1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:12:21.96 ID:f/6wtvkh0

玄関

聡「姉ちゃん?おかえr」

律「おっ?聡か。ただいま~」

唯「あっ!こんにちは~!」

梓「おじゃまします」

澪「久しぶりだな、聡」

紬「りっちゃんの弟さん?かわいいわねぇ~♪」

聡「ど、どうも…」

律「今から部活のミーティングするから、うるさいかもしれないけど我慢してくれ」

聡「あっ、うん。皆さん、ごゆっくりどうぞ…」ガチャリ

唯「ありゃ?部屋に行っちゃったね」

律「アイツは人見知りな所があるからなー」

澪「律とは違って繊細なんだよ」

律「なんだとぉー!」


2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:13:03.56 ID:f/6wtvkh0

聡の部屋

キャッキャウフフ

聡「姉ちゃんが女子高生を4人も伴って帰って来やがった…」

聡「いつか…そう、いつかこんな日が来るとは思っていたが、まさか今日とは…」

聡「あぁん!俺のテンションフォルテッシモ!」

聡「せめて話しだけでもしたいぃ!」

聡「…いや待て田井中よ。お前の志はそんなに低くていいのか?」

聡「同志である美しい魔闘家鈴木はもっと高みを目指すはずだ…」

聡「奴には負けられない…そうだ、手を握ろう!それっきゃない!」

聡「そうと決まれば情報収集だ!」ガチャリ


3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:13:46.95 ID:f/6wtvkh0

キッチン

聡「ヘッヘッヘ…このコップを耳に当て壁につければ、姉ちゃんたちの会話は世界まる見えテレビ特捜部だぜ…」

ガチャリ
律「おっ、丁度いいところに」

聡「ね、姉ちゃん!?なんの用かな?」

律「なにそんなビビってんだよ?」

聡「びびびビビってなんかなないし!ちちちょっとおおお驚いただっだけだし!」

律「お前、ごまかすの下手すぎるだろ…まぁいいや、ちょっと手伝え」

聡「…残念ながら俺にそんな時間はない。田井中聡はクールに去るぜ」バッ

律「オイコラ待て」ガシッ

聡「離せっ!俺を知らないのか!?俺は田井中だぞ!!離せっ!」

律「へーアンタも田井中って言うんだ。って、こんなことしてる場合じゃないんだよ!」


4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:14:31.44 ID:f/6wtvkh0

聡「ちくしょう…ちくしょう…」

律「しょぼくれんのも良いけど私の話を聞け!」

聡「なんだよ?」

律「オォウ、急に普通。オホン…いや、ただ私の部屋にジュースを運んでくれってだけだよ」

聡「どうしてそれを早く言わなかった!?」

律「お前が聞かなかったんだろ!で、すんの!?しないの!?」

聡「40秒で支度しな!」

律「それはお前がしろ」

聡「ですよねー」


5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:15:13.09 ID:f/6wtvkh0

律の部屋の前

聡(まさかこんな事になろうとは…コップを取りに行ってよかった…)

聡(こ、この扉の奥には一体どんな楽園が…)

コンコン
聡「あ、あの~…」

ガチャリ
澪「あれ?聡じゃないか。律はどうしたんだ?」

聡「姉ちゃんはなんか用事があるみたいで…代わりにジュースを持っていけと…」

澪「そうか、すまないな聡」

聡「いえそんな、滅相もない!それじゃ…おr、ぼ僕はこれで…」

唯「あっ!ねぇねぇ弟くんも一緒にお話しようよ!」

聡(なん…だと…!?)


7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:15:54.82 ID:f/6wtvkh0

聡「で、でも皆さん…ミーティングはいいんですか?」

唯「いいよいいよ!ミーティングなんて毎日してるし!」

聡(なんだろう…女神っているんだな…)

唯「みんなも別にいいよね?」

紬「私もりっちゃんの弟さんとお話ししてみたいわ♪」

梓「私は別にどっちでも…」

澪「聡はどうなんだ?」

聡「僕は皆さんがいいと言うなら、ご一緒したいです!」

唯「じゃあ決まりだね~」


8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:16:39.40 ID:f/6wtvkh0

律の部屋

唯「じゃあまず自己紹介しないとね!私は平沢唯って言うんだ!」

唯「で、金髪なのがムギちゃんで黒髪なのが澪ちゃんでこのかわいいのがあずにゃんだよ~」

聡(女子高生と同じ空間にいる…こんな嬉しいことは3年振りくらいだ…)

梓「ちょっと唯先輩!ちゃんと説明してくださいよ!」

唯「ちゃんと説明したよぉ~あずにゃ~ん」

紬「ねぇねぇ、かわいいのは梓ちゃんだけなの?」

唯「ううんみんなかわいいよ~」

聡(目の前で女子高生同士がキャッキャッしてるよ…ぼかぁ、幸せだなぁ…)


9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:17:21.48 ID:f/6wtvkh0

澪「ごめんな、騒がしくて」

聡「いやっ!そんな騒がしいなんてとんでもない!」

澪「別に…私に緊張することないだろ?」

聡「…そうだね」

聡(しかし…いつ見ても海水をぶっかけたくなる髪だな。澪さんは)

唯「弟くんの名前はなんて言うの?」

聡「えっ?さ、聡です」

紬「聡くんは中学生?」

聡「はい!」

梓「楽器はなにかしてるの?」

聡「楽器はカスタネットくらいしか…」

唯「大丈夫だよ聡くん!カスタネットしか出来なくてもギターは弾けるよ!」

聡「そうなんですか?」


10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:18:05.37 ID:f/6wtvkh0

澪「いや、そんなわけないから…」

聡「そうなの?」

澪「ちゃんと練習しないと弾けないぞ」

聡「そうだったのか…」

澪「ていうか当たり前だろ」

紬「さっきから思ってたんだけど、二人はお知り合いなの?」

澪「幼馴染みみたいなもんかな?小さい頃はよく私と律と聡で遊んでたりしたから」

唯「幼なじみだったら朝起こしに行ってたりしたの?」

澪「漫画じゃないんだし、そんなことするわけないだろ」

聡(いつか起こしにくるだろう澪さん目当てで、毎朝一時間早く起きてた俺の努力は無駄だったのか!)


12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:18:47.49 ID:f/6wtvkh0

梓「にしても、律先輩遅いですね」

聡「じゃあ俺ちょっと姉ちゃん見てきますよ」

梓「あっ、なんかごめんね」

聡「いえ!そんな滅相もない!…それじゃあちょっと失礼して…」ガチャリ

キッチン

聡「姉ちゃんいるかい?」

律「おう、聡どうした?」

聡「あずにゃんって人が姉ちゃんが遅いからって言ってたから」

律「へー梓が…ってなんでお前がその呼び方を!?」

聡「女神が我に味方した…こう言えば解ってもらえるかな?」

律「どうせ唯が「あっ!ねぇねぇ弟くんも一緒にお話しようよ!」とか言ったんだろ?」


13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:19:28.80 ID:f/6wtvkh0

聡「どうしてそれを!?」

聡「まさか…姉ちゃんエスパーだったのか!?アギトになるのか!?」

律「いや見てた」

聡「ナズェミデルンディス!?」

律「な~んか面白そうだったし~」

律「変な顔しながら「で、でも皆さん…ミーティングはいいんですか?」とか言っちゃって。なかなか面白かったぞ」

聡「今、俺のことを笑ったかぁ!」

律「まぁまぁそんな怒んなって。結果的に目標達成したんだろ?」

聡「!?どうしてそれを!?」

律「何年姉弟やってると思ってんだよ?お前の魂胆なんてお見通しだ」

聡「え?マジで気付いてたの?」

律「いやお前がデカい声出してたからドアの隙間から見てた」

聡「ヤハリソウイウコトカ」


14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:20:11.06 ID:f/6wtvkh0

聡「ていうかそれって他の人にもバレてない?」

律「あー大丈夫大丈夫。ゲームで負けて悔しがってんだろって言っておいたから」

聡「気が利き過ぎるだろ姉ちゃん!」

律「まぁなんにせよ話せてよかっただろ?」

聡「まぁ…うん。それは…」

律「コイツ一人前に照れてやがんぜー!ヘッヘ」

聡「う、うっせーな!それで用事はどうなんだよ!?」

律「用事?あぁ…そんなもの元々ないぞ」

聡「へ?」

律「あれはお前を私の部屋へ行かすための口実だ」

律「それに、上手くいった時に私がいちゃ話しにくいことだってあるだろ?」

聡「姉ちゃん…アンタマジ最高の姉ちゃんだぜ!」

律「ほらほら、早く戻れ。話しする時間が減るぞ?」

聡「姉ちゃんマジありがとう!愛してるよ!」ガチャリ

律「今度から礼は言葉じゃなく物でくれよー」


15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:20:53.03 ID:f/6wtvkh0

律の部屋

ガチャリ
聡「姉ちゃん見てきました」

梓「あ、律先輩どうだった?」

聡「なんかまだ時間かかるみたいで…皆さん、なにやってるんですか?」

唯「大富豪だよ~」

聡「大富豪ですか?」

梓「いや大貧民だよ」

聡「へ?大貧民?」

唯「違うよあずにゃん!大富豪だよ!」


16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:21:35.71 ID:f/6wtvkh0

梓「いいえ、大貧民です!いくら先輩でもこれは譲れません!」

澪「どっちだっていいだろ…」

聡(トランプか…トランプ…ロイヤルストレートフラッシュ…)

紬「聡くん?どうかしたの?」

聡「あ、いえ大丈夫です」

アータラッシーツヨーサデー ヨーミガッエールオーモイー
聡(鈴木から電話…?なんだこんな忙しいときに!)

聡「すみませんちょっと…」


17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:22:17.12 ID:f/6wtvkh0

廊下

聡「はいはい、もしもし」

鈴木『田井中、今なにしてんだ?』

聡「電話してるに決まってんだろ」

鈴木『悪い意味で一休さんも真っ青なとんちだな』

聡(一休さん…?そ、それだ!)

鈴木『どうせ暇なんだろ?今から俺ん家来いよ』

聡「すまないな同志鈴木よ…君のおかげで俺のするべきことが決まったよ」

鈴木『は?なに言ってんだよお前』

聡「鈴木よ、先に大人の階段の上で待っているぞ!」

鈴木『!?た、田井中!お前まさか…!?』

聡「じゃあな鈴木。早く俺の元に来いよ」

鈴木『よせ、はやまるな!やm』ピッ

聡「君の犠牲は無駄にはしない…美しい魔闘家鈴木よ…」


19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:22:58.89 ID:f/6wtvkh0

ガチャリ
聡「ただいま戻りました」

唯「聡くんも大富豪やるよね?」

梓「大貧民って言ってるのに…」

聡「あの…それよりも面白いゲームがあるんですけど…それしませんか?」

唯「えっ?なになに?」

聡「一休さんっていうトランプゲームなんですけど…」

澪「あぁ…アレか…」

梓「アレですか…」

唯「なになに?2人とも知ってるの?」

紬「私も知りたい!」

聡「説明をするとですね、一人ずつトランプを引いていって、1か9か3が出たらみんなで一斉にそのカードを叩くんです」

聡「最後に叩いた人とお手つきをした人は、それまでに貯まったカードを全部引き取るんです」

聡「それで、最後に一番持ってるカードが多い人が負けです」


20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:23:41.28 ID:f/6wtvkh0

紬「なんかワイルドで面白そうなゲームねぇ~」

唯「そうだね!みんな早くやろ~」

梓「いいですけど…ケガに気を付けてくださいね?」

澪「聡はちゃんと手加減しろよ?」

聡「うん、解ってる。大丈夫」

聡(フッフッフ…これで女子高生の手を握れる…!)

聡(これで互いの手が触れ合って「あっ…」みたいな展開になって!淡い恋が始まる!みたいな!)

聡(まさに計画通り…!笑いが止まらねぇよ!フハッハッハッハ!)

聡「フフフ…フハッ…フハッハッハッハ…」

澪「さ、聡…?」

聡「へっ!?な、なんでもない!大丈夫大丈夫!」

澪「そ、そうか…」

聡(あっぶねぇー!声に出てたよ…気を付けなきゃな…)


22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:24:23.33 ID:f/6wtvkh0

聡「準備できましたよ」

唯「誰からする?」

紬「ハイ!私、私からがいい!」

聡「じゃあムギさんからで…」

ガチャリ
律「おーお前らなにやってんだ?」

聡(ね、姉ちゃん!?そんなバカな…!)

唯「りっちゃん、用事は終わったの?」

律「あーうん。終わった終わった」

梓「結構時間かかってたみたいですけど、なにしてたんですか?」

律「晩飯の下ごしらえをな。ていうか一休さんするのか?」

澪「あぁ。聡の提案でな」

律「そうか、じゃあ私もやろっかな?」


24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:25:04.67 ID:f/6wtvkh0

聡「姉ちゃんちょっと…」コソコソ

律「なんだ、どうした?」コソコソ

聡「戻って来ないんじゃねぇのかよ!?」コソコソ

律「お前の魂胆なんてお見通しつったろ?」コソコソ

聡「それ見越して野に放ったんじゃなかったのか!?」コソコソ

律「そうだけどさー…お前、やり方が姑息なんだよ」コソコソ

聡「し、仕方ねーだろ!?俺は卑怯もラッキョウも大好きなんだよ!」コソコソ

律「だけどいい加減見過ごせねーって」コソコソ

聡「…邪魔する気か?」コソコソ

律「あぁ、全力でな」コソコソ

聡「解った…受けて立つ!」コソコソ

律「姉の全力…見せてやんよ…!」コソコソ


25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:25:46.32 ID:f/6wtvkh0

唯「ねぇ、もう始めるよ~?」

律「すまんすまん!始めてくれ」

聡(くそぉ~!こんなことになるなんて!)

聡(この勝負、負けるわけにはいかない!)

紬「じゃあ始めるわね!えいっ♪」ペラリ3

聡(なにっ!?いきなり3だと!?)

聡(だが焦るな!俺が望みさえすれば、運命は絶えず俺に味方する!)

 「えいっ!」ペシッ

 「やあっ!」ペシッ

 「とうっ!」ペシッ

 「たあっ!」ペシッ

聡(もう4人だと!?今しかない!)

聡「ウェイ!!」ペシッ

聡(どうだっ!?これは誰の手だ!?)


26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:26:27.55 ID:f/6wtvkh0

律「ふぅ~…ギリギリセーフだな」

聡(!?そ、そんなバカな!?)

聡(姉ちゃん、マジか!?)

律「残念だったなぁー聡」ニヤリ

聡「お、おぅ…」

聡(オンドゥルルラギッタンディスカー!?)

唯「じゃあこのカードは聡くんのだね~」

聡「あ、はい…」

紬「このゲームなかなか白熱するわね!」


28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:27:08.82 ID:f/6wtvkh0

30分後

聡(なぜだ!?なぜ姉ちゃんの手しか掴めないんだ!)

聡(ちくしょー!姉ちゃん以外の手を握れないままカードだけが貯まっていくぅ!)

澪「なぁ、まだするのか?」

唯「うぅ~…手が痛くなってきたよ…」

紬「それに日もすっかり暮れちゃったものね」

梓「お腹も減ってきましたしね」

律「聡、お前負け確定だけどどうする?」ニヤリ

聡(この姉はちくしょー…!手ぇ貸してくれるんじゃなかったのか!?)

聡(だがまだだ!まだ勝負を終わらせてはいけない!)

聡「もう1回…もう1回だけお願いします!」

澪「聡がそこまで言うなら、まぁ1回くらいは…」

唯「聡くんって、負けず嫌いなんだね!」

聡「そうです!俺は負けられないんです!」

唯「おぉー!熱いねぇー!」


29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:27:51.36 ID:f/6wtvkh0

聡(ここは作戦を変えて一番を取りに行こう…)

聡(もう誰かに俺の手を握ってもらうしかない!)

聡(名護さん…俺に力を貸してください!)

梓「じゃあ、私からですね」ペラリ8

紬「えいっ♪」ペラリ13

唯「よいしょー!」ペラリ2

律「そろそろかなー?」ペラリ10

聡「来い…来い…来い…来い…」ペラリ4

澪「やめろ聡!なんか怖いぞ…」ペラリ6

聡「あぁ、すみません…」


30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:28:32.58 ID:f/6wtvkh0

梓「これで一周ですね」ペラリ11

紬「そうねぇ~」ペラリ1

聡(来た!ニゴリーエースハオレノモノダー!!)

聡「ウェイ!!」ペシッ

聡(!?この柔らかさ…まさか!?)ニギニギ

紬「やったー!私が1番♪」

律「たぁー!やられた…」

聡(ここに来てやっと…やっと手を握れた!イヤッッホォォォオオォオウ!)

聡「ムギさん!」ニギニギ

紬「は、はい!」ニギニギ

聡「おかげで夢が叶いました!ありがとうございます!」ニギニギ

紬「そんな、私はなにも…」ニギニギ

聡「俺もう一生手洗いません!」ニギニギ

紬「それは不潔だからダメよ?」ニギニギ


31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:29:13.93 ID:f/6wtvkh0

澪「お前ら、いい加減手を離したらどうだ!見てるこっちが恥ずかしい…」

聡「あっ!ごめんなさい…いつまでも握ってて…」パッ

紬「ううん、謝る必要なんてないのよ?」

紬「聡くんも男の子だもの…女の子に興味があるのは当然よ♪」

聡「ムギさん…!」ズッキューン

聡(ムギさんがマキシマムドライブで俺のハートにトリガーフルバーストォォオオオォオォォオ!)

唯「おぉー!これが二人だけの世界ってヤツだね!」

梓「私もこんなの初めて見ました…」

澪「お、おい律!聡とムギをなんとかしろ!」

律「なんとかしろっつったってなー…ていうかなんでそんなイラついてんだよ?」

澪「い、イラついてなんてない!」ブンッ

ゴンッ
律「いっ…てぇっー!殴ることないだろ!?」

澪「う、うるさい!律が変なこと言うからだろ!?」


32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:29:55.50 ID:f/6wtvkh0

唯「ゲームは聡くんの負けだね」

梓「1人だけカードだらけですもんね…」

律「罰ゲームは…そうだなぁ…」

聡「え?罰ゲームあんの?」

律「当たり前だろ」

聡(うぉー!一難去ってまた一難ぶっちゃけありえないぃー!)

聡(姉ちゃんの罰ゲームエグいから嫌なのにぃー!)

聡(前は確か…ディケイドライバーとお面つけて散歩して、道行く人に「通りすがりの仮面ライダーだ!」って言えだったな…)

聡(次はなんだ!?ダブルで散歩しながら、道行く人に「さぁ、お前の罪を数えろ!」って言うのか!?)

律「あー…聡」

聡「な、なにかな…?」

律「お前、澪送ってけ。それが罰ゲーム」

聡「へ?」

澪「えぇ!?」


34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:30:36.18 ID:f/6wtvkh0

唯「澪ちゃんだけズルいよ!私も送ってほしい!」

紬「私も!私も送ってほしい!」

澪「な、なんで私なんだよ!?」

律「はいはいわがまま言わない!何も言ってない梓を見習え!」

聡「姉ちゃんちょっと…」コソコソ

律「あ?なんだよもう…」コソコソ

聡「姉ちゃん…もしかしてワームか?」コソコソ

律「は?そんなわけないだろ。なんで私が擬態されなきゃいけないんだ」コソコソ

聡「だって罰ゲームって…そんなんでいいの?」コソコソ

律「嫌なのか?じゃあ街中で、マジでガタックゼクター来るまで「来い!ガタックゼクター!」って叫ばせるぞ?」コソコソ

聡「そんなっ!嫌なわけないじゃないですかぁ!むしろ嬉しいくらいですよ!」コソコソ

律「ならいいだろ?澪、なんか機嫌わりぃみたいだし、それ直してこい」コソコソ

聡「おぉう…解った…」コソコソ


35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:31:17.83 ID:f/6wtvkh0

玄関

律「じゃあまた学校でな」

紬「おじゃましたわね、りっちゃん」

唯「うー!澪ちゃんだけずるいよー!」

梓「先輩、もういいじゃないですか…おじゃましました、律先輩」

律「気ぃつけて帰れよー」

梓「はい、それじゃあ失礼します」ガチャリ

聡「じゃあ…行きましょうか、澪さん」

澪「へっ!?あ…うん…」

律「うまいことやれよーみおー。ヘヘッ」

澪「う、うまいことってなんだよ!?」

律「ほらほらもう行け。悩むより動け!」

澪「お、おぅ…」

聡「じゃあ行ってくるわ、姉ちゃん」ガチャリ

律「おう、達者でな」


36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:31:59.70 ID:f/6wtvkh0

夜道

聡「…こうやって歩くのも久しぶりですね」

澪「そう…だな…」

聡(えっ?この感じ…俺、邪魔じゃない?)

聡「そ、それにしても!今夜は星が綺麗ですねー!」

澪「そう…だな…」

聡(オイ、俺完璧に邪魔じゃねぇかよ!ちくしょう…罰ゲームってこういうことか!)

聡「…………」

澪「…………」

聡(沈黙も沈黙でツレーなオイ!)

澪「…喋らないのか?」

聡「えっ!?…いや、俺うるさいのかなーって…」

澪「そ、そんなことないぞ!喋っててくれたほうがいい…」

聡「へっ?あ、そーですか!なんかすいません…」

澪「謝るなよ!それと…今更敬語なんていいよ」


38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:32:41.12 ID:f/6wtvkh0

聡「いやっ!あの、ですね…」

澪「昔はタメ口だったんだし…それに今日もほとんどタメ口だっただろ?」

澪「なんか改まって、敬語使われるのは寂しいな…」

聡(Oh…なんだこれ?予想外の反応なんですが…)

聡「じゃあ…タメ口でいいの…?」

澪「うん、そっちのほうが嬉しい」

聡(嬉しい…?嬉しいってなんだ!?これは…あらぬことを期待していいのか!?)

聡「そ、そう?ならいいんだけど…」

澪「前会った時はタメ口だったのに、どうして敬語にしたんだ?」

聡「いやーまぁー、さすがに中学になったら敬語使わなきゃいけないかなって」

澪「別にそんなの気にする必要ないだろ?私たちは幼馴染みなんだから」

聡「にしては、朝起こされたことないけどね。ハハッ」

澪「お、起こされたかったのか…?」

聡「えっ!?いやまぁ、それなりには…」

澪「そ、そうか…起こされたかったのか…」


40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:33:23.19 ID:f/6wtvkh0

聡(なにこの雰囲気?マジで俺ちょっと期待しちゃうよ?これは…)

聡「澪さんの家って、ここだよね?」

澪「あっ、うん。…聡、手貸して」

聡「手?いいけど…なにすんの?」

澪「こ、こうする!」ニギニギ

聡「!?な、なんとこれは…!?」ニギニギ

聡(ま、マジかよぉー!?この予想は裏切られたけど、期待は裏切られなかったパターン!)

澪「お、送ってくれたお礼だ!恥ずかしいけど…」ニギニギ

聡「お礼って…でもなん…で?」ニギニギ

澪「…手、繋ぎたかったんだろ?」ニギニギ

聡「どうしてそれを!?」ニギニギ

澪「声…聞こえてたぞ…」ニギニギ

聡(姉ちゃんごまかしたんじゃなかったのか!?でも、叫んでてよかったー!)

澪「まぁ…私じゃ聡も不満かもしれないけど…」ニギニギ

聡「いや!そんなことない!すっごい嬉しい!」ニギニギ


42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:34:05.12 ID:f/6wtvkh0

澪「そう…か。そうなら私も嬉しいな…」ニギニギ

聡「み、澪さーん!」ニギニギズッキューン

聡(澪さんがファイナルアタックライドで俺のハートにディメンションシュートォォオオオォオォォオ!)

澪「な、なんだ!?いきなり叫んだりして…」ニギニギ

聡「あっ、ごめん!嬉しくてつい…」ニギニギ

澪「そうなのか?でも…もう離さないと…」ニギニギ

聡「あ、あぁ、そうだよね。ごめん」パッ

澪「聡が謝ることないぞ。私からしたんだし…」

聡「でも、ホント嬉しかった!ありがとう!」

澪「ふふっ、私も今日は送ってくれて嬉しかった。ありがとう」

聡「いやそんな、お礼なんて…もう十分してもらったよ」

澪「そっか…じゃあ…またな、聡」

聡「うん、またね澪さん」
ガチャリ

聡「今日は…今日はなんて良い日なんだ!」


44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:34:46.86 ID:f/6wtvkh0

次の日

聡「なんていい朝なんだ…こんなに朝が清々しいと感じたことはない…」

聡「昨日はひと夏の甘い経験もしたしぃ!」

聡「バラ色の人生とはこのことだったのか!」

ピンポーン ピンポーン

聡「おう、誰だい誰だい?出ちゃうよぉ~、少し大人になった田井中聡が出ちゃうよぉ~!」ガチャリ

梓「あ、どうも」

聡「ど、どうも…」

聡(あれ?この人…梓って人だよな?)

聡「あの…姉ちゃんに用ですか?姉ちゃんならまだ寝てますけど…」

梓「いや、律先輩じゃなくて君に用があるの」

聡「へ?俺に?」


45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:35:28.28 ID:f/6wtvkh0

聡(俺に用…だと?なんだ…俺昨日この人に何かしたか?)

聡(ま、まさか!この人も俺に!?…ハッハッハまったくもう…モテ期が本格的に始まってるじゃないか!)

聡(これじゃあ、体がいくつあっても足りないな。ハッハッハ!)

聡「ハハッ…ハッハ…フハハハハ…」

梓「ねぇ、ちょっと大丈夫?」

聡「えっ?あ、はい!…とりあえずどうぞ」

梓「うん、おじゃまします」

リビング

聡「オロナミンCでいいですか?」

梓「あ、そんなお構いなく」

聡「いえいえそんな…それで俺に用って、なんですか?」

梓「そのことなんだけど…君ならこれのこと解るかなって…」コト

聡「!?」

聡(これは紛れもない…カードデッキじゃないか!)


46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:36:10.32 ID:f/6wtvkh0

梓「これがなにか解る?」

聡「これは…カードデッキです」

梓「カードデッキって?」

聡「神崎士郎が作った、バトルロイヤルへの招待状です」

梓「それって…どういうこと?」

聡「あなたは仮面ライダーとなって、モンスターや自分と同じライダーと戦うことになったんです」

梓「そんな…私、聞いてない!」

聡「もう決められたことなんです…カードデッキを渡された以上、この運命からは逃げられません」

梓「そんな…私、戦うなんてイヤ!そんな危ないこと出来ない!」

聡「それにしても…このコントいつまで続けるんですか?」

梓「え?もういいの?私はまだまだ出来るけど…」

聡「ノリノリですね…」


47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:36:52.70 ID:f/6wtvkh0

聡(まさか…姉ちゃんの友達にライダーが好きな人がいるとは…)

梓「ノリノリって、君もノリノリだったじゃない」

聡「なんか乗らなきゃいけない雰囲気だったじゃないですか」

聡(でもよく乗れたよな俺も…俺は俺にご褒美を与えてやりたい!)

