1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/12/04(火) 00:28:58.96 ID:/5FuNYfB0

まほ「大洗偵察してくるから、今日の練習代わりに指揮取っておいて。よろしく」

エリカ「隊長、今日は取材が入っていたのでは?」

まほ「既に断りの電話を入れてある」

エリカ「……しかし大洗ごとき、偵察する必要は無いでしょう」

エリカ「それよりもプラウダ高校の方を見ておいたほうが」

まほ「プラウダ高校についてはもう何度も調査している。次は大洗」

エリカ「大洗がプラウダに勝てるとは思えません。万が一勝ったとしても、我々には勝てないでしょう」

エリカ「必要ありません」

まほ「そうやって舐めてかかると足元すくわれるぞ。弱小だとしてもちゃんと偵察くらいは」

エリカ「ていうか、元副隊長に会いたいだけですよね」

まほ「……そんなことはない」


2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/12/04(火) 00:34:27.43 ID:/5FuNYfB0

まほ「私はチームのためを思って」

エリカ「じゃあ練習してください。偵察には他の人間をやりますので」

まほ「いや、やはりここは私自ら行った方が作戦を立てやすい」

エリカ「そこまで仰るならば私が行きましょう。私ならば作戦立案もできますし」

まほ「いやいや、私が言い出したことだし、やっぱり私が行くべき」

エリカ「いえ、隊長にそんなことはさせられません。私が行きます」

まほ「偵察は結構大事。そんなことと言ってはいけない。というわけで私が行く」

エリカ「偵察が大事なら練習も大事ですから。それでは行ってきます」

まほ「待って! いやあれだから、本当私が行くから!」

エリカ「……副隊長に会いたいだけですよね」

まほ「……それも、無くもないけども」


3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/12/04(火) 00:44:19.03 ID:/5FuNYfB0

エリカ「はぁ。隊長、勘弁してくださいよ」

エリカ「大会九連覇の黒森峰を率い、西住流の次代担う西住まほともあろう者が妹にうつつを抜かしてるだなんて」

エリカ「世間の笑いものですよ」

まほ「何があっても突き進む。それが西住流」

エリカ「進む方向間違ってますよ。片方の履帯が外れてます」

エリカ「進むなら全うな道を突き進んでくださいよ」

まほ「間違っていると分かっていても、前進するしかない時もある」

エリカ「今ならまだ引き返せでしょう? 分かってて突き進んでるでしょう?」

まほ「引き返せる? 部屋中の壁をみほの写真で埋め尽くして、戦車のプラモデルにみほのプリクラ貼ってる私でも?」

エリカ「そんなことしてたんですか……」

エリカ「いえ、引き返せますよ。ギリね。本当、ギリギリね」

まほ「そう。しかし私は前進する」

エリカ「やっぱり分かってて突き進んでるでますよね。絶対に引き返す気ないですよね」


4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/12/04(火) 00:56:55.28 ID:/5FuNYfB0

まほ「なんと言われても私は行く。すでにヘリも用意させた」

エリカ「……仕方ありませんね。私も行きますよ。一人で行かせたら心配ですし」

まほ「みほは譲らない」

エリカ「別に私は副隊長を目当てで行くわけじゃありませんから」

まほ「そう。それなら良かった」

エリカ「何が良かったですか、全く」

まほ「そうだ。何かお土産を持っていこう……何がいいかな?」

エリカ「その辺に落ちてる小石でいいですよ。さぁ、行くなら早く行きましょう」

まほ「そうだ。戦車持って行こう。ティーガーⅠを十両くらい」

エリカ「何考えてるんですか! 対戦相手ですよ? ライバル校ですよ?」

エリカ「何で偵察に行ってその土産に相手の戦力を増強してやらなきゃいけないんですか。偵察の意味ありませんよ!」

まほ「そう、ならティーガーⅡを」

エリカ「バージョン上がってるでしょうが! 前面装甲が倍になってるでしょうが!」

まほ「じゃあレオパルド2を」

エリカ「もはや現代戦車ですよ! 第三世代ですよ! そんなもんあげてどうするんですか。自滅したいんですか?」

まほ「それなら何をあげればいい?」

エリカ「もうまんじゅうとか、そんなのでいいでしょう。適当にコンビニで買っていきましょうよ」

まほ「……分かった」

エリカ「本当、疲れる……」


5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/12/04(火) 01:07:34.79 ID:/5FuNYfB0

