1: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 18:00:52.78 ID:1OukvSBZO

いつものある平日の朝

♪ピンポーン

パワ母『はいはーい』ガチャ

あおい「おはようございます、おばさん!」ニコッ

パワ母「おはよ、あおいちゃん。パワプロったらまだ寝てるのよ」

あおい「わかりました、ボクが起こしてきます!」

パワ母「あらあら、いつもありがとね」

あおい「いつもボクが叩き起こさないと起きないんだもんなぁ……お邪魔しまーす」


3: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 18:03:51.87 ID:1OukvSBZO

ギシ、ギシ、ギシ

あおい「(よーし、今日はこれを使って………フフフ…)」ニヤニヤ

ガチャ

あおい「オハヨーゴザイマース……」ソローリ

パワプロ「グオー……zzz」

あおい「起きろーー!!」スチャッ

バゴーーーーン

パワプロ「わわわわわわわわわっっっ!!?」アタフタ

パワプロ「な、なになに!戦争!?どこ対どこ!?」キョロキョロ

グラッ

パワプロ「いだっ!」ズテーン

あおい「あははは!大成功~♪」

パワプロ「はぁ……やっぱりあおいちゃんだったか……」


5: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 18:06:49.59 ID:1OukvSBZO

あおい「驚いてベッドから転げ落ちるなんて、かっちょ悪いよ~?」

パワプロ「そりゃ、気持ち良く眠ってるところをバズーカで撃たれたら、誰だって慌てるって!」

あおい「こんな時間まで起きないパワプロくんが悪いんだよっ!」

パワプロ「はあ、また寿命が縮んだ……」


オレの名はパワプロ。
プロ野球選手になるのを夢見る高校球児だ。

そして、オレをバズーカで叩き起こしたのが、幼馴染みの早川あおい。
この子はオレと少年野球からずっと一緒で、同じプロを目指す高校球児だ。


ちなみにここからあおいちゃんの家までは徒歩5秒。お隣さんでもある。


8: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 18:12:35.99 ID:1OukvSBZO

今のような寝起きドッキリは、毎日の恒例行事だ。

今日はバズーカだったけど、昨日はクワガタを鼻に挟んできたし……

一昨日なんか、積もった雪を丸めた雪玉をオレの顔に投げつけてきたから、死ぬかと思った(30発)


なぜ、こうも強制的に押し掛けてオレを起こしに来るのか。

それは、中学時代の野球部の朝練に遅れるのを恐れ、あおいちゃんに朝起こしてもらうのを頼んだのが、事の発端。


そこらの幼馴染み同士のラブストーリーに出てくるような、寝起きの耳には痛いけど、聞こえても特別嫌な気持ちのしない元気な声で、優し~くオレの身体を揺さぶって起こしてくれるのを想像してたのだけど……

これじゃたけし軍団と変わらないよ……。


10: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 18:14:50.43 ID:1OukvSBZO

あおい「ほらほら、早く着替えた着替えた!」

パワプロ「はーい…」ムクッ

あおい「…あれ?なんだ、もうユニフォームに着替えてたんだ」

パワプロ「ああ、これはそっくりだけどパジャマ。着替えは今からするよ」

あおい「あ、そ、そうなんだ……」

あおい「(どうみてもウチのユニフォームだよね…?)」

パワプロ「………」スルスル

あおい「………」ジー

パワプロ「………………」ヌギヌギ

あおい「………………」 ジー


12: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 18:17:11.72 ID:1OukvSBZO

パワプロ「……ねぇ、あおいちゃん」

あおい「なに?」

パワプロ「オレ、いま何しているように見える?」

あおい「え?着替え」

パワプロ「いまのオレの姿は?」

あおい「パンツ一丁」

パワプロ「なぜ部屋を出ない……」

あおい「だって、ボクたち十年以上の付き合いだよ?今さら恥ずかしがる方がおかしいって」

パワプロ「そ、そういうもんか……?」


14: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 18:20:06.02 ID:1OukvSBZO

あおい「なに?パワプロくんは恥ずかしいの?」

パワプロ「いや、恥ずかしいというかその……見られたくないような状態だし……」

あおい「見せたくない?どういうこ

ギンギン

あおい「あ」

パワプロ「こ、こういうこと……でして……」

あおい「(パンツが膨らんでる……)」

あおい「(これって……パワプロくんのおちんちんが……その……)」

あおい「(大きくなって……//)」カアァッ

パワプロ「まあ朝だし……ね?」

あおい「そ、そんなん女の子に見せつけるなーーっ!!//」ビュンッ ←ボール

パワプロ「ばくしっ!」ボゴッ


15: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 18:23:42.12 ID:1OukvSBZO

