2006年08月

2006年08月31日

質的転換

【CEDEC 2006】和田洋一氏の基調講演 ゲーム産業は第2の成長過程に! / ファミ通.com

この講演の関連記事をいくら読んでも、会長のおっしゃる「質的転換」したビデオゲームを、僕は具体的にイメージすることができなかった。

僕の貧弱な想像力では、マックス・ヘッドルームみたいな川島教授の首が、暗闇に小さく、うすぼんやりと浮かんだぐらいです。

途中、2.0という単語まで出てきたようだが、引き合いに出されたのは相変わらずSecond Lifeに欧米のModコミュニティ。他に何かないんだろうか。

この講演に触発され、質的転換したビデオゲームを具体的にイメージし、「目から鱗が落ちた。もう欧米には負けない。これで日本も大丈夫」と勇気付けられた人がいるのなら、そのタイトルをぜひ世界に向けて発表し、日本ゲーム業界の新しい夜明けとしてください。


関連エントリー:
Do It Your Self

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2006年08月29日

Blackburrow礼讃

ちょっと昨夜のエントリーの補足を。

インタビュー中に出てくるBlackburrowというダンジョンは、EverQuestを始めてAntonica大陸の西に生まれたなら、必ず最初に向かうことになる、低レベルの初心者向けダンジョン。通称BB。

しかしこのBlackburrowこそが、EverQuestの全ダンジョン中でベストレベル、MMORPGのレベルデザインとしての最高峰だと僕は評価している。あまりの面白さに、低レベルキャラを何体も作り直しては遊び倒し、当時はBlackburrowだけで一本のゲームとして売ればいいんじゃないかと本気で思っていた。

BlackburrowにはEverQuestの、MMORPGの面白さの本質が詰まっている、そう言っても過言ではないと僕は思う。

初めての「あの体験」こそが最高なんだと自ら刷り込んでしまい、以後「あの体験」以外を拒絶し、もう手に入ることの無い「あの体験」だけを追い求めてしまう。これはBlackburrowというダンジョンだけでなく、MMORPGというジャンルのなかでのEverQuest、それ自体にも言えるようだ。

EQ is like your first kiss. You'll never get that feeling back again But with Vanguard, we're not stopping at first base. Here's to hoping we all score.
-Brad McQuaid, CEO Sigil Games Online
Brad閣下からは、「EverQuestは君にとってのファーストキスなんだ」と諭されるが、原理主義者にとって、初期EverQuest以外のMMORPGは、MMORPGではない。それは現行サーバーのEverQuestすらも、拒絶する対象となるのです。

あの興奮をもう一度?〜「EverQuest」で時間まき戻しの新サーバーが稼動: 4Gamer.net
この二つのサーバーは,それぞれ「The Combine」「The Sleeper」と呼ばれており,FreeportやQeynosなどの都市を中心としたAntonica大陸のマップが,サービス開始時点(1999年)の状態にリセットされて存在しているのだ。当時,日本でのサービスがまだ行われていなかったにもかかわらず,実に2万人近いゲーマーが日本から接続したと言われている。そんな,7年前の興奮をもう一度味わいたい人や,歴史的MMORPGの創草期の雰囲気を体験したい人にとっては,かなり魅力的な新サービスと言えそうだ。
BB01BB02