エリカ「準備できましたか? さ、行きますよ」

まほ「あ、ちょっと待って。顔、大丈夫? 何か付いてない? メイクとかこんな感じでいい?」

エリカ「顔の前に頭どうにかしましょうよ。何ですか、何でそんな好きな人に会う女子高生みたいなノリなんですか」

まほ「好きな人に会う女子高生だから」

エリカ「あーヘリうるさ。全く聞こえないわー」

まほ「好きな人に会うから!」

エリカ「すみません。黙っててくれますか? 頭痛いんで」

エリカ「本当、何でこんな人が戦車道では天才と呼ばれてるんだろう」

エリカ「バカと天才は紙一重って言うか、馬鹿と天才が同居してるような人だ……」

まほ「何か言った?」

エリカ「あ、聞こえなくても大丈夫ですよ。ヘリ、もっと回して! できるだけうるさくなるように!」


6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/12/04(火) 01:14:09.28 ID:/5FuNYfB0

~ヘリの中~

まほ「」ソワソワ

エリカ「……何を緊張してるんですか。大丈夫ですよ、リラックスしてください」

まほ「みほ、ちゃんと私のこと覚えているだろうか……」

エリカ「大丈夫ですって。どうせ副隊長には会いませんし」

まほ「……は?」

エリカ「当然でしょう? こっちは偵察で来てるんですよ。ちゃんとばれないようにやらないと」

エリカ「このヘリだって、近くまで着たら一度降りてから船に乗っていきますよ」

まほ「いや、それは分かるけど、でもちょっと会うくらい」

エリカ「駄目です。遊びに着たんじゃないんですよ。あくまで偵察です」

まほ「え? でも」

エリカ「でもも何もありませんよ。ちゃんと自分の仕事果たしてください」

まほ「でもまんじゅうは」

エリカ「置いてくればいいでしょう。もしくはあげなくてもいいですよ、土産なんて」

まほ「でも……会いたいし」

エリカ「私は会いたくありません。さ、降りますよ」

まほ「……」


10: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/12/04(火) 16:34:03.05 ID:/5FuNYfB0

~大洗女子学園~

エリカ「やっと着いた。ちゃんと制服は着てきたし。さぁ、行きましょうか」

まほ「分かった」

エリカ「隊長そっちじゃありません」

まほ「え? みほの家はこっちで合ってるはず」

エリカ「副隊長の家は知りませんが、大洗の校舎はこっちです」

まほ「は? 校舎なんか見てどうするの?」

エリカ「校舎じゃありません。戦車です」

まほ「大洗の戦車はⅣ号D、3突、八九甲、38t、M3リーの五両。それくらい知っている」

エリカ「知ってるなら、なんで偵察に来たんですか」

まほ「大洗の戦車はそれほど強くない。サンダースのシャーマンと比べてもまともに戦えるのは3突と、せいぜいⅣ号」

まほ「八九はそもそも対戦車戦を想定して作られてないし」

まほ「M3リーにしても重戦車を作る技術が無かった頃のアメリカがⅣ号に対抗する為に作ったやっつけ戦車」

まほ「38tも軽戦車で、我が校が誇るティーガーの装甲は抜けない」


11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/12/04(火) 16:34:46.23 ID:/5FuNYfB0

エリカ「じゃあ、例え戦ったとしてもこっちの勝利は決まったようなものなのでは?」

エリカ「それどころか、プラウダ校の戦車に対してもまともに戦えないでしょう」

まほ「問題は、それらの戦車を扱う人間の方」

まほ「彼女らは戦車の力ではなく、人間の力でここまで勝ちあがってきた」

エリカ「……しかし大洗は最近戦車道を復活させたばかりの新参校」

まほ「その新参校をここまで引っ張ってきたのが、みほの作戦と指揮」

エリカ「……」

まほ「あのサンダース校は圧倒的優位に立ちながらも、フラッグ車を奇襲され敗北した」

まほ「アンツィオに関しては、何が起きたのか分からない間に倒されていた」

まほ「あの聖グロリアーナも親善試合でチャーチル一両になるまで追い込まれている」

まほ「しかも、Ⅳ号の火力がもう少し高ければ負けていたかもしれないほどに」

まほ「無名校どころか、ど素人しかいない新参校を一年目の全国トーナメントで準決勝まで引っ張りあげた」

まほ「やはりみほも、西住の名を継ぐ者。試合になれば必ず障害になる。だからみほの家を偵察する」

まほ「それこそが大洗の強さを分析するのに一番役に立つ」

エリカ「理屈は分かりました」

エリカ「……でもやっぱり副隊長に会いたいだけですよね」

まほ「……全く事実に反している。とは言わない」


12: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/12/04(火) 17:44:19.11 ID:/5FuNYfB0