梓「私はてっきり普通に反応されて終わりだと思ってたよ」

聡「一応、普通に反応したつもりなんですけど…」

梓「まぁ楽しかったからいいけどね」

聡「でも…なんでいきなり来たんですか?」

梓「私の周りにライダーで話せる人がいなくてね」

梓「君なら一緒に話せるかなって」

聡(ライダー見てて良かったー!ありがとー!高岩さーん!)


49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:37:38.31 ID:f/6wtvkh0

聡「あ、でもどうして俺がライダー好きだって…」

梓「着メロとかけ声かな?…ウェイ!!なんてライダー知ってる人じゃないと使わないよ」

聡「あぁ、それで…」

梓「ねぇ、部屋見せてよ」

聡「へ、部屋!?そんな…心の準備がまだ…」

梓「…君が期待してるようなことはないから、安心して」

聡「あ、そっすか…」

聡の部屋

聡「散らかってますけど、どうぞ」

梓「おじゃまします。へぇー…いっぱいベルトあるね」

聡「主人公のヤツだけですけどね」

梓「あ、ロストドライバー!…映画見たの?」

聡「ジョーカーが反則級のかっこよさだったんで…」

梓「面白かったよねー。…今からまた見に行く?」


50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:38:19.09 ID:f/6wtvkh0

聡「えぇっ!?2人っきりで!?」

梓「親睦も兼ねて、ね?」

聡「俺は全然かまわないですけど…」

聡(Oh…これは完璧にデートのお誘いじゃねぇか! 俺は今、未来を掴んだ気がする!)

梓「うん、それじゃあ行こっか」

聡「はい!行きましょう!すぐ行きましょう!」

梓「そんな焦らなくても…」

玄関

律「あれ…?なんで梓がウチにいんだよ!?」

梓「あ、律先輩おはようございます」

律「お、おはよう…」

梓「受験生なんですから、こんな時間まで寝てたらダメですよ?じゃあちょっと聡くん借りていきます」

聡「行ってくるぜ、姉ちゃん」

梓「おじゃましました。律先輩、失礼します」ガチャリ

律「…なんだぁ?まだ寝ぼけてんのかな、私…」


53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:39:01.24 ID:f/6wtvkh0

映画館からの帰り道

聡「いやー!やっぱかっこいいなー!ジョーカーは!」

梓「私はタトバのリズムが頭から離れないよ…」

聡「でもそのリズムも強くてイケメンも…」

梓「嫌いじゃないわ!」

聡「やっぱノリ良いですねー、梓さん」

梓「聡くんが振るからだよ。ふふふっ」

聡(あ、笑ってる!これは…これはかわいい…)


54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:39:42.51 ID:f/6wtvkh0

梓「そろそろ、私帰ろうかな…」

聡「あ、なら送りますよ!」

梓「いいよ、私のわがままに付き合わせたのに、送らせるなんて悪いし」

聡「それじゃあ…今度は俺のわがままに付き合うってことでどうですか?」

梓「そういうことならまぁ…」

聡(よっしゃキター!ここぞで意外と機転が効くな俺!)

梓「関係ないけど、さっきのは結構イケメンが言うセリフだったね」

聡「…俺が言っちゃダメでしたか?」

梓「いや別にそんなことないけど…」

聡(背伸びしすぎたのか…?あれはもっと、北岡先生みたいな人が言うセリフだったのか?)

梓「それじゃあ行こっか。はい」

聡「はい、って?これは…」


55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:40:23.92 ID:f/6wtvkh0

梓「送ってくれるんでしょ?だから離れないように、手握ってねって」

聡「オォウ…はい…」ニギニギ

聡(これは…自然だ!自然なスタイルなんて解んないけど多分これが自然だよ!so naturally!!)

家までの帰り道

梓「なんか…不思議だね」ニギニギ

聡「な、なにがですか?」ニギニギ

梓「昨日初めて会った男の子とデートして、手を握りながら帰ってるって…」ニギニギ

聡「デートって…解ってたんですか!?」ニギニギ

梓「解ってるよそれくらい。…もしかしてバカにしてる?」ニギニギ

聡「いえ!そんな滅相もない!」ニギニギ


56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:41:05.60 ID:f/6wtvkh0

聡(じゃあ梓さんも、行きや映画館や…今もドキドキしてるのか!?)

梓「まぁデートって意識しても、そんなドキドキしなかったけど」ニギニギ

聡(俺だけで浮かれて舞い上がってたよちくしょー!)

聡(いや待て田井中よ…ここで退いていけない!)

聡「で、でも!少しは…?」ニギニギ

梓「全然。今も普通の心拍数」ニギニギ

聡「マジかよ…俺だけ…」ニギニギ

梓「聡くんはドキドキしたの?」ニギニギ

聡「も、もちろんですよ!前も今もずーっとしっぱなしですよ!」ニギニギ

梓「そっか…」ニギニギ

梓「聡くんって、素直な子だね」ニギニギ

聡「素直?あんまり言われたことないですね」ニギニギ

梓「私も…素直になってみようかな…」ニギニギ


57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:41:47.21 ID:f/6wtvkh0

聡(ん?これは…どういうことなんだ?)

聡「素直になるって、どういうことですか?」ニギニギ

梓「…聞いちゃうの?」ニギニギ

聡「す、すみません…解らないので…」ニギニギ

梓「女心も解ってないね」ニギニギ

聡(お、女心…だと…!?)

聡「経験が少ないもので…ハハ」ニギニギ

梓「はぁ…仕方ないから教えてあげる」ニギニギ

聡「お願いします…」ニギニギ

梓「私ね…さっき嘘ついたの」ニギニギ

聡「嘘ですか?」ニギニギ

梓「ホントはね…私もドキドキしてる…」ニギニギ

聡「な、なんと!?」ニギニギ


59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:42:28.58 ID:f/6wtvkh0

梓「2人っきりになったときから、今も…ずーっとね」ニギニギ

梓「全部…聡くんのせいだよ?」ニギニギ

聡「梓…さん!」ニギニギズッキューン

聡(梓さんがファイナルベルトで俺のハートにエンドオブワールドォォオオオォオォォオ!)

梓「それじゃあ、私の家こっちだから」パッ

聡「あ!…はい」

聡(あぁ、手が…俺の右手が…放たれてしまった…)

梓「もう私行くね?いい加減恥ずかしいし…」

聡「あっ、あの!また一緒にデートしましょう!」

梓「いいけど…あんまり調子に乗っちゃダメだよ?…じゃあバイバイ」

聡「はい!バイバイ…」
トコトコ

聡「行ってしまわれた…最後の最後に釘を刺して…」


60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:43:10.70 ID:f/6wtvkh0

唯「あっ、いた!」

聡「ゆ、唯…さん?」

聡(な、なんだ!?いたって…どういうことだ?)

唯「私の名前覚えててくれてたんだ!嬉しいなぁ」

聡「いやそりゃまぁ…」

唯「探したんだよー、聡くん」

聡(探した…?俺をか?なぜ?Why?でもなんだろう…良い気しかしない!)

唯「じゃあ早速レッツゴーだよ、聡くん!」

聡「ちょっ、レッツゴーってどこ行くんですか!?」

唯「えへへっ、楽しい所だよ!」

聡(楽しい所…だと…?まさか!?そんな…心の準備がまだ…)


61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:43:54.61 ID:f/6wtvkh0

公園

唯「さぁ、着いたよ聡くん!」

聡「…着いたって、ここ公園ですよね?」

唯「そーだよ?どうかしたの?」

聡(ってことは…公園で!?素晴らしき青空の会なのか!?…いや、いやいやそんなまさか…)

唯「こっちだよ、ほらほら早く!」

聡(こっちって…そっちは草むらですよ!?マジで…?ついに俺も素晴らしき青空の会の一員になるのか!?)

唯「ねぇほら見てー。かわいいよーこの猫さん!」

聡「え…ね、猫?」

唯「うん!かわいいよねー」

聡「な、なんだ…猫だったんですか…」

聡(Oh…猫かよ…けどまぁこれが普通だよな…)


62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:44:36.97 ID:f/6wtvkh0

唯「聡くんは猫さん嫌い?」

聡「いや、そんなことないですよ。かわいいですね」

唯「だよねー。えへへ」

聡(…なんで俺はここで「あなたのほうがかわいいですよ。フハッハッハッハ」って言えないんだろう…)

唯「さて、猫さんも見たしちょっとお話ししよっか」

聡「お話し…ですか?」

唯「うん、聡くんに言いたいことがあるの!そのために探してたんだし!」

聡(この感じ…告白か!?ついに俺の人生初告られなのか!?)

聡「なんでしょうか、唯さん!」

唯「聡くん…私だけ仲間はずれにしてるでしょ!?」ビシッ

聡「へ?な、仲間はずれ?そんなつもりはないんですけど…」

唯「えぇー!仲間はずれにしてるよー!」


63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:45:18.72 ID:f/6wtvkh0

唯「昨日だってムギちゃんとラブラブしたあと、澪ちゃんと帰ってたじゃん!」

聡「そ、そんなこと言われましても…」

唯「それに今日だってあずにゃんとデートしてた!」

聡「見てたんですか!?」

聡(今日の見られてたのか…!これは…梓さん恥ずかしいだろうな…)

唯「見てたっていうか、あずにゃんがいて声かけようとしたら聡くんと一緒だったの」

唯「私だけなにもされてないよー!」

聡「じ、じゃあなにかしてほしいことあるんですか…?」

唯「してほしいこと?んー…そう言われるとないかなぁ?」

聡「ないんですか?」

唯「いま、今考えるからちょっと待って!うー…」


64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:46:00.91 ID:f/6wtvkh0

聡(なんか必死に考えてるな…これは胸が熱くなるな!)

唯「あっ、あったよ聡くん!一緒にお散歩しよ!」

聡「お、お散歩…?お散歩ですか?」

聡(思ってたのと違う!もっとこう…甘酸っぱい感じのじゃないのか!?)

唯「うん!そうと決まれば早速レッツゴーだね!」

聡「はぁ…行きましょうか…」

散歩道

唯「いやーでもまだまだ暑いねー」

聡「そうですね…もう8月も終わりなのに」

唯「夏休みももう終わりかぁ…あっ!」

聡「唯さん、どうかしましたか?」

唯「ほらほら、セミが倒れてるよ!」

聡「そういうのは、あんまり近づかない方が…」


65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:46:42.67 ID:f/6wtvkh0

唯「かわいそうだけど…これも自然の厳しさなんだね!」

セミ「ジージージージー」ブーンブンシャカブブンブーン

唯「おっ!飛んでったよ聡くん!…あれ?聡くんなんでそんな遠くにいるの?」

聡「い、いやぁー…なんででしょうね!」

聡(オイ、ダメだろあれは!あれは卑怯すぎるだろセミめ!)

唯「あれぇー?聡くん、もしかして怖いかったの?」ニヤリ

聡「そ、そんなわけないじゃないですか!俺だって男なんだし、セミくらいでそんな…」

唯「あっ!聡くんの後ろにセミが!」

聡「うおっ!?…う、嘘つくのは卑怯ですよ!」

唯「いやいやごめんねー。えへへっ」

聡(なんか…思ってたのと違うけどこういうのもいいな…こう自然体な感じが清涼感を与えてくれて…)


67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:47:23.97 ID:f/6wtvkh0

唯「そうだ、手繋ごう?」

聡「えっ!?い、いきなり!?」

聡(唯さんって、なにもかも突然だな…思い付きで行動してるのか…?)

唯「ん?ダメだった?」

聡「いや、滅相もない!…ですけど、いいんですか?」

唯「うん、いいよー。ほら!」

聡「じぁあ…失礼して…」ニギニギ

聡(Oh…唯さんが全然どんな人か掴めない…でも、唯さんの手は掴んじゃう的な!)

唯「あれ?聡くん、どうしたの?」ニギニギ

唯「もしかして…照れてるの?」ニギニギ

聡「そりゃあ照れますよ!俺…唯さんみたいなかわいい人と手繋いだことないし…」ニギニギ

唯「へっ!?かわいい!?…そんなこと言われちゃうと、私も照れちゃうな…えへへ」ニギニギ


69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:48:06.48 ID:f/6wtvkh0

唯「けど、嘘ついちゃダメだよ聡くん!」ニギニギ

聡「へ?嘘?」ニギニギ

唯「だって昨日はムギちゃんの手握ってたし、今日はあずにゃんの手も握ってたでしょ?」ニギニギ

聡(そうだ昨日も今日も見られてた!嘘ついたつもりはないけどこれはマズい!)

聡「いや!あのですね…それは…」ニギニギ

唯「嘘ついた聡くんには罰を与えなきゃいけないね!」ニギニギ

聡「罰!?…ですか?」ニギニギ

唯「うん!だから…もう手を繋ぐのは終わり!」パッ

聡「え?罰って…これですか?」

唯「そうだよー。私と手を繋ぐのは今度までおあずけね」

聡(今度…だと…!?つ、次があるのか!?)

聡「あの、今度っていつですか!?」

唯「うーん…いつだろ?聡くん次第だからねー」

聡「俺次第ってどういうことですか?」

唯「聡くんが、ちゃんと私を選んでくれたらってことかな?」


70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:48:48.16 ID:f/6wtvkh0

聡「そ、それはもしや!?」

唯「告白…とかかな?」

聡「えっ?告白!?」

唯「…待ってるからね」

聡「…唯さん!」ズッキューン

聡(唯さんがフルチャージで俺のハートにワイルドショットォォオオオォオォォオ!)

唯「あっ、でも今はまだダメだよ?」

聡「な、なんでですか!?」

唯「こういうことはよく考えて選ばなきゃダメだからね」

聡「そういうことでしたら…」

唯「じゃあそろそろ帰らないと、憂に怒られちゃうから帰るね」

唯「聡くんももう帰らないとりっちゃんが心配するよ?それじゃあね!」スタコラサッサ

聡「あ、はい!それじゃあ…」

聡「天然だと思ってたけど、意外と小悪魔だな唯さん…」

聡「とにかく嵐のような人だった…」


71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:49:29.82 ID:f/6wtvkh0

田井中家

ガチャリ
聡「ただいま」

律「おう、聡。お前今まで梓とデートしてたのか?」

聡「いや、梓さんとは夕方くらいに別れたよ」

律「ん?じゃあこんな時間までなにしてたんだよ?」

聡「なにって…まぁ、いろいろありまして…」

律「なに?隠してんの?」

聡「べべ別にかっかか隠してなんかなないし!」

律「だからごまかすの下手すぎるだろ…まぁいいけど」

聡(しかし…最近の俺は色んな人にときめきすぎだ…まさにときめきメモリアルだ)

聡(もしかして俺は女だったら誰でもいいのか!?そうなら…まさか…)

律「ん?なに見てんだよ…」

聡「…姉ちゃん、手握らせてくれ」

律「ブフォォッ!!」

聡「あ~あ…ちゃんと拭いといてくれよな」


74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:50:11.42 ID:f/6wtvkh0

律「はぁ!?な、なんだよいきなり…気持ち悪い…」

聡「気持ち悪いとか言うなよ!…俺だって望んでやってるわけじゃない」

律「じゃあしないでいいだろ」

聡「いやダメだ!これは俺の男としてのノブレスオブリージュに関わるんだ!」

律「なんだよそれ…仕方ねぇなぁ、ほら」

聡「お、おぉう…ありがとう」ニギニギ

律「…………」ニギニギ

聡「…………」ニギニギ

律「そ、それで…どうなんだよ?」ニギニギ

聡「…まったくドキドキしない…」ニギニギ

律「こ、こんなことやらせて結果それかよ!?」ニギニギ


75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:50:53.85 ID:f/6wtvkh0

聡「俺のテンションが全然フォルテッシモしない…」ニギニギ

聡「もはやこれは握手だ」ニギニギ

律「お前…そうまでして私を怒らせたいのか?」ニギニギ

聡「!?い、いやぁー!姉ちゃんと手握れてぼかぁ幸せだなぁー!」ニギニギ

律「いまさら白々しいんだよ!」パッ

聡(ヤバい!これはヤバい!姉ちゃんがこうなったときはなにをされるか解らない!と、とりあえず落ち着かせないと…)

聡「あ、あのー…女はクールであるべき、沸騰したお湯は蒸発するだけだってばあちゃんが言ってたから、ここは抑えて…」

律「…じいちゃんは、女は燃えるもの、火薬に火をつけなきゃ花火は上がらねぇって言ってたんだよ」

聡(ちくしょー!そう返してきたか…姉ちゃんめ、カブトだけ全話見やがって…)

聡(かくなる上は…!)


77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 03:51:38.31 ID:f/6wtvkh0

聡「諦めない!運命に負けたくないんだ!」ダッ

律「オイコラ待て」ガシッ

聡「あぁ、こんな早く負けるなんて!」

律「お前の魂胆なんてお見通しって何回言わせんだよ」

聡「ま、待ってくれ姉ちゃん!話せば解るはずだ!」

律「今更もう遅い!さぁて…お前にはなにをしてもらおうかなー?」

聡「や、やめろ!そんなことではなにも解決しないぞ!」

律「私の気持ちが晴れればそれでいいんだよ」

聡「あ、悪魔だ…ゴルゴムの方がまだ許される…」

律「まだ言うか!…その様子じゃよっぽどキツいおしおきをされたいみたいだな」

聡「これで終わりだ…」

終わり


89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 06:00:31.72 ID:f/6wtvkh0

唯ルート

聡「夏休みが終わってしばらく経つけど、あれから何も起こらない…」

聡「結局真夏の夜の夢ってことかよ…ハッハッハ…」

唯「あれぇ?聡くん?」

聡「ゆ、唯さん!?」

聡(これがあれか!噂をすればなんとかってヤツか!)

唯「久しぶりだねぇ~。元気してた?」

聡「あっ、はい!おかげ様で今元気が出ました!」

唯「そう?嬉しいなぁ~。えへへ」

聡「唯さんはどうですか?」

唯「私?私はあんまり元気なかったかなぁ…」

聡「そうだったんですか?」

唯「うん、色々あってねぇ~。…でも私も今元気出たかな」

聡(それって…そういうことなのか!?俺と同じ気持ちを唯さんも抱いているのか!?)


113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 20:59:22.05 ID:f/6wtvkh0

聡「今元気が出たってことは…俺も照れていいんですよね?」

唯「うん…いいよ」

聡(同じだったよおかーさーん!これはもうなんか…もうなんかだろ!)

聡「そういえばさっき、色々あったって言ってましたけどなにかあったんですか?」

唯「あー…ちょっと憂とケンカしちゃってね…」

聡「そうだったんですか…」

聡(もしやこれは…俺の男を見せるチャンスじゃないのか?)

聡(ここで相談に乗って唯さんの悩みを解決すれば、唯さんの中の俺の株がストップ高じゃないのか!?)

聡「あの!俺でよければ相談乗りますよ」

唯「相談…乗ってくれるの?」


114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 21:00:03.20 ID:f/6wtvkh0

聡「はい!自慢じゃないですけど俺よく姉ちゃんとケンカしてますし」

唯「あはは、ほんとに自慢じゃないね」

聡「その経験を生かせればと…俺で力になれることがあるならなんでもしますよ」

唯「なんでも、か…でも気持ちだけもらっておくよ、ありがとう!」

聡「き、気持ちだけですか?」

聡(拒否られたぞ!男を見せるスタートラインにすら立てなかった…)

唯「うん、気持ちだけ。聡くんに頼るのはなんか悪いし…」

聡「そんなことないのに…」

唯「…じゃあ私もう帰らなきゃ。バイバイ」トコトコ

聡「あ、はい。さようなら…」


115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 21:00:44.44 ID:f/6wtvkh0

唯「…ねぇ聡くん!」

聡「はい、なんですか?」

唯「やっぱり…お願いきいてくれるかな?」

聡「も、もちろんですよ!なんですか!?」

聡(おぉ神よ、あなたは俺を見捨てなかった!いまなら信仰というものが解る気がする!)

唯「聡くんの連絡先教えてくれないかな?」

聡「そんなのお安い御用ですよ!」

唯「ありがとう…結局聡くんのこと頼っちゃったね」

聡「俺は、どんどん頼ってくれてかまいませんよ!」


117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 21:01:25.38 ID:f/6wtvkh0

聡「赤外線届きましたか?」

唯「うん、バッチリ届いたよ!じゃあ私のも送るねぇ~」

聡「は、はい!」

聡(つ、ついに来るぞ…ついに俺の携帯に女子高生の連絡先が…!)

唯「どう?届いたかな?」

聡「しっかりとこの手で受け取りました!」

唯「時々、メールとかしていいかな?」

聡「い、いつでも待ってます!」

唯「じゃあ今日はありがとね。バイバイ!」タッタッタ

聡「はい、また今度!」

聡「俺の携帯についに時代がきたよ…」

聡「唯さんの電話番号とアドレスが!これぞまさに愛のメモリー!」

聡「早速家帰って電話番号とアドレス眺めよう…ヘッヘッヘ」


118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 21:02:07.05 ID:f/6wtvkh0

田井中家

ガチャリ
聡「ただいま~」

律「おぉ、おかえり」

聡「姉ちゃん…俺はまた新しい自分になれた気がするよ…」

律「いきなりなんだよお前」

聡(そういや、姉ちゃんは憂って人のこととかケンカの原因とか知ってるのかな?)

聡「姉ちゃんって、憂って人知ってる?」

律「憂ちゃん?知ってるけど…なんでお前が憂ちゃんのこと聞くんだよ?」

聡「さっき唯さんに会って、その憂って人とケンカしてるって聞いたんだ」

聡「姉ちゃんならなにか知ってるかなって」

律「唯と憂ちゃんがケンカ!?」

聡「え、そんな驚くことなの?」


119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 21:02:48.33 ID:f/6wtvkh0

律「唯にベタ惚れの憂ちゃんが唯とケンカだと…?」

聡「ちょっと待てぇい!ベタ惚れってなんだよ!?聞き捨てならんぞ!」

律「あぁ、憂ちゃんってのは唯の妹で、これがまたよくできた妹なんだよ」

聡「あ、妹さんなの?それなら問題ない」

律「あの2人がケンカねぇー。こりゃー明日雨かもな…」

聡「でも姉妹なんだったらケンカくらいするだろ?俺たちみたいにとは言わないけど」

律「いやぁーあそこは特別だからなー」

律「憂ちゃんは唯にマズイことは言わないだろうし、唯がなにを言っても憂ちゃんは許しそうだし」

聡「仲良いんだ?」

律「仲良いってレベルじゃないほど仲良い」

聡「じゃあ姉ちゃんはケンカの原因とかは解らないのか」

律「解らないってか今ケンカしたってのを知った」

聡「Oh…マジかよ」


120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 21:03:29.62 ID:f/6wtvkh0

聡の部屋

聡「憂さんって唯さんの妹だったのか」

聡「姉妹でも普通にケンカすると思うんだけどなー」

聡「ウチみたいに単純じゃないのか…」

テキラタイッ ユールサレナッイッオッモーイー
聡「メールか…まさか!?」

唯メール『聡くんへ 早速メールしたよ! メールちゃんと届いてるかなぁ?

  メールだと初めましてだね! これからもこんな感じでメール送ってくね

  それじゃあ返信待ってまーす 唯より』

聡「フオォォォオオォォオォオォォォオオ!唯さんからメールが来たよぉ!」

聡「唯さんってこんなメールを送るのか…」

聡「なんかメールでも可愛いな…ヘヘヘ…ヘッヘヘ…」

聡「あぁいけない!早く返さないと…」


121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 21:04:11.67 ID:f/6wtvkh0

それからしばらく経った聡の部屋

聡「おかしい…昨日も今日もメールが来てない…」

聡「ここ最近はほぼ毎日来てたのに…」

聡「俺が浮かれ過ぎたせいか!?それとも返すメール返すメール長文だったからか!?」

聡「こっちから送ってみよう…ゴクリ」

20分後

聡「出来た!俺渾身のメールが!」

聡「さ、さて早く送信ボタンを押さないと…」

聡「うぉー!緊張するよぉー!だがこの勢いのままえぇい!」ピッ

携帯「送信しました」

聡「送っちまった…ヘヘ、もう後戻りできないぜ…」

テキラタイッ ユールサレナッイッオッモーイー
聡「も、もう返ってきたのか!?」

唯メール『もう連絡しないで』

聡「…え?」


122: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 21:04:52.85 ID:f/6wtvkh0

聡「ち、ちょっと待て。落ち着け…落ち着くんだ田井中よ」

聡「これはきっとなにかの間違いさ。そう!そうに違いない…」

聡「と、とりあえずもう一回見てみるか…」パカッ

唯メール『もう連絡しないで』

聡「Oh…一字一句変わってない…」

聡「間違いじゃなかった…」

聡「俺、嫌われたのか!?」

聡「な、なにが悪かったんだよ…」

聡「あぁもう解んねぇ!…もうダメだ寝よう」

聡「寝てもう忘れよう…」グスグス


123: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 21:05:34.40 ID:f/6wtvkh0

聡「あぁ…もう朝だ…」グスグス

聡「結局寝れなかった…」グスグス

聡「あー学校サボりてー」

ドンドン
律「おーい聡ーさっさと起きて顔洗えー」

聡「解ってるよ!今やるから…」

洗面所

聡「…やべぇー俺超目腫れてんじゃん」

聡「どんだけ泣いてたんだよ。ハハ」

聡「声もガラガラだし、どうしようもねーな俺」

聡「あぁ…失恋って辛いんだな…」


124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 21:06:16.59 ID:f/6wtvkh0

帰り道

聡「鈴木め…俺がどんな気持ちかも知らずにイジり倒しやがって…」

聡「失恋したとき覚えてろよ、鈴木め!」

唯「あっ、聡くん!」

聡「ゆ、唯…さん…」

聡(マジかよ…なんで昨日の今日で会うんだよ!でもこれは色々聞くチャンスか…)

聡「あ、あの…昨日のメールって、どういうことですか…?」

唯「昨日のメール?なにそれ?」

聡「なにそれって…昨日送ってきたじゃないですか!」

唯「私、昨日メールなんて送ってないよ?」

唯「ていうか、携帯無くしちゃったんだよねー」

聡「え?…なくした!?」


129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 22:01:55.65 ID:f/6wtvkh0

唯「うん、おとといくらいから見つからなくてねー」

聡(なんだこれは…?どういうことだ!?陰謀なのか!?)

