1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 17:27:22.34 ID:ypvAXSdS0

聖「送ってくれてありがとうだぞ。先輩」

パワプロ「気にしないで通り道だし――あれ?」

みずき「あ…」

パワプロ(みずきちゃん…?)

みずき「…ごめん。邪魔しちゃったよね。それじゃ!」

(タッタッタッ)

聖「…どうしたんだ、みずき?なんだか深刻な顔をしていたぞ」

パワプロ「さあ…?」


2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 17:29:03.89 ID:ypvAXSdS0



みずき「はぁ…はぁ…」

みずき(……2人から逃げてきちゃった)

みずき(別に私が後ろめたいことしてるわけじゃないのに…。むしろ後ろめたいことをしてそうなのは…)

みずき(あの2人……)

みずき(休みに一緒に遊ぶくらい、仲良かったんだ……)

みずき(もしかして…もう付き合ってるとか?)

みずき(…………)

みずき「あー!いちいち考えても仕方ないわ!」

みずき「あとでパワプロ君に電話して聞こう!うん、それが一番手っ取り早いわよね!」


5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 17:30:53.45 ID:ypvAXSdS0

(プルルルル!プルルルル!)

パワプロ(あ、みずきちゃんから電話だ)

(ピッ!)

パワプロ「みずきちゃん?どうしたの?さっきは突然駆け出したりして」

みずき「別に…なんでもないわよ。……ねぇ、パワプロ君。私、聞きたいことがあるんだけど」

パワプロ「うん、何?」

みずき「さっきさ、聖と2人でいたよね?」

パワプロ「うん、いたよ」

みずき「……何、してたの?」

パワプロ「何って…」

みずき「答えて」


6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 17:34:26.70 ID:ypvAXSdS0

パワプロ「えっと一応、デート、なのかな?」

みずき「……一応?」

パワプロ「俺は聖ちゃんと付き合ってるってわけじゃないし…」

パワプロ「多分、聖ちゃんは友達と遊んだぐらいにしか考えてないっていうか…」

みずき「ふーん……。好きなんだ?聖のこと」

パワプロ「それは…えっと…」

みずき「わかるわよ。あんたの話を聞いてれば」

パワプロ「………」


8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 17:37:05.61 ID:ypvAXSdS0

みずき「あー。なんかスッキリしちゃった。そっかー。パワプロ君が聖の事をね。へー」

みずき「遊びの誘いに乗ってくれることを考えれば脈ありなんじゃない?良かったわね」

みずき「困ったことがあったら私に相談しなさい。あの娘のことはよく知ってるしパワプロ君の助けになる自信はあるわよ!」

パワプロ「みずきちゃん……」

みずき「応援するよ。2人とも私の友達だもんね!」

パワプロ「……ありがとう」


9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 17:39:55.54 ID:ypvAXSdS0



(ピッ)

みずき「ふぅ…これでよかったのかな?」

みずき「……良いも何もこうする他ないか。パワプロ君が聖を好きな以上、私の気持ちを伝えてもしょうがないし」

みずき「だったらパワプロ君が幸せになる方向へ私が導いてあげるべきよね」

みずき「よし!がんばれ、私!」


11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 17:42:01.61 ID:ypvAXSdS0

(それから…)

みずき「今日は良い買い物ができたわねー。新しいブランド物の服も買えちゃったし」

みずき「…ん?あそこにいるのは…」



聖「先輩、大丈夫か?無理して持たなくてもいいんだぞ?」

パワプロ「大丈夫だよ。俺、鍛えてるしこれぐらい平気だよ」



みずき(パワプロ君と聖だ…。今日は2人で買い物デートかな?)

みずき(邪魔しちゃ悪いよね。見つからないように帰ろう)


12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 17:45:07.52 ID:ypvAXSdS0



みずき「今日は久しぶりに中庭でお弁当を食べようかな」

みずき「ってあれは?」



パワプロ「聖ちゃんのお弁当、おいしそうだね?」

聖「食べたいならどれか好きなオカズを食べていいぞ?」

パワプロ「え、いいの?!」



みずき「…今日は屋上で食べよう」


13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 17:48:42.05 ID:ypvAXSdS0



みずき(最近、パワプロ君と聖が一緒にいるのをよく見かけるわね…)

みずき(2人の関係は順調ってことなのかな?)