あおい「もうっ!サイッテー!」

パワプロ「だ、だから部屋出てほしかったんだってば!」ヒリヒリ

あおい「まったく……」

パワプロ「ゴメンゴメン……別に見せつけたわけじゃないから……」

あおい「……ボク、外で待ってるから」スタスタ

パワプロ「あ、はい、なんかサーセン……」

パワプロ「(こら、登校するときに気まずいムードを味わうはめになるわ……)」ズーン

パワプロ「(…あ、さっきの直球ストレートの衝撃で萎びたみたい)」シナシナ


17: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 18:27:59.89 ID:1OukvSBZO

・・・・・・・

ガチャ

パワプロ「おまはへー!」ダッダッ

あおい「……ほら、急ぐよ」

パワプロ「わ、わはっは」 ←パン食わえてる

あおい「……………」テクテク

パワプロ「(ああ……沈黙が辛い……)」モグモグ

パワプロ「(ここはやはり、オレの磨きにかかったトークスキルで、雰囲気を良くしないと……!)」ゴクッ

パワプロ「ね、ねえ、あおいちゃんは今朝なに食べてきたの?」

あおい「……ごはん」

パワプロ「へえー、朝から和食とは良いなあ!塩鮭が朝の白飯にピッタリというか!」

あおい「……カレーだけど」

パワプロ「えっ……」


19: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 18:30:24.00 ID:1OukvSBZO

パワプロ「ああ!カ、カレーか!そういや、しばらくウチで食べてないなー!」アハハ

あおい「……へぇ、そうなんだ」

パワプロ「あれって時々、無性に食べたくなるんだよね!実はいまオレの頭の中がカレーで一杯というか……」

あおい「じゃあ……」

パワプロ「…?」

あおい「……今夜、ボクの家でカレー食べてく?」

パワプロ「え……?」

あおい「い、嫌なら別にいいんだけど」

パワプロ「っ…ううん!食べてく寄ってく!ぜひ!」

あおい「…ふふ、わかった」ニコッ

パワプロ「あ…………」

パワプロ「(かわええよおおおおお神様かわええよおおおおお!!)」


24: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 18:35:14.61 ID:1OukvSBZO

パワプロ「よし、今日の練習は上手くやれそうだ!ラブパワーだあああ!!」グオォォーン

クスクス

あおい「ち、ちょっと!近所の人が見てるから静かにして……//」

パワプロ「あっ、ごめん、意気込みすぎた」

あおい「バカだなあ……」

パワプロ「」プチッ

パワプロ「バ、バカってのは失礼じゃないかな?」

あおい「だって、思ったこと全部声に出すじゃん。動きも声も大きいし……」

パワプロ「ぐぬぅ……そしたらこの前の中間テスト、あおいちゃん合計点いくつだったのさ!」

あおい「え?確か……9教科で735点で、一教科平均は81点だったけど……」

パワプロ「あ……そすか……」

パワプロ「(完敗した………)」←平均47点


28: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 18:39:23.13 ID:1OukvSBZO

あおい「…ってちょっと!朝練開始10分前だよ!」

パワプロ「ファッ!?もうそんな時間!?」

あおい「走るよ、急がないと!」シュタッ

パワプロ「あ、ちょ、ちょっと待って!」ダッ

あおい「ダッシュダッシュ!」

パワプロ「(走力上げとけばよかったああぁぁ!)」←走力F



おばさん「あの子たち、いつも仲が良いわねぇ」

おば様「昔から白球を共に追っかけてるザーマス」

ばっちゃ「こりゃ結婚も確実だでぇ」


30: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 18:43:06.39 ID:1OukvSBZO

・・・・・・・
グラウンド

パワプロ「ゼェ……ゼェ……」

監督「おーいパワプロ!2分遅刻だぞ!」

パワプロ「ご……ごめ……なさい……」ゼェゼェ

監督「おいおいそんな肩で息なんかして、ちゃんと練習できるのかー?キャプテン頼むぞー」

パワプロ「はい……頑張ります……」ゼェゼェ

監督「じゃあキャプテンも来たことだし、各自練習に取りかかれー」

チームメイト「はい!」

パワプロ「はひ…」


みずき「にひひ……♪」ニヤリ


32: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 18:49:05.06 ID:1OukvSBZO

