スウェーデン、ストレムスタード出身のブラック/デスメタルバンドです
SWORDMASTER_SHOT
し◯き隊とかじゃありませんw
左から2番めのNight-Mareさんが今回の主役です。
さて我々メタラーにとってNodtveidtさんと言えばまずJonさんなわけです。
しかしです。
ご存知の方も多いと思いますが、もうひとり重要なNodtveidtさんがいるわけですよ。
その方が上に貼ったNight-Mareなる人物。
こちら、Jon Nodtveidtの実弟、Emil Nodtveidtです。
今回は彼と彼が在籍したバンドをご紹介したいと思うわけです。

えー?DISSECTIONは知ってるけど、弟とかしらねーよ、大したことないんだろ?とか言う人。B1KXC42CQAER4Ym
こんなこと言っちゃいけません。
こちらEmil、実はなかなかの人気者だったりするのですよ。
現在の彼の姿がこちら。
Emil Nodtvedit

…おう?
そう、スウェーデンのインダストリアル・ゴシックのバンド、DEATHSTARSのNightmare Industriesその人であります。
ですけどもね、DEATHSTARSは僕もあまり聴いていないの。うん。
今回書きたいのはそこじゃない。それじゃない。
これ。

SWORDMASTER
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ソードマスターですよ。
でもヤマトじゃありませんよ。
1993年にEmilとヴォーカルのWhiplasherことAndreas Bergh を中心に結成された
メロディックデス/ブラックメタルのバンドです。

ちなみにEmilはこのバンドでは「Night」もしくは「Night-Mare」を名乗っております。

作品の紹介は後に書くとして、
まず、このバンドに関わったメンバーについて少し書きたいと思います。
EmilがJon Nodtveidtの実弟ということで注目されていたのはもちろんですが、
彼以外にもこのバンドにはDISSECTION周辺の人脈が関わっているのですよ。

特にドラム。
歴代4人のドラマーが参加しています。
ざっと見てみましょう。

Mattias Eliasson
バンドの初代のドラマー。
彼がこのバンドに関わった時期はごく僅かなようで、貢献は少ないのですが
SWORDMASTER脱退後にいくつかのバンドにギタリストとして参加しています。
その中には以前に紹介したSOULREAPEROUTBREAKといったバンド名が。
OUTBREAKはDISSECTIONのJonと弟のEmilによるプロジェクト。
アルバムの制作には至らなかったようですが、
Mattiasを含むラインナップでデモを制作しているようです。

Tobias Kellgren(Inferno)
はい、彼もSOULREAPERに参加してますね。
このバンドにはInferno名義で参加、
フルレングスの制作前には脱退したようですが、
その後にDISSECTIONに参加しています。

Ole Ohman
彼の名前は知っている人が多いと思います。
DISSECTIONの1st、2ndアルバムに参加したドラマーですね。
彼はDISSECTION結成前からJon  Nodtveitといくつかのプロジェクトで活動しており、
それも含めるとかなり長くJonとの付き合いがあったようです。
ドラマーとしての腕はTobias等の方が上だと思いますが、
それ以上にJon、あるいはNodtveit兄弟との関係は深かったのではないでしょうかね。

いかがでしょう。
このメンツを見ると、このバンドにJon Nodtveit本人が参加した記録は無いものの
かなり近い関係にあったことは間違いないと思います。
JonとEmilもきっと仲良し兄弟だったに違いないさ。

さて、この後にドラマーとしてNickras Rudolfsonを迎え、バンドはアルバム制作を開始します。
Nickrasは作曲にも多く関わっている他、
SWORDMASTERの他にも様々なバンドに関わっていますが、
その話はまたいずれ。

さて!前置きが長くなりましたけども
アルバムをご紹介しましょう。

Wraths of Time
SWORDMASTER_WRATH1

バンドのデビュー作である1995年リリースの4曲(実質3曲?)入りEP。

僕の持っているものは2ndプレスで、1stプレスはジャケ
異なります。
彼らの作品の中では比較的メロブラ色が強く
裏ジャケのメンバーショットでもコープスペイントを施した姿が。

#1の冒頭からやかましく打ち鳴らされるブラストビートに乗せて
メインのリフが入ってくるところから既にもう痺れるほどカッコ良い
凝った展開や器用なパフォーマンスを見せるヴォーカルなど
デビュー作とは思えない好作。

Postmortem Tales
SWRODMASTER_POSTMORTEM2
1997年リリースの1stフルレングスアルバム。

忘れもしません。
当時、西新宿の某CDショップで流れていた曲に衝撃を受けて
慌ててカウンターの「Now Playing」のCDを見たら置かれていたのがこのアルバム。
流れていたのは#4でした。

プロデュースとエンジニアリングにはAndy La Rocqueの名前が。
彼はこのバンドには最終作までプロデュース/エンジニアリングで参加しています。

やや粗削りで遮二無二突き進む直情型のスラッシュスタイル…かと思わせて
ブリッジでサラリとメロウなリフに切り替えてハッとさせる
センスの良いスタイルは既に出来上がっています。
ちなみに、ちょっと意外なのですが
このアルバムではNickras単独の作曲による曲が#1、#6、#7、#9と4曲も収録。
ドラマーながらソングライティングの才能も大きかったようですね。