みずき「はぁ……」

みずき(って何ため息ついてるのよ私は?!私も望んでたことでしょうが!)

(プルルルル!プルルルル!)

みずき「あ、電話だ。誰からだろう?」

みずき「……パワプロ君?」


15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 17:51:11.27 ID:ypvAXSdS0

(ピッ)

みずき「もしもし」

パワプロ「あ、みずきちゃん。パワプロだけど今、大丈夫?」

みずき「うん、大丈夫よ。…何か用?」

パワプロ「今度の日曜さ、遊園地に行かない?」

みずき「………は?」


17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 17:53:23.81 ID:ypvAXSdS0

パワプロ「いや、『は?』じゃなくて遊園地へ…」

みずき「なんで私を誘うの?遊園地だったら聖を誘えばいいじゃない?」

パワプロ「それはそうなんだけど。…実は俺、遊園地に行ったことがなくて」

パワプロ「だからデートでうまくいくか不安で…」

みずき「要するに聖とのデートの予行練習ってわけ?」

パワプロ「うん。…ダメかな?」

みずき「……いいわよ。暇だし、付き合ってあげるわ」

パワプロ「よかった。じゃあ、10時に駅で集合で」

みずき「りょーかい」

(ピッ)


19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 17:55:43.60 ID:ypvAXSdS0



みずき「明日はパワプロ君とデートか…」

みずき「何着ていこうかしら…」

みずき「あくまで予行演習だし適当でいっか」

みずき「………」

みずき「でも折角だしちょっとぐらい本物のデート気分を味わってもいいわよね」


21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 17:57:46.94 ID:ypvAXSdS0

みずき「これは…ちょっとデートとは違うかな?」

みずき「あ!この服…こういうのが好きって前パワプロ君が矢部君に話してたわね」

みずき「これなんかも……」







みずき「なんて悩んでたらすっかり遅くなっちゃった」

みずき「もう寝よう…」


23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 18:00:36.65 ID:ypvAXSdS0



(タッタッタッ)

みずき(結局、昨日あれから寝られなくて……少し寝坊しちゃった!パワプロ君待ってるかな?)

みずき(あっ!いた!)

みずき「遅れてごめん!」

パワプロ「大丈夫だよ。俺も今来たところだから」

みずき「……今来た?約束の時間より20分程過ぎてるんだけど」

パワプロ「うん。ちょっと寝坊しちゃって」

パワプロ(みずきちゃんとデートだと思うと緊張して寝られなくて)

みずき「……はぁ。ダメじゃない、それじゃ」

パワプロ「え?」


26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 18:03:13.33 ID:ypvAXSdS0

みずき「私だからよかったけど聖だったらちゃんと時間通りに来てたわよ。あの娘、そういうところはしっかりしてるから」

パワプロ「うん、そうだね…」

みずき「まったく…気を付けなさいよね!」

パワプロ「すいません……」

みずき「……ま、いいわ。本番でやらかさなくて済んだと思えば。じゃ、行こっか」

パワプロ(みずきちゃんのが遅れて来たのに俺が叱られるなんて…。なんか理不尽だ)


27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 18:07:59.15 ID:ypvAXSdS0

―遊園地

(ガヤガヤ)

みずき「着いたわね。で、まずはどれに乗るの?」

パワプロ「う~ん。ジェットコースターにするかな。この遊園地の売りの1つらしいし」

みずき「じゃあそれにしよっか。並ぶわよ」



(キャアアアアアアアアアアアアッ!)

みずき「…思ってたよりすごいわね」

パワプロ「う、うん…」

みずき「ねえ、やめたほうがよくない?遊園地初めて来たってことはジェットコースターに乗るのも初めてでしょ?」

パワプロ「そうだけど…。でもここまで並んだんだから」

みずき「……そうね。じゃあ覚悟を決めよっか?」

パワプロ「うん…」


32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 18:12:33.02 ID:ypvAXSdS0



(カタカタカタ…)

みずき「すごく高いわね…」

パワプロ「うん…」

みずき「もうすぐ頂点だよね?」

パワプロ「うん…」

みずき「パワプロ君、大丈夫?」

パワプロ「うん…」

みずき「そう…ならいいけど」

(カタカタカタ…)

(ふわっ)

みずき「キャアアアアア!」

パワプロ「 」


34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 18:15:57.33 ID:ypvAXSdS0



みずき「シャレにならない怖さだったわ…。パワプロ君、大丈夫?」

パワプロ「………」

みずき「パワプロ君?」

パワプロ「………」

みずき「…気絶してる」


35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 18:17:28.61 ID:ypvAXSdS0

パワプロ「…………」

(ペチペチ!)