パワプロ「(アカン……さっきのダッシュで体力大幅に減ったぞ……)」

みずき「せーんぱいっ♪」バシッ

パワプロ「あだっ……ああ、おはようみずきちゃん」

みずき「先輩、また遅れてー。いつもあおい先輩と登校してくるくせに」

パワプロ「そ、それは……オレの走力が……」

みずき「へぇ、敏捷性が無いんだ。なるほどね……♪」

パワプロ「ちょ、ちょっと待って、なにか企んで」

みずき「じゃあ今朝の練習は、みずきちゃん考案!『敏捷どアップ!地獄の一丁目限界ダッシュ』にケテーイ!」

パワプロ「やだなにそのタイトル!ちっとも良い予感がしないし悪寒しかしない!」ブルブル


33: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 18:53:13.04 ID:1OukvSBZO

あおい「あ、いたいた」

あおい「おーいパワプロくん。ボクの球受け取ってー……」


みずき『ほらほら、早速取りかかりますよぉ♪』グイグイ

パワプロ『勘弁してくれぇぇぇ……ママぁぁ……』ズルズル


あおい「……なーんだ……」シュン

聖「先輩、私が受けよう」

あおい「わっ、聖ちゃん!」

聖「みずきは一度実行しようとしたら止められないからな。今朝はパワプロ先輩のことを諦めるしかないぞ」

あおい「や、やだなぁー。諦めるって表現、それは大げさな……」

聖「…………」ジー

あおい「……な、なに??」

聖「……いや、何でもない。移動するぞ」

あおい「う、うん!……」


34: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 18:56:02.95 ID:1OukvSBZO

・・・・・・・
1時間後

監督「よーし時間だ。グラウンド整備しろー」スタスタ

チームメイト「はい!」

監督「…ん?こんなところにゴミみたいな物が落ちてるな。なんだこれ」ツンツン

パワプロ「う、うぅ……」

監督「なっ、パワプロ!?」

パワプロ「し、死ぬ前にもう一度……天一のラーメン、食べたかった……」ガクッ

監督「パワプロォォォォォ!!」

あおい「どうしました監督?」ヒョコ

監督「パ、パワプロが……パワプロがっ……!」

あおい「ああ、それなら……」スッ

あおい『パワプロくん……今すぐ起きてくれたら、ボクがご褒美あげるよ……♪』ヒソヒソ

パワプロ「はい!起きましたっ!!」スクッッ

あおい「ね?」

監督「情けねぇ」


36: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 19:00:08.93 ID:1OukvSBZO

・・・・・・・
教室

パワプロ「か、身体の節という節すべてが痛い……」ダラーン

あおい「あはは……見てたよ、みずきに言われてトラック走×50本させられてたの」

パワプロ「ありゃ、小悪魔どころじゃない……鬼軍曹だ……」

あおい「でも、ちゃんと走力は鍛え上げられたでしょ?」

パワプロ「どうだか……」

あおい「疲れてるからって、授業中に寝ちゃダメだよ?」

パワプロ「それはもちろんだよ!テストの点数が悪かった分、授業態度でカバーしなきゃ!」


37: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 19:04:57.48 ID:1OukvSBZO

・・・・・・・
昼休み

パワプロ「全授業、爆睡でした………」シクシク

あおい「お約束というか……こうなること分かってたよ……」アハハ

パワプロ「くっ……振り返ったってしょうがない!涙なんて拭き取って、いまは与えられた昼休みを有効活用せねば!」

パワプロ「つーこって、お弁当お弁当~♪」ガサゴソ

あおい「ね、ねぇパワプロくん……」

パワプロ「んー?」

あおい「その……ね?あのぉ……」スッ…

パワプロ「これって?」

あおい「お、お弁当、作ってきたんだよね……//」

パワプロ「え」

パワプロ「えええぇぇぇぇぇぇ!!??」


38: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 19:09:04.87 ID:1OukvSBZO

パワプロ「(あ、あの、料理下手もここまで来たらサタンレベルのあおいちゃんが、弁当を……!?)」ガクガク

あおい「そ、そこまで驚かなくても……」

パワプロ「(驚きというより悶絶……っ!カハッ……!)」

あおい「だから、さ……屋上で一緒に食べよ?//」

パワプロ「そ、そうだね……」

パワプロ「(外の空気の方がうまいだろうしね……味の面でも……)」


39: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 19:12:48.80 ID:1OukvSBZO

ギイイッ……

あおい「うーんっっ………晴れてて気持ち良い!」ノビノビ

パワプロ「うんざりするくらいのポカポカ陽気だ……」

あおい「あ、ほらほら、こっちで食べよ!」

パワプロ「ハイ…」

あおい「どうしたの?ムンクの叫びみたいな顔して」

パワプロ「エッ!?ソンナハズナイッテ!」

あおい「おかしなパワプロくん」


53: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 20:12:02.21 ID:1OukvSBZO

