生徒さんからリクエストを頂いたのでパテ・アン・クルートを久しぶりに焼きました。前に焼いたのはもう10年以上前、フランス人の友人のお母様に作り方を教えてもらいました。友人は「パテ・アン・クルートは買ってくるもので、自分で焼くものじゃないわよ〜」と言っていましたが、日本では日常的に手に入る食べ物ではないし、自分で焼くしかないでしょう。日本ではレストランでは前菜として登場することもありますが、フランスではデリだけでなくちょっと気の利いたスーパーになら沢山のパテ類がずらっと並んでいてまさに圧巻。どれにしようかなと迷うのもまた楽しです。
ちなみにパテ・アン・クルートは焼成時に肉が縮むことによって周囲の生地と肉の間に隙間ができます。フランスでも日本でもプロはここにグラスドビアンやコンソメで作ったゼリーをシュミネと呼ばれる空気穴から流し入れ、固めています。しかしフランスの家庭で作る場合は省略することが多いようです。何故って?面倒くさいから(笑)。私もレッスンで紹介する場合は参考までにレシピには書くけれど、実際の工程は省略してしまうかも。この作業で半日は完成が遅れるし。
それに上部に型抜きした生地を張り付けて、デコレーションを施すことも多いのですが、私はこれも省略します。何故ならこれ以上生地を増やしたくないから。パテ・アン・クルートって四方を囲む生地だけでもかなりのボリュームなのに、さらに生地を張り付けたりしたら、1切れ食べるにも苦労してしまいます。肉とのバランスも悪くなる気がするし。ルックス重視ならデコレーションは大事ですけどね。
鴨肉やフォアグラ、レバーを入れるレシピもありますが、今回は万人受けする豚と鶏のレシピ。日本では肉のジューシーさを重視して焼成時間を短くしている方が多いようですが、フランス人はお菓子にしてもパテにしても生地をしっかり焼き込むのが好き。なので焼成時間はトータル1時間です。おかげでとってもサクサクの生地に仕上がりました。心配していた底面もビチャッとならずしっかり焼きこめています。
余った生地とフィリングでプチバージョンも作りました。大きいものより手軽につまめるし、生地も薄めに仕上げられます。フィリングをアレンジしておつまみレッスンでやってもいいかもしれないなあ。
パテ・アン・クルートを紹介する12月の通年レッスンは下記の通りです。
12月10日(土)13時より 週末フルコース クリスマスディナー 満席
12月11日(日)13時より 週末フルコース クリスマスディナー 満席
平日レッスンに空席が出る可能性があります。決定次第お知らせします。
上記のレッスンの申し込みはこちらのフォームからお願いします。