みずき「パワプロ君!起きなさい!もう終わったわよ!」

パワプロ「………」

みずき「むむ…ダメか。しばらく起きそうにないわね…どうしよう…?」


36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 18:20:42.26 ID:ypvAXSdS0

……

みずき「とりあえずこのベンチに寝かせておこうっと」

(ゴソゴソ)

パワプロ「………」

みずき(…ふぅ。ちょっと疲れたわね。パワプロ君、ガッチリしてるせいか重いし…)

パワプロ「………」

みずき「………」

みずき(……パワプロ君の寝顔かわいいな)


37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 18:24:41.23 ID:ypvAXSdS0

パワプロ「………」

みずき(野球をしてる時のかっこいい表情とは違っててなんか新鮮ね……)

パワプロ「………」

みずき(いつまでも見ていたいなあ。パワプロ君のかわいい顔)

パワプロ「………」

みずき(でもこの顔を見ていられるのは私じゃないのよね)


38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 18:28:37.79 ID:ypvAXSdS0

みずき(……今だけはいいわよね?私がパワプロ君の恋人になっても)

パワプロ「………」

みずき(よし、恋人らしく膝枕でもしてあげますか!)

みずき(固いベンチじゃ寝苦しいだろうし、昨日はよく眠れてなかったみたいだし。それに…)

みずき(…もっとパワプロ君の寝顔見ていたいし)

(ゴソゴソ)

(ポン)

みずき(えへへ…かわいいなぁ。パワプロ君)ナデナデ

パワプロ「………」

みずき(あ、今ちょっと顔が緩んだかも。…なでられるの気持ちいいのかな?)

パワプロ「………」

みずき(それじゃ……もっとなでちゃお!)ナデナデ

パワプロ「………」


39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 18:32:53.55 ID:ypvAXSdS0

……

パワプロ「ん、んん…」

パワプロ(……あれ?何してたんだっけ。俺)

パワプロ(確かコースターに乗って……それからの記憶がない)

パワプロ(……それとさっきからやわらかくて暖かい感触がするけど…何だろ?)

みずき「あ、起きた?」

パワプロ(みずきちゃんの声?なんで上から聞こえてくるんだろう……?)

みずき「……起きたなら頭上げてくれない?……痺れてきちゃった」

パワプロ(……もしかして俺が今、頭を載せてるのって?!)


42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 18:42:18.56 ID:ypvAXSdS0

詳細ヘッダー
(バッ!)

みずき「おはよう。パワプロ君」

パワプロ「……おはよう。……あの、俺どうしてた?」

みずき「座席で気絶してたわよ」

パワプロ「……ごめん」

みずき「まあ、仕方ないわね。あれには私も一瞬頭の中が真っ白になったし」


44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 18:45:49.18 ID:ypvAXSdS0

パワプロ「このベンチまでみずきちゃんが運んでくれたの?」

みずき「うん。パワプロ君しばらく起きそうになかったからね」

パワプロ「……ごめん。重かったよね?」

みずき「まあね。少し疲れたわ」

パワプロ「……ごめん」

みずき「別に謝らなくてもいいわよ。…私もラッキーだったし」ボソッ

パワプロ「え?今、なんか言った?」

みずき「何も。しばらくここで休憩しましょう。パワプロ君、まだ本調子じゃないみたいだし」

パワプロ「うん。じゃあお言葉に甘えて」


45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 18:49:05.61 ID:ypvAXSdS0

(ワイワイ)

(ガヤガヤ)

