1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 01:09:11.28 ID:PMGZRsSeO

霧切「は?」

苗木「え?」

霧切「ごめんなさい、よく聞こえなかったからもう一回言うわ」

霧切「苗木君が、好きよ…」

苗木「うん、でもごめんね、僕他に好きな人がいるんだ…」

霧切「」


6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 01:12:28.74 ID:PMGZRsSeO

霧切「い……一応聞いておくわ、そ、その好きな人って……?」

苗木「え?言わないとダメ?」

霧切「言いなさい、早く」

苗木「は、恥ずかしいな……///」

霧切「はっ、まさか舞園さん……?」

苗木「ち、違うよ!僕と舞園さんとじゃ、釣り合わないって言うか……と、とにかく舞園さんじゃないよ!」


10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 01:15:15.13 ID:PMGZRsSeO

霧切「そ、そう……」ホッ

霧切(そりゃそうよ、人を殺そうとする腐れ外道なんかが私の苗木君と釣り合うわけがないわ)

霧切「……となると……セレス……さん、とか?」

苗木「いやいやいや!あり得ないよ!彼女は僕なんかとは住む世界が違うって言うか……僕なんかが触れていい存在じゃないって言うか……」


12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 01:17:50.24 ID:PMGZRsSeO

霧切「そう……」ホッ

霧切(良かったわ、私の苗木君をギャンブルなんぞに手を染めさせる訳にはいかないもの)

霧切「となれば……朝日奈さん?まさかあの健康的ムチムチワガママボディーに惹かれて……っ!?」

苗木「いやいやいや……彼女と付き合うとこっちの身がもたないよ……ドーナツばかり食べさせられそうだし……」


17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 01:20:10.91 ID:PMGZRsSeO

霧切(よーしよーし、ここまではセーフね)

霧切「となると、腐川さん?あり得ないでしょうけど」

苗木「うん」

霧切「ちょっと捻ってジェノサイダー翔?切り刻まれたいとか?」

苗木「自殺願望はないよ」

霧切「まさか不二咲さん!?」

苗木「ち、違うよ!」


18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 01:20:56.83 ID:PMGZRsSeO

霧切「じゃあ、一体誰なのよっ!?」

苗木「お……」



苗木「大神……さん、だよ……///」

霧切「」


24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 01:22:54.77 ID:PMGZRsSeO

霧切「え……?」

苗木「たまらないよね!あの健康的ムチムチワガママボディー!」

霧切「あれを健康的ムチムチワガママボディーと言うのはどうかと思うわ」

苗木「ああ触れたい!撫で回したい!大神さんの腹筋!」

霧切「え、ええ、え……えー」


26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 01:24:50.34 ID:PMGZRsSeO

霧切「い……一体彼女の何に惹かれたというの……」

苗木「さっきも言ったように彼女の健康的ムチムチワガママボディーでしょ」

苗木「それに……彼女の女らしさ……とか」

霧切「それは違うわ!」論破


29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 01:27:29.92 ID:PMGZRsSeO

霧切「苗木君、悪いけど私は彼女に女らしさは感じられないわ」

苗木「それは違うよ!」反論

苗木「そんな失礼なことを言っちゃダメだよ!霧切さん!」

苗木「彼女は確かにその見た目は女性らしさとは縁がないように見えるかもしれない!」

苗木「でも、彼女はその内の奥深くに女性らしさを持っていると思うんだ!」


30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 01:31:01.60 ID:PMGZRsSeO

苗木「彼女はその体格や性格からみんなからとても頼りにされてるよね」

苗木「みんなから頼りにされてる大神さんを見て、僕は彼女の力になりたいと思ったんだ!」

苗木「彼女はオーガなんて言われてるけど、彼女だって人間なんだ、弱気になることだってあるはずだ」

苗木「僕はそんな時に、彼女の側にいて、彼女の力になれる……」

苗木「僕は彼女に一番近い存在になりたいんだ!」

霧切「あ、ごめんなさい聞いてなかったわ」


32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 01:33:56.07 ID:PMGZRsSeO

苗木「ああ……この気持ちっ!どうすれば彼女に届くのか……」

霧切(冗談じゃないわ、彼女はこのコロシアイ学園生活で死ぬ、そうなれば優しい彼は必ず傷つく、その前に生存確定であるこの私とくっつけてなんやかんやであんなことやこんなことがしたい…しなければ!私のため…苗木君が傷つかないように!)