なお、前述の#4は中間部で異臭漂うクッサクサな展開が披露される
バンド随一の若さ故の何たら的な厨二感溢れる名曲

Deathraider
SWRODMASTER_DEATHRAIDER1

1998年リリースの5曲入りEP。
バラエティ豊かな作風です。
ちょっとSODOM等を想起させるようなブラッケンドスラッシュ風の#1。
イントロのリフや中間部のリードなんてちょっと80'sメタル風の#3。
彼ら流グラインドコアの#4もエラくカッコ良い。
そして締めの#5はRoky Ericksonのカヴァー。(僕は当時これでRoky Ericksonの名を知りました。)

と、バンドの引き出しの多さをこれでもかとアピールしてきちゃう5曲。
それでいて散漫な印象がないところもさすが。

ヴォーカルのWhiplasherの成長も大きく、
彼のヴォーカリストとしての多才さ、バンドへの貢献の大きさもわかります。
あっと言う間の21分。


Moribund Transgoria
SWRODMASTER_MORIBUND1
2001年リリースの2ndフルレングスにして最終作。

音質、演奏、楽曲ともに一線級の名盤
図太く野蛮なスラッシュの要素とメロウなセンスの融合は最高レベルに到達
アグレッシブなデス/スラッシュをベースに、
メロディアスなリフ/リードをフィーチャーしたバンドは数多くとも
このレベルのバンドはそうそういないでしょう。ねえ兄さん?

っていうかさあ、
当時はメロデスってだけでB級どころかC級レベルのバンドまで日本盤がリリースされてたのに
このバンドが無視されてたとかバカじゃないのアホじゃないの
アレなの?高校生の修学旅行写真みたいなジャケがお気に召さなかったの?
カッコいいじゃねえか!なんかLAメタルのバンドのグループショットみたいだけど。

ともあれ、これまでの集大成とも言うべきハイレベルな楽曲が一曲一曲、丁寧なアレンジで詰め込まれた名盤。
リフはいずれもキャッチーで口ずさめるほど
そしてリードは手に汗握る熱いフレーズがビシビシ
本作では2ndギタリストとしてBeast X Electricこと
Erik Halvorsenが加入しており、
これが吉と出た印象。
音は分厚くなり、Emilも存分にリードプレイを披露しております。

もしかしたら彼らはこのアルバムを作り上げたことで
SWORDMASTERとしては「やり切った」と思ったのかなぁ…とさえ思わせる出来。
このバンドで最初に聴くならこのアルバムをおすすめします。
ああでも全部聴かなきゃダメですよ。一応念押ししとくけど。ダメ、ゼッタイ。

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ということで、EP含めて4作いずれ劣らぬ傑作
「デスラッシュ」なんて言葉が使われ始める以前から
叙情的なメロを取り入れたスラッシーなデス/ブラックを聴かせていた彼ら。
メロディアスなデス/ブラックだけれども、いわゆる「メロデス/メロブラ」とは異なる、
バンド独自の個性を持っていました。

当然、2ndアルバムに続き、その後も活動が期待されたのですが
突然バンドはSWORDMASTERの活動を停止、
DEATHSTARSへと活動を移行

Emilの他、Whiplasher、Thunderbolt、Beast X Electoricの4人の他
脱退したNickrasに代わってOle Ohmanが再加入する形で
ほぼSWORDMASTERそのままのメンバーでDEATHSTARSはスタート。
その後のバンドの活躍はご存知の通り。

しかし僕は、DEATHSTARSの音源を初めて聴いた時はひどく落胆しました。
なぜあれほどカッコ良かったSWORDMASTERをこうしなければならなかったのか?
まあ、もう言っても詮無い話ですが。
実際、DEATHSTARSとしての活動は好調なようですから、
SWORDMASTERを終わらせたことは結果として正解だったのでしょう。

それに「ヴィジュアル系RAMMSTEIN」とでも言うようなグラマラスなルックスと
シャレオツなインダストリアルサウンドで人気の彼らを
DISSECTION、あるいはスウェディッシュブラックの系譜で捉える人はもはやいない筈。
また、Nightmare-Industriesを「Jon Nodtveidtの弟」だとか、そんな視点で見る人も。
そんなのバンドにも彼にも迷惑な話だろうし。

しかし…僕は思うのですよ。
こういったバンドには珍しく、Emilが黒のレスポールを使っているのは
もしかしたら…お兄さんの影響なのではないかな、なんて。
dissection_jon
ちょいと感傷的すぎるかなあ。

ま、そりゃともかくです。
SWORDMASTERはDISSECTIONのJon Nodtveidtの弟がどうのとか
そういうの抜きにして
とってもカッコ良いバンドなのでみんな聴きましょう。
デビューEPがちょっと流通量が少ない程度で
他の3枚は1,000円程度で転がってます。

メロディックだけど決してヌルくなることなく
あくまでもスラッシーでアグレッシブに突き進むスタイルは
ブラック好きのみならず、AT THE GATESTHE CROWN等が好きな人にもアピールしちゃうと思う。

そして、いつの日かSWORDMASTER名義での復活を…(しつこい)

( ^ω^)でもやっぱり信じて待ってる。

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