みずき「しかしこうして離れて見るとわかるけど遊園地の客ってカップルだらけねー」

パワプロ「そうだね」

みずき「私たちも周りから見ればカップルに見えるのかしら?」

パワプロ「え…そ、そうかな」ソワソワ

みずき「……冗談よ。そんなに慌てなくてもいいじゃない」

パワプロ「ご、ごめん」

みずき「まあ、本当に誰かに見られて学校で噂になったりしたら聖を好きなパワプロ君にとっては困るわよね」

みずき「でも安心しなさい。そうなっても聖の誤解だけは私が解いてあげる」

みずき「だから…今日は聖(本命)とデートするつもりで私をエスコートしなさい」


46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 18:53:05.32 ID:ypvAXSdS0



みずき「今日のデートは上出来だったんじゃない?これだったら聖も喜ぶと思うわ」

パワプロ「本当?よかった!」

みずき「ただ遅刻とジェットコースターにだけは気を付けなさい」

パワプロ「う……はい…」

みずき「……少し聖が羨ましいな。こんなに楽しいデートができるなんて」

パワプロ「みずきちゃん…?」

みずき「あ、少しよ!少し!少しだからね!」


48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 18:58:57.95 ID:ypvAXSdS0

―駅

パワプロ「すっかり暗くなっちゃったね。送っていこうか?」

みずき「いいわよ。パワプロ君の家、私の家からは大分離れてるでしょ?」

パワプロ「でも夜道は危険だし…」

みずき「今日は友達と遊びに行くって言ってあるから家に連絡すれば迎いに来てくれるわ。心配しなくていいわよ」

パワプロ「そう…?じゃあ、バイバイ。また明日」

みずき「うん!また明日ね!」


51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 19:03:17.00 ID:ypvAXSdS0



(プルルルルルル)

(ガチャ)

聖「もしもし」

パワプロ「あ、聖ちゃん。今、大丈夫?」

聖「大丈夫だぞ。何の用だ?先輩」

パワプロ「今度の休み、よかったら俺と遊びに行かない?」

聖「……いいぞ。その日は大丈夫だ」

パワプロ「よかった。じゃあ待ち合わせだけど…」


52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 19:04:27.64 ID:ypvAXSdS0

―休日

聖「すまないな、先輩。待たせてしまったか?」

パワプロ「いや、大丈夫。俺も今来たところ。それに待ち合わせ時間過ぎてないし」

パワプロ(さすが聖ちゃん。待ち合わせの時間ぴったり5分前だ)

パワプロ「さ、行こうか」


53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 19:07:26.92 ID:ypvAXSdS0

―遊園地

パワプロ「聖ちゃん、何に乗る?」

聖「そうだな…」

(キャアアアアアア!)

聖「アレなんてどうだ?」

パワプロ(ジェットコースター……)

パワプロ「…アレはやめたほうがいいと思うな」

聖「? なぜだ?」

パワプロ「死ぬから……俺が」

聖「死ぬのか?」

パワプロ「うん……」

聖「そうか…。なら別のものにしよう」

パワプロ「うん。そうしてもらえると助かるよ」


57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 19:11:26.32 ID:ypvAXSdS0



聖「今日は楽しかったぞ。先輩」

パワプロ「そっか。よかった…」

聖「先輩と遊ぶのは楽しいな。また誘ってほしい」

パワプロ「うん。また誘うよ。……もう遅いね、送っていくよ」

聖「そうか?じゃあお願いするぞ」


58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 19:16:47.67 ID:ypvAXSdS0



みずき「今日の練習はハードだったわ。さて、帰りますか」

(タッタッタッ)

パワプロ「みずきちゃん!」

みずき「ん?パワプロ君も今帰り?」

パワプロ「うん。よかったら一緒に帰らない?」

みずき「帰る?私と?」

みずき(聖とじゃなくて?)

パワプロ「だめかな?何か用事があるとか?」

みずき「ううん、大丈夫よ。一緒に帰ろっか」


59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 19:21:51.43 ID:ypvAXSdS0



みずき「どうしたの?今日は。パワプロ君が私を誘って帰るなんて珍しいわね」

パワプロ「みずきちゃんにお礼を言いたくて。この前の練習のことで」

みずき「練習?…ああ、あのデートのことね」

パワプロ「先週、聖ちゃんを遊園地に誘ってね。うまくいったよ。みずきちゃんのお陰だよ。ありがとう」

みずき「別に私は大したことしてないわよ。少し手伝っただけ」

みずき「聖が喜んだのはあんたの努力の結果でしょ?」

パワプロ「でも…手伝ってくれたでしょ?ありがとう」

みずき「…ま。お褒めの言葉は素直に受け取っとくわ」

みずき「また誘ってもいいわよ。デートの練習ならいつでも付き合ってあげる」


60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 19:26:09.67 ID:ypvAXSdS0

(それからしばらくして…)

(プルルルルルル)