葉隠「話は聞かせてもらったべ!」


34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 01:37:23.04 ID:PMGZRsSeO

霧切「!?」

苗木「は、葉隠君!?」

山田「拙者もいますぞ!」

桑田「おめえオーガが好きとかマジかよ!?」

苗木「山田君に……アポの人!」

十神「ふん……くだらん」

石丸「くぅ……!この場合、親友である苗木君を応援するべきか、不純異性交遊を取り締まるべきか……!」

大和田「難しいこと考えんなよ兄弟!」

不二咲「な、苗木君って、好き者なんだね……」

苗木「エトセトラ!」


36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 01:40:06.83 ID:PMGZRsSeO

苗木「みんな……どうして……」

葉隠「なぁーに……俺たち、仲間だろ?」

山田「仲間のピンチにゃ必ず駆けつけて、助けてやる……それが仁ってやつじゃあないんですかね……」ブヒヒ

桑田「あーつまり、なんだ?面白そうだから苗木と大神がくっつくように俺たちが協力してやろうってことだよ」

苗木「み、みんな……うう、僕はなんて幸運なんだ!こんないい仲間に恵まれて……!」

霧切「頭痛がしてきた」


38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 01:42:41.26 ID:PMGZRsSeO

大和田「しかしよぉ、オーガと苗木をどうくっつけるよ?」

石丸「じょ、女性とはプレゼントを渡されるのが好きだと聞いたが」

不二咲「あ、それ良さそう」

大和田「さすが兄弟!ナイスアイディアだな!」

石丸「そ、そんなに褒めないでくれたまえ兄弟!」

霧切「ちょ、何でくっつけるって流れに」

十神「おい、貴様いつまでそこにいる」


40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 01:45:21.30 ID:PMGZRsSeO

霧切「な、何を言って」

十神「貴様は苗木にフられたのだろう?ならばこれ以上ここにいても無意味だ、そうだろう?」

霧切「け、けど」

十神「未練がましい女ほど醜いものはない……目障りだ、失せろ」

霧切「こ……この強制シャットダウンしか言わないへたれメガネがっ!」

十神「何の話だ」

霧切「ちくしょう!次の週では必ず苗木君を私の手に!」ダダダッ

十神「……なんなんだ、あれは」


41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 01:49:16.90 ID:PMGZRsSeO

山田「超高校級の同人作家の僕が苗木誠殿のために上手くいくようなシチュエーションを考えますぞ!」

苗木「ありがとう山田君!」

大和田「俺と兄弟と不二咲は、オーガが好きなものを調査してやるよ」

苗木「ありがとう大和田君!」

葉隠「俺は告白が上手くいく日を占ってやるべ!」

苗木「外れそうだからやめろ!」

桑田「俺は……」

苗木「千本ノック頑張ってね!」

桑田「は?」


45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 01:51:57.25 ID:PMGZRsSeO

―そして

ある日の放課後の教室(をイメージしたシチュエーションの舞台)

大神「どうした苗木……我をこんなところに呼び出して……」

苗木「大神さん……まずは何も言わず、これを受け取って欲しいんだ」

大神「これは……武神のお守りか……」


47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 01:55:00.99 ID:PMGZRsSeO

葉隠『よしよしここまでは予定通りだっぺな』ヒソヒソ

大和田『問題はここからだな』ヒソヒソ

不二咲『な、なんだかボク、ドキドキしてきた……///』ヒソヒソ

朝日奈「ねー、そこで何してんの?」

山田「ほぁーーっ!?」

朝日奈「さくらちゃんがここに入っていくのが見えたけど……あんたたち何を企んでるの?まさかさくらちゃんに何か嫌なことする気!?」


49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 01:57:10.81 ID:PMGZRsSeO

桑田「ちちちちちげーよ!」

石丸「そうとも!嫌なことではない!むしろ女性ならば、一度は憧れることではないだろうか!?」

朝日奈「意味わかんない!誰か説明して!」

十神「仕方ないな……これ以上騒がれても厄介だ、俺が説明してやる」

葉隠「と、十神っち……いいのか……?」

十神「こいつのことだ、どうせ聞くまで帰らん」


50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 01:59:17.10 ID:PMGZRsSeO

大神「ふふふ……苗木よ、礼を言うぞ」

苗木「そ、そんな……す、好きな人の好みを知っているのは、当然のこと……だから……」

大神「ん……苗木よ、今なんと?」

苗木「おっ……大神さん!僕は……大神さんのことが……」


ガラガラガラ


朝日奈「させるかーーーーっ!」バンッ


52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 02:01:56.23 ID:PMGZRsSeO

苗木「うわっ!?」

葉隠「ああ~ダメだべ!今一番良いとこなんだべ!」

山田「あああやばいですぞ!これは想定外ですぞ!」

大神「朝日奈……どうした」

朝日奈「さくらちゃんダメだよ!苗木はさくらちゃんをたぶらかしてあんなことやこんなことをするつもりだよ!」

苗木「え……えっ?」

大神「……そうなのか、苗木よ……」

苗木「え……え……」


霧切(いいわ……そのまま失敗しちまいなさい……)←気になって見に来た


54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 02:05:41.02 ID:PMGZRsSeO

朝日奈「早く帰ろうさくらちゃん!男はダメだよ!」

大神「む、むう……」

苗木「あ……お、大神……さ……」

苗木(もう……ダメなのか……?希望は……もう……)

十神「おい、苗木」

苗木「十神君……」

十神「貴様は超高校級の幸運だろ……いくら不幸な状況でも、貴様なら乗り越え幸運に変えられるはずだろ……それとも、貴様はここで終わるちっぽけな人間だったのか?」

苗木「十神君……それは……違うよ……!僕はまだ!諦めたりしない!」

十神「ふ……」ニヤリ


霧切(あのクソメガネ余計なことを!)


