパワーが必要だということがよくわかりました。特に、使える建物の清掃・整備帰省したときぐらいしか行けないけれど、また参加しようと思います。

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花冷えが続いていましたが、今朝はポカポカの陽気。
キャンパスに桜が咲きはじめました。

岩手に届くまで、あと1か月。

ハートの

 
 雲!

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初級日本語 (9)活用形・漢字の数

友だちと太宰府神社に行ってきました。ご神木の飛梅が満開でラッキー
立札に、飛梅の実で作ったお守りがあると書いてありました。買おうかなと軽く思って聞いたら、なんと10万円で漆の箱に入ってました
「かきけし(書消?)の儀」といって、梅の実が黒くなるまで天神様の正式名を書く儀式をして作るそうです。昔は大名とか庄屋さんが買ったものだとか。こころよく説明してくれた神主さん…ありがとう(涙)

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学生によく聞かれる質問。
「あといくつ形(活用形)があるんですか」
「いくつ漢字を覚えれば新聞が読めるんですか」
「日本人はいくつ漢字を知ってるんですか」

多すぎて嫌になってきたとか、勉強の計画を立てたいという理由で聞いてくるようです。

動詞の活用形…13個ぐらい
 ・ます形、辞書形、て形、ない形、た形、可能形、ば形、たら形、意向形、命令形、受身形、使役形、使役受身形。
例)よみます、よむ、よんで、よまない、よんだ、よめる、よめば、よんだら、よもう、よめ、よまれる、よませる、よまされる
 ・それぞれ、動詞のグループごとに活用規則がある。
 ・可能形、受身形、使役受身形はもとのグループに関わらず、すべて競哀襦璽廚汎韻験萢僉

学習者が覚える/日本でよく使われる漢字の数…2000ぐらい(常用漢字は1945字から2136字になりました)
 ・非漢字圏の学習者の場合、…初級では100〜300字学習する。
 ・小学校で習う漢字が約1000、中学校で習う漢字が約1000。
 ・JLPT(日本語能力試験)の旧1級も約2000字が目安だった。現在のN1レベルは基準を公開していないが、だいたい同じレベル。
 ・日本語母語話者は3500〜5000ぐらいの漢字を知っている。

こんなときに限ったことではありませんが、学生に対して「多いでしょ」「難しいでしょ」という態度はとらないようにします。なるべく、「なんて簡単」「これだけ?」「やればできる」「できればいいことある」と思ってもらえるようにします。

初級日本語 (8)はじめのスモールトーク

上司から、「妻の手作りです」とチョコレートケーキの差し入れをいただきました。手作りのお菓子はおいしい

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授業のはじめには、雰囲気づくりのために、ちょっとしたおしゃべり(スモールトーク)をします。

「朝ごはん、食べましたか。」
「週末、おもしろいことがありましたか。」
「○○のニュースがありましたが、誰か見た人はいますか。」

など、日常的なことが主な話題です。おしゃべりとはいえ授業の一部なので、教師が好き勝手に話すのではなく、習った表現の中で無理なく聞き取れる質問をします。言語的にチャレンジングな質問をしたり、ミスを訂正したりはしません。学生は、言いたい内容によっては、日本語でうまく言えなくても、媒介語で話してもかまいません。

 みんながおたがいの生活や興味について話せる関係であること、
 文法にとらわれすぎず、内容のやりとりができること、
 何から始まりどう進むかわからない、「本当の」会話をすること、
 口/頭を「日本語モード」に切り替えること。

本題前のたった数分間ですが、授業の大事な素地がつまっています。
週数回しか学生に会わない教師にとっては、学生の様子や意外な交友関係が見えたりして、いい情報収集の時間にもなります。

動詞の過去形を習うと、このスモールトークが一気に様になってきます。

英会話学校に行っていたときは、毎回、「何か質問ある?」という問いかけから始める先生がいました。授業がない日でも英語や欧米文化にアンテナをはって過ごそうという気持ちになり、これもいい方法だなと思いました。

ヤドリギ

キャンパスでヤドリギ発見。見事なぼんぼりと思ったら、
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もっとすごいのがすぐ近くにあった。
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初級日本語 (7)動詞のグループ分け

神社を通りかかったら、梅がきれいに咲いてました。太宰府天満宮も、今が見ごろかな。

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動詞のて形(見て/書いて)や辞書形(見る/書く)の作り方を学ぶとき、まずは、動詞をグループに分ける方法を学ばないといけません。
国語教育でいう五段・上一段・下一段・カ変・サ変の5グループを、日本語教育では3つのグループにまとめます。

授業前に、教師が確認しておくことが2点あります。
まず、3つのグループをその教科書で何と呼んでいるかです。これは教科書によって呼び名が違うからです(だいたいこれら↓のどれか)
  Ⅰグループ/Ⅱグループ/Ⅲグループ
  5段動詞/1段動詞/不規則動詞
  u-verb/ru-verb/Irregular verb

もう一つは、新語リストか索引を見て、その教科書がます形ベースか、それとも辞書形ベースかを確認しないといけません。学習者が初めて見る形が「よびます」なのか「よぶ」なのかによって、グループの分け方が少し異なるからです。

<動詞のグループ分け>
①日本語の動詞は活用規則によって3つのグループに分かれる。分け方には(幸いなことに)ルールがある。

②Ⅲグループの動詞は「します(to do)」と「来ます(to come)」だけ。「洗濯します/勉強します」などのする動詞もⅢグループ。

③ⅠグループとⅡグループを分けるには、動詞の音に注目する。
 【ます形ベースの場合】
 「よます/かます」のように、「ます」の前の音がi⇒Ⅰグループ
 「たます/ます」のように、「ます」の前の音がe⇒Ⅱグループ
 ただし、「ます/ます」のように、「ます」の前のiが1音のときはⅡグループ。また、「起ます」「借ます」のように、Ⅰグループに見えてⅡグループになるものもあるので、これは例外として覚える。
 Ⅱグループのほうが数が少ないので、「eます・1音のiますはⅡグループ」と覚えればOK。