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エバークエスト・フォーエバー

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エバークエスト・フォーエバー

日本展開もほぼ確定,新情報をどっさり得られた「Vanguard」: 4Gamer.net

4GamerがBrad閣下にインタビュー。

「3D,3Dと謳っていながら,街やダンジョンの構造自体は平面的で,簡単な道さえ暗記すれば誰でも迷わなくなるというゲームが多すぎる」

いきなり閣下の口から、時代の流れに完全に逆行する、頼もしい発言が飛び出します。

そこでインタビュアーが「EverQuestにおけるBlackburrowみたいな感じ?」と、早くも核心に近づき過ぎる質問をすると

「そう。まさにあんな感じのダンジョンこそが,“ダンジョン”と呼ぶにふさわしいと思う」

さらにインタビュアーが「デスペナルティがないゲームなんて真剣になれなくて面白くない」と、さりげなく誘導してみれば

「まったくもってそのとおり」

思わずガッツポーズしたくなるような、力強いお答えの連続です。

「EQ1スタイルというのは,最もやりたかったことです。なので,そう思ってもらって構わないでしょう。まったくもって正しい認識です」

さらに駄目押しで

「EQ1だと思ってくれて結構」

さすが閣下。期待を裏切りません。この言葉を聞きたかったんです。

このインタビューを読む限り、MS移籍後に彼らが盛んにアピールしていた「第三世代MMORPG」というコンセプトは、既にどこかへ吹っ飛んでるようだ。

彼らはEverQuestのオリジナルコンセプトこそが、唯一無二のMMORPGだと本気で考えている気がする。洒落じゃなくEverQuestをもう一度やるつもりなんだろう。

ビデオゲームにエバーグリーンは無く、常に進化し続け、日々価値観が変わるべきだと僕は思っているけど、ことMMORPGに関しては、UltimaOnlineとEverQuest以降、ほとんど進化することができなかった。きっと進化の袋小路に入ってしまったジャンル、正直なところ終わったジャンルなんだと思う。

今後MMORPGが進化することがあるならば、それは既存の系統樹の外で起こるような気がします。


関連エントリー:
E3のMMORPG関連まとめ
インスタンスその2、とりとめない話
チェックしてるMMO(の一部)

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2006年08月27日

見てほしいところを見てない問題

[GC 2006#41]さらにパワーアップした「Half-Life 2:Episode 2」の詳細情報: 4Gamer.net

Cinamatic Physicsという概念には大賛成なんだが、このEpisode 2のトレーラーをみて個人的に思ったことがひとつ。

もしストライダーが何か撃ってきそうだったら、おれだったらノンビリ見てないで、踵を返して逃げるだろうな。

FEARのアルマ出現時やラストの核爆発なんかでも感じたけど、3D空間で移動と視点の自由を完全に保証したデザインというのは、戦闘やカタストロフの見せ場を作るのが難しい。リアルで恐怖や危険を感じるような状況に遭遇したことを想像すればわかります。

製作者が見て欲しいところを、プレイヤーが見逃さないよう必ず見せるためには、移動と視点の自由を奪うか、カットシーンにするしかないのだろうか。

HL2本編の煙突崩壊シーンなんかは、ホバーの進行方向に合わせて目が釘付けになったかのように、自然に移動と視点の自由を奪ってましたね。あれもひとつのお手本だと思います。

この問題をアグレッシブに解決しようとしているのが、Gears of War。Yボタン押すことで、プレイヤーの周囲のリアルタイムイベントに強制的にカメラを向けるようになるらしい(06年E3時点での仕様)。

06年E3でのデモプレイを見てみると、序盤のヘリ墜落シーンで、そのボタンを押しているように見えます。

だいたいイベントに気づかなければボタンすら押せないわけだが、このムービーを見ると「今だ!Yボタン押せ!」みたいなアイコンを出しているのが、苦労を忍ばせる。

体力ゲージすら廃したようなゲームで、この試みが問題をスマートに解決できるのかは大変疑問ですが、「今」考えなくちゃいけない問題を解決するべくガチに取り組んでいる姿勢には、個人的に大変好感がもてます。

Gears of Warのムービーには、この他にも色んなことに一生懸命取り組んでいる様子がうかがえるので、下記のクリフBのインタビューと併せて、じっくり見てください。

シンプルな複雑性 -クリフ・ブレジンスキーが語る「Gears of War」のゲームデザイン: Slash Games

クリフBもValveもデザインの意識が大変高いことは確かなので、ハイエンドゲームの目指すべき方向とその問題点に対し、考え抜いたゲームデザインの「今」を見せてくれると個人的に期待してます。


関連エントリー:
Gears of Warその後

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2006年08月24日

最もプレイされているゲーム

ゴーストリコンがXbox Liveで最もプレイされているゲームに: XNEWS
Ubisoftはゴーストリコン アドバンストウォーファイターが、Xbox Liveのシングルプレイ、マルチプレイで最もプレイされているゲームであると明らかにしたそうです。
たしかCoD2のほうがちょっとだけ多く売れてたと思うけど、この数字を見る限り、GRAWのほうがユーザに支持されて長く遊んでもらえている、ということになるんだろう。