59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 02:08:55.87 ID:PMGZRsSeO

苗木「待って大神さん!」

大神「苗木……?」

ダンガンセット!

【大神さんが好きだ!】

朝日奈「何さ苗木……!」

朝日奈「分かっているんだよ……さくらちゃんをたぶらかして、もて遊んで……」

朝日奈「そうやって、【さくらちゃんを悲しませる気】なんでしょ!?」




苗木「それは違うよ!!!」


62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 02:13:35.95 ID:PMGZRsSeO

朝日奈「え……」

苗木「僕は……大神さんを悲しませるつもりなんて全くない」

苗木「むしろ……僕は大神さんを悲しませるようなことを許すつもりはない」

苗木「なぜなら僕は『大神さんのことが好きだから』!!」

苗木「大神さんに降りかかるあらゆる不幸なものから大神さんを守りたい!!」

苗木「大神さんの近くにいて、大神さんの力になりたい!!」

苗木「大神の笑顔が見たい!!」

苗木「何故なら僕は大神さんが好きだから!!」

苗木「【大神さんが好きだ!】」

BREAK!


68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 02:17:02.75 ID:PMGZRsSeO

朝日奈「そ……んな……」

大神「……ふ、ふふ……」

朝日奈「さくら……ちゃん……」

大神「久しい感覚だ……人から愛されるという感覚……闘いの中で、いつか忘れて、薄れて消えゆくだけだと思っていた感覚……人を愛し、愛するという感情……」

朝日奈「いや……いや……」

大神「苗木よ……苗木の告白、我は嬉しく思うぞ」

苗木「!じ、じゃあ……」

大神「我も……しばらくはこの感情に、身を任せてみるのも悪くない……」

苗木「おっ、大神さん!」


74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 02:20:37.39 ID:PMGZRsSeO

朝日奈「嘘……だよ……さくらちゃんが……私を裏切るなんて……」

十神「それは違うぞ」

朝日奈「十神……!」

十神「貴様、さっき大神は自分を裏切ったとかぬかしたな……」

朝日奈「そ、そうだよ……私とさくらちゃんは親友なのに……苗木が……あいつが悪いんだ……!全部あいつがっ!」

十神「うぬぼれるな、愚民め」

朝日奈「なっ……!?」

十神「大神が自分を裏切った、それは苗木のせいだと……?どういう脳の構造をしていればそんな下劣な思考ができるんだ?」


76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 02:24:17.48 ID:PMGZRsSeO

朝日奈「何さ……あんたに私の何がわかるって言うのさ!」

十神「愚民のことなどわかりはせん……しかし、これだけは言える、貴様はただ、自分勝手に、大神を縛り付けていただけだ」

朝日奈「え……」

十神「貴様が本当に大神を親友だと思っているのなら、何故親友を祝ってやれない?貴様はそこまで堕ちていたのか?」

朝日奈「……いつの間にか、私は自分のワガママで、さくらちゃんを傷つけていたんだね……あは……情けないな……さくらちゃんを守るつもりが、私がさくらちゃんを傷つけていたなんて……」


葉隠「なあ、十神っち、でしゃばりすぎじゃねえか?」

山田「本編で良いとこなかったもんだから挽回しようとしてるんじゃないですかね」


83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 02:26:16.74 ID:PMGZRsSeO

大神「しかし苗木よ……」

苗木「何?大神さん」

大神「先ほどのプレゼントは、どこで……」

苗木「ああ」

苗木「ちょっと桑田君に犠牲になってもらって……ね……」


――――

苗木「(モノクマメダル集めるために)千本ノック頑張ってね!」

桑田「え?」



ギャー


86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 02:29:16.02 ID:PMGZRsSeO

苗木「でも、ホントに僕なんかでいいのかな……」

大神「どうした……苗木よ」

苗木「ホントに僕なんかが、大神さんに釣り合うかなって……」

大神「ならば……これから、我に見合う男になれば良い」

苗木「そうか……そうだね」

大神「それと苗木、これから我のことは名前で呼ぶといい」

苗木「え?」

大神「恋人とは、そういうものと聞いた……違うか?誠よ……」

苗木「……うん、これからよろしくね!さくら!」


88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 02:29:59.15 ID:PMGZRsSeO




霧切「強制シャットダウン……っと…」

モノクマ「そんなものついてるわけないでしょ」



終わり


91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/11(土) 02:30:53.09 ID:PMGZRsSeO

終わりです

ケンイチロウ?知らね



元スレ:霧切「苗木君が、好きよ」苗木「うん、ごめんね」

他サイト様の最新記事