聡「これは…唯さんが送ったんじゃないんですね?」パカッ

唯メール『もう連絡しないで』

唯「!?知らない…私こんなメール送ってないよ!」

聡(唯さん送ってなかったのか…!良かった…マジで良かった…)

聡(やべぇ、ちょっとまた泣きそう…で、でも今は我慢しないと!)

聡「じゃあ一体誰が…」

唯「憂だ…そのメール憂が送ったと思う。ごめんね…聡くん…」

聡「憂さん?どうして憂さんが?」

唯「この前、憂とケンカしたって言ったでしょ?そのケンカした理由がね…聡くんなの…」

聡「お、俺が理由?」


130: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 22:02:36.65 ID:f/6wtvkh0

唯「うん…この前散歩したとき憂に見られてて…それであの男の子誰って感じで…」

聡「そうだったんですか…」

聡(だから俺が相談乗るって言ったときに断ったのか…)

唯「ごめんね、聡くんなんか巻き込んじゃって…」

聡「巻き込んだなんてそんなこと言わないでください!」

聡「俺だって関係あるんですから!」

唯「聡くん…ごめんね…」

聡「いや、そんな謝らないでくださいよ。唯さんが悪いわけじゃないんですから」

唯「そっか…じゃあありがとうだね!」

聡(ケンカの原因が俺だったとは…これは男として俺が解決しなければいけない!)


131: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 22:03:18.92 ID:f/6wtvkh0

聡「あの、今って憂さんお家にいますか?」

唯「いると思うけど…どうして?」

聡「…俺、憂さんに色々言わなきゃいけないことがあると思うんです」

聡「憂さんが怒ってる原因はなにか解りませんけど、俺のことで怒ってるなら俺がなんとかしないと!」

唯「聡くん…」

聡「もし迷惑じゃないなら、今から唯さんの家行ってもいいですか?」

唯「私は構わないけど…聡くんはいいの?嫌な思いしちゃうかもしれないよ?」

聡「大丈夫です!そういうのは姉ちゃんから受ける罰ゲームで鍛えられてますんで!」

聡(まぁ…嫌な思いなら昨日散々したし、あれを受けた今、何が来ようとも耐えられそうな気がする!)

唯「ほんとにいいの?」

聡「えぇ、男に二言はありません!」

唯「じゃあ行こっか」

聡「はい…!」


132: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 22:04:20.42 ID:f/6wtvkh0

平沢家

ガチャリ
唯「ただいまー」

聡「お、おじゃましまーす…」

憂「おかえり、お姉…ちゃん」

聡「は、初めまして!田井中聡です!」

唯「う、憂?あのね、今日は聡くんがお話しがあるって…」

憂「お姉ちゃん、早く着替えないとダメだよ?もうすぐご飯できるからね」トコトコ

唯「う、うん…」

聡(俺ちゃんと挨拶したよな?…てゆうか俺透けてないよな?)

唯「とりあえず聡くんも上がっちゃって」

聡「は、はい…」

聡(良かった…俺ちゃんと見えてるみたいだ)


134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 22:05:25.62 ID:f/6wtvkh0

聡(へぇー、唯さんの家ってこんな感じなのか…)

聡(ってんなこと思ってる場合じゃねぇんだよ!やることあって来たんだから!)

唯「憂、ご飯はあとでいいからちょっとお話し聞いてくれるかな?」

憂「…今日学校でね、純ちゃんと梓ちゃんが…」

唯「ねぇ憂!話し聞いてよ!憂!」

聡「あの唯さん、とりあえず俺から話ししてみます」

唯「え?で、でも…」

聡「大丈夫です。任せてください!」

唯「うん…じゃあ任せるね」

聡(さて…俺も覚悟決めなきゃいけないな)


135: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 22:07:03.95 ID:f/6wtvkh0

聡「あの憂さん、俺唯さんから全部話し聞きました」

憂「…………」

聡「俺のせいで2人がケンカしてるって…俺が悪いのなら謝ります」

憂「…………」

聡「だからなんでそうなったか原因聞かせてくれませんか?」

憂「…もう連絡しないでってお姉ちゃんからメール来たよね?」

聡「!?ど、どうしてそれを!?」

憂「あれね、私がお姉ちゃんの携帯で送ったの」

憂「そうしたら君がお姉ちゃんを諦めると思って」

聡「どうしてそんなこと…」

憂「君がお姉ちゃんと一緒にいるのが嫌だったの」


136: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 22:08:08.60 ID:f/6wtvkh0

聡「一緒にって…それだけのことで…」

憂「それだけなんかじゃない!」

聡「!?」

憂「私とお姉ちゃんはずっと2人一緒だったの!」

憂「それを突然出て来た君が、私からお姉ちゃんを奪おうとして…」

憂「お姉ちゃんもあんな楽しそうにして…!そんなの許せないよ!」

聡「憂さん…そんな風に思って…」

憂「だから君が邪魔だったの!私を1人ぼっちにしようとして…!」

聡「そんな1人ぼっちにさせようなんて…」

唯「…ねぇ憂、私は憂を1人ぼっちになんてしないよ?」

憂「お、お姉ちゃん…」


138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 22:09:02.35 ID:f/6wtvkh0

唯「私だって、憂のこと大事だもん!」

憂「でもあんな2人で楽しそうにして…」

唯「たしかに…聡くんと一緒にいたときは楽しかったけど」

唯「でもそれが憂を1人ぼっちにすることになんてなんないよ」

憂「お姉ちゃん…で、でも!あの子はそうじゃないかもしれないだよ!?」

唯「そんなことないよ!聡くんはすっごく優しい子なんだよ?」

唯「聡くんも、憂を1人ぼっちにさせようなんて思ってないよね?」

聡「もちろんですよ!そんなことするわけないじゃないですか」

唯「ほら!聡くんもこう言ってるんだし、全部憂の勘違いなんだよ」

唯「だから…聡くんのこと許してあげてね?」

憂「うん…解ったよお姉ちゃん」


139: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 22:09:45.12 ID:f/6wtvkh0

聡「それじゃあケンカも解決したみたいですし、俺もう帰りますよ」

聡(解決って言っても…俺ほとんどなにもしてない気がする…)

唯「あっ、待って聡くん!送ってくよ!」

聡「えっ!?でも…いいんですか?」

聡(さっきの話し的に憂さんって、独占欲強そうだし…これでまたケンカにでもなったら…)

唯「うん、いいよいいよ!送ってってもいいよね、憂?」

憂「うん、行ってらっしゃいお姉ちゃん」

聡「じ、じゃあお願いします…」

唯「よし!早速レッツゴーだね!」


140: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 22:10:42.10 ID:f/6wtvkh0

帰り道

唯「今日は…ありがとね」

聡「いえ、そんな滅相もない!…俺ほとんどなにも出来てなかった気がしますし」

聡(実際解決したのは唯さんだしなぁ…思い返すとなんか俺結構恥ずかしくないか!?)

唯「ううん、そんなことないよ。聡くんがいてくれたおかげで憂が怒ってる理由を知れたしね」

聡「少しでも役に立てれたなら嬉しいです」

唯「ねぇ…聡くんが私に色々してくれたのって優しさだけ?」

聡「え?どういうことですか?」

唯「いやね…もし優しさだけじゃなかったら、なんで色々してくれたのか教えてほしいかなって…」

聡(こ、これは!これはもう今告白するしかないだろ!やるっきゃない…やるっきゃないぞ田井中!)

聡「い、いやあのそれは…ですね!」

唯「それは…?」

聡「唯さんのことが…すっ、すす好き…だからです…」

唯「…聡くんやっと言ってくれたね!」


143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 23:00:32.22 ID:f/6wtvkh0

聡「や、やっとって…?」

唯「夏休みのとき言ってたでしょ?告白待ってるって…」

聡「あぁ…そうでしたね」

唯「むっ!もしかして忘れてたの?」

聡「いいや、そそそんなわけなないじゃないなですか!」

聡(正直、最近ゴタゴタしてたからなんて言えない!言えるわけがない!)

聡「あ、あの!それで、返事は…どうなんですか…?」

唯「…私も聡くんのこと好きだよ」

聡「そ、それじゃあ!?」

唯「今日から恋人同士だね!」

聡(うぉー!ついに…ついに俺に恋人が出来たぞぉー!時代が俺に追いついたぁー!)


144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 23:01:15.15 ID:f/6wtvkh0

唯「ねぇ、聡くんこっち向いて?」

聡「は、はい!なんd」チュ

聡(なんだこれは…!?お、落ち着くんだ田井中!状況の確認をしなければ…)

聡(と、とりあえず唯さんの顔が目の前にあって、それで俺のくちびるに柔らかな感触があって…)

聡(これはもしや…一般的には接吻と呼ばれる…)

唯「ん…これが私の聡くんの恋人の証しね」

聡「は、はい…」

唯「今度は聡くんからがいいな…」

聡「は、はい…」

唯「むっ!聡くんちゃんと聞いてる!?」

聡「あ、はっはい!聞いてます!」

唯「もう…これからもよろしくね、聡くん」

聡「はい!よろしくお願いします!」


145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 23:01:55.76 ID:f/6wtvkh0

唯「あ、お家…着いちゃったね」

聡「そうですね。送ってくれてありがとうございました」

唯「うん…あぁん、まだ離れたくないよぉー!」

聡「ゆ、唯さん!?」

聡(Oh…唯さんが俺の腕を掴んで…こ、この感触はもしや!?おっぱいが当たってるのか!?)

聡(や、ヤバい…これ以上続くと俺の理性が音を立てて崩れ去る!)

聡「あ、あのー唯さん…そろそろ離れてくれないと…」


146: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/28(土) 23:02:38.22 ID:f/6wtvkh0

唯「…聡くんは私と離れたくなくなんないの?」

聡「い、いや!俺も同じ気持ちですけど…う、憂さんが待ってますよ?」

唯「そうだね…1人ぼっちにしないって言った日に、1人ぼっちにしちゃダメだよね!」

唯「じゃあ私ももう帰るね!バイバイ聡くん!」タッタッタ

聡「はい、唯さんまた今度」

聡「行ってしまわれた…腕が急に寂しい…」

聡「でも俺…もう唯さんと恋人同士なんだよな…」

聡「あぁ、このあとの人生が眩しくて見えない!」

終わり


172: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 08:35:55.42 ID:8wl4s6NN0

梓ルート

聡「結局夏休みの宿題が日記と自由研究しか終わらなかったせいで、すげぇ先生に怒られた…」

聡「明後日までに全部終わらせろってなんだよ!自由研究やったんだからいいだろ!」

聡「ちくしょー…ん?あのツインテールは…もしや?」

聡「あ、梓…さん?」

梓「あ、聡くん。久しぶりだね」

聡「お久しぶりです。映画行ったとき以来ですね」

梓「そうだね。…ねぇ今って暇?」

聡(暇って…これはもしやまたお誘いなのか!?だが…俺にはやらなければいけないことが…)

聡「す、すみません…俺明後日までに宿題やらないといけないんで…」

梓「宿題って…もしかして夏休みの宿題終わらなかったの?」

聡「えぇまぁ…お恥ずかしながら…」


173: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 08:36:36.51 ID:8wl4s6NN0

梓「そっか…」

聡(あぁ、俺はなんということを!なぜ宿題を終わらせなかった夏休み中の俺!)

梓「ねぇ…宿題で解らないところとか私が教えてあげよっか?」

聡「え?いいんですか!?」

梓「律先輩はそんなことしそうにないしね…困ってるんでしょ?」

聡「こ、困ってます!だから教えてください、お願いします!

梓「うん、だけどちゃんと宿題しなきゃ私帰るからね」

聡「はい!ちゃんと宿題します!」

聡(あぁ、夏休み中ダラダラしててよかった!よくやったぞ夏休み中の俺!)

梓「じゃあ行こっか」

聡「はい、行きましょう!」


175: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 08:37:18.29 ID:8wl4s6NN0

田井中家

ガチャリ
聡「ただいまー」

梓「おじゃまします」

律「おぉ、おかえりー…って梓また来たのか」

梓「どうもです、律先輩」

律「今日はなにしにきたんだ?」

梓「聡くんが宿題終わってないって言うんで、そのお手伝いに…」

聡「そうだ!俺は今から梓さんと2人っきりで宿題をする!」

聡「だから空気を読んでくれよ、姉ちゃん!」

律「おーおー2人っきりで宿題ねー。この前はデートしてたみたいだしぃー」

律「お前らもうラブラブじゃねーか。ヘヘッ」


176: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 08:37:59.61 ID:8wl4s6NN0

聡「ら、ラブラブだって!?」

聡(そ、そうだったのか!?俺と梓さんはラブラブだったのかー!)

梓「先輩、茶化さないでください!ほ、ほら聡くんもう行くよ!?」グイッ

聡「あ、梓さん?どうしたんですか?」

梓「どうもしてない!…早くしないと私もう帰っちゃうよ?」

聡「!?そ、そんな…じゃあ早く俺の部屋へ!」

律「気ぃ付けろよ、梓。男は狼だからな、ヘヘッ」

聡「だ、誰が乾巧だ!」

梓「ぷっくく…よ、よくとっさにそれ思いついたね。ふふっ」

聡「い、いやまぁ…」

聡(あ、また笑ってる!はぁ~…梓さん笑うとマジでかわいい…)

律「さっきのどこに笑うところがあったんだ…?」


177: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 08:38:41.71 ID:8wl4s6NN0

聡の部屋

梓「それで、宿題ってどこまで残ってるの?」

聡「えっ!?あ、あの…それはですね…」

聡(ほとんど全部残ってるって言ったら…どうなるんだろう…?)

聡(「そんなやる気がないとは思わなかったよ…帰る!」みたいにはならないよな?)

梓「どうしたの?どこまで残ってるか言ってくれないと進まないよ」

聡「いやぁー…あの日記と自由研究以外全部残ってまして…」

梓「自由研究は終わらせたんだ」

聡「いつも最後に残って慌ててたんで、今年は最初に…」

梓「でも読書感想文は終わってないんだよね?」

聡「はい…」

梓「もしかして問題集とかは全部?」

聡「すみません…」

梓「はぁ…そんなやる気がないとは思わなかったよ…」


178: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 08:39:23.33 ID:8wl4s6NN0

聡(!?なんでこんな予想だけ当たるんだ俺!あぁ、このままじゃ梓さんが帰ってしまう!)

聡「あ、あの!俺全力で頑張るので帰らないでください!」

梓「え?まだ帰らないよ。ちょっと…いや結構驚いただけだから」

聡「それじゃあ!」

梓「とりあえず問題集から片付けてこっか」

聡「はい!精一杯がんばります!」

梓「…キュアパッション?」

聡「あ、さっきのはたまたまです…」

聡(Oh…なんだこの恥ずかしさ…)


180: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 08:40:05.39 ID:8wl4s6NN0

3時間後

梓「ここはさっき解いた問題の式を使って…」

聡「ってことはこうですか?」

梓「うん、そう。それで解けるはずだよ」

聡「えぇっと…こうで、こうだから…お、おぉ!解けた!」

梓「これで数学は全部終わったね。よく出来ました、ふふっ」ナデナデ

聡「お、オォウ…あ、ありがとうございます…」

聡(梓さんが笑顔で俺の頭をなでてるだと…なんだこの破壊力!?世界が滅ぶぞ!)

コンコンガチャリ
律「おーやってるかーお前ら」

聡「ね、姉ちゃんなんの用だよ!?」

律「晩飯作ったから梓も食ってくのかなって」


181: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 08:40:47.83 ID:8wl4s6NN0

梓「え?もうそんな時間なんですか?」

律「どうする?帰るか?」

梓「家になにも連絡してないんで、そろそろ帰ろうかと思います」

梓「すみません、律先輩。気を使わせたみたいで…」

律「あーいいっていいって。こっちも弟の面倒見てもらったし」

律「ほら、聡。梓送ってけよ」

聡「姉ちゃんに言われなくても解ってるよ」

聡(今日は長い時間一緒にいたけど、ほとんど勉強以外の会話出来なかったからな…)

梓「それじゃあ律先輩おじゃましました」

律「おう、またな梓」

聡「じゃあ俺も行ってくるよ」


182: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 08:41:29.51 ID:8wl4s6NN0

帰り道

梓「こうやって一緒に帰るのは2回目だね」

聡「そうですね。まさか、またこんな風になるなんて思ってなかったですよ」

梓「…この前またデートしたいって言ってたよね?」

聡「え、えぇ…言いましたけど…?」

梓「そのときは帰りに送ってくれないつもりだったの?」

聡「いえ、そんな滅相もない!ていうか、そもそもまたデートしてくれるとは思ってなかったので…」

聡(調子に乗っちゃダメって釘刺されてたし…)

梓「ふ~ん、そっか…そういう風に思ってたんだ…」

聡「ど、どういうことですか?」


183: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 08:42:12.11 ID:8wl4s6NN0

梓「今はまだ秘密かな?」

聡(秘密!?秘密ってなんだ!?)

梓「じゃあ私の家ここだから」

聡「あっはい、今日はありがとうございました」

梓「…それだけなの?」

聡「え?いや…他になにかあるんですか?」

梓「はぁ…相変わらず女心が解ってないんだから…」

聡「す、すみません…勉強不足で…」

梓「ねぇ、ちょっと携帯貸して」

聡「は、はぁ…どうぞ」

梓「…………」

聡(俺の携帯で梓さんはなにしてんだ…?)

梓「はい、私の電話番号とメールアドレス登録しておいたから」


186: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 09:01:44.50 ID:8wl4s6NN0

聡「え!?あ、ありがとうございます!」

聡(おぉ、梓さんの連絡先ゲットだぜ!つっても俺がどうこうしたってわけじゃないけど…)

梓「こういうのは男の子から聞かなきゃダメだよ?」

聡「次からはそうしたいと思います…」

梓「次…?次ってまさか、ほかの女の子の連絡先聞くつもりなの?」

聡「!そ、そんなことしませんよ!」

梓「ほんとに?」ジーッ

聡「本当です!」

梓「…うん、信じてあげる」

聡(良かった…うかつなことは言うもんじゃないな…)

梓「じゃあ宿題で解らないところがあったら電話で聞いてね」

聡「よ、よろしくお願いします!」


187: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 09:02:26.77 ID:8wl4s6NN0

梓「うん、また明日ね」

聡「また明日!」
トコトコ

聡「あぁ、良い人だなぁ梓さんって」

聡「あんな人が彼女だったら楽しいんだろうなぁ…」

聡「それにまた明日って…ってまた明日だと!?」

聡「これはあれか!?明日もまた会えるってことでいいのか!?」

聡「うぉー!夢がただ広がっていくぅー!」


188: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 09:03:18.09 ID:8wl4s6NN0

次の日

聡「今日なんとか問題集を全部提出できた…」

聡「梓さんが手伝ってくれなきゃ、今頃どうなってたことやら…」

聡「ありがとー梓さーん!大好きだー!」

聡「って本人の前で言えたらいいんだけどな…」

梓「…なに叫んでるの?」

聡「あ、梓さん!?居たんですか!?」

聡(まさかさっきの聞かれたか!?おいそれはすげぇ恥ずかしいぞ!)

聡「あ、あのー…さっきの聞きましたか…?」

梓「さっきのって?」

聡「い、いややっぱいいです!すみません」

梓「そう…まだ宿題残ってるんでしょ?」


189: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 09:04:12.18 ID:8wl4s6NN0

聡「えぇ、まだ夏休みの宿題の巨塔がそびえ立ってます…」

梓「じゃあそれも早く終わらせないとね」

聡「そうですね…あぁ憂鬱だ…」

梓「憂鬱って言ったって、悪いのは聡くんでしょ?」

聡「まったくその通りです…」

聡(解ってた…解ってたけど梓さんに言われると辛いな…)

梓「ほらなにしてんの?早く行くよ?」

聡「え?行くって…」

梓「聡くんの家に決まってるでしょ?今日中に宿題終わらせないとね」

聡「はい!行きましょう!すぐ行きましょう!」

梓「だからそんな焦らなくても…」


190: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 09:05:14.68 ID:8wl4s6NN0

田井中家

ガチャリ
聡「ただいまー」

梓「おじゃまします」

聡「ん?姉ちゃんいないのか」

梓「律先輩、留守なの?」

聡「えぇ、靴がないんでそうだと思います」

梓「そっか…律先輩居ないんだね…」

聡(ん…待てよ…ってことは完璧に2人っきりってことか!あぁ、期待が高まるぞ!)

梓「読書感想文の本とかって決めてるの?」

聡「えっ!?えーっと…女心について書いてる本とか?」

梓「ふざけるようなら帰るからね」

聡「い、いえちゃんとします!だから帰らないで!」


191: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 09:06:37.99 ID:8wl4s6NN0

聡の部屋

聡「読書感想文の本か…なににしようかな…」

梓「私も手伝えることがあれば手伝うよ」

聡「…梓さんって読書感想文なにしました?」

梓「私はカフカの変身とかかな?」

聡「なんか難しそうな本ですね…」

梓「難しいくらいの本が、読書感想文には向いてると思うけど」

聡「そうですか…んーじゃあちょっと本探してきます」

梓「はい、行ってらっしゃい」


192: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 09:07:56.78 ID:8wl4s6NN0

10分後

ガチャリ
聡「どうも、戻りました」

梓「おかえり。本見つけたの?」

聡「えぇ、時間もないんで結局一回読んだ本にしました」

梓「どれ?…へー、蜘蛛の糸か…なかなか良いんじゃない?」

聡「俺今から感想文書きますけど、梓さんはどうします?」

梓「手伝うって言っても、あんまり手伝いようがないもんね…」

梓「んー、じゃあ聡くんには悪いけどちょっと遊んでていい?」


193: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 09:09:12.56 ID:8wl4s6NN0

聡「えぇ、俺は別にかまいませんけど…遊ぶったってなにするんですか?」

梓「実は、前からずっとベルトつけみたかったんだ…」

聡「そうだったんですか?」

梓「私ほとんどベルト持ってないから羨ましくて…」

聡「ベルト巻いてあげてください…!梓さんに巻かれたらきっとベルトも喜びます!」

梓「うん、ありがとう。これがファイズギア…」ガチャガチャ

聡(女子高生が制服のままライダーベルト巻いてるって、なかなかシュールだな…)

梓「あ、巻けた。それで555 Enter押して…変身!」スタンディンバイ コンプリート

梓「これ…楽しい…」

聡(あぁ、梓さんがかわいくて集中できねぇよ!なんだこれ!?…でも宿題やんなきゃ、はぁ…)


194: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 09:10:16.58 ID:8wl4s6NN0

1時間後

聡「よしできた!はぁーこれでやっと宿題が終わった…」

梓「もう終わったの?早かったね…変身!」カメンライドゥ ディケーイ

聡「それもこれも梓さんのおかげです!ありがとうございます!」

聡(梓さんの変身見るために、感想文はほとんど中身の書き写しになったけど…)

梓「これでもう宿題全部終わったんだよね?」ガチャガチャ

聡「えぇ、もうバッチリですよ!って梓さんもう変身しないんですか!?」

梓「うん、私もバッチリ遊んだしね」

聡(そ、そんな…嘘だろ…?俺の本の中身を書き写す努力は無駄だったのか…)

梓「それに…宿題終わった聡くんにご褒美あげなきゃいけないしね?」


196: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 09:12:07.69 ID:8wl4s6NN0

聡(ご、ご褒美!?ご褒美ってなんだ!?なにをする気だ梓さん!)

 「ご、ご褒美!?ご褒美ってなんだ!?なにをする気だ梓!」

聡(な、なんだ!?ドアの方から俺の心の声が聞こえる!)

 「お、おい!あんまデカい声出すなよ、バレるだろ?」

 「あ、あぁ…ごめん…」

聡「あ、あの梓さん。ドアの方から声が聞こえませんか?」コソコソ

梓「うん…それもどっちも知ってる声が…」コソコソ

聡「ど、どうしましょうか?」コソコソ

梓「…ちょっと驚かしてみよっか」コソコソ

聡「驚かすってどういう風に?」コソコソ

梓「私が先に流れ作るから、聡くんはそれに乗ってきてくれたらいいよ」コソコソ

聡「あんまり自信ないけど…精一杯頑張ります」コソコソ


200: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 10:00:12.26 ID:8wl4s6NN0

梓「ち、ちょっとダメだよ聡くん!家に誰もいないからってこんな…」

 「お、おい!なんか始まったぞ!?」

 「しっ!いいから黙って聞け!」

聡「あ、梓さん…俺もう我慢できないんです!」

梓「そんな…でもこんな乱暴なのは嫌だよ!」

聡「じゃあなんで今日誰もいないって知ったとき、帰らなかったんですか?」

梓「そ、それは…」

聡「それに昨日姉ちゃん言ってたでしょ?男は狼だって」

 「お、お前そんなこと言ったのか!?」

 「言ったけどそんなの冗談に決まってるだろ!」


201: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 10:00:53.83 ID:8wl4s6NN0

梓「聡くんはそんな人じゃないって信じてたのに…」

聡「俺だって…男なんですよ梓さん!」

梓「あ、待って!そんな…いーやぁー!」

 「もう我慢できない!私は見る!」

 「や、やめろ!ドア開けたら流石にバレる!」

 「弟が間違いを起こそうとしてんだぞ!?姉として見過ごせん!」ガチャ

聡(あっ、梓さんがウィンクしてる…かわいいなぁ…ってそうじゃない!)

