2006年09月19日

公立同士だけど

パソコンの接続不良のため更新が遅れましたが、一昨日豊橋で行われた2試合の観戦記を書いていきます。(第1試合は2回から観戦。四球数や安打数などは全て2回から数えたものです。ただ、1回は両チーム3人で終わっていたので、数自体はさほど変わらないと思います。)

刈谷 000|000|010|1 野田
新城東000|001|21×|4 眞田

刈谷野田君、新城東眞田君両エースの投げあいで5回まで0−0の投手戦となりますが、6回に試合が動きます。

先頭の1番黒田君が四球で出塁すると2番伊藤君がバントで送ります。続く3番堂地君がセンター前ヒットでつなぎ、1死2,3塁のチャンスを作ります。(センターのバックホームの間に堂地君は2塁へ)ここで、4番肥田君が2−0からの外角真っ直ぐを弾き返し、セカンドの右を抜けるライト前タイムリーヒット。均衡を破ります。

新城東は7回にも先頭の7番桃井君がファーストゴロエラーで出塁すると8番請井君が送りバント。続く9番海野君もバントで(セーフティーバントが結局送った形に)
2死3塁とします。このチャンスに1番黒田君は初球を打ってセカンド左へのゴロ。このゴロをセカンド松谷君が弾く間に(エラー)3塁ランナーの桃井君がホームイン。さらに2番伊藤君が四球で歩いて2死1,2塁とすると3番堂地君が0−1からの真っ直ぐを弾き返し、三遊間を破るヒット。レフトがやや処理をもたつく間に、2塁ランナーの黒田君がホームに帰り、3−0とします。(もたつかなければ微妙なタイミング)

刈谷は7回まで眞田君の前に1安打に抑えられますが、8回代打の山路君がサード強襲のヒットで出塁。1番温谷君が送って、1死2塁とします。その後2死となりますが、3番近藤一君が0−1からの内角真っ直ぐをライト前にタイムリーヒット。1点を返します。

しかし、新城東はその裏2死から7番桃井君、8番請井君、9番海野君の3連打で2死満塁とすると1番黒田君の打席カウント1−1から野田君がワイルドピッチ。3塁ランナーが帰って4−1とすると9回眞田君が1安打許すものの得点を与えず、逃げ切りました。

新城東は5回まで野田君の前に3安打、無四球に抑えられますが、6回以降真っ直ぐをとらえ出し、得点を重ねました。下位打線のつながりが良かったです。3番堂地君、4番肥田君もなかなか力のあるところを見せました。

エースの眞田君は4安打完投。120キロ中盤から後半の真っ直ぐに力があり、刈谷打線を押していました。(球速は近くで計測でしていた人がいたので、少し見させてもらったものを参考にしています。)スライダーも効果的でした。ただ、5回まで四死球5つとやや制球を乱す場面があったので、そのあたりはやや気がかりな部分ではあります。

刈谷はエースの野田君(今は珍しくなったエースで4番、キャプテン)が120キロ中盤から後半の真っ直ぐとスライダーのコンビネーションを武器に5回まで相手打線を抑えていましたが、6回以降真っ直ぐを打たれる場面が目立ちました。眞田君と球速は変わりませんが、やや力が無かったように感じました。守備もエラーが出て、やや足を引っ張ってしまったように思います。

新城東、刈谷共に公立の進学校ながらなかなかチームとしての完成度が高く、夏に向けて楽しみなチームです。


津島 000|000|001|1 絹村ー宮崎
津島北000|001|001×|2 伊佐治

津島左腕絹村君(背番号10)、津島北1年生伊佐治君(背番号6)両投手の投げあいで第1試合と同じく5回まで0−0の投手戦となります。

その均衡を破ったのは6回裏。津島北はこの回から変わった宮崎君から6回先頭の3番後藤君がライト前ヒットで出塁すると1死後、ボークと四球、レフト前ヒットで1死満塁とします。ここで、7番山内君が2−2からの内角真っ直ぐをライトへ打ち上げ、犠牲フライ。1点を先制します。

津島は8回まで伊佐治君の前に3安打、1四球に抑えられますが、9回に意地を見せます。先頭の3番吉田尚君が四球で出塁すると4番吉田哲君が送って1死2塁のチャンスを作ります。ここで、5番神田君が初球の外角のやや甘くなった真っ直ぐを弾き返し、センター前タイムリーヒット。同点に追いつきます。

このまま延長戦かと思われましたが、津島北はその裏先頭の8番服部君が内角の真っ直ぐをとらえ、痛烈なレフト前ヒット。続く加藤君が送って1死2塁とします。1番海田君は大きなレフトフライに倒れますが、2番宇佐美君が2−2からの内角真っ直ぐを弾き返し、セカンドの左を破るサヨナラタイムリーヒット。津島北が劇的な勝利でベスト16に駒を進めました。

津島北は1年生伊佐治君が4安打、四球2の好投。後ろの小さいコンパクトなフォームから繰り出す120キロ中盤から後半の真っ直ぐに伸びがあり、スライダーにも切れがありました。打たせてとる持ち味が出ていたように思います。1年生ながらなかなか完成度の高い投手です。(牽制も上手い。)
打線はやや小粒なためバントなど小技を絡めて確実にチャンスをモノにすることが大切かと思います。

津島は先発の絹村君が5回まで3安打、四球1と好投しましたが、6回から登板の宮崎君がつかまり、継投がやや裏目に出た形となりました。絹村君は球速が110キロ中盤から後半ながら球質が重く、相手打線を詰まらせたり、フライに打ち取ったりする場面が目立ちました。宮崎君は真っ直ぐ、スライダーのコンビネーションが武器。
まとまってはいますが、真っ直ぐの球威がもう少し欲しいかなと思いました。



sportsda at 17:15│Comments(4)TrackBack(1)

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1. 観戦記リンクリスト ご覧ください  [ なぜか野球 ]   2006年09月19日 23:31
秋の観戦記リンクリスト更新中です。是非ご覧ください!ちなみに←サイドバーに常駐させてます。  今回より、takaさん の観戦記もお許しいただいたのでリンクさせて頂いてます。現在 16日の刈谷球場のレポをなさってます。元球児の視点での素晴らしい観戦記です^^ &...

この記事へのコメント

1. Posted by びーぐる   2006年09月19日 19:10
5 冷静に正確にかつ技術論で、素晴らしい観戦記です。スポーツ新聞以上です。これからもお願いします。
2. Posted by taka   2006年09月19日 22:30
そう言っていただけるのは大変光栄です。開催期間中はできるだけ観戦に行って、観戦記を書いていく予定ですので、ご覧いただければ幸いです。
3. Posted by kuroneko   2006年09月19日 23:36
こんばんは。
本当に素晴らしいです。
ちゃんと評価と課題を提示なさっていて、お若いのにさすがです。
スポーツ新聞ではこのような公立同士の試合は取り上げてももらえませんものね。素人の私ですが今後観戦する時に参考にさせて頂ます。

トラバさせて頂きましたのでよろしくお願い致します。
4. Posted by taka   2006年09月20日 01:50
ありがとうございます。強豪校以外の学校でも良いチームはたくさんありますから、そういった学校にも少しでも目を向けてもらえるようになってもらえれば嬉しいです。

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