俺があの男と初めて出会ったのは、

そう、22年前の9月。北の大地『北海道』だった。

オートバイ一人旅の始まりとして俺は港町『苫小牧』に降り立った。


8年間務めたスポーツジムの退職。

当時付き合っていた女への思い。

夢だったバイク一人旅の実現。

これからの生き方をどうするか。


様々な思いを荷物に詰め、ホンダVTZ250は北の大地を突っ走る。

人生の分かれ道にたった32歳の俺だった。


走り始めてから2時間後に、スピード違反の切符を頂くという
痛い洗礼から始まったオートバイの旅。

その後の俺の人生を暗示してたかのようなスタートだった。


札幌、留萌、サロベツ原野と北上し、日本の北最北端、宗谷岬の地面に立つ。

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そこから美瑛、夕張、石狩と北海道を縦にぶった切ってやった。


そして、室蘭の『地球岬』の後、あの男と出会った。


5歳年下の男だったが、そのワイルド加減はちょっと近寄りたくないタイプの男だった。

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救いだったのは、その男がのちに奥さんとなる彼女と一緒だったこと。

彼女がトレーニングインストラクターだった俺にダイエット方法を熱心に聞いてくれたおかげで、
一緒にいたその男とも距離を近づける事ができた。


同じ宿に泊まった俺たちは、その場に居合わせた3~4名の風変わりな
宿泊客とも意気投合し、大いに宴を楽しんだ。

その後なんだかんだで3台のバイクは北海道の地を共に走り、
帰りのフェリーまで行動を一緒にしたのだった。



時は流れた・・・・・・



年賀状に書く

『いつかまた飲もうな』

という短いメッセージが22年間も続いた。


人との出会いや運命とは本当に不思議なものだ。

俺がこの秋、オートバイ関連のプロジェクトに関わることになってから、
それに引き寄せられたかのように、この男との再会が実現できた。

22年ぶりに俺たちは酒を酌み交わした。

お互いそれぞれのロマンを掲げて生きてきた22年間だった。

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男は出会った当時からの仕事であるデザイン関係の仕事が成功し、
華やかな銀座で社長業として敏腕を振るっていた。

男がバイク3台を保有するくらい、オートバイが好きな事は全く変わっていなかった。

お互い今だにバイクへの情熱が消えてない事を喜んだ。

そして男は22年間ほったらかしにした自らのカラダを、
あの頃のワイルドな風貌に戻すべく、新年から俺のトレーニング指導を受けてくれることになった。


この男と共にワクワクの人生がまた始まりそうだ。