聡(罠にかかったってことか!今だ!)グイッ

 「うわっ!」

 「きゃっ!」

梓「…なにしてるんですか?2人とも」


202: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 10:01:35.63 ID:8wl4s6NN0

律「えっ!?梓、お前襲われてたんじゃなかったのか!?」

澪「や、やぁ…梓に聡…」

聡「姉ちゃんに澪さんまで…なにしてんだよ…」

梓「盗み聞きに覗きまで…見損ないましたよ先輩」

律「い、いやー!澪がどうしてもなにしてるか知りたいって言うから…」

澪「なっ!?「聡と梓2人っきりでなにしてんだろーなー、澪」ってけしかけたのは律だろ!?」

律「それはただなにしてんのか聞いただけだろ!?」

澪「いいや、原因は律だ!」

梓「はぁ…もういいです。行こ聡くん」トコトコ

聡「え?行こって…じ、じゃあ俺も梓さんと一緒に行ってくるから」タッタッタ

律「姉の威厳も先輩の威厳もなくしちまったな…」

澪「だから止そうって言ったのに…」

律「なっ!?お前まだ言うか!」


203: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 10:02:38.80 ID:8wl4s6NN0

帰り道

梓「澪先輩も律先輩もありえないよね。盗み聞きだなんて…」

聡「あの…怒ってますか?」

梓「そりゃあ怒るよ。いくらなんでもあんなこと…」

聡「す、すみませんでした!」

梓「…なんで聡くんが謝るの?別に聡くんが謝ることじゃないのに」

聡「いやまぁ、そうですけど…俺の姉と幼馴染みがやったことなんで…」

聡「それに元はと言えば俺のせいな気もしてきて…」

梓「…聡くんはほんと良くできた弟だと思うよ」

聡「そう…ですかね?」

梓「うん、そこは自信持っていいと思うよ。…そういえばまだご褒美あげてなかったよね?」


204: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 10:03:43.79 ID:8wl4s6NN0

聡(ご褒美…?そうだ、ご褒美あったんだよ!なんかバタバタしたせいで忘れてたけど!)

聡「そ、そのご褒美って一体なんなんですか?」

梓「ご褒美欲しい?」

聡「はい!すげぇ欲しいです!」

梓「じゃあね…今日私のことが大好きって叫んでたでしょ?」

聡「き、聞いてたんですか!?」

梓「聞くつもりはなかったんだけどね。あれを今叫んでくれらご褒美あげる」

聡「それって…絶対にですか?」

梓「うん、絶対に…」

聡(これはもうやるっきゃない…やるっきゃないぞ田井中!男になるんだ田井中!)

聡「あ、梓さーん!大好きだー!愛してるー!」


205: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 10:04:42.72 ID:8wl4s6NN0

聡(あぁ、やべぇ!解ってたけどこれすっげぇ恥ずかしい!でも言ってやったぞ!)

聡「あ、あの…言いましたけど…あ、梓さん!?」

聡(梓さんが俺に抱きついてきた…だと…!?こ、これがご褒美なのか!?)

梓「私も聡くんのことが大好き…」ギュ

聡「えっ!?あっそんな…んっ!」チュ

梓「…ご褒美っていうのはこれね」

聡「さ、さっきのって…き、キスですよね!?」

梓「私のファーストキスなんだから大事にしてね?」

聡(Oh…ファーストキスだと!?いいのか俺がそんなのもらって!?)

梓「ちなみに言っておくけど、聡くんだからキスしたんだよ?」

梓「それくらい解ってるよね?」

聡「も、もちろんですよ!ハハハッ」

梓「解ってなかったでしょ?もう…今度は女心を教えてあげないとね」

聡「よ、よろしくお願いします」


206: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 10:05:36.73 ID:8wl4s6NN0

中野家の前

梓「ねぇ、昨日秘密って言ったことあるでしょ?」

聡「あぁ、はい。…結局あれどういうことなんですか?」

梓「聡くんがまたデート行こうって言ってくれたとき、私すごく嬉しかったの…」

聡「そ、そうだったんですか…」

梓「もうあのときには、聡くんのこと好きだったんだろうな…」

聡(マジかよ…そんな前から…って1週間ぐらいしか経ってないけど)

梓「だから今度デート行くときは、聡くんから誘ってね?」

聡「はい!任せてください!」


207: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/29(日) 10:06:19.48 ID:8wl4s6NN0

聡「あ、あと!俺と梓さんって恋人でいいんですよね?」

梓「…うん、そうだね」

聡(うぉー!俺的にはキスよりもっとご褒美だよ!いやキスも嬉しかったけど!)

梓「それじゃあ…またね」

聡「はい!また今度!」
ガチャリ

聡「梓さんが俺の恋人、かぁー…」

聡「あーもう嬉しーなー!ファーストキスも貰っちゃったしぃー!」

聡「早速今度の週末デート誘おう!」

終わり


265: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 04:35:02.30 ID:X2ov3wzO0

紬ルート

聡「鈴木のヤツ「本物の喫茶店を見せてやる」とか言ってたけど、どういう意味なんだよ?」

聡「それで有り金全部持ってこいって…余計意味が解んねぇよ」

 「わっ!」

聡「!?だ、誰だ!?」

紬「びっくりした?」

聡「む、ムギさんですか!?いきなり驚かされたらびっくりしますよ…」

紬「わぁ!私の名前覚えてくれてるのね!」

聡「そりゃあ、ムギさんは俺が最初に手を握」

紬「じゃあ私もう行くわね」タッタッタ

聡「った人ですから…ってもういねぇ!」

聡「な、なんだったんだ…」


266: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 04:35:43.63 ID:X2ov3wzO0

18話の喫茶店

聡「鈴木くん…この値段設定は一体なんの冗談なんだね?」

鈴木「冗談じゃねぇよ。全部真実だ」

聡「なっ!?お前…こんなもん払えるわけねぇだろ!?」コソコソ

鈴木「だから有り金全部持ってこいっつったろ?」ズズッ

聡「す、すまん…俺腹痛くなってきた…」

鈴木「トイレは左曲がって奥だ」

聡「すまない、鈴木よ…ありがとう…」ガタッ

聡(本物の喫茶店って…本物過ぎるだろ…)

聡(少なくとも俺みたいな普通の庶民がくるところではないぞ…店員さんの服はかわいいけど…)


267: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 04:36:25.09 ID:X2ov3wzO0

聡(はぁ…気がおm)ドンッ

 「きゃっ!」

聡「うおっ!す、すみません!」

 「そんな私のほうこそ…ってあれ?」

聡「む、ムギさん!?」

紬「聡くん!?また会うなんて珍しいわねぇ~」

聡「そ、そうですね…またムギさんと会えるなんてこ」

紬「じゃあ私人待たせてるから、ごめんね」タッタッタ

聡「れはもはや運命…ってやっぱいねぇ!」

聡「なんなんだ本当に…せめて話しだけでも最後まで聞いてほしい…」


268: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 04:37:08.14 ID:X2ov3wzO0

帰り道

聡「結局紅茶すら飲めずに帰ってきちまった…」

聡「一体俺は行った意味があったのか?」

聡「ん?…あのウェーブがかった金髪はまさか!?」

聡「ムギさん!」

紬「あ、聡くん…」

聡「また会えましたね!」

紬「そ、そうね…」

聡(あ、あれ?なんかムギさん引いてないか?…まさか俺ストーカーだと思われてるのか!?)

聡「あ、あのー…ムギさん…」

紬「す、凄い!こんなこと本当にあるのね!」

聡「へ?凄いって…」


269: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 04:37:58.47 ID:X2ov3wzO0

紬「あのね聡くん!同じ日に3回偶然会った人って、運命の赤い糸で結ばれてるらしいの!」

聡「う、運命の赤い糸ですか!?」

聡(これは…俺とムギさんが結ばれるって展開なのか!?)

聡(鈴木よ、喫茶店誘ってくれてありがとー!)

紬「私の運命の人って聡くんだったのね…」

聡(ここは押せ!押すんだ田井中!)

聡「えぇ、きっとそうなんです!これは愛の女神が2人にくれた奇跡なんですよ!」

紬「でも…私聡くんのこと全然知らないわ」

聡「じ、じゃあこれからお互いのこと知っていきましょう!」

紬「そうね…じゃあこれからよろしくね、聡くん♪」

聡(Oh…ムギさん笑顔が天使じゃないか!)

聡「ならまずお互いの連絡先を交換しましょう!」

聡(…自分で言っといてあれだけど、これって思いっきりナンパだよな)


270: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 04:38:40.31 ID:X2ov3wzO0

紬「私の連絡先届いた?」

聡「バッチリです!俺のほうはどうですか?」

紬「えぇ、こっちもバッチリよ♪」

聡(俺、今までこんな嬉しい連絡先の交換を経験したことがないよ!)

紬「あっ!もうこんな時間、急がないと!」

聡「え?なんか用事あるんですか?」

紬「そうなの、ごめんね。また連絡するからー!」タッタッタ

聡「用事ってなんの…ってはえぇ!お、俺も連絡しまーす!」

聡「紬さんって雰囲気のほほんとしてるけど、体力あるんだな…」

聡「それにしても運命の赤い糸、か…フヘッヘッヘ、これは笑わずにはいられない!」


271: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 04:39:50.38 ID:X2ov3wzO0

田井中家

ガチャリ
聡「いやーただいまー!」

律「なんだー機嫌いいなーお前」

聡「姉ちゃん…俺運命の赤い糸で結ばれてる相手を見つけたんだ…」

律「はぁ?なんだよそれ?」

聡「俺の運命の相手ってムギさんだったんだ!」

律「ムギがお前の運命の相手ぇ?なんでまたそんな…」

聡「おいおい、マジなんだぜ?ムギさんからも「私の運命の人って聡くんだったのね…」って言われたし!」

律「どういうことだよ?」

聡「ムギさん曰く、同じ日に3回偶然会った人は、運命の赤い糸で結ばれてるらしい」

律「どーせ、1回会ったあとずーっとお前がムギをつけてたんだろ?」

聡「そそそそんなことすするわけななっなないだろ!」

律「え?マジで?」


273: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 04:40:33.45 ID:X2ov3wzO0

聡「いやだからマジでしてないって!本当に全部偶然なんだよ」

律「なんかまだいまいち信じられないけど…」

聡「ねぇ、ムギさんってどんな人なの?」

律「…お前、そんなのも知らずに運命の相手だー!とか言ってたのか?」

聡「う、うっせーな!これからお互いを知っていこうってなったんだよ!」

律「ふーんへーこれからねー」

聡「だから、姉ちゃんが知ってるムギさんの情報をくれ!出来るだけ多く!」

律「んームギかぁ…とりあえずお嬢様でピアノが上手くて作曲も出来て…」

聡「ふむふむ…」

律「お茶いれるのが好きで天然っぽくて遊ぶのが好きで面倒見が良くて…」

聡「ふむふむふむふむ…」

律「あとは…怪力か?」

聡「怪力!?」


274: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 04:41:15.79 ID:X2ov3wzO0

律「まぁ細かいところは本人から聞け」

律「私が話せるのはここまでだ」

聡「ありがとう、姉ちゃん。随分良い情報を得ることができた」

聡「それにしても、最後の怪力が妙に引っかかるんだけど…」

律「それも含めて本人に聞け」

聡「本人に聞けって…女の子に「怪力ですか?」ってどうやって聞くんだよ?」

律「それくらいは自分で考えろ!そこまで私を頼るんじゃねぇよ」

聡「えぇ、ごもっともで…」


275: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 04:45:55.34 ID:X2ov3wzO0

聡の部屋

聡「ムギさんと別れてから、結構経ったけどまだ用事してるのかな?」

聡「ムギさんからの連絡もないし…忙しいんだろうか…」

聡「でも、め、メールくらいならしてもいいよな…」

聡「えぇい!勇気を出せ田井中よ!メールくらいでビビってんじゃねぇ!」

聡「よーし!メール送ってやんぜ!待っててください、ムギさん!」

10分後

聡「よ、よし!メールは出来た…あとは送信ボタンを押すだけ…」

聡「もうワンプッシュでムギさんの元にこのメールが…」

聡「あぁもう!勇気を出すんじゃなかったのか、田井中!行け!お前は別に悪いことをしようとしてるわけじゃない!」

聡「えいっ!」ピッ

携帯「送信しました」


276: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 05:00:28.93 ID:X2ov3wzO0

聡「お、オォウ…送っちまった…」

聡「メール返ってくるかな…」

1時間後

テキラタイッ ユールサレナッイッオッモーイー
聡「き、来た!きっとムギさんからのメールだ!」

聡「ど、どれどれ…」

鈴木メール『お前好みの人が働いてる店見つけた』

聡「って鈴木かよ!?俺好みって…俺はもう運命の相手を見つけたんだよ!」

聡「でも…ちょっと気になる…い、いやダメだ!俺にはムギさんっていう相手が…」

聡「…み、店どこか聞くくらいならいいよな…」メルメル


277: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 05:01:13.96 ID:X2ov3wzO0

テキラタイッ ユールサレナッイッオッモーイー
聡「お、はえーな鈴木め。で、どこの店なんだ?」

聡「まさか、あの喫茶店みたいなところじゃないだろうな…」

紬メール『返信遅れちゃった 待たせちゃってごめんなさい

     今アルバイト終わったところなの ねぇ、聡くんは今なにしてるの?』

聡「ムギさんだったー!うぉー!ついにメールが来たぞ!」

聡「へー、ムギさんってバイトしてるんだ…姉ちゃんはそんなこと言ってなかったよな…」

聡「聡くんは今なにしてるのって…い、言えねー!好みの女の子が働いてる店聞きだしてるなんて!」

聡「ここは…ごまかすしかない…」

聡「えぇい!ここぞで意外と機転が効け俺!」メルメル


279: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 05:02:00.39 ID:X2ov3wzO0

数日後

聡「結局鈴木に誘われるまま来てしまった…」

鈴木「誘われるままって、お前結構ノリ気だったじゃねぇか」

聡「いや…まぁ…そうだけど…」

聡(俺には運命の相手がいるってのに…ムギさん、浮気症な俺を許してください!)

鈴木「ほら行くぞ田井中」

聡「あ、あぁ…」

店の前

鈴木「ここだ」

聡「こ、ここか…今日はいるのか?」

鈴木「解んね。この前はいたけど」

聡「無駄足かもしれないのか…」

鈴木「かもな。ほらとっとと入るぞ」

聡「お、おい!待てよ!」


280: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 05:02:50.10 ID:X2ov3wzO0

店の中

聡「おい…どうだ?いるか?」

鈴木「急かすなって。えーっと…あぁ、あの人」

聡「あの人?どこよ?」

鈴木「ほら、あそこにいるだろ?長髪で色白で優しそうな感じの」

聡「あそこ?えーっと…!?お、おいマジかよ!?」

鈴木「どうだ?お前が言ってた、長髪で色白で優しそうな感じって好みにぴったりだろ?」

聡(あ、あぁ…あれは間違いない!あれはまさに!)

聡「ムギさんじゃないか!」

鈴木「え?知り合い?」


281: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 05:03:36.62 ID:X2ov3wzO0

聡「知り合いもなにも…あの人は俺の運命の人なんだ!」

鈴木「えっ、なにそれキモい」

聡「キモい言うな!いやーでもマジ運命の赤い糸で結ばれてるわぁー!」

鈴木「1人で言ってろ。俺はもう帰る」

聡「おい、どうした急に?」

鈴木「なんかもう冷めたんだよ。それにお前キモいし」

聡「だからキモい言うな!なんだお前さっきから!」

鈴木「解ったよ。じゃあな」トコトコ

聡「あぁ、じゃあな。あと教えてくれてありがとう!」

鈴木「へへっ、良いってことよ」トコトコ

聡「なんだあいつの背中…かっこいい…これがハードボイルドか!」


282: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 05:04:23.53 ID:X2ov3wzO0

聡「とりあえず…何か頼むか!」

紬「いらっしゃいませー♪…ってあれ?聡くん?」

聡「ど、どうも」

紬「どうしてここに?」

聡「友達に誘われまして…」

紬「お友達と一緒なの?」

聡「いや、もうそいつは帰っちゃって俺1人です」

紬「そうなの…あっ、ご注文はなにになさいますか?」

聡「注文…ですか?」

聡(おい、ここはもう「あなたを…テイクアウトで(キリッ」って言うしかないだろ!言え!言っちまえ、田井中!)


283: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 05:05:16.68 ID:X2ov3wzO0

聡「あ、あな!あなた…あなたを…」

紬「私?私がどうかしたの?」

聡「い、いえ!…ハンバーガーとコーラで…」

聡(い、言えるかぁー!そんなもん!あんなもん言ったってもうほとんどコントじゃねぇか!)

紬「ご一緒にポテトはいかがですかー♪」

聡「え?ポテト?」

紬「ご一緒にポテトはいかがですかー♪」

聡「あ、あの…ムギさん…?」

紬「ご一緒にポテトはいかがですかー♪」

聡「…じゃあポテトもお願いします」


284: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 05:06:06.94 ID:X2ov3wzO0

聡「ちくしょー…あんなかわいい顔で3回もすすめられたら断れねぇだろ…」

聡「この商売上手め!」

紬「ハンバーガーとポテトとコーラでお待ちのお客さまー」

聡「あ、はい!」

紬「お待たせしましたー♪」

聡「あ、ありがとうございます!」

聡(あぁ、ムギさんが俺に向かって微笑みかけてる!…営業スマイルかもしれないけど)

紬「ねぇ、聡くん。このあとなにか用事ある?」

聡「いや、なにもないですけど…」

紬「じゃあちょっと待っててもらえないかしら?もうすぐアルバイトも終わるから」

聡「ま、待ちます!何時間でも!」

紬「そう?ありがとう♪」

聡「いや、そんな滅相もない!」


285: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 05:07:11.39 ID:X2ov3wzO0

聡「待っててかぁ…なんなんだろうなぁ…」モグモグ

聡「もしかして…このままデートだったり!?」チューチュー

聡「あぁ、期待も腹も膨らんでいく!」

紬「ごめんね、聡くん。お待たせ」

聡「いえ、そんな全然待ってませんよ!」

紬「気を使わなくてもいいのよ?」

聡「気を使ってなんて…ムギさんが来るのが楽しみで、いつもより早く時間が過ぎましたから!」

紬「そうなの?…なんか照れちゃうわね」

聡(ムギさんの白い肌に差し込む赤が映えてるよぉー!)

紬「ねぇ、聡くん私の家に来ない?」

聡「え!?家ですか!?」

紬「私、聡くんのことよく知らないから、お話し出来ればと思って」

聡「い、行きます!行かせてください!」

聡(これは…願ってもない展開じゃないか!マジで俺が望みさえすれば、運命は絶えず俺に味方するんだな!)


286: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 05:08:12.93 ID:X2ov3wzO0

琴吹家の前

聡「あ、あの…ムギさんの家ってここなんですか…?」

紬「えぇ、そうよ♪」

聡(これはもう豪邸ってレベルじゃねーぞ!もはや宮殿じゃねぇか!)

聡(姉ちゃんからお嬢様って聞いてたけど…まさかここまでとは…)

紬「早く行きましょう、聡くん」

聡「は、はい…」

ガチャリ
紬「ただいまー」

執事・メイド「お帰りなさいませ、紬お嬢様!」

聡(な、なんだ!?両サイドに無数の執事とメイドがいるぞ!?こんなもんもう漫画じゃねぇか…)

聡「お、おじゃましまーす…」ビクビク

紬「今日はお友達を連れてきたのー♪みんな、失礼のないようにね!」

執事・メイド「仰せの通りに、紬お嬢様!」

聡「い、いやそんな皆さん…お気使いなく…」オロオロ

聡(あぁ、俺なんて庶民!…俺ってムギさんと釣り合うのかな?)


289: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 06:00:03.82 ID:X2ov3wzO0

紬「さぁ、こっちよ聡くん」

聡「え、えぇ…」

聡(さっきから扉ばっかあるけど…この階だけで何部屋あるんだよ…かくれんぼが余裕でできるぞ…)

紬「ここが私の部屋なの!さぁ、入って♪」

聡「は、はい!おじゃまします…」

聡(案の定広い部屋だよ…ウチのリビングより広そうだ…)

聡(はぁ…なんだろう、嬉しいはずなのに悲しくなってきた…)

紬「好きなところで楽にしてていいわよ」

聡「はい…失礼します…」

聡(楽にしててって言われても…ど、どうすりゃいいんだ!?なんかなにをやっても失礼に感じられそう!)


290: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 06:00:47.11 ID:X2ov3wzO0

紬「どうしたの、聡くん?立ったままだけど…」

聡「い、いやぁ…その緊張してなにしていいか解らなくて…」

紬「そうねぇ~…それじゃあ、私の隣に来てくれないかしら?」

聡(と、隣!?ムギさんが座ってるソファーに俺も座れと言うのか!?)

紬「ほら、早く来てくれないとお話し出来ないでしょ?」

聡「は、はい!」ストン

聡(む、ムギさんとこんなに近くに!あっ、なんかムギさんからいい香りがする…)

紬「ねぇ…聡くんは積極的な女の子って好き?」

聡「えっ!?積極的な子ですか?す、好きですよ…」

紬「そう…なら良かったわ♪」

聡(な、なんだこの雰囲気!?このなんかけだるい感じは!)


291: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 06:01:36.39 ID:X2ov3wzO0

紬「聡くんって…女の子の体に興味があるのよね?」

聡「そ、そりゃあまぁ…男ですから…」

紬「私もね、男の子の体に興味があるの…」

聡「えっ!?そ、それって…!」

聡(なんだこの、このまま一気に大人の階段を駆け上がる感じの急展開!?い、いや…でもここは…)

紬「だからね?聡くん…私と…」

聡(あぁ、ムギさんの体が近付いてきてぇー!俺の理性がー!…で、でもここは抑えなきゃいけないよな!?)

聡「だ、ダメです!ムギさん!」グッ

紬「えっ?…聡くんは女の子のこと知りたくないの?」

聡「し、知りたいですけど…けどダメです!」


292: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 06:02:19.35 ID:X2ov3wzO0

紬「どうして…ダメなの?」

聡「それは!その…こういうのはちゃんと順序を踏まないといけませんよ、やっぱり!」

聡「付き合ってもないのに、こんな感じでやっちゃいけませんよ!」

紬「聡くんは私のこと好きじゃないの…?」

聡「好きだからですよ!俺、ムギさんのこと好きだから…大切にしたいんです!」

紬「そうだったの…ふふっ、照れちゃうわね♪」

聡(よかった…なんとかおさまった…ってあれ?)

聡(俺、勢いに任せて告ってるじゃねぇか!あーもっとかっこよく決めたかったのにぃー!)


293: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 06:03:12.34 ID:X2ov3wzO0

紬「ごめんね、聡くんあんなことしようとして…」

聡「い、いえ!そんな謝らなくても…」

聡(俺、もしかして最大のチャンスを不意にしたのか…?い、いや!俺の選択は間違ってなかったはず!)

紬「私、普通の恋愛をするのが夢なの…」

聡「普通の恋愛ですか?」

紬「普通に出会って、普通に好きになって、普通に付き合って、普通に結婚して…それってとても素敵だと思うの」

聡「俺もそう思いますけど…それが夢なんですか?」

紬「私ね…会ったこともない人と結婚されられるかもしれないから…」

聡「そ、そうなんですか!?」

聡(フィアンセってやつか?…本当にあんだなそういうのって)


294: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 06:04:10.69 ID:X2ov3wzO0

紬「えぇ、そうなの。…私そんな結婚したくない!」

紬「もっと、普通の恋人と普通の結婚がしたいの…」

聡「その…普通の恋人って俺じゃダメですか?」

紬「えっ?」

聡「普通っていうのだったら、俺結構自信あるんで!」

聡「それに…俺とムギさんって運命の赤い糸で結ばれた相手なんだし…」

聡「まぁ、ムギさんの恋人が俺でよければですけど…」

紬「そんな…聡くんなら大歓迎よ♪」

聡「ほ、本当ですか!?ありがとうございます!」

聡(いよっしゃキター!ムギさんが俺の恋人、かぁ…)

聡(今日ほど普通に生まれてよかったと思えた日はないよ!父よ、母よ、ありがとう!)


295: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 06:04:59.99 ID:X2ov3wzO0

紬「もう夜になっちゃったけど、どうする?」

聡「じゃあ…もう帰ろうと思います。あんまり長くいても迷惑だと思うので…」

紬「別にそんなことないのよ?でも、帰るなら送っていかなきゃね」

聡「送ってくれるんですか?」

紬「もちろんよ♪…斉藤、車をだしてちょうだい」

斉藤『解りました、紬お嬢様』

聡(内線電話だ…すげぇ使ってるの初めて見た…)

紬「さっ、行きましょ聡くん♪」

聡「あっ、はい!」


296: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 06:05:55.98 ID:X2ov3wzO0

琴吹家の庭

斉藤「お待たせいたしました、どうぞ」ガチャリ

紬「さぁ、聡くん乗って!」

聡「は、はい…失礼します…」

聡(なんだこの車は…外車か!?外車なのか!?シートが対面式じゃないか!)

紬「んしょ…それじゃあ出してちょうだい」

斉藤「では出発いたします」ブロロロロー

執事・メイド「行ってらっしゃいませ、紬お嬢様!」

聡(ダメだ、まだ全然慣れねぇ…ムギさんと結婚でもしたら慣れるんだろうか?)

紬「どうしたの、聡くん?なんか顔が固いわよ?」

聡「い、いえ!なんでもないです!」

聡(あぁ…俺って本当超庶民…)


298: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 06:07:17.84 ID:X2ov3wzO0

聡「あっそうだ!あのムギさん」

紬「どうしたの?」

聡「あのー…今日ムギさん、なんであ、あんなことしようとしたんですか…?」

紬「え?あんなことって?」

聡「そ、その…おお女の子かっか体がどうとか…」

紬「あぁ、あれはね聡くん!」

紬「メイドの人が「運命の相手をしっかり捕まえるためには、積極的にやることも必要!」って言ってたからなのー♪」

聡「せ、積極的にですか?」

紬「そう、積極的によ♪」

聡(積極的にって…あれはちょっと積極的すぎないか!?俺の心臓が破裂しかけたぞ!)


299: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 06:08:23.44 ID:X2ov3wzO0

斉藤「着きました、紬お嬢様」

紬「あら、もう着いちゃったのね」

聡「今日は色々ありがとうございました、ムギさん。家にまで送ってもらっちゃって…」

紬「いえいえ、そんなことないわ♪」

聡「それじゃあ失礼して…」ガチャリ

紬「あっ!ちょっと待って聡くん!」

聡「なんですか?ムg」チュ

紬「んっ…これは今日の感謝のしるし、ね?」

紬「それじゃあまたね。私の普通の恋人さん♪」

聡「は、はい…」

斉藤「では出発いたします」ブロロロロー

聡「キスされちゃった…キスされちゃったよぉー!」

聡「や、柔らかかった!手の比じゃないくらい柔らかかった!」

聡「これを足掛かりに大人の階段を1段ずつ上ってくのか俺は…」

終わり


321: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 15:23:04.90 ID:X2ov3wzO0

澪ルート

聡「あーあちー…夏休みももう終わったっつうのに…」

聡「早く麦茶をガブ飲みしてプハーッ!って言いたい…」

澪「あれ?聡じゃないか」

聡「ん?あぁどうも、澪さん」

澪「うん、どうも。聡は今帰りか?」

聡「そうだけど、澪さんは?」

澪「私は律に呼ばれてな…今向かってるところ」

聡「ん?ってことは…」

聡(家着くまで澪さんと2人っきりってことか!)