あおい「じゃあ、ここ座って?」ペチペチ

パワプロ「うん、お隣失礼するよ」

あおい「はい、開けてみて?」

パワプロ「よし……(意を決して……)」パカッ


パワプロ「…………あれ?」

パワプロ「(す、すごい……中身がちゃんと、これぞ弁当って彩りになってる!!)」

あおい「えへへ……ここまで綺麗に作るのに、とっても練習したんだよね……」

パワプロ「あおいちゃんすごいよ!今までの料理(?)とは比べ物にならないほど、上手に仕上がってるよ!」

あおい「ありがと!……食べてみてくれるかな?//」

パワプロ「うん!もちろん」


55: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 20:18:09.61 ID:1OukvSBZO

パワプロ「(それにしても良くできてるなぁ……)」パキッ

パワプロ「(よし、まずはこの綺麗に焼けてる明るい黄色の卵焼きから食べてみようかな)」ヒョイッ

あおい「ドキドキ…………//」

パワプロ「いただきまーす」パクッ

パワプロ「ブーーーーーーーーーーーーーーーッッッ!!!!!」

あおい「わあっ!?」

パワプロ「(な、ななななんじゃこりゃああああ!!)」

パワプロ「(口の入れただけで、舌に高圧電流のような刺激が走ったぞ!?)」

あおい「ど、どうしたの……?」

パワプロ「あっ、ああゴメンね!ちょっとむせちゃってさ!」


57: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 20:23:03.22 ID:1OukvSBZO

パワプロ「(案ずるな……もしかすると本当に口内で静電気が生じただけかもしれない)」

パワプロ「次は……ミートボールにしようかな」

あおい「あ、それ、ボクの自信作なんだよ……//」

パワプロ「へぇー、いただきまーす」パクッ

パワプロ「ガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチガチ」ボロボロ

あおい「わぁーっ!?」

パワプロ「(歯、歯の震えが止まらないっ!?し、鎮まれオレの上顎下顎!!)」ガチガチガチガチ

あおい「こ、今度はどうしたの?」

パワプロ「ななななななななんてことないよよよよよよよよよ」ガチガチガチガチ


58: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 20:28:34.06 ID:1OukvSBZO

あおい「いやいや、なんてことありまくりだよ!?怖いよ!?」

パワプロ「オオオオオレにもさっぱりりりりりりり」ガチガチガチガチ

パワプロ「(やっぱりこれ、あおいちゃんの料理の味に問題あるぞ!?)」ガチガチ

パワプロ「(おかしい、今まであおいちゃんの手料理を何度と無く食べされられてきたけど……)」

パワプロ「(ここまでヒステリックでミステリアスな味ではない!普通に、食べればそこそこイケたはずなんだ!)」カチカチ

パワプロ「(これって、もしかすると……)」


59: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 20:34:06.21 ID:1OukvSBZO

あおい「(あ、あごの震えが治まった…)」

パワプロ「ねぇあおいちゃん、このお弁当は特にどこをこだわったの?」

あおい「え?えーと、見た目かな?」

パワプロ「というと?」

あおい「うん、料理って味もそうだけど、一番って見た目の彩りの出来栄えによって、食べたいかそうでないか決まるでしょ?」

パワプロ「まあ、そうだね」

あおい「でもボクの作る料理って、決して見てくれが良いとは言えないし……」

パワプロ「(ここはうなずかず、聞き流す方向で……)」

あおい「だから、パワプロくんが見た目だけで『美味しそう!』って喜んでくれるお弁当が作りたかったんだ……//」


61: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 20:41:27.92 ID:1OukvSBZO

パワプロ「(そうか……オレのために……)」

パワプロ「た、確かに見た目の出来は良いよ。過去最高レベルだよ!」

パワプロ「でも……正直に言うと、味は以前の方がいいかな」

あおい「え……?」

パワプロ「ほら、あおいちゃんって野球でもそうだけど、一つのことに集中しだすと、それしか意識が向かないでしょ?」

パワプロ「得意のシンカーを使って、バッターを三振または打ち取ろうとしても、球筋が読まれたら打たれてしまう」

パワプロ「けれどあおいちゃんは考えを変えずに、頑なにシンカーで決めようとする。しかし打たれてしまう」

パワプロ「そうなると気が狂い、短気が発動しちゃって暴走してしまう……」


62: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 20:47:28.51 ID:1OukvSBZO

