2004年12月19日

西武鉄道、取締役会7年も開かず

西武鉄道、取締役会7年も開かず」だそうだ。

上場企業ではあってはならないことだが、非公開企業ではよくあることだ。
(だからといって、西武鉄道の行為がいいわけではない)

株式公開指導などで、非公開企業にいくと、取締役会は、「登記用」に作ったものだけ、という場合が多い。(代表取締役の選任など)。
株主総会も株主が特定少数の場合だと、登記に必要なものしかないところが多い。
(決算の承認をしていないこともよくある。取締役の報酬総額決議もまたしかり)

会社で議事録を作っていることもあるが、
司法書士事務所さんに丸投げで作ってもらい(司法書士さんは当然、ひな形をたくさんもっている)、あとは取締役が書名、押印するだけだ。
押印も実印不要の場合(平取締役であれば、多くの場合、個人認印でOK)は、適当に会社担当者や社長が押すだけだ。
それをもって、司法書士さんが登記所に持ち込み、一丁上がり!

だから、必然と監査法人が出すレポートも、
「商法に従って取締役会、株主総会を開く必要がある」
というのが、おきまりのように入ってくるのである。

こちらにとっては、報告書のネタになるので、まあ、商売としてはいいのだが、むなしくなるときもある。

西武鉄道も彼らにとっては、取締役会など不要だろう。
商法どおりに取締役会を開いたところで、
型通り、誰かが適当に司会して、お茶のんでしゃんしゃん。と。

・・・・だから、取締役会を開く必要はない、ということではない。

おそらく同じようにしゃんしゃん役会だった(想像)昔の三越百貨店も
ある時の取締役会でクーデターが起き、当時の岡田社長がいきなり解任された
ということがあった。
形式的であれ、きちんと定期的に開いておけば、いざ、というときに
商法が想定していた機能が働くわけである。
(もっとも、この岡田社長の解任が望ましいかどうかという評価は、資料もなく、私にはできないのであしからず)
もし、法律上の取締役会が定期的に開催されていなければ、このようなことは難しかっただろう。まず(法律上有効な)取締役会を開かせるところから、はじめなければならないのだから。

もともと法律は利害対立を解消するためにある。

利害が対立していないところでは、法律は空気のような存在で、特段、必要とは思われないものだ。「そんな規定が無意味なんじゃないの?」とね。
ところが、いざ利害が対立すると、さまざまな法律が駆使され、それを上手に利用するものが実利を得ることとなる。

なんとなく法律と医者って似てますかね。普段は必要性は全く感じないのに、いざって時には、必要不可欠となる。
だから、弁護士と医者ってのは、特別な存在として扱われているのだろうかね。
それに加え、会計士ってのは、普段からいらないもの扱い、いざって時は、会計上、税務上の怪しげなオピニオンや、企業の不正のいいわけに使われたりする。商売としてはともかく、必要とされる度、でいえば、弁護士や医者ほどではないのだろう。
いやいや会計士にも、ちゃんとしたまっとうな存在理由はある、のだと思う。
会計士の存在理由は平時にこそある。監査という形でね。

ところが、平時に医者や弁護士の必要性を感じないのと同じ理由で、普段はいらないもの扱いとなり、いざって時には、最終的に法律の世界になってしまうから、補助的な扱いにとどまってしまう。税務訴訟や粉飾決算などの訴訟で、会計士が中心的な役割を果たすことはないのだ。
裁判になったら弁護士の出番なのだから。(会計士は補助するのみ)
会計士はどっちかというと、ちゃんと監査してなかった、とか、粉飾加担とかで責められるほうですからね。

なんかグチになってしまったような、話がどんどんずれていくような。
別に弁護士や医者になりたいわけじゃないのだけど・・・。

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