322: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 15:23:48.22 ID:X2ov3wzO0

澪「どうかしたのか?」

聡「い、いや…家着くまで2人っきりなんだなって思って」

澪「あっ!そ、そうだな…」

聡(ん…?澪さん、どうしたんだ?いきなり顔伏せて…)

聡「あの、澪さん大丈夫?」

澪「だ、大丈夫!全然平気!」

聡「本当に?なんか顔赤いけど…」

澪「それは…あっ、そう!暑いから顔に熱がたまっちゃって!」

聡「そう…気分悪くなったら言ってよ?」

澪「うん…ありがとう…」


324: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 15:24:38.14 ID:X2ov3wzO0

田井中家

ガチャリ
聡「ただいまー」

澪「おじゃまします…」

律「おかえりー。おっ、澪も来たか」

聡(はぁー…これでやっと麦茶が飲める…)

澪「それでなんの用なんだよ、律?」

律「ん?あー…澪ちょっと来てくれ」

澪「え?どうして?ここじゃ言えないのか?」

律「あーもーいいから来い!早く!」ガシッ

澪「わっ!律、引っ張るな!」ズルズル

聡「プハーッ!くぅー!人生、この瞬間のために生きてるようなもんだぜ!…ん?」

聡「なんだ?2人でコソコソして…」


325: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 15:25:20.42 ID:X2ov3wzO0

聡「…ダメだ、全く聞こえん。もうちょっと近付いてみるか…」

律「おいこっちくんな、聡!お前はそこでじっとしてろ!」

聡「オォウ…ごめん…」

聡「ちくしょう…俺があの2人の会話を知る術は今のところないようだ…」

聡「一体なに話してるんだ?気になって仕方ない…」

聡「あー気になるぅー!」

律「うるせーぞ、聡!次なんかしたらぶっ飛ばすからな!」

聡「オォウ…マジでごめん…」

聡「ここにいても精神衛生上良くない…部屋行ってよ…」


326: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 15:26:33.63 ID:X2ov3wzO0

聡の部屋

聡「フィリップ…よかったね…フィリップ…」グスグス

聡「あぁ、Wは名作だなぁ…」グスグス

コンコン
律「聡、ちょっとリビングまで来い」

聡「え?うん、解った」

リビング

ガチャリ
聡「来たぞー姉ちゃん。何の用だよ?」

律「私、今から日曜のまで友達の家に泊まりに行くことになったんだ」

聡「そうなんだ、行ってらっしゃい」

律「それで父さんたちもいないし、お前1人だけ家に残すのも心配だから、澪に面倒見てもらうことになった」

聡「…え?」


328: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 15:27:26.53 ID:X2ov3wzO0

聡「えぇ!?ちょっ!ど、どういうことだよそれ!?」

律「そのまんまの意味だよ。澪とこの家で2人っきり」

聡(み、澪さんと2人っきりでこの週末を過ごせだと!?これはなんと願ってもない展開だ!)

律「憧れの澪姉と2人っきりだなんて、いやー良かったなー聡!ヘッヘ」

聡「あぁ、まったくもってその通りさ!ってなに言わせんだよ!」

律「いや、お前が勝手に言ったんだろ…」

聡「ていうか、澪さんはいいの?その…俺と2人っきりって?」

澪「えっ!?…うん、私は別に聡となら…」

律「なんだよ、別にって。さっき荷物つめるの手伝えって張り切ってたくせにぃー」

澪「り、りーつぅー!」

聡「そ、そうなんだ…」

聡(澪さんと1つ屋根の下で2人っきり…これはなにが起こっても不思議じゃないだろ!)


329: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 15:28:41.80 ID:X2ov3wzO0

律「じゃあ私そろそろ行ってくるわ」

聡「解った、行ってらっしゃい」

澪「い、行ってらっしゃい…」

律「あーそうだ澪、別に聡押し倒してもいいからなー」

澪「なっ!?おしたっ…律っ!」

律「おーこわ、ヘヘッ。じゃあな」ガチャリ

聡(澪さんに押し倒されるか…それはそれでいいかもしんない!)

聡(い、いいや、まだ付き合ってもいないのにそれはダメだ!抑えないと…)

澪「こ、これからどうしようか…?」

聡「え?あっ、と、とりあえず荷物運ぼうか?」

聡(そうだもう澪さんと2人っきりなんだ…意識したら緊張してきた…)

聡「そ、そういえば…荷物どこに運べばいいのかな?」

澪「律が部屋使っていいって言ってたから、とりあえず律の部屋に…」

聡「じゃあ姉ちゃんの部屋まで荷物運ぼうか…」

澪「うん…」


330: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 15:29:33.62 ID:X2ov3wzO0

律の部屋

聡「よいしょ…荷物はこれで全部?」

澪「うん、ありがとな聡」

聡「いえいえ、こんなのお安い御用ですよ」

聡(…にしてもこの荷物の量、2泊3日の量じゃないだろ…なんでこんな多いんだ?)

澪「…荷物多くてごめんな」

聡「い、いやそんな!澪さんって準備に余念がないよね!」

澪「…私なんて、ただまとめられないだけだよ…」

聡(あぁ、澪さんがダークサイドに!ここはなんとかして明るくしないと!)

聡「う、動いたらお腹が空いたなー!澪さんもお腹空いたんじゃないですか!?」

澪「えっ?…そういえばそうだな。…よし!荷物を運んでくれたお礼に、私がご飯作ってあげる!」

聡「ほ、本当ですか!?やったー!」

聡(澪さんの手作り料理…!これは来ただろ!むしろもう来るだろこれは!)


332: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 15:30:55.45 ID:X2ov3wzO0

キッチン

澪「よーし!やるぞー!」

聡(エプロン姿の澪さんかわいいなぁ…若奥様ってこんな感じなのか!?)

聡「澪さんって料理得意なんですか?」

澪「料理自体はあんまりしたことないけど、いつもママが作ってるの見てるから…」

聡「ママ…?」

澪「お、お母さん!お母さんが作ってるの見てるから大丈夫だと思う!」

聡(澪さんまだママって呼んでるのか…無理に言い直さなくても、ママって言ってるほうがかわいくていいのに!)

澪「あ、あのさぁ聡…」

聡「ん?どうかしたの?」

澪「あの…あんまり見ないでくれるか?なんか恥ずかしくて…作りにくい…」

聡「ご、ごめん!じゃあ俺向こうで待ってるよ」

聡(もっと澪さんのエプロン姿見てたかった…そして、あわよくばミスして切った指をチューってしたかった!)


333: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 15:31:43.49 ID:X2ov3wzO0

リビング

澪「はい、どうぞ」

聡「ありがとう、澪さん。ごめんね運ばせるのまでさせて…」

澪「いいって、お礼って言っただろ?それくらいするよ」

聡(へー…和食なんだ。なんか意外だな…澪さんって主食パンとかパスタっぽそうなのに)

聡「じゃあいただきます!」

澪「はい、召し上がれ。…ど、どうかな?変じゃない?」

聡「あ、美味しい!意外だ…」

澪「い、意外ってなんだよ!?必死に作ったのに…」

聡「ご、ごめん!でも本当に美味しいよこれ!毎日食べたいくらい!」

澪「毎日、か…ふふっ。そう言われると作った甲斐もあるな」

聡(顔もスタイルも良くて料理も出来るって、澪さんはきっと良い奥さんになるんだろうな…)


335: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 16:01:33.66 ID:X2ov3wzO0

澪「聡、風呂開いたぞ」

聡「あ、うん。解った」

風呂場

聡「ここにさっきまで澪さんが居たんだよな…全裸で」

聡「この中にさっきまで澪さんが浸かってたんだよな…全裸で」

聡「まさか…まさか全裸の澪さんがいた空間にいれるとは思ってなかった!俺も全裸で!」

聡「と、とりあえず湯船に浸かってみるか…」チャプン

聡「さっきまで澪さんが浸かってた湯船…澪さんのエキスが溶けだした湯船…」

聡「…………」ブクブク

聡「ぷはっ!はぁはぁ…とりあえず頭まで浸かってみたけど…」

聡「俺すげぇキモいな…これは自分でもフォローしきれない…」


336: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 16:03:52.34 ID:X2ov3wzO0

聡の部屋

聡「今日は色々あったなぁ…澪さんの手料理食べたり」

聡「澪さんの浸かった湯船に浸かったりもしたし…」

聡「そして、廊下を挟んだ向こうの部屋では澪さんが寝てる…」

聡「あぁん!興奮して眠れないぃー!」

聡「こんな幸せなことが、かつて俺の人生であっただろうか!?いやない!」

聡「そして、その幸福がまだ明日も続くという事実!」

聡「これはお前!全国の健全な中学生男子が眠れるテンションと状況じゃないぞ!」

聡「あー明日も楽しみだぁー!」


337: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 16:04:45.01 ID:X2ov3wzO0

翌朝

 「……し、さ…し、…さだ…、おき…、…とし」ユサユサ

聡(ん…誰かが俺を呼んでる?いや、これは起してるのか?)

聡(今、家にいるのは…まさか!?)

澪「聡、朝だぞ。ほらもう起きろ、聡」ユサユサ

聡「み、澪さん…おはよう…」ムクリ

澪「うん、おはよう聡…!?」バッ

聡「どうしたの?いきなり顔隠して…」

澪「お、おま、お前!その…し、しし下が…」

聡「下?下って…!?」

聡(Oh…グッモーニンマイサン…って生理現象とはいえ空気読めよ、俺の海綿体!)

聡「ご、ごめん!こんなものをお見せしてしまい!」

澪「い、いやいいんだ…男だったら…し、仕方ないことなんだろ?」

聡「そ、そうなんだけど…本当にごめん!」


338: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 16:05:50.89 ID:X2ov3wzO0

聡「なにかお詫びできることがあれば、なんでもしますので…」

澪「いやだからもういいって。大丈夫だから…」

聡「…本当にごめん、澪さん。あっでも、どうして起こしに?」

澪「前言ってたろ?朝起こされたいってだからこの機会にって思って…」

聡(それで起こしにきてくれたのか…でもその結果がアレなんだよ…ちくしょう、恩を仇で返した気しかしない!)

澪「もう朝ご飯出来てるから、早く顔洗ってリビングに来いよ」ガチャリ

聡「うん、解った。ありがとう」

聡「はぁー…なんか情けないな、俺…」

聡「好きな人が朝起こしにきたっていうのに、まさか朝勃ちを見せるなんて…」

聡「澪さんああいうのダメなのにぃー!」


340: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 16:06:34.02 ID:X2ov3wzO0

リビング

聡「はぁー…」

聡(あぁ、俺浮かれ過ぎてたんだろうな…もうちょっと自分をいましめないと…)

澪「どうしたんだ?ため息なんかついて…」

聡「い、いや!なんでもないから!」

澪「もしかして…私のせいか?」

聡「澪さんのせいだなんてそんな!本当になんでもないから…」

澪「嘘ついてないよな?私…ちゃんとできてるよな?」

聡「うん、俺澪さんのおかげで昨日も今日もすげぇ楽しいよ!」

澪「そっか…よかった…」


341: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 16:07:34.65 ID:X2ov3wzO0

聡「澪さんこそ、俺のせいでなんか嫌な思いしてない?」

澪「そんな嫌なことなんてないよ!私も楽しいし…」

聡「あっそう?そうなら嬉しいな…」

聡(とりあえず澪さんがいる間は楽しもう!後悔すんのは澪さんが帰ってからでいいや!)

澪「な、なんか暇だしテレビでも見ようか!」ピッ

テレビ「ちょっと遅れた心霊t」ブツン

聡「…テレビ見るんじゃないの?」

澪「あれー?私そんなこと言ったかな?」

聡「まだ幽霊とかダメなんだね…」

澪「だ、だって!怖いじゃないか!聡はその…幽霊とか大丈夫なのか?」

聡「いざって時に好きな人守れるくらいは大丈夫!」

澪「ふふっ、なんだよそれ」


342: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 16:08:17.29 ID:X2ov3wzO0

澪「あ、もうこんな時間だ…なんか時間が経つのが早いな…」

聡「そろそろ晩飯作らないと…」

澪「じゃあ今日も私が…」

聡「澪さんストップ!今日は俺が作るよ!」

澪「え?でも…」

聡「昨日は澪さんに作ってもらったんだし、今日は俺が作る番だ!」

聡「それに俺意外と料理上手いんだぜ?」

澪「そうなのか…じゃあ任せようかな」

聡「えぇえぇ、任せなさい任せなさい!」

聡(ここで俺が華麗に料理を作って、澪さんに料理出来る男って素敵アピールをしないと!)

聡(朝のアレを取り返すためにも、ここはしくじれないぞ田井中!)


343: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 16:09:14.68 ID:X2ov3wzO0

聡「はいどうぞ、お召し上がりください」

澪「へぇー…パスタなんだ」

聡「どう、意外だった?」

澪「うん、正直な。それじゃあいただきます」

聡「えぇ、どうぞどうぞ」

澪「お、美味しい…美味しいよ聡!」

聡「男としては、大口叩いたんだしこのくらいは出来ないと!」

聡(テレビで見たイタリア料理人に憧れて、パスタ料理だけ練習した甲斐があった!)

聡(あのトングでパスタかき混ぜるのがかっこいいんだよ!あのクルクル感が!)

澪「聡が料理出来るなんて、思ってもなかったよ」

聡「まぁ、澪さんの前じゃ作ったことなかったしね」

澪「私…料理出来る男の人って素敵だと思う…」

聡(お、おい聞いたかおい!?思った通りすぎてるだろこれは!まさかこんなに上手くいくとは…)


344: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 16:10:12.84 ID:X2ov3wzO0

聡の部屋

聡「今日は朝、失態をしたけど料理で取り返したよな?」

聡「でもまぁ…マジであんなに上手くいくとは思ってなかったけど…」

聡「イタリア人シェフのサルヴァトーレマジグラッツェ!」

コンコン
澪「は、入っていいか…?」

聡「え、えぇ全然構わないけど…どうかしたの?」

澪「そ、その…ほら、明日私帰んなきゃいけないだろ?」ガチャリ

澪「だから…その…帰る前にさ、聡と一緒に寝たいなって…」

聡「なん…だと…!?」

聡(こ、これは一体どういうことなんだ!?なんだアレか!?これはアレなのか!?ていうかアレってなんだ!?)

澪「だ、ダメ…かな…?」

聡「いや、そんな滅相もない!い、一緒に寝よう澪さん!」


346: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 16:11:09.10 ID:X2ov3wzO0

澪「こうやって、2人っきりで寝るのは初めてだな…」

聡「そ、そうだね…」

聡(うぉー!俺のドキドキが止まらねぇ!アドレナリンが凄いよ多分!)

澪「昨日も今日も色々ありがとな…」

聡「そ、そんな!俺の方こそありがとうだよ!色々助かったし…」

澪「明日で帰らなきゃいけないんだよな…」

聡「寂しくなるね…」

澪「寂しくなるって…家近いんだからまたいつでも会えるだろ?」

聡「そ、そりゃそうだけど…その気分的にね?」

澪「気分的にか…そうだな、私も寂しい…」

聡(澪さんも寂しいのか…ん?ってことは澪さんも俺と同じ気持ちってことか!?」

澪「いつまでも話してちゃダメだよな…そろそろ寝ないと…」

聡「そ、そうだね…おやすみ、澪さん」

澪「あぁ…おやすみ、聡」


350: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 17:00:09.41 ID:X2ov3wzO0

翌朝

聡(…結局、緊張して一睡も出来なかった…澪さんは、どうなんだろ?)

聡「あ、あのー…澪さん起きてますか…?」

澪「…随分早起きなんだな」

聡「み、澪さんだって」

澪「ふふっ、そうだな…こんな早起き初めてだよ」

聡「…そろそろ顔見て話しませんか?」

澪「うん…そうしようか」ゴソゴソ

ゴソゴソ
聡「おはよう、澪さん」

澪「おはよう、聡。お前、クマが出来てるぞ」

聡「澪さんだって目、真っ赤だよ」

澪「そっか…目真っ赤なんだな私…」

聡「…ねぇ、俺澪さんに言いたいことがあるんだ」

澪「言いたいこと?」


351: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 17:01:27.54 ID:X2ov3wzO0

聡「うん…俺澪さんのことが好きだ!」

澪「え?えぇ!?す、好きって…」

聡「そのまんまだよ。澪さんと付き合いたい」

聡「澪さんは…俺のことどう思ってる?」

澪「…私は聡のことずっと好きだったから…」

聡「え?ずっと?」

澪「うん、ずっと…小さい時からずっと…」

聡「そ、そうだったんだ…ごめん、気付かなかった」

澪「いいよ、聡は鈍感だって解ってるから」

澪「それに…聡の方から告白してくれたから、もう全部いいの…」

聡「…ねぇ、澪さん。俺と付き合ってくれる?」

澪「うん…もちろん…」


352: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 17:02:12.86 ID:X2ov3wzO0

リビング

澪「もう少ししたら、律が帰ってくるな」

聡「そうだね。そろそろ荷物運ばないと…」

澪「ごめんな、聡。また手伝わせて」

聡「いいってそんなの…もう俺たち恋人同士なんだし」

澪「そうだな…恋人同士…なんだよな…」

澪「あぁ、なんか夢みたいだ。…これみんな夢じゃないよな?」

聡「夢じゃないよ。ほら、俺だってここにいるでしょ?」ニギニギ

澪「ほんとだ…ちゃんと聡がいる…」ニギニギ

聡「あぁ、ほら澪さん泣かないで」ニギニギ

澪「だ、だって…私、ほんと…嬉しくて…」グスグスニギニギ

澪「ず、ずっと…さ、聡と…こう…なり、たくて…」グスグスニギニギ

聡「よしよし、解ってるからもう泣かないで、ね?」ギュ

澪「う、うん…もう泣きやむ…」グスグスギュ


353: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 17:03:25.17 ID:X2ov3wzO0

秋山家の前

聡「はい、これが最後の荷物ね」

澪「ごめんな、結局荷物全部運ばせて…」

聡「いいっていいって、恋人なんだからこれくらいしないと!」

澪「そっか…けどまだ信じられないや…」

聡「いや、もういい加減信じてよ…それじゃあ、俺ももう帰るよ」

澪「あ、待って!まだ連絡先交換してないだろ?」

聡「そう…だったっけ?」

聡(そうだったのか…なんか急展開すぎて色々飛ばしてたんだな俺たち…)

澪「そうだ!ほら、早く携帯出せ!」

聡「あぁ、はい」

澪「…赤外線で私の送ったから、ちゃんと登録しておくんだぞ!」

聡「解ってるよ。澪さんもちゃんと登録してよ?」


354: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 17:04:37.50 ID:X2ov3wzO0

聡「それじゃあ、今度こそ帰るよ?」

澪「待って!まだしてもらってないことがある!」

聡「え?そんなのあった?」

澪「さよならのキスされてない…」

聡「い、いまなんと…?」

澪「だからさよならのキスされてないって言ってんだ!」

聡(これは…ファーストキスのチャンスっていうかファーストキスの強制執行だよな?)

聡「そ、それじゃあ…目つむって」

澪「ん…ほら、つむったぞ」

聡「じゃあ今からするけど、下手だからって笑わないでね?俺初めてなんだし」

澪「大丈夫、私も初めてだし上手いとか下手なんて解らないから…」


355: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/30(月) 17:06:07.45 ID:X2ov3wzO0

聡「じゃあ行くよ?ん…」チュ

澪「ん…こ、これが…キス…」

聡(澪さんのくちびる凄く感触よかったけど震えてたな、緊張してたのか?)

澪「…それじゃあさよならのキスもしたし、私ももう帰るよ」

聡「うん、またね澪さん」

澪「またな、聡」ガチャリ

聡「…澪さんって意外に甘えん坊なんだな」

聡「それに俺のことずっと好きだったのかー…マジで気付かなかった」

聡「今度からは澪さんのこと、色々気付けるようになろう…」

終わり


393: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 08:16:44.70 ID:VCiJRj1c0

律ルート

聡「あーたらしーあーさがきた ぜつぼーうのあさーだ」

聡「ちくしょう、なんで月曜日なんてあるんだよ…」

聡「…あれ?姉ちゃんまだ起きてないのか?」

コンコン
聡「姉ちゃん、起きろよ。朝だぞ」

聡「…返事がない、仕方ない突入するか!」

聡「フハッハヘヘ、日頃の恨み晴らさせてもらうぞ姉ちゃん!」ガチャリ

聡「おい姉ちゃん!朝だつってるだろ!起きろこのデコっぱち!」ユサユサ

律「ん…あぁ聡か。おはよう…」

聡「お、おう…おはよう…」

聡(おかしい…いつもなら俺が勝手に部屋に入ってる時点で、怒るはずなのに…)

聡(そして、デコっぱちって言っても右ストレートが入ってこない!)

聡(なんだこれは!?罠か!?)


394: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 08:17:57.54 ID:VCiJRj1c0

聡「と、とりあえず俺今から朝飯作ってくるから、用事すましたら来いよ」ガチャリ

律「うん…解った。ふぁ…」

聡「なんかまだスッキリしない…まぁいいや、飯作ろう」

キッチン

聡「ヘッヘッヘ、食パン風情が…こんがりと焼いてくれる!」

ガチャリ
律「よう、飯…出来たか?」

聡「今トースト作ってるから、もうちょっと待って」

律「そう…か…」バタン

聡「!?ちょっ!おい、姉ちゃん!?」

聡「どうした!?いきなり倒れたりなんかして!?」

律「はぁ…はぁ…ゴホゴホ」

聡「す、凄い熱だ…まさかこのセリフをマジで言う時が来るとは…」

聡「いや、そんなこと言ってる暇ないだろ!早く部屋まで運ばないと!」


396: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 08:19:00.21 ID:VCiJRj1c0

律の部屋

聡「38℃7分…おいガチじゃねぇか…」

律「ごめんな…聡…ゴホゴホ」

聡「あーいいからいいから、病人が気ぃ使うんじゃねぇよ」

聡「とりあえず姉ちゃんはもう寝てろ。高校には休むって俺が連絡しとくから」

律「うん、解った…ゴホゴホ」

聡「じゃあ後で薬と飯持ってくるから、ちゃんと寝てろよ」ガチャリ

聡「さて…高校に連絡しておくっつったけど、どうすりゃいいんだ?」

聡「普通にやってもいいのか?けどなんかそれじゃ重さが足りないよな…」

聡「仕方ない…ここは父さんの真似して電話するしかない!」


398: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 08:20:10.92 ID:VCiJRj1c0

聡「あーあー…よし!行ける!」

トゥルルルルル トゥルルルルル ガチャ
さわ子「はい、こちら桜が丘高校です。どうされました?」

聡「ど、どうも。田井中律の父です」

さわ子「田井中さんの…お父様ですか?」

聡「えぇ、紛れもなく父です!父性に溢れています!」

さわ子「は、はぁ…それで本日は一体どんなご用で?」

聡「あぁ…実はですね。娘が熱を出してしまいまして、本日は学校のほうを休ませようかと…」

さわ子「え?熱を?…はい、解りました」

聡「お手数おかけしてどうもすみません…」

さわ子「い、いえいえそんな…」

聡「そ、それでは失礼します…」ピッ

聡「…ふぅー!なんとか乗りきったぞ!やればできるな!俺!」


399: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 08:21:12.59 ID:VCiJRj1c0

律の部屋

コンコン
聡「姉ちゃん、飯持ってきたぞ」

聡「…返事がない。とりあえず開けるか」ガチャリ

聡「寝てんのか…飯ここに置いとくからな」

聡「…冷えピタはまだ大丈夫そうだな」

アータラッシーツヨーサデー ヨーミガッエールオーモイー
聡「電話…?鈴木からか」

律「んん…」ゴソゴソ

聡「おぉ、やべぇ。姉ちゃん起きちまう」ガチャリ

聡「はいはい、もしもし」

鈴木『田井中、お前なにしてんだ?』

聡「なにって…姉ちゃんが風邪引いちまってな、それの看病してんだよ」

聡「よく出来た弟だと褒めちぎるがいいぞ!フハッハッハッハ!」

鈴木『あーそうだったのか…ってか連絡くらいしろよお前」

聡「…連絡ってお前に?なんでお前にそんなことしなきゃいけないんだよ」


401: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 08:22:50.01 ID:VCiJRj1c0

鈴木『なんで俺になんだよ。バカじゃねぇのかお前』

聡「ば、バカとはなんだ!バカって言うヤツのほうがバカなんだぞこのバカ!」

鈴木『墓穴掘ってんぞお前…いや学校にだよ。サボりだーって先生怒ってたぞ?』

聡「へ?学校?あ、あー!忘れてた!なんでもっと早く言わなかったんだ!?」

鈴木『いや普通忘れねーから…まぁ俺が「田井中くんは痔の手術のために、病院行くって言ってました」ってごまかしたけど』

聡「オォウ…お前なら言いかねんな…」

鈴木『冗談くらい通じろ。まぁごまかしはしたけど』

聡「え?マジで?ありがとう美しい魔闘家鈴木よ!」

鈴木『へへっ、いいってことよ…休み時間終わるしもう切るぞ?じゃあな』プツン

聡「お、おぉ…ってもう切ってるじゃねぇか…」

聡「先生怒ってたって言ってたけど、俺焼き土下座とかさせられないよな?」

聡「…明日も学校サボりたい」


402: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 08:24:00.54 ID:VCiJRj1c0

律の部屋

コンコン
聡「姉ちゃんどうだ?起きたか?」

律「ん?聡か…入れよ」

聡「おう、失礼をば…」ガチャリ

聡「どうだ?マシんなったか?」

律「あぁ、ちょっとはな」

聡「…飯はちゃんと食ったな。薬飲んだか?」

律「飲んだよ。…ごめんな、心配させて…ゴホゴホ」

聡「だから、病人が気ぃ使うんじゃねぇって。これ冷えピタの替えだから」

律「うん…ありがと…ゴホゴホ」

聡「じゃあまたなんかあったら呼べよ」

律「あ、待って聡」

聡「ん?なんだよ?どうかしたのか?」


404: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 08:24:58.74 ID:VCiJRj1c0

律「いやな…朝からずっと汗かいてて気持ち悪いから…体拭いて?」

聡「なっ!?か、体拭けってどういうことだよ!?」

律「そのまんまの意味だよ。なぁ~いーだろー?」

聡「と、年頃の乙女がそんなこと言うもんじゃありません!」

聡「ていうかそれくらい自分で出来るだろ!?」

律「病人は気ぃ使うなって言ったの聡だろ?」

聡「いやまぁ…そうですけど…」

律「だったらいいだろ?もしかして…興奮するから嫌なのか?」

聡「こっここ興奮って!そそそんなわけないだろ!?」

律「姉の裸見て興奮するなんて…聡の変態」

聡「へ、変態じゃねーし!俺、変態じゃねーし!」

聡「ね、姉ちゃんのそんな絶壁な体見たってぇ!俺のとそんな変わらねーしぃ!だから興奮するわけないし!」

律「だったら…いいだろ?」

聡「えっ!?い、いや…それとこれとは…」

聡(だ、ダメだ!雰囲気に流されるな!流されない男!それが田井中聡だ!)