みずき「もしもし」

パワプロ「みずきちゃん?今、大丈夫?」

みずき「うん。大丈夫よ。で、何?」

パワプロ「今度の休み、開いてる?」

みずき「ん?また練習デート?」

パワプロ「いや、今回は……」


62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 19:30:43.48 ID:ypvAXSdS0

―休日

パワプロ「みずきちゃん、まだかな?…あ、来た」

みずき「お待たせ!2人とも早いわね」

パワプロ「みずきちゃん、5分遅刻だよ」

みずき「いいじゃない。5分くらい。ね、聖?」

聖「いや、時間は守るべきだ。それがマナーというものだろう」

パワプロ「………」

パワプロ(なんで3人で遊ぶことになったのかというと……)


64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 19:38:19.06 ID:ypvAXSdS0

―パワプロがみずきに電話する少し前

(プルルルルルル)

聖「もしもし」

パワプロ「あ、聖ちゃん。俺。パワプロだけど」

聖「先輩か……。どうした?」

パワプロ「今度の休み、街に遊びに行かない?」

聖「いいぞ」

パワプロ「よかった。それで待ち合わせだけど…」

聖「先輩、みずきは誘わないのか?」

パワプロ「え」


69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 19:43:47.12 ID:ypvAXSdS0

聖「遊びに行くのなら人数が多い方が楽しいと思うぞ」

パワプロ「…………」

聖「先輩?」

パワプロ「……うん、そうだね。多い方が楽しいよね……」

聖「私がみずきを誘おうか?」

パワプロ「いや、俺が誘うよ…。言い出したの俺だし……」

聖「そうか?なら頼むぞ」


72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 19:47:33.51 ID:ypvAXSdS0

―そして現在

聖「みずきと遊ぶのは久しぶりだな」

みずき「そうね。前2人で遊びに行ったのはいつだっけ?」

パワプロ(聖ちゃん……。俺と遊ぶのは楽しいって言ってくれてたけど………)

パワプロ(みずきちゃんを遊びに誘う提案をしたってことは…)

パワプロ(デートとしてじゃなく友達として遊ぶ感覚で楽しかったってことだったのか…)ズーン!

みずき「………」


73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 19:51:13.14 ID:ypvAXSdS0

みずき(パワプロ君、落ち込んでるわね…。まあ無理もないか)

みずき(好きな人が自分のことを異性として認識してないのは結構来るわよね)

みずき(私にもわかるわ、その気持ち。……痛いほどに)

聖「どうした、みずき?さっきからぼーっとして」

みずき「……ちょっと考え事してた」


75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 19:55:15.79 ID:ypvAXSdS0



パワプロ「さて、どこに行こうか?」

みずき「そうねぇ…」

聖「甘味処へ行かないか?おいしい店を知っているんだが」

みずき「おっ、いいわね!行きましょう!」

パワプロ(甘味処……。ああ、あの店か)


76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 19:59:50.75 ID:ypvAXSdS0

―甘味処

みずき「聖はこの店によく来るの?」

聖「この前先輩と遊びに行った時に初めて来た。ここのあんみつはなかなかだぞ」

パワプロ「聖ちゃんたら3つも食べたんだよ」

聖「こら!恥ずかしいから勝手に人に言うな!」

パワプロ「はは…ごめん……」

みずき「………へー。そんなにおいしいんだ。じゃあ私はそれにしよう」

パワプロ「俺はきなこ餅にしよう。聖ちゃんは?」

聖「今日は豆かんに挑戦しよう」

パワプロ「あらかじめ3つほど注文しておいたら?」

聖「おい、先輩……」

みずき「……………」

みずき(………2人との間に距離感を感じる)


77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 20:03:20.85 ID:ypvAXSdS0

みずき(自分の知らない2人がいるというか……。私、浮いてる?)

