~後編:サッカーを通じて得る刺激、成長



「サッカーが好きだしね、関わってる人といろんな触れ合いが出来るっていうのは楽しいし、

 人間が拡がるような、いろんな刺激をもらって。人間的にも成長が出来るなって思うとこ

 ろが多い。」


そう語るのは、中国リーグの運営委員長、全国社会人連盟の常務理事、Jリーグのマッチ

コミッショナーと多忙な日々を送る佐々木理さん。Jリーグのマッチコミッショナーとなる

に至ったのにはファジアーノ岡山との関わりがあった。


社会人の全国大会でマッチコミッショナーをやっていた折、JFLの方々と知り合いとなり、

「JFLのマッチコミッショナーやりなよ」と声を掛けられた。JFLのマッチコミッショ

ナーをやっているときに、JFLへと昇格を果たしたのがファジアーノ岡山ネクストだった。


ファジアーノ岡山ネクストの試合でマッチコミッショナーを勤める機会が出来た。そこから

今度はJリーグから「岡山県はJリーグのマッチコミッショナーが一人しかいなくてもう

一人欲しい」とファジアーノに打診があり、「佐々木君、推薦してあげようか?」とオファ
ーが届く。こうしてJリーグのマッチコミッショナーとなり5年目を迎えた。


「そのときのファジアーノのGMされてた池上さんであるとか、今、京都サンガの取締役の

  小川さん。当時のファジアーノの幹部の方々にはいろんなことを刺激を受けたなあ。そう

 いう人とかファジアーノの社員の人らも仲良くなってコーチングスタッフとも知り合いが

 出来て。やっぱり謙虚。すごい謙虚な姿勢を持ってて。それを先ずすごく刺激を受けた。」


Jリーグ研修後の懇親会の時には原博実氏から「いつもお世話になります」と丁重な挨拶が。

日本代表のセンターフォワードだった神様のような人から杯を交わしに来て下さるなんて。

すごいなと感激した。


横浜でマッチコミッショナーを担当したときのこと。控え席からはガラス張りでピッチが見え

ていた。ロッカールームに向けて歩いてゆく選手たちが、歩きながらを会釈をして通り過ぎて

ゆく。そんな中、立ち止まって控え席に向かい深々と一礼した選手に目が留まった。


それは三浦知良選手だった。


「話もしたこともないのに、あんな最敬礼みたいな挨拶してくれて感動して。マッチコミッ
 ショナー席に座って書類にサインしていると、横浜FCのGMの奥寺康彦さんがやって来
 て、『奥寺でございます。宜しくお願いします。』と恐縮してしまうくらいの挨拶も受け
 て。そういう方々に刺激を受けるなあ。こうならなあかんな人間は、って。」


中国サッカーリーグの理念のひとつに「9地域で一番の品位、品格を持つリーグとなる」と

いうものがある。自身が受けた感銘や感動が、にじみ出ているような、浸透しているような

地域リーグへ。体力的にはしんどいけれど、愛するサッカーを見ること、サッカーに貢献が

出来る充実した日々が続いている。




 Text ;中村マサト(フリーランス)

 ※本稿は佐々木理氏への取材(2020年7月)をもとに構成したものです。