405: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 08:25:55.49 ID:VCiJRj1c0

律「なぁ…聡…私のお願い、聞いて?」

聡「い、いや…ですからそれは…」

聡(あぁ、ダメだ!これは思った以上の濁流だったよぉー!流されるぅー!)

ピンポーン ピンポーン

聡(こ、このタイミングで客人だと!?なんて狙ったようなタイミングなんだ!これぞまさに渡りに船!)

聡「じ、じゃあ俺客人を迎えなきゃいけないから!それじゃ!」ガチャリ

律「あっ!まっ…ちっ」

聡「いやー危なかったー!相手は姉ちゃんなのに…手を握っても全然テンション上がらなかった姉ちゃんなのに…」

聡「とりあえず落ち着け俺!深呼吸だ!ひっひっふー…ひっひっふー…よし!」

ピンポーン ピンポーン

聡「あぁ、そうだ誰か来てたんだった…今出まーす!」


406: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 08:27:01.18 ID:VCiJRj1c0

玄関

ガチャリ
聡「どうもすみません…お待たせして…」

唯「あっ!こんにちは聡くん!」

紬「夏休み以来ねぇ♪」

梓「おじゃまします」

聡(お、おぉー!また来た!また女子高生が集団で来たよぉー!)

聡「お久しぶりです皆さん!あっ、どうぞお上がりください!」

澪「なぁ聡、律は部屋か?」

聡「う、うん…多分部屋で寝てると思うけど…皆さんお見舞いですか?」

唯「うん、そうだよー!」

聡(お見舞いか…姉ちゃん風邪ひいてくれてありがとう!ってこれ不謹慎だな…)

澪「そっか…それじゃあ私たちは律の部屋行ってるから、またな」

聡「あ、はい!解りました!」


407: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 09:00:22.18 ID:VCiJRj1c0

数時間後

聡「…晩飯はこんな感じでいいかな?」

澪「おじゃましたな、聡」

聡「あ、もう帰るの?」

澪「うん…じゃあまたな」

聡「あぁはい、さようなら…」
ガチャリ

聡「…せっかく女子高生が家に来たのに、ほとんど話せなかった…」

聡「まぁ仕方ないか。眼福だったってことにしよう…」


408: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 09:01:35.63 ID:VCiJRj1c0

律の部屋

コンコン
聡「姉ちゃん、晩飯できたぞー」

律「おう、入れ入れ」

ガチャリ
聡「随分マシになったみたいだな。熱はどうよ?」

律「さっき計ったら36℃ちょっとだった」

聡「なんだ、もう平熱じゃねぇか」

律「これも聡のおかげだ…ありがとな」

聡「よせやいよせやい!俺は礼を言われるようなことはしてねぇぜ!」

聡「でもまだ治ったわけじゃないだろ?ちゃんと飯食って薬飲めよ」

律「…そのことなんだけどさ」

聡「そのこと?どのこと?」

律「飯のことだよ!…あーんって感じで食べさせてくれないか?」


409: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 09:02:52.81 ID:VCiJRj1c0

聡「あ、あーんって!?なんでそんな恥ずかしいこと俺が!?」

聡「そもそももう平熱なんだから、自分で食べられるだろ!」

律「なら食べない…聡が食べさせてくれないと食べないー」

聡「いや食えよ!風邪治んないぞ!?」

律「治んなくてもいい…ずっと聡に看病させるもん…」

聡「やめろ!治せ!…てゆうか姉ちゃん今日様子おかしいぞ!?」

律「…だってこんな時くらいしか、お前に甘えられないだろ?」

律「今日だけだから…お願い」

聡「…あーもう!食べさせればいいんだろ!?このいやしんぼめ!」


410: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 09:04:05.83 ID:VCiJRj1c0

聡(ちくしょー!なんで俺ちょっとドキドキしてんだよ!?ふざけんなよバカ!)

聡「ほら!早くあーんしなさい!あーん!」

律「…ふーふーしてない」

聡「ふーふー!?それも俺がすんの!?」

律「当たり前だろ?こんな熱いの、私食べられないー」

聡「この姉はほんとにもう!ふーふー…ほらふーふーしたぞ!はいあーん!」

律「あーん…んっ」モグモグ

律「うん、聡の料理は旨いな!」

聡「あーあー、そうだろうよそうだろうよ!なんせ腕によりをかけましたのでね!」

聡(俺の気も知らないで笑いやがってこの姉はぁー!それになんでいつもよりかわいいんだよ!ちくしょー!)


411: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 09:05:13.31 ID:VCiJRj1c0

聡「はぁ…もうダメだ…俺はもう疲れた…」

聡「俺はもう寝るぞ、姉ちゃん」

律「あっ、おい!まだ薬飲ませてもらってないぞ!」

聡「あれだけコキ使っておきながらまだ言うか!?」

律「ほら薬、口移しでな」

聡「く、くちっ…!あ、あんまり弟をからかうもんじゃありません!」

律「えーいーだろー?減るもんじゃないし」

聡「減るわ!なんか多分大事なものがごっそりと持ってかれるわ!」

律「そんなこと気にしてっといい男になれねぇぜ?」

聡「余計なお世話だ!…ちゃんと薬飲むんだぞ、じゃあな」ガチャリ

律「あっ!まっ…ちっ」


414: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 09:06:17.03 ID:VCiJRj1c0

聡の部屋

聡「はぁー疲れたー…」

聡「姉ちゃん、病人だからって好き勝手しすぎだろ…」

聡「かいがいしく世話焼いてやってるのに!なんだこの仕打ちは!?」

聡「あーんだのふーふーだの…なんだったんだアレは…あー恥ずかしー!」

聡「それになんで俺ちょっとドキドキしたんだぞ!?あの姉ちゃんだぞ!?」

聡「いっつも「デンジャラス・ドライバー・オブ・タイナカだ!」つってDDT仕掛けてくるような姉ちゃんだぞ!?」

聡「そんな姉ちゃんに…落ちぶれたな、田井中聡よ…」

聡「…はぁ、寝るか」


416: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 09:08:47.53 ID:VCiJRj1c0

翌日

聡「あー朝だちくしょー…姉ちゃんの顔がチラついてあんま寝れなかった…」

聡「そういや俺昨日サボったんだったな…今日なにかされんだろうな…」

聡「はぁ…憂鬱だ…」

律「おっ、聡。やっと起きたか」

聡「ね、姉ちゃん…風邪もういいのか?」

律「おう!もうバッチリ全快だ!…お前のおかげでな」

聡「へへっ、いいってことよ…ヘックション!!」

律「ん?私の風邪移ったのか?口移しで薬飲ませてやってもいいんだぜぇ~?」ニヤリ


417: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 09:10:08.75 ID:VCiJRj1c0

聡「移ってねぇよ!ちょっと鼻がムズムズしただけだし!」

律「別に照れなくてもいいんだぜぇ?」ニヤリ

聡「て、照れてねーし!バカにすんなよ!」

律「相変わらずごまかすの下手だなーお前…んじゃあ今日は私が朝飯作ってやるから待ってろ!」トコトコ

聡「お、おぉ…解った…」

聡「…昨日はなんか色々あったし、その…ドキドキもしたけど」

聡「やっぱ姉ちゃんは姉ちゃんだな!」

終わり


438: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 15:38:21.90 ID:VCiJRj1c0

鈴木ルート

聡「ちくしょー…結局誰とも進展しなかった…」

聡「女子高生と仲良くなるのはこんなハードルが高かったのかー!」

鈴木「お前なんかが女子高生に相手されるわけないだろ」

聡「す、鈴木!?お前いつの間に!?」

鈴木「さぁいつからだろうな…そんなことより田井中、野球しようぜ!」

聡「俺は磯野じゃないぞ、中島」

鈴木「俺は中島じゃないぞ。ってかちゃんと田井中っつったろ」

聡「そんなものは知らん!」

鈴木「うわ、こいつ言いきりやがった。ただの横暴だ」


439: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 15:39:05.16 ID:VCiJRj1c0

聡「ていうか野球たってバットもボールもないだろ?」

鈴木「お前の股間についてるだろ?」ギュ

聡「Oh…レッツプレイボール…ってふざけんな!」

聡「いきなり人の股間を掴むんじゃないよ!ゲイかお前は!」

鈴木「いや俺はバイだ」

聡「オォウ…そうか、すまん…」

鈴木「いや冗談だから」

聡「て、てめぇ冗談かよ!?なんて解りにくい冗談をお前…」

鈴木「いや至極簡単に解るだろ、普通…」


440: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 15:39:54.16 ID:VCiJRj1c0

聡「ていうかマジでなんの用なの?なんか用あるの?」

鈴木「女子高生5人の手を握ることはできたけど、そこから先に進めなかったお前を慰めに来たんだよ」

聡「!?ど、どうしてそのことを知っている!?」

鈴木「友情パワー…かな?」

聡「なにそのお前らしくない言葉!お前はもっとこう…流し目で小説読むような感じだろ?」

鈴木「なんでそんな読みにくい読み方で小説読んでんだよ俺は」

鈴木「ってかお前の中で俺はどうなってんだ?」

聡「悪漢、暴漢、卑劣漢」

鈴木「OK、解った。今からお前を殴り飛ばす」

聡「いやー!非行少年よー!誰か警察呼んでー!」


441: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 15:40:35.76 ID:VCiJRj1c0

鈴木「ケンカ売ったのお前だろ?」

聡「そんなつもりはなかった」

鈴木「マジで?」

聡「ごめん、嘘」

鈴木「…とりあえずズボンとパンツ脱いでケツこっち向けろ」

聡「なにする気だお前!俺の本能がNOと言ってるぞ!」

鈴木「大丈夫、痛みは一瞬だ」

聡「いやだ!そんな快感知りたくない!」


442: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 15:41:40.89 ID:VCiJRj1c0

鈴木「まぁ俺としては、お前さえよければいつでもオランダ行く準備出来てんだぜ?」

聡「え?なにそれ旅行?観光か?」

鈴木「…解らないならいい。なんかすげぇ恥ずかしい」

聡「なに?マジでなんなの?教えてよ」

鈴木「うるせぇ、自分で調べろ」

聡「なんだこのケチンボ!それくらい教えろよ!」

鈴木「やーだよーだ」

聡「うわ、なにその言い方…すげぇムカつく」

鈴木「お前の俺の印象聞かされたときの俺の気持ちが解ったか?」

聡「ごめん、「気持ちが解ったか?」より前のがごちゃごちゃしててよく解らなかった」

鈴木「うわ、お前がバカでムカつく」


443: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/08/31(火) 15:42:22.51 ID:VCiJRj1c0

聡「でもまぁ…ありがとう、鈴木」

鈴木「急になんだよ」

聡「俺、こう見えて結構凹んでたんだよ」

鈴木「え?なんで?」

聡「女子高生と仲良くなれなかったから」

鈴木「マジで仲良くなれるとか思ってたの?おめでてーな」

聡「う、うっせーな!…でもありがとな」

鈴木「へへっ、いいってことよ」

聡「今から2人でどっか行くか?」

鈴木「じゃあココナッツジュース飲みに行こうぜ!」

聡「へ?そんなとこあんの?」

鈴木「お前の股間にあるだろ?」ギュ

聡「Oh…ディスイズココナッツジューサー…ってもういいだろ!」

終わり


509: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/01(水) 23:11:45.01 ID:xgcNXgO20

聡「姉ちゃんに誘われて、文化祭来たけど…」

聡(見事に女子高生だらけじゃないか!エデンの園かここは!?)

聡(あぁ、叫びたい!この喜びをみんなと分かち合いたい!でも場所的に叫べないぃー!)

聡(静かに見て回るしかないのか!?)

聡「あっ、あの人かわいいな…あの人も」

聡「あぁでも、あの人はダメだ。姉ちゃんのほうがかわいい」

聡「…なんかあのメガネの人、澪さんに似てるな」

聡「しかし選り取り見取りだ…見るだけならタダだし!」

聡「俺、将来用務員でいいから女子校で働こう…」

  「ちょっと…やめてください!」

聡「ひぃっ!調子乗ってごめんなさい!…って俺に言ってるんじゃないのか」

聡「あそこから声がする…行ってみよう」


511: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/01(水) 23:17:07.94 ID:xgcNXgO20

聡(ここか?…ちょっと覗いてみよう…)

姫子「私、忙しいんです!」

男1「そんなこと言わないでさー」

男2「俺らとちょっとデートするだけじゃん」

聡(Oh…これがナンパか…って関心してる場合か!)

聡(あの女の人なんか困ってそうだし、助けに行かないと!で、でもな…)

男1「大丈夫、ちょっとだけだから」

男2「あんまり騒ぐと無理矢理にでも連れてっちゃうよ?」

姫子「い、いや!やめて!」

聡(い、いけない!このままじゃあの人が無理矢理連れて行かれてしまう!)

聡(…今あの人は助けを求めてるんだぞ!?俺が行かなきゃ誰が行く!)

聡(えぇい男になれ!なるんだ田井中!お前はやれば出来る男だ!)


512: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/01(水) 23:18:11.71 ID:xgcNXgO20

聡「ね、姉ちゃん!こんなところでなにしてんだよ!?」

姫子「えっ…?」

男1「…なんだこのガキ?」

男2「弟…だろ?」

聡(やべぇ!むっちゃドキドキしてる!俺死ぬかもしんない!こんな緊張したことねぇよ!)

聡(だ、だけどここまで来たら今更退けない!やるしかない!)

聡「今日案内してくれるっつっただろ?ほら、もう行くぞ!」グイッ

姫子「あっ…う、うん…」

聡(どうだ!?決まったか!?俺今輝いてるか!?)

男1「あっ!おい待て!」

聡(決まってなかったぁー!ちくしょー…かくなる上は!)

聡「は、走るよ!?」

姫子「えぇっ!?…うん!」ダッ

男1「あっ、おいてめぇ!追うぞ!」

男2「お、おう…」


513: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/01(水) 23:18:56.88 ID:xgcNXgO20

聡「ど、どこか隠れるところは!?」

姫子「…校舎の中なら使ってない教室とかあるけど…」

聡「じゃあとりあえず校舎へ!」

聡(つってもまだ結構距離あるな…追いつかれないよな!?)

姫子「きゃっ!」バタン

聡「だ、大丈夫ですか!?」

姫子「うぅ…いたい…」グスグス

聡(結構な勢いでコケたぞ!?あ、涙目で鼻さすってんのかわいい…)

男1「い、居たぞー!こっちだー!」

聡「ヤバい!見つかりましたよ!?」

姫子「えぇっ!?は、早く走らないと!…痛っ!」

聡「どうかしたんですか!?」

姫子「足が痛くて…私はもういいから君だけでも逃げて!」


517: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/01(水) 23:22:45.31 ID:xgcNXgO20

聡「俺だけ逃げろってそんな…意味ないじゃないですか!」

姫子「でももう私走れないし…」

聡(あーもう!どうすりゃいい!?ヤツらはもう迫ってきてる!)

聡(そしてこの人は走れない!だがまだ手はあるはず…どうするべきだ!?)

聡(…そ、そうだ!これだ!これしかない!)

聡「おんぶします!」

姫子「え…?えぇっ!?お、おんぶするの!?」

聡「はい!おんぶして逃げます!どうぞ!」

姫子「で、でも…いいの?」

聡「もうそんなのいいですから、早く!」

姫子「は、はい!…よいしょ」

聡「ウェイ!!」

聡(思ってたより軽い…これはいける!)

聡「それじゃあ揺れますんでしっかり掴まっててください!」

姫子「は、はい…」ギュ


518: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/01(水) 23:23:32.03 ID:xgcNXgO20

校舎

聡「人だらけですね…」

姫子「文化祭中だから…」

聡(やべぇ!めっちゃ見られてる!恥ずかしい!)

聡(けど仕方ないだろ!こっちは止むを得ない事情があるんだ!俺たちはバカップルじゃない!)

聡「あの、保健室ってどこですか?」

姫子「ほ、保健室?向こうの棟の1階だけど…」

聡「む、向こう!?ここじゃないんですか!?」

姫子「うん…」

聡「仕方ない…皆さーん!通りまーす!失礼しまーす!」ダダダッ

姫子「ちょっ!大声出さないで!恥ずかしい…」

聡「そ、そんなこと言われましても…言わないと退いてくれないので…」


519: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/01(水) 23:24:25.73 ID:xgcNXgO20

聡「この校舎に保健室あるんですよね?」

姫子「うん…」

聡「どこですか?」

姫子「あ、あそこ…」

聡「解りました!あそこまで行きますよ!」ダッ

律「…あれ聡だよな?」

澪「あ、あぁ…そうだろうな…」

律「なんであいつは姫子をおぶってるんだ!?」

澪「わ、私が知るわけないだろ!?」

律「あの2人は実は付き合ってた…とか?」

澪「それはないと思うけど…なにか理由があるんだろ?」

律「理由ねぇ~…」


520: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/01(水) 23:27:41.73 ID:xgcNXgO20

保健室

姫子「あの…そろそろ降ろしてくれない?」

聡「あ、あぁ!すみませんいつまでもおぶってて…」

姫子「別に謝らなくてもいいよ。…よいしょ」

聡(ん?そういや俺今までこの人おぶってたんだよな…)

聡(あー!背中に当たるおっぱいの感触とかに神経を集中出来なかったー!)

聡(なにやってんだ俺は!こんなんじゃ思春期の中学生失格じゃないか!)

姫子「あの…その、助けてくれてありがとう…」

聡「えっ!?お、男として当然のことをしただけです!」

姫子「そう…ねぇ、なんかお礼出来ることない?」

聡「お礼なんてそんな滅相もない!…それじゃあ俺もう行きますね」

姫子「あっ!待って!名前はなんて言うの?」

聡「…名乗るほどの者じゃありませんので」

聡「あと早く傷の手当てしたほうがいいですよ?それでは…」ガチャリ

聡(決まった…これは決まっただろ!ついに俺輝いただろ!?)


521: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/01(水) 23:29:48.92 ID:xgcNXgO20

校舎

聡「…そういやライブっていつどこでやるんだ?」

聡「さっきの人に聞けばよかった…そういやあの人美人さんだったなぁ…」

聡「俺はあの美人さんの胸が当たったり、太股を触ったりしたのか…」

聡「あぁ、なんでよく感触を覚えてないんだ俺ー!」

聡「それになんで似合わねーくせにかっこつけて、名乗らなかったんだ俺のバカー!」

和「ちょっとあなたうるさいわよ。静かにしなさい」

聡「す、すみません…」

聡(Oh…声がクールだ…制服着てるってことは、ここの人だよな?)

和「解ればいいのよ。それじゃあ」

聡「あ、あの!聞きたいことがあるんですが…」

和「聞きたいこと?なにかしら」

聡「軽音部のライブってどこでやるんですか?」

和「軽音部の…それなら講堂よ」

聡「へ?講堂?」


523: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/01(水) 23:32:51.61 ID:xgcNXgO20

和「もしかして場所どこか解らないの?」

聡「え、えぇ…恥ずかしながら…」

和「そう…なら、ライブまでまだ時間あるけど案内しましょうか?」

聡「えっ?いいんですか!?」

和「え、えぇ…別にそれくらいなら…」

聡「よろしくお願いします!」

聡(Oh…女子高生おんぶしたり、こんな簡単2人っきりになれたり…)

聡(女子高ってすげぇな!俺ここに進学したい!)

和「じゃあこっちよ。付いてきて」

聡「あっ!はい!」

和「…………」

聡「…………」

聡(し、喋ることがない!沈黙が辛いよ!)

聡(誰か助けてぇー!)


528: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/02(木) 00:02:32.10 ID:pABtbWkf0

唯「あれぇ?和ちゃん?それと…聡くん!?」

聡(ゆ、唯さん!?なんてタイミングがいい人なんだ!この人は!)

聡「ど、どうも唯さん」

和「あら?あなたたち知り合いなの?」

唯「うん、聡くんはりっちゃんの弟くんなんだよ」

和「えっ、律の?…どうりで見覚えがあったのね」

聡「ど、どうも…いつも姉がお世話になってます…」

和「あっ、いえそんな…」

唯「聡くんも来てたんだねぇ~りっちゃんに呼ばれたの?」

聡「はい、「私のドラムテクを見ろ!」と言われまして…」

唯「へぇー、そうなんだぁ~」

和「ちょっと、唯。あなた急がなくていいの?」

唯「あ、そうだった!それじゃあまた後でね。バイバーイ」

聡「ば、バイバーイ…」

和「まったく…世話が焼けるんだから…」


529: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/02(木) 00:03:41.94 ID:pABtbWkf0

和「ここが講堂よ」

聡「すみませんここまで案内させて…さぞ忙しいだろうに…」

和「そんな、別にいいわよ。それじゃあ私行くわね」

聡「あっ!ありがとうございました!」

和「だからいいって…それじゃあね」

聡「あぁ、はい。さようなら」

聡「…行ってしまわれた。声はクールなのに優しい人だったな…」

聡「見ず知らずの俺をここまで案内してくれて…まぁほとんど会話なかったけど」

聡「それにしてもメガネが似合っていた…」

終わり


597: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 17:32:43.20 ID:4AnLbBr10

姫子ルート

聡「姉ちゃん、ちゃんとバンドやってんだなー」

聡「結構な盛り上がりだったし…俺も高校入ったら鈴木とバンドしようかな?」

聡「…ダメだ。俺と鈴木じゃフォークデュオになっちまう…」

姫子「そこの君!ちょっと待ちなさい!」

聡「!?な、なんででしょうか…?って、あなたは!?どうしてここに!?」

聡(さっきの美人さんじゃないか!?なんだ!?)

聡(俺なんかしたか!?…色々したなー俺ー!)

姫子「さっき講堂で見かけたから…はいこれ」

聡「えっ?それ俺の携帯!なぜあなたがそれを…?」

姫子「保健室に落としてたよ」

聡「保健室に?…もしかしてこれを届けに?」

姫子「うん、結構探したんだから…」

聡(いい人だ…見た目はギャルなのにいい人だ!美人さんなのに!)


598: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 17:33:39.63 ID:4AnLbBr10

聡(俺ずっと美人さんって「ふふっ、あら?こんなことも出来ないの?坊や」みたいな感じだと思ってたのに!)

聡(人は見た目じゃないんだな…)

姫子「ねぇ、大丈夫?なんかボーッとしてるけど…」

聡「えっ?は、はい!大丈夫です!」

聡「あっ!ていうか傷大丈夫ですか?ちゃんと手当しましたか?」

姫子「えっ!?…うん、大丈夫…」

聡「そうですか!よかった…あの、すみませんでした」

姫子「な、なんで君が謝るの?」

聡「いや…その、俺が走ったりしなきゃ、コケたりしなかったと思うから…」

姫子「あの場合は仕方ないよ!それにコケたのは私のせいだし…君のせいじゃないよ」

聡「だったらいいんですが…」

聡(よかった…「私の足傷つけて、どうなるか解ってるの?坊や」ってならないで…)

聡(やっぱ人は見た目じゃないな…)


599: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 17:34:28.53 ID:4AnLbBr10

姫子「と、とりあえず、はいこれ!」

聡「本当わざわざありがとうございます。お手数おかけして…」

姫子「…あともう1つ、君に用事があるの」

聡「えっ?なんですか?」

姫子「名乗るほどの者じゃないって、アレそんなかっこよくなかったよ?」

聡「へ?そんなまさか!?」

聡(アレこそハードボイルドじゃないのか!?颯爽と女性を助けて最後にアレを言えばバシッと決まるんじゃないのか!?)

姫子「かっこいいと思ってたの?」

聡「え、えぇ…まぁ…かなり…」

姫子「あんなこと言っても女の子は喜ばないよ?私は寂しかったなぁ…」

聡「えっ?さびっ…えっ?」

聡(さ、寂しいってなんだ!?どういうことだ!?)

姫子「それじゃあバイバイ…聡くん」

聡「ば、バイバイ…ってどうして俺の名前を!?」


600: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 17:35:16.12 ID:4AnLbBr10

姫子「…携帯見ちゃったの。ゴメンね」

聡「あ、そうだったんですか。それは別にいいですけど…」

聡「…あの、名前聞いていいですか?」

姫子「…名乗るほどの者じゃありませんので」

聡「そ、そんな…!」

聡(な、なにこの気持ち!?寂しい!今すぐにそっと毛布をかけて欲しい!)

