2010年04月03日

◆障害者の雇用は?◆

 障害者を雇用していますか?

■ 201人以上従業員がいらっしゃるなら・・・

 平成22年7月から法定の障害者雇用率を満たしていない一定規模以上の会社
は、納付金(1人不足するごとに1カ月4万円)を納めなければならなくなり
ます。


■ 障害者雇用促進法って何?

 平成20年12月19日、障害者雇用促進法が改正され、平成21年4月から段階的
に施行されています。

 この障害者雇用促進法という法律の目的は

「身体障害者又は知的障害者の雇用義務等に基づく雇用の促進等のための措置、
職業リハビリテーションの措置その他障害者がその能力に適合する職業に就く
こと等を通じてその職業生活において自立することを促進するための措置を総
合的に講じ、もつて障害者の職業の安定を図ること」(第1条)です。

なんと昭和35年、50年前に制定された法律です。数回の改正がなされ現在に至
っています。社会全体で障害のある人の雇用を図っていきましょうというもの
です。

■ 主な改正点

障害者を雇用してください、それができないならペナルティーとしてお金を納
めてください、これが障害者雇用納付金です。一定規模以上の会社が対象とな
ります。

 改正で障害者雇用納付金を納めなければならない会社が増えました。

現在は従業員数が300人以下なら「関係ない」のですが、平成22年7月からは201
人以上の会社が対象となり、平成27年4月からは101人以上の会社も対象となり
ます。

■ 障害者とは

 障害といってもさまざまです。

 この法律では障害者について、「身体障害、知的障害又は精神障害(以下
「障害」と総称する。)があるため、長期にわたり、職業生活に相当の制限を
受け、又は職業生活を営むことが著しく困難な者」と定義しています。障害に
ついて同法では、身体障害者、重度身体障害者、知的障害者、重度知的障害者、
精神障害者と区分し、障害の程度については施行規則等で具体的に定めていま
す。

■ 事業主の義務その1 障害者雇用義務

 事業主には障害者を雇用する義務が課せられています。

 会社(民間企業)の法定の障害者雇用率は、1.8%です。

 雇用する労働者の1.8%の障害者を雇用しなければならないということで、い
いかえると、従業員が56人以上なら障害者を1人雇用しなければならないこと
になります。

 国や地方公共団体の法定雇用率は民間企業より高く2.1%、都道府県等の教育
委員会は2.0%と定められています。

 重度身体障害者または重度知的障害者を1人雇用した場合、2人の身体障害者
または知的障害者を雇用しているものとカウントされます

 また、平成22年7月からは障害者である短時間労働者(所定労働時間20時間
以上30時間未満)は0.5としてカウントされます。

■ 事業主の義務その2 障害者雇用納付金

 法定の障害者雇用率を達成してもらおうと、法定雇用率の障害者を雇ってい
ない事業主から、雇用する障害者が1人不足するごとに1月当たり5万円が障害
者雇用納付金として徴収されます。

 その納付金は、法定の雇用率を超えて障害者を雇用する事業主に、障害者雇
用調整金(超過1人につき1月当たり2万7千円)や助成金として使われます。

 障害者雇用納付金は、昭和52年以降、常用労働者301人以上雇用する事業主
を対象としてきました。改正で来年7月から201人以上に拡大されます。30年以
上続いてきた経過措置が変わることになるのです。

 ただし、減額特例で5年間(平成22年7月から平成27年6月まで)は労働者が2
01人以上300人以下の事業主の納付金は5万円ではなく4万円となります。

■ 250人の会社なら・・・

 250人の常用雇用労働者がいる会社では 250×0.018=4.5人

 小数点以下は切捨てされるので4人の雇用義務が生じます。3人しか雇用して
いないと4万円×12月で年間48万円、2人の雇用だと96万円の納付金を納めなけ
ればならないことになります。
 

■ 法改正の背景その1 障害者の就労意欲の高まり

 障害者の求職件数・就職件数は増加しています。特に知的障害者、精神障害
者等の伸びは大きくなっています。ところが、地域の身近な雇用の場である中
小企業での障害者雇用が低下傾向にあります。


■ 法改正の背景その2 短時間労働への対応

 短時間労働で働きたいという障害者のニーズがある(障害者の求職者の38.8
%が短時間労働を希望)のに、現行制度では週30時間以上の常用雇用を基本と
しています。

 短時間労働も雇用義務の対象とすることで、障害者のニーズにこたえ、障害
者雇用を促進しようというわけです。労働者の総数や実雇用障害者の計算の際、
短時間労働者は0.5としてカウントされます。障害者の雇用が進むことが期待
されます。

■ 障害者雇用と助成金

 はじめて障害者を雇用する事業主の負担を軽減しようと「障害者雇用ファー
スト・ステップ奨励金」が、創設されました。

 文字通り、はじめて障害者を雇い、継続して雇用する事業主に100万円が支
給されます。

 障害者を継続して雇用する事業主には「特定求職者雇用開発助成金」があり
ます。以前からあった助成金ですが、支給額がアップされました。


■ 「記憶障害がありますが・・・」

 「突然の発病(脳の病気)で一時は意識不明に。元気になったけれど記憶障
害が残り、職場を退職した後、新しい就職先が見つかりません」

 聞くと精神障害者保健福祉手帳の交付を受けているといいます。この法でい
う精神障害者になりますが、働きたいという気持ちがあっても受け入れ先を探
すことは難しいようです。

 障害者雇用促進法は基本的理念を次のようにうたっています。今は健康で働
くことができても、ひとごとではない問題として読み直したい理念です。
「障害者である労働者は、経済社会を構成する労働者の一員として、職業生活
においてその能力を発揮する機会を与えられるものとする。」(第3条)

 

 

 

 



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