2014年07月13日
真の少子化対策(mm)
このところ、急に少子化問題がクローズアップされ
少子化対策に力を入れる自治体も増えているようです。
少子化対策とは何かといえば
保育所の整備や、子育て世帯への給付金などが真っ先に思い浮かびます。
また、お父さんが育児しやすい環境づくりとして
三重県では「みえの育児男子プロジェクト」なるものを実施しているし、
四日市市でも「父親子育てマイスター」認定制度なるものをつくっています。
育児環境は劣悪なので、何とかしなければならないし、
男性の育児参加も必要なのは確かですが、
肝心の少子化がそれで止まるかといえば、あまり効果はないだろうと思っています。
未婚のまま子どもをもつことについて、強い拒否反応がある日本では
若者が結婚しないと子どもは生まれません。
つまり、少子化対策は結婚対策なのです。
平成26年版「少子化社会対策白書」によると、未婚率と晩産化が進行しています。
25~29歳の未婚率は平成22年時点で男性71.8%、女性60.3%です。
国の統計では、現在20歳の若者が50歳になった段階での未婚率は
男性は4割くらい、女性は3割くらいという予測も出ています。
これは驚くべき高い数字ではないでしょうか。
いまどきの若者は孤独が好きとか、人とのコミュニケーションがとれないなどと
「婚活」に力を入れる自治体もあるようですが
これもやらないよりやったほうがいいかもしれませんが、本質を外しています。
先日、私の2年生のゼミ生(20歳の男子16人)に、
「30歳の自分」について、仕事と結婚について、
自分の理想と、予測される現実について書かせてみました。
その結果はっきりしたことは、ほぼ全員が24~26歳の間に結婚するという理想を持ち、
実際には24~30歳の間に結婚すると予測していることです。
若いパパになりたいと書いている学生もいました。
その理由は、若くて元気なうちに子どもと遊びたいからだそうです。
この調査をしている間、ゼミ生の間で、いろいろ雑談をしていて
自分の子どもができて未来へ自分の血がつながっていくことについて
「何かいいよなあ」という憧れの声が聞かれました。
若者は、純粋に結婚したがっています。子どももほしがっています。
彼らに、あなたがたの4割は、生涯結婚できない可能性があるんだよとは
かわいそうで言えませんでした。
就職に対しては、彼らの理想は高給の職に就くこと。
しかし、実際には無理だろうと感じています。
上記の「少子化社会対策白書」では、
20~30代の未婚者が望む少子化対策として、
「給料を上げて安定した家計を営めるよう支援」が49.2%で最も多く、
次いで「雇用対策」が42%でした。
要は、少子化対策=結婚対策=雇用対策なのです。
今の安倍政権の政策では、
非正規雇用やそれに近い形態が増加していくことが予想され、
ますます雇用は不安定になります。
結婚を決意するには、安定したそれなりの収入が不可欠ですが
今の政府は、一方では少子化対策が重要といいながら、
それと逆行した政策が行われています。
自治体が育児男子や父親子育てマイスターをいくら養成しても
そもそも結婚できない若者があふれる未来が待っているのです。
(統計で既に予測されていることは上に示したとおりです。)
結婚や子どもをもつことに夢をもっている若者を絶望させない社会を
何とかつくってやりたいのですが・・・。
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この記事へのコメント
わたくしは間もなく後期高齢者と呼ばれる世代で有りますので「戦後の水面下から這い上がって来た」世代で有ります。
今は「死語に成ってしまった”右肩上がり”」の経済情勢に載り「日本・最高」と言う「レッテルに酔い痴れ」た挙句にけつまづき
あの「3.11に起因する福島第一原発事故」で「日本・最低」を露呈してしまいました。その為に「福島県民」の嘆きと共に「大和民族の誇り」迄も喪失致しました。
「次代を担う方達」へ「本来、示して挙げるべき”生き方”」すらも今のままでは自信が有りません。
ひとつの手段として「卑弥呼党?」等を組織し(女性比率は男性より高い)女性首相を誕生させ「アベノミクス 三本の矢 」を超越する「オンナノミクス 百本の矢 」で「日本・再生」を図りたいのですが如何でしょうか?
支援者として「EUのおかぁちゃん・メルケル氏」をお迎えし、華々しく選挙活動をしたいですね。「アマテラス様」のご縁で「伊勢の國」から、いや、「かかぁ天下・群馬」から、知事を譲って身軽に成った「滋賀」からとか、「えらいやっちゃえらいやちゃ・の土佐から」とか、賑わって欲しいのです・・・