名古屋での長期出張業務が始まってとうとう10ヶ月になります。
何かと個性的な「名古屋飯」ですが、一番気に入ってお店廻りをしたのがこの「ひつまぶし」でした。
そろそろこのお仕事も終了、名古屋で週末を過ごすことも少なくなりそうなので、昨日はずっと行きそびれていた一軒「うな富士」さんに行ってきました。

これまで行ったお店も含めて、名古屋のひつまぶし巡りを振り返ってみます。

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うな富士さんはホテルのある金山から隣駅まで行く途中にあります。
鶴舞に向かって歩くこと約20分。11時過ぎに到着した頃には既に店先で待っている人たちが数組ありました。

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そして待つこと30分。ようやく名前が呼ばれて店内へ。
メインディッシュが出てくるまで、まずはこれをつまみにイッパイ。

こちらが肝焼き。
表面はしっかり目にこんがりと焼かれ、肝本来の苦味とよく調和します。さらに甘辛のタレと合わさって、ビールのおつまみに絶品でした。

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そしてメインディッシュのひつまぶし。
こちらも肝焼きと同じく、表面しっかり目でサクフワ、絶妙の焼き加減です。
タレは甘すぎず、辛すぎず。
三杯目にかける出汁はしっかりとしていて、うなぎのタレと混ざっても「出汁が利いてる」とわかるほどでした。

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こちらうな富士さんは全般的に「これぞ、ひつまぶし!」という印象でした。
特に何かが際立っているわけでなく、いい意味でスタンダードな直焼きうなぎが味わえ、薬味と出汁で三杯目まで美味しくいただけます。

ボクの食べ歩きはここが最終になってしまいましたが、初めにここに来ていれば、いい基準になったと思います。

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さて、ボクがもともとひつまぶしを食べ歩くきっかけになったのは、関西のグルメな友人から「名古屋に行くなら是非ここのひつまぶしを」と聞いていた「円明」さんに行ったことから始まります。

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出張作業も一ヶ月を過ぎ、一山越えた頃に円明さんを訪れました。
昨年の9月15日火曜日。
平日の火曜日は定休日だとも知らずに、小雨の降る中を金山から少し離れた西区まで、電車に揺られて向かいました。

お昼前にお店に入るとガラガラで、「いいですか?」と聞くと「どちらでも好きなお席にどうぞ」と言われ着席。
「ここ、大丈夫か?」とやや訝しみながらビールと肝焼き、そしてひつまぶしを注文。
そう、ここではひつまぶしは「うな釜飯」と呼びます。

まず肝焼き。これとビールから始めないと、どうも気分が出ません(笑)
うな富士さんと較べてやや濃厚な印象だったでしょうか。もうずいぶん前なので記憶が定かではありませんが。。

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そして、うな釜飯。
確かにおひつではなく、お釜に入って出てきました。
釜から炊くのでアツアツのホクホクです。
鰻は見ての通り、ほとんどタレ漬けになっておらず、ストレートに鰻本来の味が堪能できます。
そして薬味は、ひつまぶし定番のネギ、ワサビのほかに、糸のように細いきざみ海苔がついてきます。これが風味をグンとアップさせます。
以降のお店では海苔がついていないところが多く、個人的には残念でした。

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肝焼き、釜飯、いずれも入店時の不安を吹っ飛ばす美味しさでした。
しかし今からして思えば、こちらが一番異色だった気がします。
あっさり味の釜飯のひつまぶし。
でも一番リピートしたいのは実はここだったりします。

帰り際に店員さんから、当日は定休日だったのが、たまたま大口の仕出しが入ったので店を開けていたのだとお聞きしました。
いつもはこの時間いっぱいなのだとか。
納得。

おまけに「雨が降っているから」とご主人自らわざわざ車で最寄り駅まで送っていただきました。
友人に勧められて訪れたひつまぶし一軒目は、優しさに溢れた郊外の名店でした。

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円明さんを訪れた翌月。
意外にも、うな釜飯の元祖が金山にあることを知りました。

「三福」さん。
再開発された喧騒な金山総合駅の南口の中にあって、物静かな老舗らしい店構えが却って目を引きます。

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この日は肝焼きをオーダーせず、いきなりメインのこちらをいただきました。
「釜まぶし」。
それぞれ呼び名が微妙に違うんですね。

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円明さんと同じく釜飯になっており、アツアツですが、鰻の味付けはボクが思う「ひつまぶしの標準」に近かったと思います。

またここは鰻専門店ではなく、割烹料理屋さんです。
鰻が名物ですが、刺身や小鉢物など、日本酒のつまみに最高なメニューがそろっていました。こちらも評判がいいみたいなので、名古屋を離れる前にもう一度リピートしたいです。

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最後に紹介するのは、おそらく有名度ではダントツの「あつた蓬莱軒」さんです。

ボクは店舗が複数ある場合には基本的に本店に伺うのですが、ガイドブックで紹介されており、知り合いも「熱田神宮の南側に行った」というので、「神宮店」へ行ってきました。

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「ひつまぶし」はこちらの登録商標なんだそうです。
そしてこちらもまた鰻専門店ではなく、日本料理屋さんです。
だからなのか、決して敷居の高い雰囲気ではないのですが、入店時から会計まで一貫して接客態度が非常に丁寧でした。

注文して、まずビールが出てきたときに電話がかかってきたのですが、席から離れて用件を済ませて帰ってくるとビールは下げられており、新しいものを持ってきてくれました。
開けたビールが勿体なく恐縮してしまいましたが、教育が行き届いている感じで気持ちよく食事させてもらえました。

さて肝心の料理ですが、こちらは肝料理も肝焼き、肝煮、肝わさなど種類が豊富で、定番の肝焼きは少々時間がかかるとのことだったので、ビールのおつまみが欲しいボクはこちらの肝わさを注文しました。

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あっさりと美味しくいただきましたが、やはり肝は苦味の利いた”焼き”が良かったかも知れません(笑)

そしてこちらが”元祖”「ひつまぶし」。
比較的タレの甘辛度が高い印象で、鰻もサクッよりややカリッに近い感じだったような気がします。
ん〜、行ったのが去年の12月。半年経ってるからなぁ。
他店とのあまり細かな違いは思い出せません。

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出来ればこちらとうな富士さんは続けて訪問して味較べしてみたいところですが、この出張中では無理かな。

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というわけで約1年かけて、行きたいお店は一通り行くことができました。
再訪時はひつまぶしにこだわらず、いろいろ注文してみたいと思います。

ボクは関西にいるクセに、これまで関西風の直焼き鰻には興味が無く、専ら関東風の蒸したフワフワ鰻ばかり好んで食べていました。
ひつまぶしに限らず東海地区は関西と同じ直焼きで、これはこれで美味いものだと、ちょっと目覚めてしまいました。
大阪に帰ったら関西の老舗にも行ってみます。