姫子「どう?私の気持ち解った?」

聡「はい…寂しかったです…すみませんでした」

姫子「うん、解ればよろしい!」

姫子「それじゃあホントにバイバイ」

聡「あ、あの!結局名前は…」

姫子「電話したとき解ると思うから…それじゃあね」

聡「あ!あぁ…行ってしまわれた…」

聡「結局名前解らなかったな…電話したとき解るって言ってたけど」

聡「ん?電話!?電話だと!?電話ってなんだ!?」


601: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 17:36:08.71 ID:4AnLbBr10

田井中家

聡「電話…電話ってなんだ…もしかしてかかってくるのか?」

聡「ならいつだ?いつ俺の元へかかってくるんだ?」

律「ただいまー」ガチャリ

聡「ぬぁー!落ち着かないぃー!」

律「な、なに叫んでんだよお前…」

聡「あ、姉ちゃんおかえり。俺叫んでたの?」

律「オォウ、無意識かよ。ていうかお前、なんで今日姫子おぶってたんだよ?」

聡「姫子?姫子って誰?」

律「いや誰って…お前今日おぶってたじゃん」

聡「あっ、あの美人さん姫子って言うのか!姫子…姫子さんかぁ…素敵な名前だなぁ…」

律「名前も知らずにおぶってたのか?」

聡「え?あぁ、アレには深いわけがありまして…」

律「深いわけ?なんだよそれ?」


602: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 17:37:17.79 ID:4AnLbBr10

聡「あぁ実は、ナンパされてるところを助けたんだ!」

律「ナンパって…姫子が?」

聡「うん、そう。嫌がってたみたいだから、こう手を引いてね?連れ出したのさ!」

律「…それで、なんでおぶることになったんだよ?」

聡「まぁそう焦りなさんな…この話しには続きがあるんだ」

律「続き?なんだまだあるのか」

聡「あぁ!それで2人で走って逃げてると、姫子さんがコケて走れなくなったから、俺がおぶって逃げたんだよ!」

律「へぇー、そうだったのか」

聡「どうだ!?男らしいだろ!?」

律「…なんかパンチが足りない」

聡「な、なんだよそれ!?俺頑張ったのに!」

律「男にフランケンシュタイナーくらいしてやれよ」

聡「あんなもん出来るかぁ!」

律「この前やってやっただろ?」

聡「やられたからって出来るわけないだろ!」


604: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 17:38:14.51 ID:4AnLbBr10

聡の部屋

聡「なんだあの姉は…俺すげぇ頑張ったのに!」

聡「フランケンシュタイナーって…アレ受けてから何日首に違和感があったか…」

アータラッシーツヨーサデー ヨーミガッエールオーモイー
聡「おっ、電話だ。…電話?で、電話だー!」

聡「は、早く出なきゃ!もしもし!」ピッ

姫子『も、もしもし…聡くん?』

聡「は、はい!そうです!」

聡(キター!マジで電話来た!まさか本当に来るとは…ていうかなんで俺の電話番号を!?)

姫子『着信画面ちゃんと見てくれた?』

聡「えっ!?着信画面ですか?…すみません」

姫子『そう…見てないんだ…』

聡「着信画面ってどういうことですか?ていうかなんで俺の電話番号…」

姫子『…勝手に連絡先交換しちゃった。ゴメンね』

聡「えっ!?あっ、そうだったんですか…」

姫子『引いちゃったよね…その…迷惑だったらすぐ消すから』


605: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 17:39:11.21 ID:4AnLbBr10

聡「いやそんな、迷惑だなんて滅相もない!姫子さんみたいな人なら大歓迎ですよ!」

聡(なんか思ってたのと違うけど、まさかこんなことになるなんて!文化祭行ってよかった!)

姫子『そう…ってあれ?なんで私の名前知ってるの?』

聡「えっ?あぁ、それは姉ちゃんが言ってたんです」

姫子『お姉ちゃん?』

聡「はい、姉ちゃんが「なんで今日姫子おぶってたんだよ?」って…」

姫子『…もしかしてそのお姉ちゃんって、りっちゃん?』

聡「えぇ、そうですけど…」

姫子『じゃありっちゃんにも、おんぶされてるとこ見られたんだね…恥ずかしいな…』

聡「なんかすみません…」

姫子『だから謝らなくていいって。私は…その…おんぶされて嬉しかったし…』

聡(う、嬉しかったってなんだ!?俺太股触ったりしたのに…嬉しかったってなんだ!?)

姫子『聡くんはどう?迷惑じゃなかった?』

聡「そ、そんな!俺も姫子さんみたいな美人さんをおんぶ出来て嬉しかったです!」


606: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 17:40:08.66 ID:4AnLbBr10

姫子『へっ!?美人!?…そんなことないよ?』

聡「いやそんな!…俺は姫子さん美人だと思います」

姫子『そう…ありがとね。ホント君は私をキュンキュンさせるなぁ…』

聡「えっ?キュン…えぇっ!?」

聡(キュンキュン!?キュンキュンだと!?なんだ…銃弾でも飛び交ってるのか!?)

姫子『ねぇ…また会えるよね?』

聡「そ、それは姫子さんさえよければまたいつでも…」

姫子『そう、それが聞けてよかったよ。じゃあ…最後に1つだけいい?」

聡「え、えぇ…別に構いませんけど…」

姫子『大好き!じゃあまたね!』

聡「!?だ、だいすっ…切れちまった…」

聡「なんだったんだ一体…からかわれてんのかな、俺…」

聡「あーもう!こんな足りない頭で考えても解らん!」

聡「…とりあえず今日はもう寝よう」


607: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 17:41:48.96 ID:4AnLbBr10

次の日

聡「結局昨日のことが気になって、あんま寝れなかった…」

聡「それに授業も全然頭に入らなかった…いやそれはいつも通りか…」

聡「アレは一体なんだったんだろう…」

テキラタイッ ユールサレナッイッオッモーイー
聡「あっ、メール。…姫子さんからだ!」

姫子メール『昨日は色々ありがとね 昨日の今日で悪いけど、また会えないかな?
       会えるならまた連絡ください
       それと、昨日言ったことは全部本気だから!』

聡「ほ、本気だったぁー!…ということは、全部言葉通りの意味なのか!?」

聡「…よし、今日会って全部聞こう!じゃあ早くメール返さないと!」メルメル

公園

聡「待ち合わせ場所ってここでいいんだよな?」

聡「姫子さんはまだ来てないっぽいな。…待ち合わせ時間までまだ30分ある」

聡「服、着替えてきたほうが良かったかな…」

聡「服着替えに帰ろうかな…でもその間に来たらどうしよう…」

聡「あーどーしよー!どうするべきなんだ俺はー!」


614: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 18:00:25.20 ID:4AnLbBr10

姫子「あ、聡くん。もう来てたんだ」

聡「姫子さん!どうもこんにちは!」

姫子「こんにちは。待たせちゃったかな?ゴメンね」

聡「いやさっき来たところです。ていうか早かったですね」

姫子「バイトが思ったより早く終わってね」

聡「バイト?バイトしてるんですか?」

姫子「うん、コンビニで。…聡くんが来てくれたらとびっきりのサービスするよ」

聡「とびっきりのサービスですか!?」

聡(とびっきりのサービスってなんだ!?なんで俺にそんなことをするんだ!?)

聡(やっぱからかわれてんのかな、俺…)

聡「あの!聞きたいことがあるんですけど…」

姫子「ん?どうしたの?」

聡「その…昨日言ったことは全部本気って本当なんですか?」

姫子「…うん、本当だよ。昨日言ったことは全部本気」


616: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 18:01:23.37 ID:4AnLbBr10

聡「でも、突然大好きって言われても…その…いまいちピンとこなくて…」

姫子「…信じてなかったんだ」

聡「えっ!?し、信じてなかったというか…実感がないというか…」

姫子「…まぁ聡くんの言う通り、ホント突然だったからね」

姫子「実感がないって言うのも解るよ」

聡「だから俺、からかわれてるとしか思えなくて…」

姫子「からかってるつもりはないよ。ゴメンね、困らせてたみたいで…」

聡「そんな謝らないでください!俺が勝手に悩んでるだけなんで…」

姫子「ふふっ、ありがと。…私ね、恋ってこう…突然なものだと思うんだ」

姫子「出会いなんてみんな突然じゃない?それで好きになるのも突然でしょ?」

聡「突然ですか…そう言われればそうかもしれませんね」

姫子「うん、だから聡くんはそんな悩まずに、私の言葉をそのまま受け取ってくれていいよ」

聡「そのままですか。そのまま…そのままねぇ…」

聡(じゃあすげぇこと言われてたんだな、俺…あぁ、なんか今更申し訳ない!)


618: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 18:02:20.05 ID:4AnLbBr10

姫子「聡くんはまだ私のこと好きじゃないんだよね?」

聡「えっ!?いやっ!まぁ、その…はい…」

姫子「素直でよろしい!…覚悟しててよ?」

聡「ど、どういう意味ですかそれ?」

姫子「これからはガンガン行くからね!って言ってももうガンガン行ってるか」

聡「ガンガン行くんですか?」

聡(ガンガン行くってことは…また大好きとか言われるってことだよな?)

聡(あぁ、まさか本当にこんなことになるなんて!あの時、勇気出してよかった!)

姫子「うん、それで今度は、私のことが好きすぎて悩ませてやるんだから!」

聡「ま、また悩むのか俺は…」

姫子「ふふっ、ゴメンね?苦労かけて」

聡「いや、そんな滅相もない!どんと来いですよ!」

姫子「ありがと。絶対聡くんに私のことを好きになってよかったって思わせるから」

姫子「だから、聡くんも私に好きになってよかったって思わせてね?」

聡「ひ、姫子さん!」キュンキュン


619: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 18:03:10.32 ID:4AnLbBr10

聡(な、なんだこれは!?胸が…胸が締め付けられる!キュンキュンする!)

聡「キュンキュン…キュンキュンしました…」

姫子「え?なにが?」

聡「さっきのセリフ…すげぇキュンキュンしました!」

姫子「そう…ふふっ、嬉しいなぁ」

聡「あの、俺も姫子さんに好きになってよかったって思わせるよう努力します!」

姫子「…うん、お願いね」

姫子「それじゃあ、私もう帰らなきゃ…」

聡「あっ、送りますよ!」

姫子「じゃあ駅までお願いしようかな」

聡「駅?駅まででいいんですか?」

姫子「うん、私電車で来たから」

聡「あっ、そうだったんですか。すみません、お手数おかけして…」

姫子「いいよ、会いたいって私から言ったことだし」


620: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 18:03:54.12 ID:4AnLbBr10



姫子「ありがとね、送ってくれて」

聡「いえ、そんな男として当然ですよ!」

姫子「そう…今日は会えて嬉しかった」

聡「俺も嬉しかったです!悩みも解決しましたし…」

聡(ん?でも今日会った理由ってなんだろ?特になにもしてないよな?)

姫子「それじゃあ私もう行くね」

聡「あっ!すみません、ちょっといいですか?」

姫子「ん?どうしたの?」

聡「あの、今更なんですけど今日会った理由ってなんですか?」

姫子「…会いたかったからじゃダメかな?」

聡「いえ、そんな充分です!」

姫子「うん、じゃあまたね。バイバイ」

聡「はい、また会いましょう」

聡「…会いたかったからか…いいなぁ、その理由!」


621: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 18:05:04.25 ID:4AnLbBr10

数日後

聡「あれ以来姫子さんと会えてない…」

聡「あー会いたいー!電話やメールだけじゃ寂しいー!会ってお話ししたいー!」

聡「それにずっと姫子さんが頭から離れない!まさか本当に悩むことになるとは…」

聡「あぁ、会えない時間が愛を育むのか…」

聡「…会ってほしいって誘ってみようかな?でも忙しかったらどうしよう…」

聡「ま、まぁメール送るくらいはいいよな…」メルメルピッ

聡「返信来るかな?…会えないってきたらどうしよう」

テキラタイッ ユールサレナッイッオッモーイー
聡「き、来た!?さてどっちだ!」

姫子メール『やっと誘ってくれたね 私も会いたい
       またこの前の公園でいい?』

聡「お、オッケーだった!誘ってよかったぉー!」

聡「えぇえぇ、姫子さんに会えるなら場所なんてどこでもいいですよ!」メルメル


623: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 18:05:53.11 ID:4AnLbBr10

公園

聡「また30分前についてしまった…」

聡「だが今日は服も普通だし、なにも障害はない!」

聡「あとは姫子さんを待つだけだ!あー待ち遠しいなー!」

姫子「こんにちは、聡くん。相変わらず早いね」

聡「ひ、姫子さん!?こ、こんにちは…もう来たんですか?」

姫子「うん、待たせちゃ悪いからね」

聡(待たせちゃ悪いからって、30分前に来るなんて…いい人だなぁ、姫子さんは!)

姫子「それで、今日はなにか用があったの?」

聡「あの…会いたかったからじゃダメですか?」

姫子「えっ?…ううん、私も会いたかったからそれでいい」

聡「そうですか!最近会えなくて…寂しかったんです」

姫子「なら、もっと早く誘ってくれればよかったのに」

聡「姫子さん忙しいと思って…受験生だしバイトもあるし」

姫子「聡くんはそんなこと気にしなくていいよ。どんな用事があっても聡くんを優先させるから」


624: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 18:06:40.61 ID:4AnLbBr10

聡「いや、そんな悪いですよ!」

姫子「いいの!私がそうしたいんだし…それに聡くんのこと大好きだし」

聡「!?だ、だいすっ…!」

聡(本当に姫子さんは、こんな恥ずかしいことをよく言えるな…恋は盲目ってことなのか?)

姫子「聡くんはどう?私のことちょっとは好きになってくれた?」

聡「…正直、ちょっとどころじゃありません」

姫子「えっ!?それって…」

聡「姫子さんのことが頭から離れないし、電話やメールが待ち遠しいし」

聡「それにこんだけ会えないだけで寂しかったのは、姫子さんだけです」

姫子「そう…それじゃあ期待してもいいの?」

聡「えぇ、だから…その…姫子さんが好きです」

姫子「そう、そうなんだ…嬉しい…ホントに嬉しい」

聡「喜んでもらえてよかったです。…あともう1ついいですか?」

姫子「ん?なに?」

聡「あーオホン!あーあー…俺と付き合ってください!」


625: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 18:07:30.59 ID:4AnLbBr10

姫子「はい、喜んで…」

聡「あーよかった!これでやっとぐっすり眠れる…」

姫子「振られると思ってたの?」

聡「いやまぁ…やっぱこういうことは緊張するもんですから…」

姫子「ふふっ、そうなんだ?」

聡「そうですよ。姫子さんと初めて会った時より緊張しました」

姫子「そう…これでやっと恋人同士だね?」

聡「そうですね。まさかこんなことになるとは…」

姫子「私はずっと思ってたよ?…ねぇ、またおんぶしてくれない?」

聡「えっ?いいですけど…どうぞ」

姫子「ありがと。…よいしょ」

聡(あ、あぁ!背中におっぱいが当たってる!これか…この感覚だったのか!)

姫子「…えっちなこと考えてない?」

聡「えっ!?いいやそそそんなことなっなないですよ!」

姫子「嘘つき…もう降りようかなぁ?」


626: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 18:08:30.49 ID:4AnLbBr10

聡「あぁ!ご、ごめんなさい!考えてました!」

姫子「素直でよろしい!…別に私でならえっちなこと考えてもいいんだよ?」

聡「えっ!?い、いいんですか!?」

姫子「だってもう恋人同士なんだからそれくらいは、ね?」

聡「は、はい!ありがとうございます!」

聡(よかった…勇気出して告白してよかった!季節は秋だけど俺には青い春が来たよ!)

姫子「えいっ」カプッ

聡「あふん…ってなにしてんですか!?」

姫子「ふぇ?ふぃふぃふぁんふぇふ」カプカプ

聡「いやっ…そんな…耳噛んだまま喋らないで…」

聡(あ、ダメだ…これ気持ちいい…で、でもいけない!このままじゃ俺のナニがスタンダップしちゃう!)

姫子「ふぉふ?ふぃふぉふぃふぃふぃ?」カプカプ

聡「あの…そろそろマジで我慢出来なくなるので…」

姫子「…聡くんは耳が弱いんだね」

聡「いや、いきなり耳噛まれたら誰だってああなりますよ…」


637: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 19:00:17.21 ID:4AnLbBr10

姫子「あっ、もうこんな時間…帰らないと…」

聡「なら送ります!今日はちゃんと家まで!」

姫子「でも、私の家遠いよ?電車にも乗るし」

聡「大丈夫です!今日は制服じゃないし、それを見越してお金も持ってきました!」

姫子「だったら、家までお願いしようかな…」

聡「任せてください!喜んでお引き受けしましょう!」



聡「…この中で俺たちのこと恋人って何人気付いてるんでしょうね」

姫子「誰も居なかったりして?」

聡「そうですよね…姉弟としてしか思われてないんだろうな…」

姫子「…人の目なんて気にしないでいいよ。私たちで決めたことなんだから」

聡「…そうですよね。ありがとうございます」

聡(姫子さんはそう言ってくれたけど、やっぱ今の俺じゃ不釣り合いだよな…)

聡(毎日牛乳飲んで煮干し食べよう…)


638: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 19:01:06.62 ID:4AnLbBr10

帰り道

聡「へぇー…姫子さんってここに住んでるんですね」

姫子「ゴメンね…ホント遠くて…」

聡「いえ、そんな!姫子さんと一緒だったんで楽しかったです」

姫子「…うん、私もいつもより楽しかった」

姫子「私の家こっちだから、ついてきて」

聡「あ、はい!解りました!」

聡(そういやここ初めて来たな…これからよく行くことになるんだろうし、ちゃんと道覚えないと…)

姫子「まさか、聡くんから告白されるとは思わなかったな」

聡「えっ?そうですか?」

姫子「うん、私からかなって思ってたから」

聡「でもああいうのはやっぱ男から言わないと…」

姫子「そう…色々告白のセリフ考えてたけど全部無駄になっちゃった」

聡「考えてたんですか?例えばどんな?」

姫子「毎日味噌汁作らしてとか、聡くんのパンツ洗わせてとか」


639: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 19:02:19.50 ID:4AnLbBr10

聡「な、なんかセンスが古いですね…」

聡(ていうかそれは告白じゃなくて、プロポーズなんじゃないのか?)

聡(そうか…姫子さんは将来俺と結婚する気なのか…)

姫子「そう?古い?いいと思ったんだけどな…」

聡「い、いやいいとは思いますよ!うん、古きを知り新しき知るですから!」

姫子「それはあんまり関係ない気がするけど…」

聡(プロポーズとかになったら、実際俺が使うかもしれないからな…)

聡(それに姫子さんが言ったらそれはそれで…)

姫子「あっ、着いた」

聡「ここが姫子さんの家ですか?」

聡(ここか…俺いつかここに挨拶にこなきゃいけないんだよな…)

姫子「うん、そう。送ってくれてありがとね」

聡「えっ?いや、これくらいは恋人として当然ですから」

姫子「恋人…恋人かぁ。…ねぇ、キスしていい?」

聡「えっ!?き、キスですか!?」


640: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 19:03:05.06 ID:4AnLbBr10

姫子「うん、恋人記念に、ね?…私のファーストキス貰っておいて欲しいの」

聡「ふ、ファーストですか!?で、でも」

姫子「いいんですか?なんて聞かないでね」

聡「えっ!?は、はい…」

聡(心を読まれただと!?いやそれくらい解るか…)

姫子「ほら早く目閉じて」

聡「と、閉じました…」

姫子「じゃあ…行くからね。…ん」チュ

聡「んっ…んはっ。…姫子さん?」

聡(どうしたんだろ?なんか目がとろけてるみたいな…)

姫子「…ごちそうさまでした」

聡「お、おそまつさまでした」


641: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/03(金) 19:03:55.16 ID:4AnLbBr10

姫子「それじゃあ帰るね。今日は色々ありがとう、じゃあまたね」

聡「こちらこそありがとうございました。はい、また今度」
ガチャリ

聡「…姫子さんって、本当に大胆な人だな」

聡「付き合う前から大好きって言ったり、告白のセリフ考えてたり…俺のくちびる奪ったり」

聡「あーでも本当に姫子さんが俺の彼女なんだよな!」

聡「まさかあんな美人さんでいい人でおっぱい大きい彼女が出来るなんて…」

聡「姫子さんのこと好きになってよかったぁー!」

終わり


1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:01:50.17 ID:kjms7SkV0

和ルート

聡「ライブっていうの初めて見たけど、なかなか凄いんだな」

聡「俺としては劇のほうが見たかったけど」

聡「姉ちゃんのジュリエッt」ドンッ

 「きゃっ!」

聡「あっ!す、すみませんっ!」

 「ご、ごめんなさい。あ、あなた!」

聡(ん?このクールな声は!?)

聡「さっきの親切なメガネの人!?」

和「め、メガネの人って…あら?メガネが…」

聡(メガネがない!?さっきぶつかった勢いで飛んだのか?)

聡(…メガネなくてもかわいいな)

和「あ、あの…メガネ探してもらえないかしら?」オロオロ

聡「え?えぇ、いいですけど…」

和「ごめんなさい。私、メガネないとほとんど見えなくて…」オロオロ


3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:04:18.28 ID:kjms7SkV0

聡「そうなんですか」

和「えぇ…ごめんなsいたっ!」オロオロコツン

聡(か、かわいい!あんなクールな態度と声なのにメガネ外すとこうなるなんて…)

聡(これは…ゼーレが黙っちゃいませんよ…)

和「見つかった?」オロオロ

聡「あっ、いやまだです!」

聡(そうだメガネ探さないと…あの人困ってるんだし…)

聡「あ、あった。あのーメガネ…」

和「どうして見つからないのよ?…いたっ!もう!」オロオロコツン

聡(どうしよう…まだ見ていたい…い、いやダメだ!欲に負けるな、田井中よ!)

聡「あの、メガネ見つけました」

和「えっ?本当!?…あれどこ、どこにいるの?」オロオロ

聡「…そこで待っててください。俺のほうから行きますから」


5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:05:03.61 ID:kjms7SkV0

聡「はい、どうぞ。メガネです」

和「本当にありがとう。助かったわ」ニコッ

聡(!?笑ってるだと…!?なんだこのかわいさは!)キュンキュン

聡(やべぇ!俺超胸キュンしてる!これは…惚れたかもしれない!)

和「あの…そろそろメガネ離してもらえる?」

聡「あぁ、はい!すみません!」

和「いや、謝らなくてもいいのよ?ごめんなさいね…えーっと」

聡「た、田井中聡です!」

和「そうそう、聡くん。…じゃあさよなら」

聡「待って!あの…和さん!」

和「どうして私の名前…って唯が言ってたわね」

聡「また会えますか?」

和「…えぇ、また会えるんじゃないかしら?それじゃあ、私まだやることがあるから」トコトコ

聡「あっ!あぁ…行ってしまわれた…」


6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:05:45.99 ID:kjms7SkV0

田井中家

聡「和さんかぁ…かわいい人だったなぁ…」

聡「アレが鈴木の言ってたギャップ萌えか…」

聡「本当にまた会えるんだろうか…」

律「ただいまー」ガチャリ

律「おっ、聡帰ってたか。どうだ?凄かっただろ、私のドラムテクは!」

聡「うん…」ボー

律「2曲目のドラムが特に…」

聡「うん…」ボー

律「おい、ちゃんと聞いてるのか?」

聡「うん…」ボー

律「…お前今日晩飯抜きだからなー?」

聡「うん…」ボー

律「ほんとに抜きだからなー?」

聡「うん…」ボー


7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:06:30.40 ID:kjms7SkV0

律「…………」

聡「うん…」ボー

律「あーもう!なんだお前!?さっきからボーッとして!」

聡「あ、姉ちゃんおかえり」

律「オォウ、今気付いたのかよ!で、お前どうしたんだよ?」

聡「…姉ちゃんは一目惚れって信じる?」

律「な、なんだお前そんな乙女みたいなこと言って…」

聡「おい引くなよ!俺悩んでんのに」

律「で、誰に惚れたんだよ?」

聡「ね、姉ちゃんには関係ないだろ!」

律「ウチの学校のヤツに惚れたんだろ?名前解らなきゃ特徴でいいからさ!」

聡「どうしてそれを!?ていうか教えたところで俺に利点あるのか!?」

律「私が知ってるヤツだったらなにか手伝えるかもしれないだろ?」

聡「手伝ってくれるのか!?」

律「あぁ!姉ちゃんにまっかせっなっさ~い!」フンスッ


8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:07:24.01 ID:kjms7SkV0

律「で、誰?誰に惚れたんだよ?」

聡「…和さん」

律「へ?和?お前あいつに惚れたのか?」

聡「姉ちゃん友達なんだろ?なんとかならないか?」

律「和…和かぁ…和ねぇ…う~ん」

聡「お、おい…どうしたんだよ?」

律「スマン、聡!無理だ!」

聡「無理!?無理ってなんだよ!契約違反じゃないか!」

律「そう言われてもなぁ…和はなんか恋愛とかに興味なさそうだし」

聡「そ、そこをなんとか…」

律「年下にも興味なさそうだしなぁ…よし!もう諦めろ、聡!」

聡「ね、姉ちゃんなんて大っ嫌いだー!うわーん!」ダダダッ

律「あらら…ちょっと言い過ぎたかな?」


9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:08:05.81 ID:kjms7SkV0

聡の部屋

聡「姉ちゃんのバカ野郎…あんなはっきり言うことないだろ…」

聡「諦めろって…俺は諦めが悪いんだぜ?」

聡「まだ俺の恋は始まったばかりだ!こんなところで諦められるか!なにがどうなるかなんて神様でも解んねぇぜ!」

聡「…つってもどうすればいいんだろ?どんな人かも解んないし…」

聡「どうしたらまた会えるんだろ…」

聡「あー考えても解らん!もう寝る!」

翌日

聡「ちくしょう…1日中考えても答えが出ない…」

聡「一体どうやったらまた会えるんだよ!」

聡「神出鬼没だな…和さんめ…」

唯「おっ、聡くん!なにしてんの?」

聡「あ、唯さんこんにちは。いや…ちょっと悩みがありまして…」

唯「悩み?なになに?私でよければ相談乗るよ!」


10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:08:48.12 ID:kjms7SkV0

聡(そういえば唯さんって和さんと友達なんだよな…)

聡(…よし!姉ちゃんよりかは頼りになるだろ!)

聡「あのですね…和さんに会いたくて…」

唯「和ちゃん?なんで和ちゃんに会いたいの?」

聡「それは!その…言いにくいんですが…」

唯「言ってくれなきゃ解んないよ!ほらほら~恥ずかしがらずに~」

聡「その…一目惚れをしまして…和さんに…」

唯「えっ!?そうだったの!?…いやぁ~気付かなかったなぁ」

聡「それで、和さんに会えたらなーと思いまして…」

唯「うんうん!解った、私に任せて!」フンスッ

聡「ゆ、唯さん!ありがとうございます!」

聡(なんて…なんて頼りになる人なんだ!あのドラムバカの姉ちゃんに爪のアカを煎じて飲ませてやりたい!)

唯「恋愛って素敵なことだもん!それに、聡くんになら和ちゃんを安心して任せられるからね!」

聡「そ、そうですか!?任せられますか!?いやぁ~照れるなぁ!」


11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:09:35.51 ID:kjms7SkV0

唯「じゃあ和ちゃんに電話してみるね!」ピポパ

聡「は、はい!よろしくお願いします!」

聡(これで俺と和さんに繋がりが生まれるかもしれない!)

聡(そしてその繋がりはやがて運命の赤い糸になるかもしれない!)

唯「あ、もしもし和ちゃん?今から会えないかな!?…え?勉強中?そんなのあとでいいじゃん!」

聡(お、おぉ!唯さんその調子です!その調子で押しきってください!)