この調子なら、11月にリリース予定となっているUbiの兄弟作品、Rainbow Six: Vegasの売り上げも期待できそうだ。

R6Vegasもウォークスルーデモを見る限り、特殊部隊版CoDといった趣に大きくイメチェン。R6シリーズの特色だったプランニングもバッサリ無くなっており、GRAW同様、もはやタクティカルシューターとは言えないほどカジュアルなゲームデザインになっている。

つまり本作は、ややこしくシビアな戦略は置いといて「かっこよくファストロープで降下、かっこよくラペリングで突入」という、とにかく「オレってかっこいい」雰囲気にどっぷり浸ることが目的のゲームなわけです。

しかしコンソールシューター売れ線のツボと最新トレンドは必要以上に押さえており、今まで地味でパッとしなかったぶん、何が何でも売っていこうという開発陣の意気込みだけはビンビンに伝わってくる。

旧R6ファン、とくにPC版プレイヤーからは強烈に叩かれることが予想されるが、マイノリティは無視するが得策という、このご時世らしいゲームの立ち位置を、僕はとりあえず肯定し、生暖かく応援していこうと思う。

みんなに愛されるということは、誰かに嫌われるということです…


関連エントリー:
Rainbow Six: Vegas

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2006年08月23日

神様と呼ばれた男

ニンドリドットコム〜宮本茂さんインタビュー〜

Miyamoto on Wii, new side project - News at GameSpot
Mario creator talks to the Japanese press about his involvement in a museum installation and explains why Nintendo decided to "destroy the paradigm" of the games industry.
いちど身についたものを捨てるのは大変だ。

とくにゲームの神様と称えられるような成功体験の持ち主なら、ちょっと想像ができないほど大変なんだろうと思う。

いまの国内市場は10年前と違い、非ビデオゲーム的とでも言うべき価値観が台頭している。その程度のことは、ゲーム製作に関わっている人間なら、誰もが頭では理解しているはずだ。

しかし、僕らのような30代、20代の人間ですら、ほんの10年前のウイイレやGTや鉄拳で遊んでいた頃の追体験を求めていたりする。

かといって、ハナからゲームのわかってない人間が、ゲームの価値観を壊すのも難しい。内なる原点というべきゲーム観のない人間に、そもそも非ビデオゲームという座標は存在しない。頭ではいくら理解しているつもりでも、そこから魅力的なものが生まれるわけがない。

冷徹な状況判断で、数十年に及ぶ骨まで染み付いた価値観を捨てる。

わかって捨てた奴に、捨てられない奴とわかってない奴がケンカを売っても、いまの国内という土俵では、なかなか勝つことはできないだろう。

Wiiのテニスとかも、武を極めた達人が争いを避けるために相手と仲良くなってしまうような、一見ライトに見える神の領域なんだろうか。もっともらしいようで全然関係ない話をしてるので結論を言っておくと、僕はWiiでいまさらテニスとか遊びたいとは思わないので、さっさと新しいゲームを作ってください。

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2006年08月22日

全滅したら困る

従来の据え置きハードのベクトルであった高性能至上主義が衰退して、携帯機や性能向上を目的としない据え置きハードが台頭してくると、さかんに言われてます。

どっちが勝つとか負けるとか、みんないろいろ言ってますが、ユーザーからすれば、べつにどっちかが全滅するまで戦わせる理由はないし、全滅させる必要もないですよね。世界中の人たちがビデオゲームで遊びたいと思う限り、どちらも共存するべきだと僕は思います。

というか、僕も新しくて面白いと自分が感じれば、リズム天国だろうとCrysisだろうと、どんなプラットフォームのタイトルでも遊びたいと思うような人間なので、個人的にはどっちに全滅してもらっても困ります。

それでもWeb界隈を見回すと、「全世界から高性能ハードが全滅するまで」と言わんばかりの勢いの、鼻息が荒い人が多いのは何なんだろう。

特定プラットフォームの熱狂的なファンだろうか? 他には特定プラットフォームの株(ホンモノ)を買い増しまくってる人のポジショントークとか? 高性能ハードでのゲーム開発を通じ、先行して技術を身に付けられるのが困る、という必死な事情の人もちょっぴりいるのかもしれない。