エリカ「まぁ分かりましたよ。そこまで仰るなら副隊長のところへ行きましょう」

まほ「おお。やっと分かってくれた」

エリカ「偵察の為ですよ。それをちゃんと覚えて置いてください」

まほ「もちろん分かっている」

エリカ「どうだか……」


13: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/12/04(火) 18:03:59.12 ID:/5FuNYfB0

~みほの部屋前~

まほ「ここが、みほの部屋」

エリカ「……留守みたいですね」

エリカ「考えてみれば、大洗だってこの時間は訓練中ですよね。副隊長もやはり学校にいるんでしょう」

エリカ「やはり一度戻った方が……何やってるんですか?」

まほ「大丈夫。ピッキングは得意」ガチャガチャ

エリカ「いや、全然大丈夫じゃないんですけど。法律的に」

エリカ「隊長。大会規定では偵察行動は認められても、不法侵入は認められてませんからね」

まほ「やっちゃ駄目って書いてない」

エリカ「大会規定に書かれてなくても、六法全書には書かれてます」

エリカ「やめてくださいよ。大会棄権なんてことになったらどうするんですか。それこそ偵察に来た意味がありません」

まほ「見つからなければ大丈夫」

エリカ「いや、何も大丈夫じゃないんですけど。人間的に道から外れそうなんですけど」

エリカ「本当に隊長、戦車道の家元ですか?」

まほ「大丈夫大丈夫、妹の部屋にちょっとお邪魔するだけ」

エリカ「ちょっとお邪魔する為にピッキングまで使っている人、始めてみましたよ……」

まほ「開いた」ガチャ

まほ「さ、入ろう」

エリカ「あ、待ってください」


15: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/12/04(火) 18:43:51.38 ID:/5FuNYfB0

まほ「ここがみほの部屋……意外と小さい」

エリカ「学園の寮ですからね。家元の屋敷と比べちゃ駄目ですよ」

エリカ「それよりほら、なるべく役に立ちそうなものを探して、それからさっさと出ましょう」

エリカ「たぶんまだ訓練で帰ってこないとは思いますが、万が一帰ってきたら警察沙汰ですよ」

まほ「大丈夫大丈夫。私、姉だから」

エリカ「不法侵入は姉の権限を越えていると思いますが……」

まほ「それより早く役に立つもの探さないと」

エリカ「そうですね……いや、でも流石に引き出しを勝手に開けるとか泥棒まがいのことはしたくないですね……」

エリカ「それくらいしないと、役に立つものなんて見つからないでしょうけど」

まほ「こ、これは……」

エリカ「何か見つけましたか?」

まほ「みほのブラがあった」

エリカ「……それが何の役に立つんですか」

まほ「バストサイズは……あんまり変わってない」

エリカ「どうでもいいです。ブラよりも作戦ノートみたいなものを探してくださいよ」

まほ「分かった……あ」

エリカ「見つけましたか?」

まほ「パンツがあった」

エリカ「……下着から離れてください」


16: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/12/04(火) 21:22:46.88 ID:/5FuNYfB0

エリカ「……何もないですね。やはり作戦ノートとかは肌身離さず持っているんですかね」

エリカ「隊長、もうここは引き上げて校舎の方を……隊長?」

まほ「……何?」

エリカ「何でベッドの上で寝てるんですか?」

まほ「……みほの匂いが」

エリカ「いや、やっぱいいです。黙っててください。それよりほら、もう行きますよ」

まほ「もうちょっと」

エリカ「何を長期休暇開けの小学生みたいなことを、ほら早くおきてください!」

まほ「あと一年」

エリカ「そんなに待ってたら卒業しちゃいますよ」

エリカ「早く起きて校舎に行けば、もしかしたら副隊長の顔くらい見れるかもしれませんよ?」

まほ「エリカ、何やってるの? 早く学校の方へ行くよ。全く遊びに来たんじゃないんだから」

エリカ「……はぁ。それじゃ、行きましょう」

まほ「あ、ちょっと待って、お土産のまんじゅう置いていく。ついでにこっちもお土産をもらってく」

エリカ「早くしてください」

まほ「よし。今行く」

エリカ「……なんですか、それ」

まほ「みほの枕カバー。みほの匂いがするから」

エリカ「なんとマニアックな……いやいいです、面倒くさいんで。もう行きましょう」


19: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/12/04(火) 21:54:12.91 ID:/5FuNYfB0