パワプロ「お、来た来た。いただきまーす」

聖「…うむ。やはりこの店はいいな。みずきも早く食べろ」

みずき「うん…」


78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 20:08:01.68 ID:ypvAXSdS0

(その後……)

―買い物中

聖「すまない先輩。少し用があるからちょっとここで待っていてくれないか?」

パワプロ「用?別に聖ちゃんに付いていってもいいけど……」

聖「付いてきて欲しくない用なんだ…。察してくれ」

パワプロ(あ、トイレか)

パワプロ「うん、わかった。じゃあここでみずきちゃんと待ってるよ」

聖「うむ」


81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 20:12:18.50 ID:ypvAXSdS0

(タッタッタッタッ)

パワプロ「はぁ…」

みずき「お疲れのようね。パワプロ君」

パワプロ「まぁ…。きついよ、いろいろと。せっかく聖ちゃんと仲良くなれたと思ったのに……」

パワプロ「片思いって辛いね…」

みずき「まあね……。私もあんたの気持ちわかるわ」

パワプロ「え?…ってことはみずきちゃんも?」

みずき「してるわよ。片思い。……相手は全く気づいてくれないみたいだけど」

パワプロ「そっか……。頑張ろうね」

みずき「うん。お互いに、ね」


82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 20:17:28.11 ID:ypvAXSdS0



聖「今日は楽しかったな。いい気分転換になったぞ」

みずき「そうねー。明日からの練習も頑張らないと」

パワプロ「2人とも帰りはどうする?俺が送って行こうか?」

聖「2人送るとなると先輩も大変じゃないか?無理せず帰ってもいいぞ。私は1人でも大丈夫だ」

みずき「あー、心配しないでいいわよ。私は家から迎えに来てもらうから。聖はパワプロ君に送ってもらいなさい」

聖「む…そうか。それでは先輩、頼んだぞ」

パワプロ「うん、じゃあ行こうか」

(スタスタスタ…)

みずき「………」

みずき(何やってんだろ。私………)


83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 20:22:05.87 ID:ypvAXSdS0

(それからしばらく経ったある日……)

―練習終了後

聖「みずき。今日一緒に帰ってくれないか?少し相談したいことがあるんだ」

みずき「いいわよ。一緒に帰りましょう。相談って何?」

聖「それは後で話す。…ここで話すのはまずいかもしれないからな」


87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 20:25:23.70 ID:ypvAXSdS0



聖「相談というのはパワプロ先輩のことなんだ」

みずき「パワプロ君?」

聖「……この頃先輩が私をよく遊びに誘うんだ」

みずき「それって別に普通じゃない?先輩後輩で遊ぶなんて珍しいことじゃないでしょ」

聖「ああ。私もそう思っていたんだ。だがこの前……」


88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 20:30:06.31 ID:ypvAXSdS0

(回想)

(プルルルルル)

(ガチャ)

パワプロ「聖ちゃん、俺だけど」

聖「パワプロ先輩か。どうした?」

パワプロ「今度の休みなんだけど一緒に遊びに行かない?」

聖「ああ、その日は大丈夫だ」

パワプロ「よかった。それじゃあ待ち合わせなんだけど…」

聖「ところで他には誰を誘ってあるんだ?」

パワプロ「聖ちゃんだけだけど」

聖「む、そうなのか。だったらみずきや矢部先輩も誘った方がいいんじゃないか?」


89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 20:33:37.37 ID:ypvAXSdS0

パワプロ「………」

聖「先輩?どうしたんだ?急に黙ったりして」

パワプロ「あのさ、聖ちゃん。2人っきりじゃだめかな?」

聖「え?」

パワプロ「俺は聖ちゃんと2人っきりで遊びに行きたいんだ。……だめ?」

聖(それって………)


91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 20:37:41.59 ID:ypvAXSdS0



聖「なあみずき。これってどういうことだと思う?」

みずき「どうって……あんたの思ってる通りなんじゃないの」

みずき「わざわざ私に聞くってことは察しはついてるんでしょ?」

聖「……やはりそうなのか」

みずき「………」


93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 20:42:18.53 ID:ypvAXSdS0

みずき「それで聖はこの事についてどう思ってるの?」

聖「……正直、困っている」

聖「先輩はいい人だ。真面目だし優しいし野球も上手い」

聖「だが…恋愛の対象として見るのは無理だ」

みずき「………」


95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 20:46:39.27 ID:ypvAXSdS0

聖「私には…好きなやつがいるんだ。今どこにいて何をしているのかもわからないが」

みずき(それって……中学時代のあの子のこと?)