僕はビデオゲームから多様性がなくなるのが一番怖いです…


関連エントリー:
お盆と近況
任天堂の技術力低下が懸念される件
けなしあう人たち

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2006年08月19日

メイドインワリオ

ひさしぶりに初代メイドインワリオをちょっと触ってみた。

発売された当時は、すごいゲームが出たと思ったけど、リズム天国を遊んだ後のせいか、あんますごいゲームに感じないね。デモのテンポもこんなに悪かったっけという感じ。

ビデオゲームというのは一瞬で価値観が変わってしまうな。

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2006年08月17日

CryEngine2テックデモその4

crysis03夏らしい画像を一枚。

雲の影が落ちるのは気分出そうだね。

スタッフ全員でボラボラ島あたりに取材に行ったりしたんだろうか。僕の勝手な予想では、彼らそういうアホなことにお金を使わない気がする。

そういえばFarCry発売直前に、CrytekにAdobeの手入れがあったというニュースが有りました。もしかすると犯罪的にケチかもしれません。

PDFによる詳細なドキュメントはこちら


関連エントリー:
CryEngine2テックデモムービーその3
CryEngine2テックデモムービーその2
CryEngine2テックデモムービー


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2006年08月16日

字が読めない

Dead Risingで、文字が小さくて読めねーよ問題が発生している模様。

Capcom Responds To Claims Dead Rising Is Unplayable On SDTVs
Capcom USA BBS

あのフォントサイズは、さすがに小さなSDのレターボックスじゃキツイと思う。

過渡期なのでいつか必ず起こると思ってたけど、SDとHDの両方の可読性を満たして、さらにHDならではのGUIのパフォーマンスを引き出すというのは、やっぱ大変だ(Dead RisingのGUIが特別パフォーマンスを使い切っているとは思いませんが…)。

deadrising

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アナログスティック

MS、FPSのための新しいXbox360用コントローラを開発中? G-Captures
マイクロソフトプロダクトユニットマネージャーのロバートウォーカー氏は「新しいコントローラはより高い精度を求めるゲームのために改良し、より正確なアナログスティックを備えています。」とGamefestで明らかにしました。
FPSのAimの場合、どんなデバイスだろうとマウス+キーボードには絶対勝てっこないのですが、DSのタッチパネルやWiiコン(これは未知数ですが)の登場で、アナログスティックのポジションはさらに落ちてきています(その負性から、Stop and Popや遮蔽物からのAimみたいな、コンソールならではデザインが生まれたという、ポジティブな面もありますが)。MSとしてもとりあえず何かしらの手を打って、十八番であるFPSでの自社ハードの優位性だけは確保する必要があるんだと思います。

でも360が目指す方向としては大変良いんじゃないでしょうか。右スティックの改良程度なら、むしろ360の場合は、こっちのコントローラを標準にしてもいいぐらいだと思います。

いまの時代、何から何まで標準的で、誰もが気に入る汎用的なプラットフォームを作るのは難しい。各コンソールがターゲットユーザーをきちんと決めて、特色のあるデバイスとコンテンツを用意して、それをしっかりアピールするのもいいんじゃないでしょうか。とくに360の場合は支持層と十八番がハッキリしてるわけだし。

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2006年08月15日

お盆と近況

世の中お盆のようですが、ネタもないんで、近況がてら思いついたことを書いてきます。

Preyは未だプレイ中。Gears of Warが出るまでは目ぼしいタイトルも無いし、ダラダラ遊んでおきます。でも正直凡作だね。Black同様出る前に煽りすぎて申し訳ない。クリアしてもまだ言うことありそうなら一応エントリー立てます。

Dark Messiah of Might and Magicのデモも遊んでみた。M&Mの世界を舞台にしたアクションRPGというか剣と魔法中心のFPS風アクション。CondemnedとかRiddickみたいな感じです。RPGの要素はほとんど無いみたい。Source Engineらしい空気感のある空間表現がいい感じです。水中の表現とかもHL2と違ってファンタジー風。デモを見た限りでは、ちょっと雑なところが目に付くけど、アートやキャラクターの作り込み次第では、この手の層から人気が出そう。評判次第では製品版買おうと思います。

Daed Risingは速攻デモ落として遊んでみたけど、買う必要は無いという結論に。しかし北米を意識すればするほど、より日本的になるというパラドックスを感じるのは僕だけだろうか。このへん思うところあるので、まとまったらなんか書きます。