~大洗女子学園校舎前~

エリカ「やっと付きましたね。戦車の訓練は……あっちでやってるみたいですよ」

まほ「……あ」

エリカ「どうしました?」

まほ「カメラ忘れた……」

エリカ「カメラ? ああ、相手の戦車を撮るための。大丈夫です、戦車の資料ならパソコンで調べれば」

まほ「これじゃみほの勇姿が撮れない!」

エリカ「……は?」

まほ「ちょっとコンビニでカメラ買ってくる」

エリカ「いや、やっとここまで来たのに何で引き返すんですか!」

エリカ「いりませんよカメラなんか。自分の目に焼き付ければいいでしょう」

まほ「やはりみほの姿はカメラに写すべき」

エリカ「何がやはりですか。いいから早く行きましょう」

まほ「いや、必要。すぐだから、それじゃ」

エリカ「あ、隊長! 待ってください」


20: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/12/04(火) 22:00:54.02 ID:/5FuNYfB0

エリカ「コンビニ、意外と遠かった……」

まほ「インスタントしかなかった。これじゃ、ちゃんと撮れないかも」

エリカ「そう言って、今度は一回実家に戻るとか言わないでくださいよ」

エリカ「海上を移動する他校に来るのって結構面倒なんですから」

まほ「分かってる。さすがにそこまで言わない……はい」

エリカ「カメラ……何ですか?」

まほ「撮って」

エリカ「……戦車を?」

まほ「みほを」

エリカ「嫌ですよ。自分で撮ればいいでしょう」

まほ「私だけじゃうまく撮れないかもしれない。なるべく別の角度からの写真も欲しいし」

エリカ「別の角度って……」

まほ「できれば、スカートを穿いたみほの真下から」

エリカ「分かりました。それ以上言わないでください……はぁ、本当なんでこの人がうちの隊長なんだろ」

まほ「じゃ、行こう」


21: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/12/04(火) 22:14:29.29 ID:/5FuNYfB0

~大洗女子学園 戦車道訓練場~

みほ「前進!」

キュラキュラキュラキュラ……


エリカ「……なるほど、基本中の基本くらいは出来ているようですね」

まほ「みほ可愛い」カシャカシャ


みほ「撃て!」

ドーン


エリカ「Ⅳ号の砲手は腕がいいですね」

まほ「みほ、可愛い」カシャカシャ


アヒルチーム「そーれ!」

ドーン


エリカ「八九の人たちも中々ですが、乗ってる戦車が性能不足なので脅威にはならないでしょうね」

まほ「可愛い。可愛いよみほ」カシャカシャ

エリカ「……あの、隊長」

まほ「エリカ。何やってるの?」

エリカ「はい? 敵戦力の分析ですけど……」

まほ「何でカメラ使わないの?」

エリカ「え? あ、はい。すみません」カシャ

まほ「どこ撮ってるの? ちゃんとみほ撮って」

エリカ「……本当、何しに来たんですか隊長」

まほ「みほの授業参観」カシャカシャ

エリカ「……」

まほ「頑張れみほ。いやそこは反転じゃなくて、一度三時方向に移動した方が……可愛い」カシャカシャ

エリカ「もう、何でもいいです」


22: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/12/04(火) 22:37:42.78 ID:/5FuNYfB0

エリカ「やっと終わりましたね……」

まほ「大収穫」

エリカ「……いや、まぁ訓練風景も見れたので収穫があったといえばありましたね」

まほ「みほの枕カバーと大量の写真」

エリカ「具体的に言わなければ何とかフォローできたものを……」

まほ「さ、帰ろう」

エリカ「言われなくてもですよ。今ヘリを呼びますね」

まほ「帰ったら写真現像して……いや、いっそのことここで現像すれば」

まほ「あ、このカメラまだ撮れる……みほの寝顔とか撮りたかったな……」

エリカ「ヘリ、聞こえる? 早く! なるべく早く来て! 急いで!」


23: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/12/04(火) 22:42:56.21 ID:/5FuNYfB0

~みほの部屋~

みほ「ただいま……あれ? 鍵が開いてる。閉め忘れたのかな?」

みほ「部屋も今朝と少し様子が違うような……」

みほ「あ、枕カバーが無い。洗濯に出してたかな?」

みほ「そしてなぜかおまんじゅうが……だ、誰かに入られた……?」

みほ「でもお金はいつも持っていってるし、盗まれるようなものは何も……」

みほ「そういえば、西住の家にいたときも同じようなことがあった気が……」

みほ「お姉ちゃん? ……まさか、ね」


終わり



元スレ:【ガルパン】まほ「ちょっと大洗女子に行ってくる」エリカ「は?」

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