「アルスラーン戦記」第1巻のレビューです。

続きはこちら(※ ネタバレを含みます)

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「アルスラーン戦記」第1巻 書籍情報

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大陸公路の強国「パルス」の若き王子・アルスラーン。
永遠と思われた国の栄華が終わりを告げた時、すべての運命が変わる!!
荒川弘×田中芳樹の最強タッグで描く、世界最高の歴史ファンタジー!

国が燃えている……。世界はどれだけ広いのか?
大陸公路の強国「パルス」の王子・アルスラーンはいまだ何者でもなく、ただ好奇心にあふれていた。
「頼りない」「気弱」「器量不足」と言われたアルスラーンが14歳になった時、
遠国の異教徒たちがパルスへ侵攻。
王子・アルスラーンは初陣の時を迎える。
パルス軍の強さは古今無双。
パルスと敵では大人と子供、象と蟻。
この戦もパルスの圧勝に終わると誰もが信じていた……。
奈落へと落ちたアルスラーンの運命! 激動の英雄譚、ここに開幕!!

http://bookclub.kodansha.co.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=3950506

さて、田中芳樹氏原作「アルスラーン戦記」を
鋼の錬金術師や銀の匙などで著名な荒川弘氏がコミカライズした作品です。

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大陸公路で屈指な強国である「パルス」の若き王子・アルスラーン。
彼は今日も大将軍(エーラーン)であるヴァフリーズの指導の元、鍛錬をしていた。
剛勇無双で歴戦の勇者である父・アンドラゴラス三世とは対照的に、
彼は心優しき少年として育っているが、王の臣下や民からは頼りないと評されている。

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そんな中、アルスラーンはルシタニア捕虜の少年に攫われてしまう。
同い年の彼から聞いたルシタニアの信教、奴隷制度の批判・・・
そしてその後見た、奴隷に対する無慈悲な仕打ち・・・彼はこれで良いのか?と迷い始めます。
素直に奴隷として従っていれば死なずに済んだのに・・・と呟くアルスラーン。
王族としてパルス国で育った彼にとっては・・・ショックだったようですね・・・
まぁ、11歳の彼にはまだまだ分からない事なのかも知れませんが。

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そして、その3年後・・・14歳となったアルスラーンは初陣を迎えます。
第一次アトロパテネ会戦・・・誰もがパルス軍の勝利を疑わなかったですが、
運命は、アルスラーンを更に過酷な運命へと誘っていく・・・

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濃霧の中・・・構わず前進するパルス軍に待っていたのは、
落とし穴と火攻めという罠だった。
混乱し錯綜するパルス軍に追い打ちを掛けるように、
火や矢を放たれ、人や馬の焼死体が積み重なっていく・・・
荒川弘氏の十八番とも言える、ガチの命の取り合い・・・
とても凄惨で容赦がない光景に、思わず息を飲んでしまいました・・・:(;゙゚'ω゚'):

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裏切り者の出現、そして武道の師でもあるヴァフリーズの討ち死・・・
父親である王の行方不明・・・パルス軍はルシタニア軍に大敗を喫してしまい、
アルスラーンはダリューン1人に護られつつ・・・この凄惨な戦場を離脱します。

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国と国との戦い・・・策略や思想が渦巻く様相・・・
その戦いの迫力と人と人の繋がりの描写に、ただただ押されまくってしまいましたよw
そして、アルスラーンの心優しき描写とのコントラストと言いましょうか・・・
その交わりがとっても絶妙に描かれていて、とても手に汗握る展開目白押しでした。
プロローグ(アルスラーン11歳)は原作には無かった気がしましたが・・・あれはオリジナルなのかな?
でも、ストーリーや舞台、登場人物をより深く知れて良かったと思います。

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さて・・・第1巻の終盤でアルスラーン戦記のキーとなる人物と対面したアルスラーン。
彼を説得できるのか?そして奪われた王国を奪還できるのか?
物語はまだ始まったばかりだと言うのに・・・これからの展開が気になってしょうがないですねw
それぐらいにワクワクが詰まりに詰まった作品だと思った第1巻でした。