唯「私はどうだって?…わ、私のことは今はいいよ!今は和ちゃんのことのほうが重要だよ!」

聡(そうだ負けるな!負けないでくれ唯さん!あなたが負けると俺も負けちゃう!)

唯「だからちゃんとしてるって!うん…えっ?…い、いや…そんなことないよ?」

聡(あぁダメだ!なんか雲行きが怪しくなってきた!踏ん張れ!踏ん張るんだ唯さん!)

唯「うん…うん…解ったよ、ちゃんとするよぉ!…うん、それじゃあね和ちゃん」ピッ

聡(ぬぁー!負けたぁー!ちくしょー…手強いな和さん…)

唯「い、いやー!…ゴメンね、聡くん」

聡「そんな謝らないでください!俺なんかのために本当にありがとうございます!」


12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:10:17.22 ID:kjms7SkV0

唯「いいの?私に任せてって言ったのに…」

聡「はい、充分です!それに俺、唯さんのおかげで気付きました!」

唯「へ?なにに?」

聡「人に頼ってどうこうしてもらおうなんて、やっぱダメなんです!」

聡「俺が好きになった相手なんだから俺がなんとかしないと!」

唯「そ、そうだよ聡くん!その通りだよ!」

聡「ですよね!…だから、俺がなんとかしてみます!」

唯「うん!私も応援してるからね!」

聡「ありがとうございます!…あと、迷惑かけてすみませんでした」

唯「ううん、迷惑なんてそんな大丈夫だよ。じゃあ頑張ってね!」

聡「はい!精一杯頑張ります!」

聡(と言ってもなにをしたらいいんだろう?…えぇい!考えるのはやめだ!とりあえずなんかしよう!)

聡「とりあえず俺走ってきます!」

唯「お、いいね!行ってらっしゃい!」

聡「行ってきまーす!」ダダダッ


13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:11:09.52 ID:kjms7SkV0

聡「ハァハァ…ちくしょー走ってもただ疲れただけじゃねぇか…」

聡「なんで走ったんだ俺…やっぱ考えてから行動しよう…」

聡「そういや2回とも突然会ったんだよな…また会う時の突然なのかな?」

聡「もしかして今日また会えたり…いやいや走ったくらいでそんな…」

聡「いやでも…背後に気配が!?」バッ

聡「いない…そうだよな、いないよな…いやもしかしたら!」バッ

聡「やっぱり…俺の予感なんで当たらないんだ…む!何奴!?」バッ

和「…あなた、誰かにつけられてるの?」

聡「の、和さん!?どうしてここに!?」

聡(ちくしょう、前からか…いや待て!重要なのはそこじゃない!)

聡(和さんがいる!俺の目の前に!やっぱ走って良かったぁー!)

和「どうしてって…気分転換のために散歩してるだけよ」

和「あなたこそなにしてるのよ?制服のままカバン持って」

聡「俺はその走ってまして…気が付いたらここに」

和「…もしかして学校終わってそのままランニングしてたの?」


15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:11:56.15 ID:kjms7SkV0

聡「そ、それはですね…突然走りたいなと思いまして…」

聡(あー言えない!「あなたとまた再び出会うためにですよ。フハッハッハッハ」って言えない!)

聡(俺の根性無し!意気地無し!甲斐性無し!)

和「そうなの。それじゃあ私行くわね」

聡「あっ!ま、待ってください!」

聡(今ここでまだ帰すわけにはいかない!千載一遇のチャンスなんだから!次またいつ会えるか解んないし!)

和「なにかしら?私に用があるの?」

聡「はい!あります!連絡先交換してください!」

和「え?嫌よ」

聡「えっ!?嫌ですか!?」

聡(断られたー!しかも鬼武者も真っ青なバッサリ感で!これは…取り付く島がないぞ…)

和「えぇ、だってあなたのことよく知らないもの。それに昨日今日会ったような人には普通教えないでしょ?」

聡「え、えぇ…ごもっともで…」

和「それじゃあもう行くわね。さよなら」

聡「あっ…そんな…」


16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:12:50.34 ID:kjms7SkV0

聡(か、考えろ!考えるんだ、田井中!なにか…なにか打開策があるはずだ!)

聡(…そ、そうだこれだ!これっきゃない!ここぞで意外と機転が利くぜぇー俺ぇー!)

聡「あの!すみません、和さん!」

和「…まだなにかあるの?」

聡「はい!あります!ちょっと待っててください!」ガサゴソ

和「な、なにしてるの?」

聡「すみません、もう終わりますから…あ、出来ました!」ビリビリ

聡「あの、これ俺の電話番号です!受け取ってください!」

和「で、電話番号って…」

聡「気が向いたら非通知でも公衆電話でもいいですから、電話ください!」

和「え、えぇ…解ったわ…」

聡「あの…俺が電話番号教えたのは俺の中で和さんが普通じゃないからです!」

和「…どういう意味よ、それ?」

聡「いや!その悪い意味とかじゃなくて!むしろ良い意味で普通じゃないんです!」


17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:13:45.96 ID:kjms7SkV0

聡「すみません、今はこのくらいしか言えなくて…で、でもいつかちゃんとはっきり言いますから!」

和「…とりあえず、私もう行くわね」

聡「あ、はい!すみません、時間とらせて…」

和「過ぎたことはもういいわよ。じゃあさよなら」トコトコ

聡「はい、また会いましょう!」

聡「あぁ、まさかまた和さんと会えるなんて!これはもう神様が俺に味方してるとしか思えない!」

聡「それに俺の電話番号も受け取ってくれたし!…まぁ今頃捨てられてるかもしれないけど」

聡「い、いいや!そんなネガティブになっちゃダメだ!これで糸が繋がったんだ!」

聡「あとはこの糸を赤く染めるだけだぜ!ヒャッハー、待ってな和さん!」


18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:14:31.82 ID:kjms7SkV0

数日後

聡「あれから結構経つけど、非通知からも公衆電話からも知らない番号からも電話がない…」

聡「ていうか、家族と鈴木以外からの電話がない…」

聡「鈴木、姉ちゃん、鈴木、母ちゃん、鈴木、姉ちゃん、母ちゃん、鈴木、鈴木、鈴木、鈴木、鈴木…」

聡「なんだこの着信履歴…鈴木、俺のこと大好きだな…父ちゃん1回は電話しろよ…」

聡「あー和さんに会いたい!せめてあのクールな声だけでも聞きたい!」

聡「…今から桜高行こうかな?い、いやいやそれじゃほとんどストーカーじゃないか」

聡「でも、いざって時には姉ちゃん迎えに来たって言えばあるいは…い、いやいやダメだダメだ!」

桜高校門前

聡「結局来てしまった…うわ、なんかむっちゃ見られてる…」

聡「さすがに中には入れないよな…ここで待ってみるか」

聡「…まぁ来たからって、会えるかどうか解んないけど」

聡「それにしても…通報とかされないよな?」


19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:15:26.66 ID:kjms7SkV0

蚊「プーンプンシャカププンプーン」

聡「ん?蚊か?残暑が厳しいからって今更出やがって!」パンッ

聡「む!?避けやがってこの野郎!乙女の柔肌を傷付けるヤツはこの俺がゆ゙る゙ざん゙!」パンッ

聡「あっ!また避けやがって!この!ちくしょー!ウェイ!ウェイ!!ウェーイ!!!」パンッ パンッ パンッ

和「…校門の前で踊らないでくれる?」

聡「えっ?あっ!?和さん!?」

聡(お、おぉー!マジで会えた!校門の前で張っててよかった!)

和「またあなたなの?今度はなに?」

聡「い、いやその…なにっていうか…会いにきたって言ったら怒りますか?」

和「えぇ、そうね。学校にまで来るなんて…いい加減迷惑だわ」

聡「あっ…その…すみません本当に…」

聡(迷惑か…そうだよな、迷惑だよな…こんなのマジでストーカーだもんな…)

聡(あーでもはっきり言う人だと思ってたけど、こうもはっきり言われると流石に凹むな…)

和「解ってくれたかしら?」

聡「はい、解りました…それじゃあ俺もう帰ります…さようなら」


21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:16:31.37 ID:kjms7SkV0

和「あっ、ちょっと待って」

聡「えっ?…なんでしょうか?」

和「この際だからもうはっきりさせようと思うの」

聡「はっきりですか?」

聡(はっきりって…これ以上なにをはっきりさせるんだ?)

和「えぇ、その…あなたが私のことどう思ってるかは解らないけど、多分あなたの思ってるようにはならないわ」

聡「そう…ですか…」

聡(そうか、はっきりってこれか…うわーはっきり振られたなー、俺…でもまだ…)

和「だからもう私のことは諦めて、違う人を見つけなさい。それが賢い選択よ」

聡「…賢いですか。だったら俺バカでいいです」

和「えっ?どういうこと?」

聡「和さんを諦めて、違う人を選ぶのが賢いなら、俺はバカのまんまでいいです」

聡「それに…まだちゃんと何も言ってないのに、諦めるなんて出来ませんよ」

和「…だからそういうのが迷惑なのよ。どうして解ってくれないのよ?」

聡「その…本当に色々迷惑かけてすみません。でも謝って許してもらおうなんて思ってません」


22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:17:31.34 ID:kjms7SkV0

和「もう、なによそれ…」

聡「多分これからも迷惑かけると思うので…すみません」

和「…謝るくらいなら迷惑かけないでほしいわ」

聡「あっ!じゃあ精一杯頑張ります!」

和「迷惑かけるために頑張るの?」

聡「えっ!?いやその…あーなんて言ったらいいんだ!」

和「…とりあえずあなたの気持ちは解ったから」

聡「じゃあ迷惑かけてもいいんですか?」

和「ダメって言ってもどうせするんでしょ?」

聡「それは…まぁその…はい」

和「はぁ…これから忙しくなりそうね。受験生なのになにやってるのかしら…」

聡「な、なるべく迷惑かけないように迷惑かけますから!」

和「ふふっ、なによそれ?それじゃあ私もう帰るわ。…またね」トコトコ

聡「あ、はい!また会いましょう!お気をつけて!」

聡「…とりあえず、なんとかなったのかな?」


23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:18:41.47 ID:kjms7SkV0

聡の部屋

聡「迷惑かけるっつったけど、一体どうすりゃいいんだ?」

聡「そもそも会えるかどうかも解らないのに…」

聡「こんな神頼みな状況でいいのか、俺!せめてスタート地点には立ってろよ!」

聡「どうにかして和さんと直接的な繋がりを持たないとな…電話番号渡したけどきっとかけて来ないだろうし」

聡「…だが恋は障害があったほうが燃えるんだぜぇー!」

聡「待ってろ、和さん!絶対俺がそのクールなハートを溶かしてやんぜ!」

ガチャリ
律「お前さっきからうるさいんだよ!」

聡「お、おぉ…いきなり開けんなよ」

律「ていうかお前…まだ和のこと諦めてなかったんだな」

聡「バカにすんなよ!俺は一途な男なんだ!そう簡単に諦められるか!」

律「まぁ頑張れよ。和はお前に興味なんてないだろうけど」

聡「そうなんだよ!それが問題なんだ!どうやったら興味を持ってもらえると思う!?」

律「オォウ、皮肉が通じない…どうやってって、そんなもん私が知るか」

聡「皮肉?なにが?ていうか知るかって…じゃあ一緒に考えてくれ!」


24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:19:42.32 ID:kjms7SkV0

律「えーヤだよ。そんなめんどくさいこと」

聡「本当に非協力的だな、この姉は!唯さんの爪のアカを煎じて飲ませてやりたい!」

律「はぁ?なんで唯なんだよ?」

聡「唯さんはな!俺と和さんの仲を取り持つために電話までしてくれたんだぞ!ん?電話?」

律「へぇー唯、そんなことしたのか」

聡「…ねぇ、姉ちゃんって和さんの電話番号知ってる?」

律「それくらい知ってるけど…まさか電話しろって言うんじゃないだろうな?」

聡「そのまさかだ!頼む!一生のお願い!」

律「えー!めんどくせぇよー!」

聡「…いいのかなぁ?言っちゃうよぉ?アレ言っちゃうよぉ?」

律「あ、アレってなんだよ…?」

聡「アレはアレだろ?あれ?もしかしてアレのこと忘れたのか?あれまー」

律「あーもうアレアレうるせぇな!電話すりゃいいんだろ!?しゃーねーなーもう!」

聡「あぁ、頼む!ありがとう、姉ちゃん!」

聡(よ、よかった!アレなんてないけどバレなくてよかった!いやぁ…カマってかけるべきなんだな)


25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:21:12.04 ID:kjms7SkV0

律「あーもしもし和か?ごめんなーこんな夜に…うん…あ、いや聡がな…」

聡(姉ちゃんが俺のためになにかしてくれてる…まさかこんな日が来ようとは…)

律「へ?…あ、うん解った。ちょっと待って…おい、聡代われって」

聡「えっ!?は、はい…もしもし」

和『もしもし?…あなた、早速迷惑かけてきたわね。姉まで使って』

聡「まぁ…するって言ったからにはしないといけませんから」

和『そんな使命感みたいなものなくてもいいのよ?』

聡「いや、俺にはすげぇ重要なことなんですから!」

和『…そう。まぁそう言われて悪い気はしないわね』

聡(迷惑かけられて悪い気はしないってどういうことなんだ!?もしかして俺が思ってるよりか良い風吹いてる!?)

聡「あ、あの!もしよろしかったら明日会えませんか!?」

和『えぇ、学校終わってからならいいわよ』

聡「えっ!?いいんですか!?」

和『いいんですかって、会いたいんでしょ?』

聡「はい!会いたいです!でも俺、和さんに嫌われてると思ってたから…」


26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:22:39.18 ID:kjms7SkV0

和『別に嫌ってはないわよ。…そもそも嫌ってたらこうして話ししてないでしょ?』

聡「そうですか…そうですよね!ありがとうございます、和さん!」

和『どういたしまして。それじゃあ今日はもう遅いし、そろそろ切るわね?』

聡「あっ、はい。それじゃあまた明日!」

和『えぇ、また明日』

聡「…電話切れた。姉ちゃん、ありがとうたすk」

聡「ってあれ?姉ちゃんがいない?まさかインビジブルメモリを!?」

ガチャリ
律「おー電話終わったのか?」

聡「あれ?なんで外出てたの?とりあえず、携帯はい」

律「私だってそれくらい空気読めるわい!ん…で、どうだったんだよ?」

聡「明日は和さんさんと放課後デートだ!これも姉ちゃんのおかげです!」

律「ヘヘッ、見直したか?そんじゃ私はもう寝るわ」

聡「うん、見直した!じゃあ姉ちゃんおやすみ」

律「ふぁ~あ、お前ももう早く寝ろよ」


27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:23:28.51 ID:kjms7SkV0

翌日

聡「今日は待ちに待った和さんとデートの日!なんとしても今日は失敗出来ない!」

聡「あ、でも放課後デートするってだけで、待ち合わせ場所とか決めてないよな?」

聡「…まぁまた桜高の前で待ってたら会えるだろ!」

桜高前

聡「いやー相変わらず視線が痛い…」

聡「和さん早く来てくれないかな…もう帰ってるなんてないよな?」

和「あら、あなた…もしかしてここで待ってたの?」

聡「の、和さん!どうもこんにちは!」

聡(お、おぉまた会えた…これは完全に繋がった糸が赤く染まり始めてるだろ!)

聡「昨日待ち合わせ場所とか決めてなかったので、ここにいればまた会えるかなって!」

和「あっ、そうだったわね…ごめんなさい、昨日ボーっとしてたみたい」

聡「いえそんな、謝らないでください!俺は大丈夫ですから!」

和「そう…じゃあここまで来てくれて悪いけど、帰り道付き合ってくれないかしら?」

聡「わ、悪いなんてそんな!こちらこそお願いします!」


28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:24:21.17 ID:kjms7SkV0

帰り道

聡「いやーでもまさか、また和さんとこうして2人っきりになれるなんて!」

聡(はぁん!またこうやって歩けるなんて!あぁ、視線の痛さを我慢してよかった!)

和「それは、それだけあなたが頑張ったからじゃない?」

聡「そうですか!?和さんにそう思われてるなら嬉しいです!」

和「私は…あなたのことよく迷惑をかける子だなって思ってるわ」

聡「えっ?あ…やっぱそうですよね…」

和「もう、これくらいでいちいち落ち込まないの」

聡「す、すみません…気を使わせて…」

和「気にしなくていいわよ。もう慣れたもの」

聡「そうですか…俺、もっとしっかりします!」

和「い、いきなりどうしたの?」

聡「俺、もっと和さんが頼れるようなしっかりした男になります!」

聡「でも…それまではまだ迷惑かけてもいいですか?」

和「…仕方ないわね。将来楽しみにしてるわ」


29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:25:11.82 ID:kjms7SkV0

聡「えっ?それって…」

和「それじゃあ、私の家ここだから。またね」ガチャリ

聡「あっ!あぁ…また会いましょう!」

聡「帰ってしまわれた…結局どういう意味だったんだろ?」

アータラッシーツヨーサデー ヨーミガッエールオーモイー
聡「オォウ、電話だ。…もしもし」

和『もしもし、聡くん?』

聡(こ、このクールな声は!?間違いない!)

聡「の、和さんですか!?」

和『えぇ、そうよ。よかった間違えてなくて』

聡「で、でもなんでこんないきなり…」

和『この先、私の連絡先知らないと色々不便でしょ?だからね』

聡「は、はい!不便です!ありがとうございます!」

聡(まさか和さんが連絡先を教えてくれるとは…これは確実に糸が染まっていってるぞ!)

和『…それにしてもあなたって犬みたいよね』

聡「へ?犬…ですか?」


30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:26:26.27 ID:kjms7SkV0

和『えぇ、色んなことして飼い主の気を引こうとしてる犬みたい。なんか雰囲気も犬っぽいし』

聡「わ、わんわん!」

和『…可愛くないわよ?』

聡「くぅーん…」

和『ほ、ほらそんなバカなことしないの!…もう切るわよ?』

聡「あっ!ちょっと待ってください!」

聡(なんか俺の気持ち伝えるの今しかない気がする!でもやっぱ電話じゃ失礼かな…?)

和『なに?どうかしたの?』

聡「えーっとですね…その…あの…」

聡(えぇい!もう言ってしまうんだ、田井中!失礼だと思うなら今度会った時もう一度伝えればいいじゃないか!)

聡「で、電話で言うのは失礼かもしれませんけど…俺…和さんのことが好きです!」

和『…そう、ずっと気付いてたわ』

聡「えっ!?気付いてたんですか!?マジかよ…」

和『だってあなた隠しごとするの下手だもの。すぐ解ったわ』


31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:27:08.98 ID:kjms7SkV0

聡「すぐ解ったって…あ、あのそれじゃあ返事は!?」

和『…返事はまた私からするから、待っててもらえないかしら?』

聡「解りました!どんな返事でも俺ずっと待ってます!」

和『そう…じゃあまたね』

聡「はい!また会いましょう、和さん!」ピッ

聡「ついに…ついに言ってしまったぞ俺!」

聡「でも、和さんはずっと気付いてたんだよな…知らなかった…」

聡「サプライズ感は薄かっただろうな…返事いつ来るんだろう…」

聡「あぁ、これからも満足に眠れない日々が続くよぉー!」


32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:27:59.07 ID:kjms7SkV0

数日後

聡「告白してから結構経ったけど、まだ和さんから連絡がない…」

聡「このセリフももうほとんど毎日言ってるな…」

聡「あぁ、まだかー!こっちから連絡したいー!」

聡「でも待っててって言われたしな…えぇい!男は我慢だぞ、田井中よ!」

アータラッシーツヨーサデー ヨーミガッエールオーモイー
聡「!?で、電話きた!…和さんからだ!も、もしもし!」

和『もしもし、ごめんなさい連絡遅くなって…』

聡「いえそんな、滅相もない!それだけ和さんが悩んでくれたってことですから!」

和『そう…そうね…確かにすごい悩んだわ。本当こんなに悩んだのなんて初めてよ』

聡「そ、それで返事は!?」

和『…そのことなんだけど、ごめんなさい…』

聡「えっ?ごめんなさい…ですか…?」


33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:29:42.74 ID:kjms7SkV0

和『焦らないの!まだ続きがあるから…』

聡「あっ、続きあるんですか!?よかった…」

聡(よかったマジで…軽く心臓止まったぞ、俺のバカ!早とちり!)

和『えぇ、実は会って伝えようと思って』

聡「会ってですか?全然構わないですけど…どこに行けばいいんですか?」

和『学校…来れるかしら?』

聡「学校って桜高ですよね?はい、行けますよ」

和『そう…ごめんなさい、迷惑かけて』

聡「そんな迷惑だなんて!俺がやったことに比べたら全然迷惑じゃないですよ!」

和『ふふっ、確かにそうかしらね。それじゃあ待ってるから』

聡「はい!すぐ行きます!それではまた!」ピッ

聡「会って伝えたいか…なんなんだろうな…」

聡「…こうなるんだったら俺も会って伝えとけばよかったな…」

聡「いや、やっぱ会ってもう一度言おう!!そうと決まれば早く用意して行くぞ!」


34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:36:25.43 ID:kjms7SkV0

桜高校門前

聡「つ、着いた…和さんどこにいるんだろ?」

和「あら、随分早かったのね」

聡「和さん…えぇ、早く会いたかったので…あ、あの!ちょっといいですか?」

和「え?えぇ、なにかしら?」

聡「その…俺、和さんが好きです!」

和「えっ!?…どうしてまた言ったの?」

聡「和さんが会って伝えるって聞いたんで、俺もやっぱ会ってもう一度言おうと思いまして…」

和「そう…ありがとう…じゃあちょっとついてきてくれる?」

聡「ついてきてって…俺が学校の中入っていいんですか!?」

和「いいのよ、日曜日だし…それに生徒会長特権よ。ほら早く!」

聡「は、はい!解りました!」

数分後

聡「…あ、あのどこ向かってるんですか?」

和「もうすぐ着くから…ここよ」


35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:37:27.60 ID:kjms7SkV0

聡「ここって…俺と和さんが初めて会った場所ですよね?」

和「あら、覚えてたのね?感心したわ」

聡「そりゃあ覚えてますよ!…でもなんでここなんですか?」

和「ここ、私たちの関係が始まった場所だから、また新しく始めるのにはここがいいかなって…」

聡「えっ?新しく始めるって…」

和「だからその…あなたの告白を受けようと思って…」

聡「受けようってOKってことでいいんですよね!?」

和「えぇ…やっぱり覚悟してても恥ずかしいわね、こういうのは」

聡「やったー!あぁ、嬉しい!生まれてきた中で一番嬉しいです!」

和「ち、ちょっと!あんまり大きな声出さないで!」

聡「あっ、すみません…取り乱してしまいまして…」

和「もう…気をつけてよ?内緒で入ってるんだから…」

聡「本当すみません…あまりにも嬉しくて…状況を忘れてました…」

和「まぁ…あなたがそんなに喜んでくれて私も嬉しいわ」

聡「正直無理だと思ってたんで…本当に嬉しいです…」


36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:38:46.45 ID:kjms7SkV0

和「そう…良かったわね…そろそろ出ましょうか、誰かに見つかるかもしれないし」

聡「あっ、そうですね。俺が叫んだせいで…」

和「それはもういいわよ。今日も帰り道付き合ってくれる?」

聡「も、もちろんですよ!どこまでもお付き合いします!」

帰り道

聡「…俺と和さんってもう恋人同士なんですよね?」

和「そうね…ふふっ、まさかこうなるなんて思ってなかったわ」

聡「俺もです…まさか和さんと付き合えるとは…」

聡(ってことは…手とか繋いでもいいんだよな!?手繋いでみようかな…)

和「ねぇ、こっち向いて…」

聡「は、はい!?なんでしょうか!?って和さんメガネどうしたんですか?」

和「あぁ、取っちゃったの」

聡「えっ!?大丈夫なんですか?メガネないとほとんど見えないんじゃ…」

和「…このくらい近付いたらはっきり見えるわ」

聡「ちょっ!?の、和さん!?」


38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:40:40.62 ID:kjms7SkV0

聡(和さんの両手が俺のほっぺたを包んで…顔が目の前にあるだと!?)

聡(それになんか顔が近付いてるような…)

和「んっ…」チュ

聡(ってえぇ!?き、キス!?キスされてるのか、俺!?)

和「…キス、どうだった?」

聡「い、いきなりすぎてなにがなんだか…」

和「そう…勿体ないわね。私の初めてのキスを味わえなくて」

聡「本当勿体ないです…でも、なんであんないきなりき、キスしたんですか?」

和「今までの仕返しよ。私がされた分の迷惑をまとめて返してあげたの」

聡「そうだったんですか…あーにしても勿体ねー!」

和「ふふっ、そう落ち込まないで?キスならまたいつでもしてあげるから」

聡「…今度する時は前もってなにか合図くださいね?」

和「それはその時のあなた次第よ」

聡「あ、それと名前で呼んでくれませんか?」

和「え?名前で呼んでなかった?」


39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:41:55.62 ID:kjms7SkV0

聡「名前で呼ばれたの2回しかないですよ!それ以外は全部あなたです!」

和「そうだったの…気付かなかったわ」

聡「試しに1回名前で呼んでくれませんか?」

和「名前?…聡、好きよ。…これでいい?」

聡「よ、呼び捨てですか!?それに好きって…」

和「だって他に言うことなかったもの。それに恋人同士って歳が離れててもタメ口で話すものでしょ?」

聡「確かに、言われてみればそうですね…」

和「だからほら私のことも呼び捨てで呼んでみて」

聡「えっ!?じ、じゃあ…和!」

聡「…さん」


40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:42:39.50 ID:kjms7SkV0

和「ち、ちょっと!呼び捨てって言ったでしょ?」

聡「い、いやでもいきなりは無理ですよ!」

和「…私が頼れるようなしっかりした男になるんじゃなかったの?」

聡「すみません…まだ迷惑かけます…」

和「そう…ふふっ、まだ苦労が絶えそうにないわね」

聡(あぁ、こういうのが幸せだよなぁ…ファーストキスはあんまよく味わえなかったけど)

聡(それにしても早くしっかりした男にならないと…)

聡(まずは和さ…和とタメ口で話せるようにならないとな!)

終わり


41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 04:44:39.69 ID:kjms7SkV0

待たせ過ぎて前スレ落としてごめん
あと新しくスレ立てたけどこれで本当に全部終わり


54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/09/05(日) 12:30:08.68 ID:AIBJSgQbP

おもしろういかった
唯梓和がよかったうい



元スレ:聡「姉ちゃん帰ってきたのか」

他サイト様の最新記事