聖「もしかしたらもう二度と会えないかもしれない。だが…今はまだ待ちたいんだ」

聖「野球をしていればいつかあいつと再会できる。……そんな気がする」

みずき「………」


99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 20:49:52.23 ID:ypvAXSdS0

聖「だから私は先輩の気持ちに応えることはできない……」

みずき「これからパワプロ君とはどうするの?」

聖「……それだ。私が困っているのはそれなんだ」

聖「さっきも言ったが先輩はいい人だ。私はそんな先輩を傷つけたくない」

聖「もし先輩が本当に私のことを好きで私に告白してきたならば……」

聖「きっと私は先輩を傷つけてしまう。それが私には辛くて、困る事なんだ」


100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 20:54:06.16 ID:ypvAXSdS0

………

パワプロ「最近、聖ちゃんが俺の誘いを断るようになったんだ」

みずき「へー……」

パワプロ「俺、なんか嫌われるようなことしたかな……?」

みずき(むしろ嫌われてないからこそ断られてるんだけどね……)


101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 20:57:47.27 ID:ypvAXSdS0

みずき(パワプロ君に聖のこと言うべきかな……)

みずき(……やめとこ。本人でもない相手から聞かされたくないよね)

みずき(それにまだ聖がパワプロ君に傾かないと決まったわけじゃないし)

みずき(人の気持ちは変わるものだから……いつか聖が諦めてパワプロ君に気持ちが移るかもしれない)

みずき(パワプロ君も……いつか聖を諦めて私のことを好きになるかもしれない)

みずき(もうしばらく頑張って片思いしよっかな……)


104: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 21:01:06.22 ID:ypvAXSdS0

(そして時は流れて……)

みずき「いやー。なんとか無事に終わったわね。ドラフトにも指名されてお姉ちゃんの問題も解決して」

みずき「あとは……パワプロ君ね」


105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 21:04:46.19 ID:ypvAXSdS0



―校舎裏

聖「どうしたんだ先輩。こんなところへ呼び出して」

パワプロ「聖ちゃん…。俺、聖ちゃんに言いたいことがあったんだ」

パワプロ「プロになれたら…立派な野球選手になれたら…その時は言おうって思ってた」

聖「………」

パワプロ「俺、聖ちゃんが好きだ!後輩としてじゃなく女の子として」


109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 21:08:53.38 ID:ypvAXSdS0

聖「すまない先輩。…私は先輩の気持ちには応えられない」

聖「私には好きな人がいる。…今年の夏、あいつとまた戦うことを約束した」

聖「先輩のことは嫌いではない。……それだけはわかってくれ」

パワプロ「そっか…」


110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 21:12:15.85 ID:ypvAXSdS0

聖「すまない…先輩」

パワプロ「聖ちゃんが謝ることじゃないよ。元々覚悟はしてたんだ」

パワプロ「好きな人がいるんでしょ?じゃあその人に振り向いてもらえるように頑張って!」

パワプロ「俺は聖ちゃんの恋が実ることを祈ってるよ」

聖「ありがとう…先輩」


111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 21:18:05.32 ID:ypvAXSdS0



パワプロ「あ、みずきちゃん」

みずき「聖から聞いたわ。…残念だったわね」

パワプロ「ごめん。いろいろ協力してもらったのに…」

みずき「別にいいわよ。私が好きでやってたことなんだし」

みずき「パワプロ君が責任感じる必要なんてないわよ」

パワプロ「でも……」

みずき「…………」

みずき「……ねえパワプロ君。実は私もプロ入りできたらパワプロ君に言おうと思ってたことがあるの」

パワプロ「え……?」

みずき「私ね、パワプロ君が好きなの。愛してる」

パワプロ「………」


115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 21:25:20.98 ID:ypvAXSdS0

パワプロ「やだなぁ、みずきちゃん。学長の件はもう解決したでしょ?」

パワプロ「恋人ごっこはもう終わりだって」

みずき(………は?)

パワプロ「あ、それとも俺を励ましてくれてるの?大丈夫だよ、俺はもう平気だから!」

みずき「………」


124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/29(火) 21:52:10.02 ID:ypvAXSdS0

みずき(はぁ……。ほんとダメね。私って)

パワプロ「そうだ、このペンダント、もう、みずきちゃんに返すよ」

みずき「別にいいよ、記念にあげるって」

パワプロ「いいや、本当にみずきちゃんの好きな人に渡さないとね」

みずき「…そだね」



みずき「パワプロくん」

パワプロ「ん?」

みずき「私…ちょっと本気だったのよ?」

終わり



元スレ:みずき「パワプロ君と聖がデートしてる…」

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