パワプロ「つまり何が言いたいかというと、あおいちゃんはバランスが悪いんだ」

あおい「バランス……?」

パワプロ「オレに料理を作ってくれるとき、今までは何をこだわってた?」

あおい「それは……美味しく作る、だったね?」

パワプロ「そう。だから美味しさを追求するあまり、見てくれには一切気を付けなかった」

あおい「あ……そうか……」

パワプロ「このお弁当はね、見た目の彩りは完璧。弁当の鑑と言っても良いくらい」

パワプロ「でも、味については最低だったな……」

あおい「………………」


64: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 20:53:38.56 ID:1OukvSBZO

パワプロ「……あおいちゃん?」

あおい「……ゴメンね、パワプロくん……」

あおい「ボクがこんなに不器用なせいで、美味しくないお弁当作って食べさせちゃって……」グスッ

パワプロ「ちょ……っ、泣かないでよ!」

あおい「喜んでもらうために……努力したのに……逆に迷惑かけちゃって……」グスッ

パワプロ「そんな……そんなことないって…」

あおい「ゴメンね……今までもゴメンね……」グスッ

パワプロ「……あおいちゃん?」

あおい「……うぅ…ヒク……ヒック……」

パワプロ「まだ、話の途中なんだよね」

あおい「ズズッ……え……?」


65: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 20:57:19.21 ID:1OukvSBZO

パワプロ「その、だから……そんな不器用なところがあおいちゃんらしさというか……」

パワプロ「そんなあおいちゃんが、可愛いんだよなぁ……って……」

あおい「……え?」

パワプロ「だ、だから……っ!まさかこのタイミングで言うことになるなんて……!」

パワプロ「つまり!」


パワプロ「オレは、そんなあおいちゃんのことが、大好きなんだ」

あおい「…………えっ……」


66: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 21:02:43.18 ID:1OukvSBZO

パワプロ「そんな一生懸命さを出せるあおいちゃんのことが、大好きなんだ」

あおい「ぁ………」

パワプロ「オレのために、オレを喜ばせてくれるために、努力を重ねてお弁当を作ってくれるあおいちゃんが大好きだ」

あおい「………うぁ………」

パワプロ「不器用で……だから守ってあげたくなる、そんなあおいちゃんが大好きだ」

あおい「……あ…………あっ……//」

パワプロ「いつも元気で明るくて、とっても可愛いあおいちゃんのことが」

あおい「あ……ふあぁっ………//」

パワプロ「………大好きだよ。」

あおい「……パワプロ、くん………///」


68: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 21:10:07.12 ID:1OukvSBZO

あおい「パワプロくんっ!」ギュッ

パワプロ「あはは、あおいちゃん……」ギュウゥ…

あおい「ボクも……ボクも大好き……//」ギュウゥ

パワプロ「というか、初めから気づいてたよ」

あおい「そうなの……?」

パワプロ「他の男子と違って、特別にオレのためだけに弁当を作ってくれる」

パワプロ「いくら鈍感なオレでも、これを、オレに好意があるということ以外捉えようがないと思うんだよね」

あおい「…えへへ、やっぱり気づくものなんだ……//」

パワプロ「生粋の野球バカでも、そこはぬかりないよ?」

あおい「さすがだよ……パワプロくんっ……//」ギュッ…


69: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 21:15:43.29 ID:1OukvSBZO

パワプロ「……じゃ、弁当の続き、食べようかな」

あおい「別に、無理しなくてもいいんだよ……?」

パワプロ「無理なんかじゃないさ」

パワプロ「好きな人の手作り弁当があまりに不出来だったとしても、残さず食べたくなるものなんだよ」

あおい「っ!……嬉しい//」キュン…

パワプロ「じゃ、いただきまーす!」パクッ

パワプロ「ややややややっぱりりりりりりりりりり厳しいかもももももももももも!!!!」ガチガチガチガチ

あおい「パワプロくん!?」



無理は禁物だった。


でも、これから時間をかけて、ゆっくりと上達していけばいいんだ。

そう、二人で、一歩一歩ゆっくりとね―――



おわに


71: ◆UYOMNZkX3A 2014/02/28(金) 21:18:45.47 ID:1OukvSBZO

とりあえず完結させたかったので早くにラブラブさせちゃったけど、二人がこういう関係になるのも時間の問題だったしね

またどこかで



元スレ:幼馴染あおい「起きて、パワプロくん!朝練遅れちゃうよ?」ビシバシ

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