それとE3が来年から規模縮小ということで、あちこちで色々言われてます。北米が日本市場の後追いをしてるように言ってる人がいるみたいですが、TGSの規模縮小と同じ意味ではないと僕は思う。

北米コンソール市場は04年から05年にかけて数パーセント縮小したけど、PCゲームなど含めた全体ではまだ若干増加してます。06年、07年と横ばいから減少に転じたとしても、次世代機への切り替えタイミングが終わる07年、08年あたりから、また多少の増加も見込めるんじゃないでしょうか。仮に04年までの好況を北米ゲームバブルと呼ぶならば、それは終わるのかもしれませんが、日本市場の構造的なジリ貧状態とはちょっと違うし、それを後追いしてるとは僕は思いません。

僕が思うに、E3というかゲーム市場には虚実両面があって、虚の部分を膨らませすぎて首が絞まってきたから、ちょっと実態を見直すか、という動きが今回の縮小という結果になったんじゃないかと思います。出展されていたゲーム、つまり虚実のうち実の部分が、ある時期から盛り下がる一方だったのは事実ですし。僕の印象では、E3の実の部分のピークは03年、04年ぐらいだったと思います。とくに今年は期待はずれで、僕もE3関係のエントリーでその気分を書きました。

E3途中経過の感想

というか今年のE3の感想で、あからさまにガッカリしたとBlogで書いてた人ってあんまりいなかったような…

これに絡めて、北米でのプロセッサ性能至上主義の崩壊を唱える人もいるようだけど、これも僕的には半分だけ同意という感じ。日本と同じように北米市場でもDSやWiiが他を抑えて圧倒する、という事態にはならないでしょう。

にんてんその2

EAがPSPからDSにシフトし始めたというニュースも、北米でのプロセッサ性能至上主義の崩壊に絡める人がいましたが、単なる携帯機市場でのシェア争いであって、これをプロセッサ性能云々というのは大げさなんじゃないかという気がします。携帯機に関しては、GB時代から性能の優劣とシェアは無関係でしたし。

もともとGBAを中心にした携帯機市場は日本以上に元気があったわけです。それと併せて性能向上を目的としないライト向けの据え置きという、いままでゼロだった市場が成長しはじめるだけの話で、それはハイエンドとうまく住み分けることで、どちらも共存していくんじゃないでしょうか。

つまり今までほぼ1方向のベクトルだけで、ライト:ヘビーの1:9だったような比率が、3:7や4:6といった感じに多様化する、という話なんだと思います。普通に考えても小さな子供に馬鹿高いハードをポンポン買い与えるわけにいかないしねぇ。まぁものすごく長いスパン、次々世代機とかになったら、その比率が逆転したり、ビデオゲームというフレームそのものにも抜本的な変化があるのかもしれませんが。

ただプロセッサ性能だけを追求して、ソフトウェア、つまりゲームを軽視した反動がくるのは、多少仕方がないと思います。去年・今年のE3が全然駄目だと感じたのもそれが一番の原因で、次世代機という器の上で書き割りの映像が上滑りをする祭典という印象でした。ある日突然「次世代のゲームを作るように」と言われたって作れるわけないのは当たり前なんですけどね。

WarDevil

言うまでも無いことですが、ハードとソフト、テクノロジーとデザインはビデオゲームの両輪なわけです。僕がここ数年PCゲーム、特にFPSに傾倒していたのも、デザインとテクノロジー、動機と構造を相対化していて、テクノロジーがデザインを生み、デザインがテクノロジーを生むという、ビデオゲーム本来のシンプルな魅力を感じていたからです。

Doom3レビュー

近況のはずが、日ごろのモヤモヤが溜まっていたせいか、いつのまにか大変長くなってしまった。ジジィなもんで、同じ話を何度も繰り返すクドさには目をつぶってもらって、言いたいことはリンク先にもまとまってるので適当に読んでくださいな。あとお盆はずっとリズム天国してると思います。

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2006年08月10日

本部長その2

マイクロソフト Xbox事業本部長 泉水敬氏インタビュー:
Xbox 360が爆発的に普及する方法は2つある


なんかいろいろ抱負を語ってるので、いきなり全否定してしまうのは悪いんだけど、日本国内で360が爆発的に普及するなんて状況は 絶対に ありえないと思います。

なぜ360が日本コンソール史上類を見ないほど壮大にコケたのか、という議論はいたるところで見かけるので、今日はどうすればコケなかったのか、せめて被害を最小限にとどめることはできなかったのか、という歴史のif...を僕なりに考えてみる。

