2014年06月29日
忙しすぎる先生(mm)
OECDの中学校の教員の勤務環境などの国際調査結果が発表されました。
1週間の勤務時間は、53・9時間(平均38・3時間)で最長です。
その内訳は、授業は17・7時間(平均以下)でわずか3分の1しかなく、
残りの3分の2は,部活などの課外指導と事務作業です。
その一方で、学級運営や教科指導などについての自信の度合いは、
「非常に良くできている」「かなりできている」の割合の合計は
参加国・地域中、最低でした。
日本の先生たちは、世界一長時間働いているが、
その内容は雑務が多く、肝心の授業があまりできておらず
指導への自信もない、というのが全体像のようです。
日本と対照的なのはチリです。
総勤務時間は29.2時間で最も短く,そのうちの9割以上が授業です。
教員の仕事は授業とはっきり割り切っているようです。
子どもがイギリスの小学校に行っていた時
登下校の方法について親の同伴の必要性を質問した私に対して
学校の門の中のことは学校が責任をもつけれど
門の外のことは親の責任で決めてくださいと
はっきり言われたことを思い出します。
日本の学校は、学校外で起こることについて
責任を持ちすぎていないでしょうか。
そのために、たくさんの事務が発生しているように思います。
それから公務員の体験から思うことですが
日本の組織は、
仕事の対象者(子どもや市民など)のための仕事より
組織内部のための仕事(説明資料の作成など)が多すぎます。
実質より形式的な完璧主義を重んじる体質が
自分たちの首をしめているように思います。
ssk23ww at 12:46│Comments(4)│TrackBack(0)│
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この記事へのコメント
1. Posted by アニー 2014年07月01日 05:55
今朝の新聞に「いじめかばう女児を暴行」担任は制止できずと見出しにありました。一般人からすれば信じられない事です。テレビ的に言えば「今学校で何が起きてるのか?」「無力な担任」「わが子を学校に任せられるのか?」などのテーマで番組作りをされそうです。先生の質の低下は自分の子で肌で感じていましたので今更驚きませんが本当に何を言わんかや・・です。政治家も政治家なら先生も先生です。日本の未来を憂いてる一人の老人です。
2. Posted by mm 2014年07月02日 05:06
以前にも話題になりましたが、日本人の劣化は甚だしいです。いや、世界中が劣化の傾向にあり、26世紀は「馬鹿たち」の世界になる・・・。そんな映画がありました。ものを深く考えない政治家とその支持者たちが、どんどん人類破滅の道へと向かわせていると、昨日の集団的自衛権容認の閣議決定にあたり感じたところです。
3. Posted by カモ 2014年07月04日 05:40
私が小学校の頃クラスの皆で担任の先生のお宅へ遊びに行きました。ごちそうが食べられて学校とは違った会話でとても楽しいひとときを過ごした事を懐かしく思い出します。今の先生たちは忙しすぎて、先生とは何かという一番の大事な事を忘れているのかもしれません。時間がせわしなく流れて目の前の事しか考えられない、そんな人たちが多すぎるなぁ~と感じます。
4. Posted by mm 2014年07月05日 06:01
人間が使える時間は誰も1日24時間なのですから、その中で何を優先し、何を捨てるかが、個人はもとより、組織として重要だろうと思います。今の学校は、子どもの教育より、書類作成や課外活動に先生の時間を使わせていることが調査でわかったわけですが、そんな状態なのに、政府は学校の教科書を厚くして学力向上を図るなどと言っています。日本の役所は、とにかく書類が多すぎます。また些細なことにこだわりすぎです。枝葉末節に手を取られすぎて、肝心のところが手薄になる現状を、役所は改めないどころか最近ますます強化しています。