 【辞書形ベースの場合】
 「書/泳/読」のように、最後の音が「る」以外のもの⇒Ⅰグループ
 「わる/つる/る」のように、「る」の前がa・u・o⇒Ⅰグループ
 「る/たる」のように、「る」の前がi・e⇒Ⅱグループ
 ただし、「る/家にかる/」のように、Ⅱグループに見えてⅠグループになるものもけっこうある。
 Ⅱグループのほうが数が少ないので、「iる・eるはたいていⅡグループ」と覚えればOK。

 説明をしながら、下の図を書くこともあります。左がます形ベース、右が辞書形ベースです。青字の説明(図の黄緑のところ)だけにばっさり絞ることもあります。

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④ルールがわかったら、プリントやフラッシュカードを使って、動詞を3つのグループに分ける練習をする。はじめはゆっくりでいい。未習の動詞をいくつか分けてみて、音に注目すれば新しい動詞でもグループに分けられることを意識させてもいい。

ここまでで、授業では20分ぐらいだと思います。

日本語母語話者の場合、動詞のグループは「〜ない」の形を頭の中で作ればすぐにわかります。「よない/はしない」など、「ない」の前がaになるのがⅠグループです。
日系人の学習者などで、ペラペラと話すようだけど活用形がどうも正確でないという人がいます。そんな場合は、「〜ない」の形をパッと作れるかどうか試してみると、習得具合を知ることができます。

ああー文字にすると長い!!

初級日本語 (6)会話

使っている教科書が文法シラバスを採用している場合でも、初級クラスの目標は、たいてい会話や短い作文ができることにおかれています。なので、たとえば

 ・ドアの前に猫がいます。写真は引き出しの中にあります。(存在詞と位置名詞)

という文法の課では、

 A:あのう、すみません。ABC銀行はどこですか。
 B:ABC銀行ですか。あそこに高いビルがありますね。
 A:ええ。
 B:あのビルのとなりですよ。
 A:そうですか。どうもありがとうございます。
 B:いいえ。

というような、「場所を聞く/説明する会話」ができることが目標になります。短い作文なら、たとえば「自分の部屋のどこに何があるか」を説明する文を書きます。

会話の練習方法は、
 ・CDで会話を聞き、何を話していたか、何と言っていたか、聞き取れたことを話す
 ・丸暗記する
 ・絵を見て会話を作る
 ・会話ビデオの音声を消して、映像に合わせて話す
 ・教科書のモデル会話をアレンジする
などがあります。ペアで練習して、最終的に何も見ずにみんなの前で披露する、というのがよくある方法です。表情、動作、口調などにも気をつけて、なるべく本当の場面らしく話します。

きれいな単文を作る文法力ももちろん必要ですが、会話ならではのスキルもあります。

・話の切り出し方、終え方 (「あのう、すみません。」「明日のテストのことなんですが、」)
・言葉のにごし方 (「かさがほしいんですけど。」「土曜日はちょっと…。」)
・言葉のキャッチボール (「ありがとうございます。/いいえ。」)
・確認しながら話す (「まっすぐ行って右ですね。」)
・助詞や音の省略(「ペン、持ってますか。」)

などなど。

それと、相手によって言葉を切り替える操作も必要ですが、初級日本語ではデスマス体がどうしても多くなります。
友だち同士の日本語とか、とっさのフレーズとか、もっとやりたい学生もいるだろうな。

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友だち作のクレープみたいなパンケーキ。ものすご〜くていねいに作ってくれました。ウマシ 今度はサワークリームで食べたい。
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初級日本語 (5)助詞

春節〜めでたいめでたい

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名詞文の次は、たいてい動詞文に入ります。

 ・土曜日にスーパーに行きます。きのう、友だちと公園でサッカーをしました。(動詞文と助詞)
 ・いっしょに勉強しませんか。Nに行きましょう。(誘い)
 ・デパートへ靴を買いに行きます。(目的)

初級前半の第二のヤマ場は、助詞だと思います。
何のために助詞があるのかわからないという学生がときどきいます。「わたし さかな たべます」で、充分「私は魚を食べる」という意味になるだろう、というわけです。

助詞の役割は、名詞と述部との関係をあらわすこと。
どれが主語でどれが目的語かは助詞を見るまでわかりません、もしかしたらこの文は「私を魚が食べる」かもしれませんよ、などと言って説明します。
(大学の先生の受け売り

初級前半が終わるころ、助詞に混乱する学生が出てきます。そんなときは、それまでに出てきた助詞の働きをざっとまとめると役に立つようです。

「に」なら…
 ①6時起きます。土曜日そうじします。(時)
 ②家帰ります。(=へ、目的地)
 ③母本をあげます。友だちCDを借ります。(相手)
 ④机の上ペンがあります。(存在の場所)
 ⑤買い物/買い物し行きます。(移動の目的)
 ⑥おふろ入ります。山登ります。友だち会います。

こんなところかな?できれば学生が習った順に並べられるといいと思います。
⑥は到着点とか対象と名前をつけてもいいですし、動詞とセットで覚えてしまうように言うこともあります。
「『が』は?『で』は?」と質問がとんできたときのために、ほかの助詞についても考えておきます。

文法書を見ると『に』の機能はこれこれで〜、と書いてあるのですが、学生が整理するのに役立つように、シンプルにまとめます。
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ふみこ
職業:日本語教師
中国・福岡・東京で日本語を教えてきました。
のんびり生きてます。

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