今回の失敗の最大の原因は、本体の世界同時発売にこだわった、MSの戦略にあったと思う。

リージョンフリーと言われているPS3なら、企画承認システムを日米欧で統合したり、本体を世界同時発売にするのも理解できる。だが360はリージョンプロテクトがかけられていて、日欧米でソフトの互換性も無く、ロンチのラインナップも各国ごとに企画や製作がバラバラで殆ど重複していなかった。なぜMSが本体の世界同時発売にこだわる必要があったのか未だによく判らない。誰か合理的な理由を教えてください。

もし北米だけ1年早く、せめて半年だけ先行発売していたなら、状況は変わっていたんじゃないだろうか。ちょっと妄想してみます。

05年11月、北米先行発売。日欧にまわす予定の本体を、一気に全米の店頭に並べることが出来るので、ロンチ直後のホリデーシーズンに在庫切れという、考えうる最悪の機会損失を回避。だがそれだけで旧箱と並ぶ、05年中の150万台販売も夢ではなかったと思う(実際は在庫不足で05年中に60万台しか売ることができず、翌年4月にやっと150万台)。

北米でロケットスタートを切ることができれば、欧州はもちろん、日本国内での360への関心も高まり、参入しようとするサードも今以上に増えただろう(ぶっちゃけ今は最悪なので)。

06年の11月までに北米だけで350万台売ってから、満を持して日欧でも販売開始。1年遅らせたことで各国オリジナルのロンチタイトルも増えているし、完成度も当然上がっているはず。そこに値下げだのGears of Warだのを織り込んでいけば、06年中に全世界500万台販売という数字も現状よりラクに達成できそうだ。

日本国内だって、ロンチのラインナップをしっかり揃えて、参入サードの情報や発売予定タイトルのアナウンスさえしっかり出来ていれば、少なくとも旧箱ロンチより売れないという、本当にどうしようもない事態は回避できたんじゃないだろうか。

というか今の日本の360の状況は、販売台数の多少の増減なんて別にたいした話じゃなくて、参加プレイヤーが全員降りてしまいそうな、まったく希望の光が見えないところが問題なわけで、それは多少改善できたはずだと思う。

まぁ今さら何を言ってもどうしようもない。これからも普及のために、細く長く根気強くがんばってください>本部長様


関連エントリー:
本部長

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2006年08月07日

リズム天国

一気にクリア。

つんくさんに教わるリズム論「リズム天国」でノリ感アップ 前編、 後編

つんく♂の動機と、その動機をビデオゲームとして昇華させた任天堂のゲームデザイン。一口で言うのは簡単だけど、この連携が奇跡的にうまくいった、プロの門外漢が関わったビデオゲームとして、過去最高クラスの仕上がりと思われます。

うーん。任天堂やりますね。

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2006年08月04日

Gears of War発売日決定

Epicから今週大きな発表があるということでしたが、Gears of Warの発売日が11月12日に決まったようです。

DailyTech - Microsoft's PS3 Counter Offensive Named

かなり微妙な日付というか、もう一ヶ月ほど早く出して他陣営を牽制しつつ様子見するのかと思ったけど、ストレートにぶつけてきた。実際はこれでも相当厳しいスケジュールのようで、デモ配信の余裕も無いとの事。

9月27日、28日にスペインでX06が開催されるので、そこで何か別の牽制球を投げるのかもしれませんが、実際いますぐ使える手持ちのカードって、Gears of Warの発売と、399ドルバージョンの本体100ドル値下げぐらいなんですよね。

Halo3の発売日や、ポストHalo、年末に用意しているというサプライズも、発表しただけじゃ大きく数字が動くことはないので。

Gears of Warのユーザ評価も全然未知数だし、本体も馬鹿売れというわけじゃないし、安泰といわれていた北米だってまだまだ判らない。

3陣営とも不確定要素が多杉。来春まではどうなるか本当に判らないです。

野次馬ゲーマーとしては最高に面白いのですが…


関連エントリー:
Gears of Warその後

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