2015年04月28日

☆No.65【大学の経営学は役に立つのか?】



「経営学者に経営はできない」
「理論と実際は違う」
「大学の経営学など実際の現場では役に立たない」

昔からよく言われていることです。

例えば、

『理論負荷性を強調する解釈主義的パースペクティブの観点から、マックス・ウエーバーが論じた「価値自由」について、それがいかなるもので、研究者はどう対処すべきかを論じなさい』

これは、先日私が大学院で受けた経営学のある分野における試験問題の一つです。

一見すると、確かに実際の経営に役立つとは全く思えませんね。
しかも専門的な勉強をしていなければ、ほとんど何を言ってるかすら不明だと思います。

これは経営学は実際の経営の役に立たないと言われる原因の一つです。


しかし私は、「経営学は、実際の経営に重要な示唆を与えることができるだけでなく
実際の経営に非常に有益な効果を生む知識となり得る」と考えています。

その理由は大きく分けて3つあります。


第一に、

理論的な背景を知ることによって、行動や決断、また仕組み作りにおいて、
その効果が一定レベルで予測できるようになります。

理論的な背景を知らずに何かに取り組むことは、効果的な結論を導き出すために、
やみくもに数をこなさなければならず、時間的な無駄が生まれます。しかし、数多くの基礎的な
理論的背景を知っていることで、最小限の時間で最大効率を生む判断と行動が可能になります。


第二に、

多くの事例を知ることで、理論を背景とした応用手法についての
選択のバリエーションが増えていきます。

基本理論に基づいて実際の事例を検証分析することで、応用が理解でき、実際の経営判断時の
バリエーションが増え、経営に最適解を与えることができる可能性が飛躍的に高まります。


第三に、

経営者自身の思考レベルの高まりによって、より良い経営についての洞察が高まっていきます。

良い経営とは何か?これは経営者にとって永遠のテーマです。
経営学を学ぶことで様々な角度から経営を観察することができ、経営がもたらす社会的価値
について深く検討し、常に正しく、良い方向へ進むことができるよう指針を得ることができます。


確かに、実際の経営現場を知らない学生が、これらを理解することは大変難しく、
疑問を抱きながら経営学を学んでいる学生は数多くいることも事実です。

結果、単位を取るだけの勉強に終始し、せっかくの学問が社会において
何も役に立たないという悲劇的な結果も生まれています。

大学で学ぶ経営学が実社会で役に立つことができるよう
その橋渡しを現役の「学生経営者」(笑)として取り組んでいきたいと考えています。